<<来栖>>
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#144 [nanoka]

「まぢで焦ったよ!だって窓閉めてる時にはもう川から上がってすぐ側まで来てたんだからな」

市原さんが窓を閉めたのとほぼ同時にバンッ!!という窓に何かがぶつかる音がした。

「間一髪じゃないですか!まぢ怖いっすね!!」

⏰:09/10/20 22:27 📱:P906i 🆔:XhA/sXmE


#145 [nanoka]

バーににつかない口調にか俺のテンションにかはわからないが、市原さんは初めて笑顔を見せた。

「お前チキンだろ?」

という質問に、俺は苦笑するしかなかった。

⏰:09/10/20 22:29 📱:P906i 🆔:XhA/sXmE


#146 [nanoka]

話し終えて少し気が楽になったのか、市原さんは

「あーっっ!」

と大きな声を出した。

正直あの時の市原さん、おかしくなっちゃったのかと思った。

⏰:09/10/20 22:32 📱:P906i 🆔:XhA/sXmE


#147 [nanoka]

俺が呆気にとられていると市原さんは

「あ、悪い悪い」

と、笑った。

それから煙草に火をつけてゆっくりと言った。

⏰:09/10/20 22:33 📱:P906i 🆔:XhA/sXmE


#148 [nanoka]

「この店から出たくないなーと思って、ね」

その言葉に返事をしたのは蒼井さんだった。

「よろしければ…」

⏰:09/10/20 22:37 📱:P906i 🆔:XhA/sXmE


#149 [nanoka]

そう言って蒼井さんが差し出したのは、小さなビー玉のようなものだった。

ビー玉よりだいぶ小さくてどちらかといえば…

「…数珠?」

呟くように市原さんはそう言った。

⏰:09/10/20 22:43 📱:P906i 🆔:XhA/sXmE


#150 [nanoka]

「耳栓がわりに」

短くそう言うと、蒼井さんは例の微笑みを振り撒いた。

「どゆこと?」

市原さんに訊かれ、俺はたどたどしい説明を付け加えた。

⏰:09/10/20 22:50 📱:P906i 🆔:XhA/sXmE


#151 [nanoka]

「多分ですけどそれいつも蒼井さんがつけてる数珠なんです」

「それをバラしたのがこの玉ってこと?」

「はい。で、蒼井さんは霊をはね除けるってゆうか、何かそうゆう力があるので…」

⏰:09/10/20 22:55 📱:P906i 🆔:XhA/sXmE


#152 [nanoka]

「なるほど!」

ほんとに理解できたのかは謎だけど市原さんはそう言って立ち上がると

「今日は帰るよ」

と、すでに財布を手に会計を急かした。

⏰:09/10/20 22:58 📱:P906i 🆔:XhA/sXmE


#153 [nanoka]

「百聞は一見に如かず!」

などと手をヒラヒラさせながら店を出た市原さんが再び店に来たのは、一週間後のことだった。

二回目にもかかわらず常連さんみたいな態度でカウンターに座った。

⏰:09/10/20 23:02 📱:P906i 🆔:XhA/sXmE


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