こちら満腹堂【BL】
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#662 [ひとり]
まさかコイツとこんなことになるなんて、ちょっと前の俺なら考えられなかっただろう。うん、絶対。
でも人生、何が起こるかわからんもんだ。
まさか根岸が俺を好いてるなんて思いもしなかった。そんな根岸に俺が惚れるなんてのはもっと予想外だ。そんで今、ダチの家の便所に二人籠もってイソイソと"ナニ"に励もうってんだから、これまた予期せぬ事態な訳で。
べぇやん、ごめん。汚さないように、善処します。
それにしたって、根岸の舌使いがヤバい。
「・・・ぎし・・もぅ・・・」
「だしていいよ」
あぁ、チキショー、気持ちいいなコノヤロー。
根岸の肩に、乱暴に爪を立てた。
・
:10/04/19 23:29 :F01B :Szzdx9cw
#663 [ひとり]
【休憩】
今晩はーひとりです。
第二十九話、完結。です★
振り返ってみると、なんだかてんこ盛りな回でした。ハイ。
おや、最後が中途半端だっておっしゃりたいんですね?いやいや、それがひとりなんですごめんなさいm(_ _)m
あ゙ぁぁぁ〜エロは難いんだよチキショォォォオ(;;´Д`)!!!!
誰かひとりにエロの書き方教えて下さい、三百円あげるから。ちーん
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:10/04/19 23:38 :F01B :Szzdx9cw
#664 [ひとり]
【第三十話/ほっけの人気】
点滅しだした信号。
正直謂って、泣きそうだ。
あぁ、わかった、わかったから、そんなにを引っ張らないでくれ。
「ゆうちゃーん、早くぅー」
アキに急かされて小走りに横断歩道を渡りきる。
「セーフ」
審判のように大きくセーフのジェスチャーをするアキは、いい具合に出来上がっている。
今駆けてきた後ろを見やれば、赤信号。でも別に、走る必要なんてないんじゃないかと思う。深夜二時半過ぎ。車なんて、忘れた頃にやってくるくらいのペースだ。
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:10/04/19 23:52 :F01B :Szzdx9cw
#665 [ひとり]
【訂正】
>>664○ そんなに手を
× そんなにを
失礼しました。
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:10/04/19 23:54 :F01B :Szzdx9cw
#666 [ひとり]
手に食い込むビニール袋を右から左へ持ち替えて、アキの後を追う。
何してるのかって、見りゃわかるだろう、買い出しだ。
二人トイレに身を寄せ合ってイチャイチャしてたのが、随分と前のように思える。ダメだ、また泣きそう。
────
────────
三田さんが俺の肩に強く指を食い込ませた瞬間、予想外の事態が起きた。
ドンドンドン
「ねぇ、大丈夫ー?」
俺達はハッと顔を見合わせた。その時の三田さんったら、それこそ夢から覚めたような表情(カオ)だった。まぁ、俺もそれは同様だったんだろうが。
無遠慮に、続けて打ちつけられるドア。
ドンドンドン
・
:10/04/20 00:04 :F01B :X3tyuUEE
#667 [ひとり]
見つめ合ったままで暫く呆けた俺達は、次のノックで我に返った。
ドンドンドン
これは不味い。何が不味いって、誰も来やしないという過信から、鍵をかけていないのが不味い。そして、三田さんの格好が不味い。それは本人も重々承知の事だったようで、三田さんは慌ただしくベルトを締めながら、素早く便座から立ち上がる。すると膝が俺の顔面にクリーンヒット。
「痛っ!!!!」
たまらず立ち上がると、今度は俺の後頭部が三田さんの顎に見事に決まった。
「「痛だッッ!!!!」」
密室の俺達はてんやわんやだ。
「ねぇー何してんのー?」
外の声は、こちらの様子を完全に訝しんでいる。
・
:10/04/20 00:14 :F01B :X3tyuUEE
#668 [ひとり]
「もー本当に平気ぃ?開けるよ?」
やばい、やばいぞ、これはやばいッッツ!!!!!!
あの時の様子ったら、スローモーションで鮮明に思い返せる。
ガチャリと音を立てて回ったノブ。
素早く便座の蓋を上げしゃがみ込んだ三田さん。
俺もそれに習って瞬時にポージングを決めた。
キィ──・・
弱く鳴った扉が外に向けて開かれるのを背中で感じた。
・
:10/04/20 00:23 :F01B :X3tyuUEE
#669 [ひとり]
「ゲェェェ・・ウッ・・・・ォ・・ウエェェエ・・ウブッッ・・げほっ、がっ、ぺっ」
「何、まだ吐いてんの?」
扉の先に立っていたのは、予想通りアキ。
「あぁ、うん」
俺は背中をさすりながらアキを見て頷いた。
「皆が心配して様子見て来いって」
三田さんは後ろ姿で、無言で手だけ上げて見せる。
「もう少ししたら戻るからって謂っといてくれ」
「・・・わかった」
了承したアキは、今来た廊下を戻って行った。
あ、危ねぇ・・・・
・
:10/04/20 00:29 :F01B :X3tyuUEE
#670 [ひとり]
「ウッ・・・ブフッツ・・オゲェェエ!!!!」
三田さんは余念がない。アキの気配が完全に消えるまで、暫く演技を続けた。
「・・・・・行った?」
「はい、ご苦労様です」
「おう」
「どうします?」
「んーお前先戻っといて」
「分かりました」
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:10/04/20 08:45 :F01B :X3tyuUEE
#671 [ひとり]
俺は渋々ながら、少し先に皆の元へ戻り、アキに重ねて三田さんはゲロってるけど大丈夫ですと伝えた。
内心、かなり凹んだ。そりゃそうだろ。あと一歩って時にあれじゃあ・・・
そんな俺にアキが意気揚々こう提案してきた。
「買い出し行こう」
本当はそんな気分じゃないけど、皆の手前断れないし、少し外の空気を吸えば気持ちも上向くかと付いてきてみた。みたんだが。
「結構歩いた気ぃしない?」
「そうだな」
行きも帰りも頭ん中はさっきの三田さんの痴態で一杯。
「はぁ・・・」
小さな溜め息は、誰の耳にも届かず宙に消えた。
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:10/04/20 08:55 :F01B :X3tyuUEE
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