<<来栖>>
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#261 [nanoka]

「その部屋、見せてもらっても構いませんか?」

「えっ?」
「えっ?」

神崎さんと俺の声が見事にハモった瞬間だった。

⏰:09/10/28 03:26 📱:P906i 🆔:lksf9tkg


#262 [nanoka]

「今はまだ仮説の段階なので詳しくお話できないんですが、部屋を見ればはっきりわかると思うんです」

「明日は特に予定もないし俺は別に構わないけど…」

という神崎さんの一言で、急遽神崎さんの部屋への訪問が決定した。

⏰:09/10/28 03:30 📱:P906i 🆔:lksf9tkg


#263 [nanoka]

次の日の朝、蒼井さんからの着信で俺も神崎さんの部屋への家庭訪問に参加することになっていたことを初めて知った。

「マンションの下にいるから」

蒼井さんの言葉に慌てて支度を済ませている内に、何で俺が?という疑問は何処かへ消えてしまっていた。

⏰:09/10/28 03:35 📱:P906i 🆔:lksf9tkg


#264 [nanoka]

車内で蒼井さんがコンビニで買っておいてくれたサンドイッチとカフェオレを食している頃には、ちょっとした肝試し気分に浮き足立っていた。

蒼井さんの運転する車に初めて乗ったこともあって、何だかちょっと嬉しい気分でもあった。

⏰:09/10/28 03:39 📱:P906i 🆔:lksf9tkg


#265 [nanoka]

神崎さんのマンションまでは車で15分くらいだった。

昨日の会話では神崎さんが部屋の番号を言っていた記憶はなかったのだが蒼井さんは迷うことなく神崎さんの部屋に向かった。

チャイムを押して出てきたのが神崎さんだったので、俺が聞いてなかっただけかなと思ったくらいだ。

⏰:09/10/28 03:52 📱:P906i 🆔:lksf9tkg


#266 [nanoka]

でも神崎さんの

「あれ?俺どの部屋か言いましたっけ?」

という一言で、俺の記憶は間違ってなかったのだと確信した。

多分例の後ろの方の力なのだろう。

⏰:09/10/28 03:56 📱:P906i 🆔:lksf9tkg


#267 [nanoka]

蒼井さんは

「角部屋だとお聞きしていたので」

って言っていたけど、さっきエレベーターに乗った時六階建てのマンションの六階のボタンを蒼井さんが迷うことなく押したのを俺は見ていた。

⏰:09/10/28 03:59 📱:P906i 🆔:lksf9tkg


#268 [nanoka]

寝不足のせいか神崎さんはその件に関してあまり気に止める様子もなく

「とりあえず中に…」

と、玄関のドアを大きく開いてくれた。

⏰:09/10/28 04:02 📱:P906i 🆔:lksf9tkg


#269 [nanoka]

俺に霊感がないせいなのか正直普通の部屋にしか見えなかった。

ビールの空き缶やコンビニ弁当の容器なんかが流しに置かれている普通の男性の一人暮らしの部屋。

ホッとしたような少し残念なようなそんな気分だった。

⏰:09/10/28 04:04 📱:P906i 🆔:lksf9tkg


#270 [nanoka]

蒼井さんは俺とは全く違う感想のようで、真剣な表情で壁をコンコンと叩いていた。

その様子を神崎さんは黙って見つめていた。

少しして蒼井さんが壁を叩くのを止め、こちらに振り返った。

⏰:09/10/28 04:07 📱:P906i 🆔:lksf9tkg


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