triangle
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#11 [ロー]
頭を抑えるとズキッと痛い。

そういえば、昔よくみきがここで頭をぶつけて泣いていたっけ。俺は心配なんだんだけど、餓鬼だから笑うしかできなくて。
「馬鹿だ〜」
俺に笑いながらそう言われたみきは、更に泣いて。だけど優しい兄貴がみきをなだめて、笑わせる。

いつだってみきを泣かせるのは俺で、みきを笑顔にするのは兄貴だった。

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⏰:09/12/09 17:44 📱:SH706iw 🆔:9KcFFt.g


#12 [ロー]
チャプター2:兄貴










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⏰:09/12/10 05:35 📱:SH706iw 🆔:c0SLpP7g


#13 [ロー]
赤ちゃんがするようなはいはいの状態でのろのろとトンネルから出る。まだ頭がズキズキと痛んでいた。
外に出ると辺りは思った以上に暗くなっていた。いったい何時間トンネルの中にいたのだろう?
冷たく強い風が頬を突き刺す。

公園の入口にみきを見つけた。植え込みの段差に軽く腰かけ俺を待っていた。何か口ずさんでいるようだった。口から白い息がもれている。

⏰:09/12/10 10:03 📱:SH706iw 🆔:c0SLpP7g


#14 [ロー]
みきは顔をあげ俺が近づいてきたのが分かると立ち上がり笑った。

「早く帰ろっ!みんな待ってるよ」



どうやら本気で告げ口する気はないらしい。




みきと並んで公園を出て、家に向かう。会話はない。横でみきが楽しそうに口ずさむのを黙って聞いていた。

⏰:09/12/10 10:08 📱:SH706iw 🆔:c0SLpP7g


#15 [ロー]
「あっ、しゅんくん!」

ちょうど家に着きかけた時、向かい側から背がすらっと高いブレザー姿の高校生が歩いてきた。兄貴だ。みきが嬉しそうに駆け寄る。


「りょーすけ捕まえてきたよっ」

「俺は動物かつーの」

みきの表現に思わず突っ込む。

⏰:09/12/10 11:16 📱:SH706iw 🆔:c0SLpP7g


#16 [ロー]
「だってえ」
みきが笑う。

「おまえがちゃんと帰ってこないからだよ」
みきをフォローするように兄貴が言った。
兄貴はもう目の前まで来ていた。

確かに、わざと俺は家に帰る時間を遅くしていた。みきと顔を合わせるのをさけていたのだ。
みきは家がすぐ隣のいわゆる幼なじみで、両親が共働きで家に帰ってくるのが遅いため、小さい時からうちで夕食を食べていた。

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⏰:09/12/10 11:24 📱:SH706iw 🆔:c0SLpP7g


#17 [ロー]
「よっ、りょーすけ。おかえり」

兄貴改めて、という感じで俺に向かって言った。

「おぅ」

俺は小さく頷き俯いた。


「早く中入ろー。寒い!」
みきが言った。

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⏰:09/12/10 11:35 📱:SH706iw 🆔:c0SLpP7g


#18 [ロー]
兄貴の視線が俺からみきの方に向かったのを感じ、顔を上げた。

久しぶりに見た兄貴は少し茶色がかった髪が伸び、パーマをかけていた。ふわふわとした猫っ毛から、左耳の小さめの丸くて黒いピアスが覗いている。
すらっと伸びた長身に、今流行りの細マッチョ。
顔も綺麗に整っていて、切れ長の目はどこか優しげに、みきを映していた。


弟の俺から見ても、兄貴はかっこいい。

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⏰:09/12/10 11:40 📱:SH706iw 🆔:c0SLpP7g


#19 [ロー]
「ただいま」

玄関を開けると懐かしい匂いがした。俺が最初に中に入り、リビングに向かって声をかけた。兄貴と、その後ろからみきも当たり前のように続いた。



「りょーすけ?おかえり〜でもあんた帰ってくるならもっと早く−」

母さんがパタパタとスリッパの音をたて、中から出てきた。

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⏰:09/12/10 11:49 📱:SH706iw 🆔:c0SLpP7g


#20 [ロー]
母さんは、一緒に帰ってきた兄貴とみきを見つけ言葉を切った。

「あら、しゅんすけ、みきちゃん。おかえり。すぐご飯だから」

「おぅ」
「は〜い」

兄貴とみきが同時に答え一直線にリビングに入っていった。
俺はひとり自分の部屋に向かうため、階段を上がろうとした。

「ちょっと、りょーすけ」

母さんが俺を呼び止めた。

⏰:09/12/10 11:53 📱:SH706iw 🆔:c0SLpP7g


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