浮 き 世 の 諸 事 情 。
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#414 []
 
にやりと微笑む壱助さん
優しい笑顔なのだ
いや優しすぎる笑顔なのだ

笑顔が怖いと思うのは
壱助さんくらいだよ


「い‥ひふへ」


ぱっと手が離されると
肺が破裂しそうなほど息を吸い
酸素が脳に一気に入って
体が浮きそうになった

⏰:10/02/05 22:30 📱:D905i 🆔:mdMMDFsU


#415 []
 
「‥んぐっはぁ」

「何を‥してたんですかい?」


手拭いをこっちに差し出し
"早く濡らして絞れ"と言うように
顔に押し付ける


もう治ったんじゃないですか?
壱助さん不死身そうだし

「それが‥」

⏰:10/02/05 22:31 📱:D905i 🆔:mdMMDFsU


#416 []



冷たい水に手を浸ける
壱助さんの手みたい‥

ぎゅっと絞りながら事情を話すと
乱暴に手拭いを受け取った


「その茂七とやらは‥何者で?」

少し気だるそうに
帯を緩めて白い肌が顔を出す
いつになっても慣れない
この美しさ

⏰:10/02/05 22:31 📱:D905i 🆔:mdMMDFsU


#417 []
 
「すごくいい人そうでしたよ!
金物屋さんをやってるそうで‥」


「ほぉう‥」


明らかに話し聞いてないし‥
興味ないなら聞かなきゃいいのに

ずずっと茶を啜るのは
いつもと変わらず元気な気がする

⏰:10/02/05 22:32 📱:D905i 🆔:mdMMDFsU


#418 []
 
「私は香夜さんの
‥"親代わり"です、ぜ?」

親代わり‥うん
まぁそうなのかもしれない

自分で言うのもあれだけど
"飼い主"同然である


「まぁ‥そうですねぇ」

⏰:10/02/05 22:33 📱:D905i 🆔:mdMMDFsU


#419 []
 
心配してくれてるのかな?

それとも‥"焼き餅"かなぁー
なぁーんて‥

壱助さんは
あたしみたいな子供に
妬くような人じゃないけど

⏰:10/02/05 22:33 📱:D905i 🆔:mdMMDFsU


#420 []
 

「そやつに会う‥
義務が、あります‥ねぇ」


カタンと湯飲みが音を立てる


あの口角だけ上げた笑みは
この世で一番恐ろしいのだ

⏰:10/02/05 22:35 📱:D905i 🆔:mdMMDFsU


#421 [笹]
第十二章 【現れて/前編】

*。*。*。*。*。*
珍しく二部に分けました ゚ω゚

リクにありました
ライバル・鬼畜壱助さんを
盛り込んでみましたw

んーうまく書けない
後編がんばります !!
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4676/

⏰:10/02/05 22:40 📱:D905i 🆔:mdMMDFsU


#422 [我輩は匿名である]
>>380-430

⏰:10/02/06 08:59 📱:W53H 🆔:evpZsMz6


#423 []




「‥何で付いてくるんですかぁ」

結局付いてきた壱助さん
改め保護者さま

「"責任"ですから、ね」

下駄が立てる音は
明らかに不機嫌そうである

⏰:10/02/06 21:16 📱:D905i 🆔:uaVNeT2k


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