triangle
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#1 [ロー]
のんびり更新します。
途中で投げ出すことは
ありえません。
よろしくお願いします。
:09/12/08 03:48
:SH706iw
:QUKbDSK2
#2 [ロー]
チャプター1:遠い記憶
「みきね、おっきくなったらしゅんくんのお嫁さんになるのっ」
.
:09/12/08 03:49
:SH706iw
:QUKbDSK2
#3 [ロー]
そう言って君は笑った。
ポケットから煙草を取り出し火をつける。冷たい空気と一緒に深く煙を吸い、吐き出す。メンソールと苦さが口一杯に広がった。
幼いころよく3人で遊んだあひる公園。そこの大きな滑り台にあるトンネルの中に俺はいた。
久しぶりに来たあひる公園は夕方の少し遅い時間とあって、人影はない。
:09/12/08 03:59
:SH706iw
:QUKbDSK2
#4 [ロー]
あの日もそう、確か夕方だった。今みたいに公園に人影はなく、俺たちふたりだった。いつも3人一緒だったのに、何故かその時は兄貴がいなくて。場所はここ。俺がちょうど今座っているこのトンネルの中だった。
また遠い記憶に思いをはせる。
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:09/12/08 05:03
:SH706iw
:QUKbDSK2
#5 [ロー]
「しゅんくんには、ないしょねっ?」
そう続けて君はまた笑った。
その笑顔が眩しくて、なんだか悔しかった。そして腹が立った。
今思えばそれが嫉妬だと想像がつく。幼いながら、好きだったのだ、と思う。
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:09/12/08 05:08
:SH706iw
:QUKbDSK2
#6 [ロー]
だけどまだ幼い俺は、その苛立ちをそのままぶつけることしかできなかった。
記憶が曖昧で思い出せないが、なにかひどいことでも言ったのだろう。
幼稚園の時の記憶なんて、そう鮮明に覚えてるわけがない。
ただ、あの時の君のあの笑顔だけは鮮明に覚えている。
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:09/12/08 05:16
:SH706iw
:QUKbDSK2
#7 [ロー]
ふいにトンネルが暗くなった。人の気配を感じ、入口のほうに顔を向ける。
「あー!いっけないんだー!」
「げ、みき・・・」
入口から記憶の中の女の子の面影がまだ少し残った、しかめっ面が覗きこんでいた。
慌てて煙草を消そうとし、止めた。もう遅い。開き直ってまた吸う。
「なんだよ?」
煙りを吐き出しながら、めんどくさそうに聞いた。
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:09/12/08 05:24
:SH706iw
:QUKbDSK2
#8 [ロー]
「なによ〜その言い方」
みきはわざとらしく膨れてみせ、それから何か思いついた悪戯っ子のような笑顔を俺に向けた。その笑顔がさっきの記憶と微かにシンクロし、眩しい。
「おばちゃんに言いつけてやるっ」
そう言ってみきは逃げるように、駆け出した。
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:09/12/08 05:31
:SH706iw
:QUKbDSK2
#9 [ロー]
「ちょっ、待てっ―」
慌てて煙草の火を消し、吸い殻でぱんばんの携帯灰皿に無理矢理捩込んだ。
お袋にバレたら厄介だ。俺を家に連れ戻し兼ねない。いまだに俺の寮暮らしに、お袋は賛成していないのだ。
みきを追いかけようと、勢いよく立ち上がった。
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:09/12/09 03:56
:SH706iw
:9KcFFt.g
#10 [ロー]
ゴンッ!
「―っ痛ぇ!」
トンネルの中に大きな音と俺の声が響き渡り、こだまする。
トンネルの穴は直径1mほどしかない。当然立ち上がれる訳はなく、俺は頭をぶつけたのだった。
:09/12/09 16:47
:SH706iw
:9KcFFt.g
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