<<来栖>>
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#321 [nanoka]
一つだけ記憶と違っていたのは、俺が言う先の道に男が立っていたことだ。
右と言えば右に進んだ道に左と言えば左に進んだ道に男が立っている。
男は俺に次に進む方向を指差して教えている。
:09/10/28 18:44
:P906i
:lksf9tkg
#322 [nanoka]
母には見えていない様子のその男は、次の方向を指差すと一度消えまた現れた。
最後に叔母さん家を指差したところで完全に姿を消した。
そこで夢から覚めた。
:09/10/28 18:47
:P906i
:lksf9tkg
#323 [nanoka]
夢の話を蒼井さんにしたのはちょっとした気まぐれだった。
お店が暇だったこともあって掃除に飽きた俺は
「そういえば昨日変な夢見たんですよー」
と、軽いノリで夢の話をしたのだ。
:09/10/30 04:14
:P906i
:UjKXiWL2
#324 [nanoka]
「多分後ろの方が助けてくれたんだと思います」
蒼井さんは俺の話を聞いてそう言った。
夢の中で指差しながら帰り道を教えてくれたのは後ろの方だというのだ。
:09/10/30 04:15
:P906i
:UjKXiWL2
#325 [nanoka]
「でも俺の記憶では道を覚えてた俺が自分で…」
反論しながらも心のどっかで蒼井さんが正しいんだろうなって思ってた。
今まで蒼井さんが間違った判断をしたところ見たことないし。
:09/10/30 04:16
:P906i
:UjKXiWL2
#326 [nanoka]
「拓真くんは土地神様という言葉を聞いたことがありますか?」
蒼井さんの質問に俺は首を横に振った。
「土地を守る神様ってところですかね、簡単に言えば」
:09/10/30 04:17
:P906i
:UjKXiWL2
#327 [nanoka]
「土地を守る…」
「はい。地域によって呼び方は色々なのですが」
「その土地神様が俺の夢と関係してるんですか?」
俺の問いに蒼井さんは少し考えるような仕草をした。
:09/10/30 04:18
:P906i
:UjKXiWL2
#328 [nanoka]
「さっき土地神様は土地を守るって言いましたよね?でも広くは知られていないことが多いんです」
「まぁそうかもしれないですね。俺も今日知りましたし」
蒼井さんは少し寂しそうに微笑んでから
:09/10/30 04:19
:P906i
:UjKXiWL2
#329 [nanoka]
「知る人がいないということがどうゆうことかわかりますか?」
と、俺に訊いた。
「感謝されない…?」
正解と言うかわりに蒼井さんは微笑んだ。
:09/10/30 04:20
:P906i
:UjKXiWL2
#330 [nanoka]
「だからたまに連れてってしまうんですよ。気に入った人間を」
「えっ?」
「一般的に神隠しと言われているものです。地域によっては気に入られた人のことを魅入られたと言うようです」
:09/10/30 04:21
:P906i
:UjKXiWL2
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