浮 き 世 の 諸 事 情 。
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#121 []
 
「‥悔しい」

やはり香夜さんは子供で

「何故、」

泣きじゃくって

「たった一週間で‥
貴方を知った気になってた」

焼き餅を焼いて

⏰:10/01/28 19:10 📱:D905i 🆔:Ad90U/U2


#122 []
「それは、それは」

しかし、少しだけ‥

「壱助さん‥」

色めいて、‥全く

「‥」

香夜さん、貴女は私を‥

⏰:10/01/28 19:11 📱:D905i 🆔:Ad90U/U2


#123 []
 
 
 
「抱いて‥下さい」



―‥どうしたいの、か
_

⏰:10/01/28 19:13 📱:D905i 🆔:Ad90U/U2


#124 []
 
含み笑い、体を離せば
"どうして"と言うような顔をする

どうかしている、貴女は


「いたッ‥」

目を覚ませと額を叩いても
張り合いがありゃしない

⏰:10/01/28 19:14 📱:D905i 🆔:Ad90U/U2


#125 []
 
「‥さぁ、帰りますよ」

「‥はい」


そんな顔されちゃぁ、
着物を直す手も躊躇います、ぜ

⏰:10/01/28 19:15 📱:D905i 🆔:Ad90U/U2


#126 []
 
本当に‥貴女という人は


「壱助‥さん」




―‥本当に

⏰:10/01/28 19:16 📱:D905i 🆔:Ad90U/U2


#127 []
 

「‥ごめんなさい。」




世話が焼ける"子猫"です、ね

⏰:10/01/28 19:16 📱:D905i 🆔:Ad90U/U2


#128 [笹]
第四章 【誘われて】

*。*。*。*。*
初の壱助さん目線
が、しかし言葉数が少なすぎる

どうしたもんか、
いきなり大人びた香夜ちゃんに
流石の壱助さんも戸惑いの様子

そして案外
世話好きだった壱助さん
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4676/

⏰:10/01/28 19:23 📱:D905i 🆔:Ad90U/U2


#129 []
 
"矯めるなら若木のうち"

悪い癖や欠点などは
柔軟な"幼少"のうちに直さねば
成長してからでは直しにくい。



―‥そういう事、ですよ

⏰:10/01/28 20:25 📱:D905i 🆔:Ad90U/U2


#130 []




穏やかな朝に

不釣り合いな‥


「いッ‥たぁああぁあいぃい!!」


激痛の目覚まし。

⏰:10/01/28 20:25 📱:D905i 🆔:Ad90U/U2


#131 []
 
「朝から‥騒がしいです、ね」

人の顔面ひっぱたいといて‥
憎い‥憎すぎる


「朝くらい穏やかに‥」

起き上がり目線を上げると

「起きさせて‥」

⏰:10/01/28 20:26 📱:D905i 🆔:Ad90U/U2


#132 []
 
異様な重い空気と
壱助さんの鋭い視線

「ください‥」

迫力に

「‥な、何でも‥ないです」



負けました。

⏰:10/01/28 20:27 📱:D905i 🆔:Ad90U/U2


#133 []


「お金は‥稼げたんですかい?」

明らかにいつもより声質が鋭い
そして、正座‥辛い

「いえ‥全く」

ちゅんちゅん、と鳴く雀
こけこけ、と鳴く鶏
ぼろぼろ、と泣く私

‥惨めです本当に

⏰:10/01/28 20:28 📱:D905i 🆔:Ad90U/U2


#134 []
 
「情けない」

「ご、ごもっとも‥です」

後悔先に立たずとは
このこと‥ですね

じりじり迫る壱助さんの視線
じりじり痺れる足

呆れたように深く息を吐き
いらいらしているのか
組んだ腕を片指で叩く壱助さん

⏰:10/01/28 20:28 📱:D905i 🆔:Ad90U/U2


#135 []
 
「出来ないことは言わない事、
意地を張っても構いはしないが
分かりやすい嘘は無用。」


まるで子を叱る父である。

いつもより少し声を張って
語尾が乱暴だ。

⏰:10/01/28 20:29 📱:D905i 🆔:Ad90U/U2


#136 []
 
「"私は愚かな雌猫です。
自らの体を安売りした上に、
情けないことに結果は皆無でした
このような事を以後繰り返さぬ様
壱助様には逆らわず
忠実である事をここに誓います"

はい、復唱」

「え‥?
そんないきなり言われても‥」

⏰:10/01/28 20:30 📱:D905i 🆔:Ad90U/U2


#137 []
 
壱助さん=優しい

「人の話は、よく聞く事」

取り消したいと思います


「わ、私は‥愚かな雌猫です。
えーっと‥何だっけ‥?」

やっぱり鬼だと思います

⏰:10/01/28 20:31 📱:D905i 🆔:Ad90U/U2


#138 []
 
「"自分の体を安売りした上に"」

だってこんな威圧感のある目
‥初めてですよ

「あぅ‥
自分の体を安売りした上に‥」

「‥」

「愚かな事‥」

⏰:10/01/28 20:32 📱:D905i 🆔:Ad90U/U2


#139 []
 


「最初から、はいもう一度」




鬼‥鬼‥鬼!!!!

⏰:10/01/28 20:32 📱:D905i 🆔:Ad90U/U2


#140 []
 
「壱助様は
鬼ではなく神様です、よ」



うわ‥読まれてる‥
貴方の笑顔は最恐です、よと

⏰:10/01/28 20:33 📱:D905i 🆔:Ad90U/U2


#141 []
 
だけど‥、何でだろう


そんな思いとは裏腹に
壱助さんの傍はどこか落ち着く



居場所‥見つけました。

⏰:10/01/28 20:34 📱:D905i 🆔:Ad90U/U2


#142 []
 
 

許される限り
あなたの傍に置いて頂きたい



_

⏰:10/01/28 20:35 📱:D905i 🆔:Ad90U/U2


#143 []
 
 
「自分の事は、大切にして下さい


‥世話をかけますから、ね」

「‥は、はいっ!!」

思わず顔が緩みます

⏰:10/01/28 20:37 📱:D905i 🆔:Ad90U/U2


#144 []
「では‥最初から、はいもう一度」

「えぇ‥まだやるんですかぁ?」

「"壱助様には逆らわず"です、よ」

「‥はぁーい」

やっぱり、
よく考えておきます‥

⏰:10/01/28 20:39 📱:D905i 🆔:Ad90U/U2


#145 [笹]
第五章 【叱られて】

*。*。*。*。*
朝になればいつもの調子の2人
やっぱりこれがしっくり来る?

何となく、
居心地がよくなった気がする
雌猫、香夜ちゃん

壱助さんまさかのツンデレ

明るくなりましたかね?(笑)
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4676/

⏰:10/01/28 20:44 📱:D905i 🆔:Ad90U/U2


#146 [我輩は匿名である]
>>60-120
>>121-150

⏰:10/01/28 21:30 📱:W53H 🆔:4WiSLrw2


#147 []
 
まだ幼い雌猫が、
体を売ろうなんざぁ‥
馬鹿げた話です。

本当に危なっかしいもんです、よ

あれこれ口で言うよりも
心の中で考えてる事のほうが
ずっと痛切じゃありやせんか

私は、そういう気質なもんで‥

"鳴かぬ蛍が身を焦がす"って、か

⏰:10/01/29 00:39 📱:D905i 🆔:XWctwuXA


#148 []




「またですかぁ?」

まただ。
"ちょいと野暮用に"って
壱助さんは決まって夕方に
下駄を履いて出て行く

「すぐに‥戻ります、よ」

なんだかあれから
更に子供扱いされてる気がする

⏰:10/01/29 00:43 📱:D905i 🆔:XWctwuXA


#149 []
 
あたしの思い違いかもしれない
だけど‥、何となくあの日から
距離が‥遠くなった気がするの

距離って言うのは、
座った時とかの間隔のことだけど


「考えすぎかなぁー‥」

壱助さんの背中をぼうっと見つめ
あたしはただ
力なく手を振るだけだった

⏰:10/01/29 00:46 📱:D905i 🆔:XWctwuXA


#150 []
 
"野暮用"って何だろう‥

拗ねた子供のように
口をつんと尖らせて畳に寝転ぶ



『手加減、してる方ですぜ』



「‥まさかっ、」

⏰:10/01/29 00:50 📱:D905i 🆔:XWctwuXA


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