曖 昧 ミ ー 。
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#104 [あんず]
 

俺はぶんぶん激しく首を振る女の頭を手で押さえると「ひぎゃっ」と女の悲痛な声が響いた。

…少し力が
強すぎただろうか。


「梓くん……?」


不思議そうに頭を傾げながら俺を見上げる女の目には涙。
(そんなに
痛かったのだろうか。)


 

⏰:09/12/12 00:21 📱:W61K 🆔:jBr7ypsI


#105 [あんず]
 

そんな涙を指で拭い、

「………来いよ。」

と小さく呟き女の腕を引っ張り俺は歩き始める。


「え?なんですか…っ」


訳もわからず
引っ張られるがままに
女は足を動かす。


 

⏰:09/12/12 00:26 📱:W61K 🆔:jBr7ypsI


#106 [あんず]
 

白いワンピースがふわふわと揺れるのを感じる。

掴んだ女の腕は、
外にいたせいなのか
とても冷たかった。



「…皐月と一緒に住むんだろ?ならお前の家はこっちだろーが。」


 

⏰:09/12/12 00:31 📱:W61K 🆔:jBr7ypsI


#107 [あんず]
 

俺がそう言うと、
女はピタッと立ち止まり目を見開いていた。


「…何してんだよ。」


その目からは、再び微かな涙が浮かんでいて。
そして、満開の
笑顔が浮かんでいた。

 

⏰:09/12/12 00:38 📱:W61K 🆔:jBr7ypsI


#108 [あんず]
 

皐月がコイツを
放っておけなかった理由


俺もわかる気がする。

だって俺と皐月は、
コイツの気持ちを
知っているから。



だからもうきっと、
俺もコイツを放っておけないんだ。


 

⏰:09/12/12 00:43 📱:W61K 🆔:jBr7ypsI


#109 [あんず]


「サクラちゃんは

小さい頃に両親を亡くして、昔から親戚の間でたらい回しにされていた子なんだ。

今もバイトでお金を貯めてるけど、やっぱり生活はかなり苦しいみたいで

そんなサクラちゃんが
昔の自分達と重なって見えちゃって…どうしても一人にしたくなくて、一緒に住もうと思ったんだ。」


⏰:09/12/12 01:02 📱:W61K 🆔:jBr7ypsI


#110 [あんず]
 

俺も、この女が昔の俺達と重なって見える。


だからもう、
一人にはさせない。



それに、コイツのこんな嬉しそうな顔を見たら…


 

⏰:09/12/12 01:04 📱:W61K 🆔:jBr7ypsI


#111 [あんず]
 




どんなに無理でも、
放っておけねぇよ。



 

⏰:09/12/12 01:06 📱:W61K 🆔:jBr7ypsI


#112 [あんず]
 


空を見上げると、
最早空はオレンジ色に変わってきていた。


時間って、
経つの早いんだなと
実感する。


 

⏰:09/12/12 01:10 📱:W61K 🆔:jBr7ypsI


#113 [あんず]
 

「梓、くん。」

「あ?」

「やっと私、
居場所を見付けられた気がします……っ」


「………おう。」


コイツの嬉しそうな顔を見て、不覚にも微笑んでしまった。

心が、温かい。


 

⏰:09/12/12 01:12 📱:W61K 🆔:jBr7ypsI


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