triangle
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#17 [ロー]
「よっ、りょーすけ。おかえり」

兄貴改めて、という感じで俺に向かって言った。

「おぅ」

俺は小さく頷き俯いた。


「早く中入ろー。寒い!」
みきが言った。

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⏰:09/12/10 11:35 📱:SH706iw 🆔:c0SLpP7g


#18 [ロー]
兄貴の視線が俺からみきの方に向かったのを感じ、顔を上げた。

久しぶりに見た兄貴は少し茶色がかった髪が伸び、パーマをかけていた。ふわふわとした猫っ毛から、左耳の小さめの丸くて黒いピアスが覗いている。
すらっと伸びた長身に、今流行りの細マッチョ。
顔も綺麗に整っていて、切れ長の目はどこか優しげに、みきを映していた。


弟の俺から見ても、兄貴はかっこいい。

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⏰:09/12/10 11:40 📱:SH706iw 🆔:c0SLpP7g


#19 [ロー]
「ただいま」

玄関を開けると懐かしい匂いがした。俺が最初に中に入り、リビングに向かって声をかけた。兄貴と、その後ろからみきも当たり前のように続いた。



「りょーすけ?おかえり〜でもあんた帰ってくるならもっと早く−」

母さんがパタパタとスリッパの音をたて、中から出てきた。

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⏰:09/12/10 11:49 📱:SH706iw 🆔:c0SLpP7g


#20 [ロー]
母さんは、一緒に帰ってきた兄貴とみきを見つけ言葉を切った。

「あら、しゅんすけ、みきちゃん。おかえり。すぐご飯だから」

「おぅ」
「は〜い」

兄貴とみきが同時に答え一直線にリビングに入っていった。
俺はひとり自分の部屋に向かうため、階段を上がろうとした。

「ちょっと、りょーすけ」

母さんが俺を呼び止めた。

⏰:09/12/10 11:53 📱:SH706iw 🆔:c0SLpP7g


#21 [ロー]
「ご飯は?」


「食べてきた」


俺はそう言うと階段を上りはじめた。
「もう、せっかくりょーすけの好きなお寿司取ったのに・・・」

階段の下から母さんがぶつぶつ言いながらリビングに入っていく音が聞こえた。


部屋に入ると電気もつけず、布団に潜り込んだ。
部屋は毎日母さんが掃除してくれているらしく、綺麗に片付いていた。

⏰:09/12/11 16:09 📱:SH706iw 🆔:FOLbtINk


#22 [ロー]
寝ようとしたが、空腹で目が覚めている。食卓にならぶ寿司を想像して、さっき食べてきたと嘘をついたことを後悔した。
しかし、空腹感は下から聞こえてきたみきと兄貴の大きな笑い声のおかげで、萎んで消えた。




二人が一緒にいる空間に居合わせるのが何より嫌だった。

⏰:09/12/11 16:09 📱:SH706iw 🆔:FOLbtINk


#23 [ロー]
チャプター:歪んだ三角形









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⏰:09/12/11 21:46 📱:SH706iw 🆔:FOLbtINk


#24 [ロー]
物心つく前から、まるで兄妹のように育った3人。
いつも何をするにも3人一緒だった。
いつまでも当たり前に変わらないと思っていた―。




しかし俺たちの関係は小学校の高学年に上がったころ、少し歪みはじめた。

⏰:09/12/12 03:28 📱:SH706iw 🆔:L39.a5d6


#25 [ロー]
たとえ兄妹のように育ったとしても、本当に血が繋がってたいるわけではない。れっきとした男と女だ。むしろそうなることはすごく自然なことだった。
少しずつ、3人一緒ではなくみき独占したいと思う自分に気づいてしまった。
好きになっていた。

そう自覚するようになってから、兄貴のみきを見る目も俺と同じことに気づいてしまった。

⏰:09/12/12 03:29 📱:SH706iw 🆔:L39.a5d6


#26 [ロー]
そしてみきの気持ちにも。

みきは昔から兄貴が好きだと言っていて、だけど歳があがるにつれ言わなくなった。

子供の憧れがちゃんとした恋愛感情変わったのを自覚したのだろう。

いつも3人一緒だからこそ感じてしまった些細な変化に俺は堪えきれなかった。

そして逃げた。

⏰:09/12/12 03:37 📱:SH706iw 🆔:L39.a5d6


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