曖 昧 ミ ー 。
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#101 [あんず]
 

俺の荒い呼吸と、
走ったせいで速くなった鼓動だけが耳に入る。

驚いた表情で俺を見上げる女の頬には、涙の跡。


「梓……くん?」


口をパクパクしながら
俺の名前を呼ぶ。
その声に何故だろうか、
安心感を覚えた。


 

⏰:09/12/11 23:08 📱:W61K 🆔:eqlwW/5k


#102 [あんず]
 

「ど……っ、
どうしたんですか!?
なんか呼吸が荒いです…
もしかして家から走って来たんですか!?」

眉を八の字にして
俺の心配をする女に、
俺は思わず頬が緩んだ。


「謝り、に来た。」


俺がそう言うと、「なんで?」とでも言いたそうな顔で女は俺を見た。


 

⏰:09/12/11 23:13 📱:W61K 🆔:eqlwW/5k


#103 [あんず]
 

「俺…お前の事情も知らずにお前を追い出した。
……悪かった。」


そう言うと、女は

「そんな…っ梓くんは悪くありません、私が…」


私が悪いんです、と首を横に振った。


違う、違う。
お前は悪くないんだ。


 

⏰:09/12/11 23:20 📱:W61K 🆔:eqlwW/5k


#104 [あんず]
 

俺はぶんぶん激しく首を振る女の頭を手で押さえると「ひぎゃっ」と女の悲痛な声が響いた。

…少し力が
強すぎただろうか。


「梓くん……?」


不思議そうに頭を傾げながら俺を見上げる女の目には涙。
(そんなに
痛かったのだろうか。)


 

⏰:09/12/12 00:21 📱:W61K 🆔:jBr7ypsI


#105 [あんず]
 

そんな涙を指で拭い、

「………来いよ。」

と小さく呟き女の腕を引っ張り俺は歩き始める。


「え?なんですか…っ」


訳もわからず
引っ張られるがままに
女は足を動かす。


 

⏰:09/12/12 00:26 📱:W61K 🆔:jBr7ypsI


#106 [あんず]
 

白いワンピースがふわふわと揺れるのを感じる。

掴んだ女の腕は、
外にいたせいなのか
とても冷たかった。



「…皐月と一緒に住むんだろ?ならお前の家はこっちだろーが。」


 

⏰:09/12/12 00:31 📱:W61K 🆔:jBr7ypsI


#107 [あんず]
 

俺がそう言うと、
女はピタッと立ち止まり目を見開いていた。


「…何してんだよ。」


その目からは、再び微かな涙が浮かんでいて。
そして、満開の
笑顔が浮かんでいた。

 

⏰:09/12/12 00:38 📱:W61K 🆔:jBr7ypsI


#108 [あんず]
 

皐月がコイツを
放っておけなかった理由


俺もわかる気がする。

だって俺と皐月は、
コイツの気持ちを
知っているから。



だからもうきっと、
俺もコイツを放っておけないんだ。


 

⏰:09/12/12 00:43 📱:W61K 🆔:jBr7ypsI


#109 [あんず]


「サクラちゃんは

小さい頃に両親を亡くして、昔から親戚の間でたらい回しにされていた子なんだ。

今もバイトでお金を貯めてるけど、やっぱり生活はかなり苦しいみたいで

そんなサクラちゃんが
昔の自分達と重なって見えちゃって…どうしても一人にしたくなくて、一緒に住もうと思ったんだ。」


⏰:09/12/12 01:02 📱:W61K 🆔:jBr7ypsI


#110 [あんず]
 

俺も、この女が昔の俺達と重なって見える。


だからもう、
一人にはさせない。



それに、コイツのこんな嬉しそうな顔を見たら…


 

⏰:09/12/12 01:04 📱:W61K 🆔:jBr7ypsI


#111 [あんず]
 




どんなに無理でも、
放っておけねぇよ。



 

⏰:09/12/12 01:06 📱:W61K 🆔:jBr7ypsI


#112 [あんず]
 


空を見上げると、
最早空はオレンジ色に変わってきていた。


時間って、
経つの早いんだなと
実感する。


 

⏰:09/12/12 01:10 📱:W61K 🆔:jBr7ypsI


#113 [あんず]
 

「梓、くん。」

「あ?」

「やっと私、
居場所を見付けられた気がします……っ」


「………おう。」


コイツの嬉しそうな顔を見て、不覚にも微笑んでしまった。

心が、温かい。


 

⏰:09/12/12 01:12 📱:W61K 🆔:jBr7ypsI


#114 [あんず]
 

「言っておくが、
タダでは住ませねぇぞ。
お前は朝飯を作ること。」

「わかりました!!
頑張りますね!!」


そう言って、女は俺にガッツポーズして見せた。


これで少しは俺も楽になるか、なんて考えながら俺はコイツを連れて家に帰った。


 

⏰:09/12/12 01:16 📱:W61K 🆔:jBr7ypsI


#115 [あんず]


とりあえず一旦
落ちようかと思います!

こんな文ですが…
見て下さってる方
いますでしょうか(´;ω;`)心配

とりあえず
梓をツンデレにしたくて
堪らないあんずです^ω^w

もし見て下さってる方が
いらっしゃいましたら
こちらの感想板に
意見や感想など貰えると喜びます∩^ω^∩x
待ってます*

それではおやすみなさい。

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4514/

⏰:09/12/12 01:21 📱:W61K 🆔:jBr7ypsI


#116 [あんず]
 

家に着き、
玄関のドアを開けると
皐月が慌ててリビングから飛び出してきた。



「…連れて来たぞ。」

そう言って俺は後ろにいる女を皐月の方に押した


 

⏰:09/12/12 17:22 📱:W61K 🆔:jBr7ypsI


#117 [あんず]
 

皐月は女を見て、
凄く嬉しそうに微笑み
俺の目の前で
女を抱き締めた。


「サクラちゃん…
おかえりっ!!」

「さ、ささ皐月くん!?」

玄関には、
皐月の歓喜の声と
女の照れた声が響く。


 

⏰:09/12/12 17:27 📱:W61K 🆔:jBr7ypsI


#118 [あんず]
 

「人前でイチャついてんなよ馬鹿。」


俺は皐月の肩を軽く叩き先にリビングに向かった

断じて二人の邪魔しないためとかじゃない。
俺が見たくないからだ。


そう自分に言い聞かせながら俺は部屋の後片付けを始めた。


 

⏰:09/12/12 17:37 📱:W61K 🆔:jBr7ypsI


#119 [あんず]
 

すると、慌てた足取りで
女がリビングに
入ってきた。


そして俺を見る。
ビー玉のように丸い、
透き通るような目で。

「…なしたんだよ。」

「あの、梓くん…

これから、
よろしくお願いします」


 

⏰:09/12/15 20:14 📱:W61K 🆔:C.HcKKWI


#120 [あんず]
 

そう言いながら俺に向かい深々と頭を下げる。

その少し幼さの混じった笑顔が綺麗だった。


「…朝飯頼むぞ。」

俺はポンっと
コイツの柔らかな髪を
くしゃくしゃと撫でた。

 

⏰:09/12/15 20:23 📱:W61K 🆔:C.HcKKWI


#121 [あんず]
 

「………っ!!」

そんな俺に驚いたのか、コイツは口をぽかんとしながら、目を見開いていた。


「んだよ、そんな珍しそうな目で見んじゃねぇ」

少し恥ずかしくなり、
俺は目を逸らし後片付けを再開した。


 

⏰:09/12/15 20:48 📱:W61K 🆔:C.HcKKWI


#122 [あんず]
 

「……っ頑張ります!!」


そしてその日の夜は、
俺と皐月と女3人で
食卓を囲んだ。

女の荷物とかは明日ここに届けられることになり


本格的に、
同居生活がスタートした。


 

⏰:09/12/15 20:54 📱:W61K 🆔:C.HcKKWI


#123 [あんず]
 

―――――――
――――――


「――…梓くん、
朝ですよ!!」

「ん………。」



朝、目を開けると

女が満面の笑みで
俺を見下ろしていた。


 

⏰:09/12/15 21:30 📱:W61K 🆔:C.HcKKWI


#124 [あんず]
 

「ぎゃっ!!」


俺はあまりにも
慣れない感覚に、
思わず声を漏らした。
そんな俺を見て、
女はニヤニヤと笑ってる。


「ぷ、梓くんの反応
可愛いっ…!!」

 

⏰:09/12/16 23:22 📱:W61K 🆔:N/0lcObM


#125 [あんず]
 

………腹立つ。


「笑うな!!」

俺は女の頬を摘まみ、
顔を真っ赤にしながら
ふん、と目を逸らした。


そんな俺の行動も
女には面白かったらしく
「梓く…、
女の子みたいです!!」
と笑い混じりに言った。

 

⏰:09/12/16 23:27 📱:W61K 🆔:N/0lcObM


#126 [あんず]
 

その言葉に、
俺は更に顔を赤くする。
冗談じゃない、
女と言われても何の嬉しさも感じねぇ!!


「ふざけんな馬鹿!!」

俺はそう一言言い付け、女を部屋から追い出した


…なんで朝から、こんな体力を使ってしまったのだろうと今更後悔する。

 

⏰:09/12/16 23:31 📱:W61K 🆔:N/0lcObM


#127 [あんず]
 


時計を見ると7時36分。

そろそろ皐月を起こさないと、昨日と同じように急がなきゃなんなくなる。遅刻してしまう。


それだけは避けたいと思い、俺は素早く制服を身に纏い部屋を出た。


 

⏰:09/12/19 16:36 📱:W61K 🆔:8cXmjqiU


#128 [あんず]
 

荒々しく階段を降り、
皐月の部屋に入る。

見慣れた部屋。
いつものようにベッドに向かい、思い切り布団を捲った。
すると、
目に飛び込んだのは


誰もいない、
真っ白な布団だった。

 

⏰:09/12/19 16:47 📱:W61K 🆔:8cXmjqiU


#129 [あんず]
 

「……あれ、」


皐月がいない…
もう寝ていない…?

=起きている!?


俺は皐月が起きているか確かめるべく、乱暴に部屋を出てリビングに入った。



するとそこにいたのは

 

⏰:09/12/19 22:37 📱:W61K 🆔:8cXmjqiU


#130 [あんず]
 

「おはよう梓。
今日は寝坊でもしたの?
ご飯出来てるよ。」


制服を身に纏い、
座りながら爽やかな笑顔で俺を見る皐月の姿。


俺はあまりの驚きと感動で、思わずその場に固まってしまった。


 

⏰:09/12/19 22:44 📱:W61K 🆔:8cXmjqiU


#131 [あんず]
 

だって皐月が起きてる。
あの皐月が、俺よりも早く支度を済ませのんびりと座っている。

今年に入って寝坊せずに起きられたのが2.3回程の皐月が起きている。



こんなこと、滅多にない。


 

⏰:09/12/19 22:48 📱:W61K 🆔:8cXmjqiU


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