― 短編箱 ―
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#159 [栢]

ある日
ゴミ箱の"使い捨て"を
お母さんに見つけられてしまった

どこか少し
過保護な気がしていた

過剰に心配して
嫌味のようにしつこく注意される


あたし思春期よ。
嫌気がさすじゃない

⏰:09/10/23 20:14 📱:D905i 🆔:YKgWBHmg


#160 [栢]

「お母さんに
心配かけるようなことしないで!!」


そう怒鳴られたけど
あえて黙って部屋にこもった



むかつく。
勝手に心配してるだけでしょう
放っておいて
もう子供じゃない。

⏰:09/10/23 20:16 📱:D905i 🆔:YKgWBHmg


#161 [栢]

小さいころから
お母さんが大好きだった。
優しくておもしろくて、
ほかの子のお母さんなんかとは
どこか違う独特の魅力‥



お姉ちゃんの
反抗期を知っているあたしは

「あたしは絶対反抗なんてしないよ!」

そう言ったのは
つい最近だった気がする、

⏰:09/10/23 20:19 📱:D905i 🆔:YKgWBHmg


#162 [栢]

だけどやってきてしまった
思春期に負けた
あたしの反抗期。


それからなんとなくだけど
壁を感じるようになった


お母さんはいつも
不機嫌そうな顔をしていた

そんな顔を見るたびに
彼のもとへ行くあたし。

履き違えた"大人"の意味

⏰:09/10/23 20:21 📱:D905i 🆔:YKgWBHmg


#163 [栢]

ふとカレンダーに目をやる
月末‥

生理がこない。
いや、まさか
あたしに限ってそんなこと‥ね

鼓動は正直に‥
周りの音をかき消した。


お願いだから‥
愚かなあたし無知なあたし
命の芽をつんでしまいたい。

⏰:09/10/23 20:26 📱:D905i 🆔:YKgWBHmg


#164 [栢]

「生理こない‥」

彼に電話で告げた。
産んでと言われたらどうしよう‥


そんな心配は無駄だった

「どうするの!?
俺、育てられないよ‥
病院行ってこいよ」

心配とは裏腹に、
この言葉を受け入れる準備を
まだ整えていなかったの

孤独が襲う

⏰:09/10/23 20:29 📱:D905i 🆔:YKgWBHmg


#165 [栢]

あたし‥死のうか
ねぇ、一緒にあたしも消えるよ

すぐにあたし追いかけるから

ママと一緒に天国で暮らそうか


何度自らの腹を殴っただろう
1人になると
無意識に泣きながら
力を込めて殴る

鈍い音が響く

⏰:09/10/23 20:32 📱:D905i 🆔:YKgWBHmg


#166 [栢]

「あんた‥生理は?」

張り詰めた空間
冷たい痛いお母さんの声

「そろそろ来る」

根拠なんてないの
あたしの願いよ


愚かなあたし。

⏰:09/10/23 20:35 📱:D905i 🆔:YKgWBHmg


#167 [栢]

1人孤独を抱えたまま
長い長い時間を過ごす

あれから彼とは
連絡もまめにしなくなった。


また無意識に自らを殴る
もはや軽い習慣‥

⏰:09/10/23 20:39 📱:D905i 🆔:YKgWBHmg


#168 [栢]

「‥ねぇ、何してるの?」


後ろを向くと
青ざめたお母さんの姿

「これ、
お母さんを安心させて‥!」


渡された"現実"
逃げられない受け入れなきゃいけない

ママ‥なんてまだなりたくないよ

⏰:09/10/23 20:42 📱:D905i 🆔:YKgWBHmg


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