浮 き 世 の 諸 事 情 。
最新 最初 全
#712 [笹]
欲望をかき回すように
お互いを弄り
漏れる女の吐息と
冷静な顔つきの貴方
色がましいほどの接吻
耳にへばり付く音
その目にあたしは映らない
‥このまま消えてしまいたい
事が一気に重なりすぎて
自分を見失ってしまいそう
:10/02/18 20:16 :D905i :4LI2ZH.E
#713 [笹]
:
:
「ぎゃあぁああぁ!!!」
それは突然だった
いつの間にか二人は離れ
悲鳴を上げて悶える女の姿
ぺろりと舐めた壱助さんの唇には
真っ赤な血液
:10/02/18 20:17 :D905i :4LI2ZH.E
#714 [笹]
転がる女の口からも
同じ色の液体が滴る
「私は、好き者なもんで‥ね」
横目でその姿を見つめ
すぐさま腰を上げた
:10/02/18 20:17 :D905i :4LI2ZH.E
#715 [笹]
「げほっ‥んぐ
お前‥ふざけるな‥っ!!」
「連れを悪く言われては‥
流石に私も‥黙っちゃいない」
冷酷な視線が女を突き刺す
悲鳴に反応して
集まった男たちが刀を抜いた
「よくも‥貴様!!」
:10/02/18 20:18 :D905i :4LI2ZH.E
#716 [笹]
壱助さん‥殺されちゃう
逃げて壱助さん!!
しかしそれには目もくれず
すたすたと此方に向かってきた
もしかして‥最初から
:10/02/18 20:18 :D905i :4LI2ZH.E
#717 [笹]
「ふざけるのもいい加減に‥!!」
そう言った一人の男が
刀を壱助さんの背中に振り上げた
「どいつもこいつも‥
騒がしいです、ね」
:10/02/18 20:19 :D905i :4LI2ZH.E
#718 [笹]
―‥ドカッ!
そう言い終わる前に
すぐさま振り返り
余裕の回し蹴り‥
壱助さん‥貴方強すぎです
怖じ気づいた他の衆に
睨みをきかせると
「何時まで其処に‥居る気で?」
:10/02/18 20:20 :D905i :4LI2ZH.E
#719 [笹]
場に似合わないような
美しい手が襖を開けた
「おや、おや
随分と悪趣味な‥」
悪趣味って‥
好きで縛られてるんじゃない!!
ぼろぼろ涙を零すあたしの
口を塞いでた布を
簡単に解いて
ひょいと抱き抱えられた
:10/02/18 20:20 :D905i :4LI2ZH.E
#720 [笹]
「壱助さぁあんっ!」
「‥全く、だらしない」
呆れ顔に呆れ口調
結局はどんな対応でも
壱助さんなら許せちゃう
:10/02/18 20:21 :D905i :4LI2ZH.E
#721 [笹]
「‥どうしてだい?!」
急に背中から聞こえた
女の叫び声
「あの子が居なくなったら‥!
あの子が死んだら、
振り向いてもらえると
‥思っていたのに!!」
:10/02/18 20:22 :D905i :4LI2ZH.E
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194