浮 き 世 の 諸 事 情 。
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#336 []
 
「‥んん」

乱暴に目をこすると
辺りがぼやけて見えた

その時の顔と言ったら
相当酷かったに違いない

「あ‥壱助さん、起きてる」

あたしが買ってきた
新しいお茶の缶が開けられていた

⏰:10/02/02 23:03 📱:D905i 🆔:0yxagqRA


#337 []
 
いつものように
正座してお茶を啜る姿を見て
夢でないと確信する


「あぁ、やっと」

顔をちらりとも向けず
そう言った

自分にかけてあった
壱助さん香りがする羽織物
‥何だかいい目覚め

⏰:10/02/02 23:04 📱:D905i 🆔:0yxagqRA


#338 []
 
「夢でも見ました、か」

「夢‥?」

夢なんて見たかな‥
覚えてないや


すると壱助さんは
顔だけこちらに向けて
視線を落とした

⏰:10/02/02 23:04 📱:D905i 🆔:0yxagqRA


#339 []
 
「"壱助さん、
お慕い申し上げておりました"と
寝言で、言っていたもので‥」



一度瞬きをして
一気に顔に熱が走ったのは
言うまでもない。


"鈍い人です、ね"と
壱助はまた茶を啜った

⏰:10/02/02 23:05 📱:D905i 🆔:0yxagqRA


#340 [笹]
第十一章 【魅せられて】

*。*。*。*。*
寝たふりをしてる壱助さんに
全く気付かずに
あれこれ思い耽って
あれこれ言ってみた香夜ちゃん

寝言なんて言ってないのに
まんまと壱助さんの悪戯に
はまって顔を赤くした香夜ちゃん

素晴らしいまでに鈍いです(笑)
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4676/

⏰:10/02/02 23:08 📱:D905i 🆔:0yxagqRA


#341 [我輩は匿名である]
>>290-340

⏰:10/02/03 19:07 📱:W53H 🆔:IjHWvVJs


#342 []
 
鈍い上に‥
喜怒哀楽が激しい、ときた

この上なく‥厄介です、ね


‥まだまだ
子供じゃあ、ないですか


"かわいさ余って憎さ百倍"
そんな言葉がありますが

‥この憎たらしさは、どうだか

⏰:10/02/03 21:25 📱:D905i 🆔:s1isUj7A


#343 []
 
「どうして‥
あんな事したんですか!?」

「大したこと‥
ないじゃあないです、か」

「大した事ない?
鼻血でちゃったんですよ?!
血ですよ?血!血!血ーっ!」

「鼻血くらい
貴女も、出るでしょう」

「それとこれとは別です!!」

「ほう‥、全く鈍い人だ」

⏰:10/02/03 21:25 📱:D905i 🆔:s1isUj7A


#344 []




「伊代さん!!
どう思いますかぁ?!」

せっせと他の客に
団子やらお茶やら運ぶ
女将に訴えた


「んー‥そうだねぇ、
‥はい、団子お待ちーっ」

⏰:10/02/03 21:26 📱:D905i 🆔:s1isUj7A


#345 []
 
眉間に深くシワを寄せて
ぷうっと頬を膨らます

香夜は物凄い形相で団子を喰らい
一席空けた横に座る
壱助を睨みつけた


「またお茶ですかぁ?
体緑色になっちゃいますよ」

低い声を横に向けて放つ
しかし変わらぬ壱助の表情

⏰:10/02/03 21:26 📱:D905i 🆔:s1isUj7A


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