記憶を売る本屋さん
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#195 [我輩は匿名である]
薫は黙って見返す。
「でも、あの子じゃなくて私に目が行く事があるかも」
「残念だけどそれはない」
「そんなにあの子の事好きなの?」
そう聞かれて、薫は黙る。
そんな一言で済まされる気持ちではない。
「あの子普通の子じゃない。背も大きくないし、胸も私より小さい。スタイルだって」
「俺はそういう事には興味ない」
薫はきっぱりと言い張る。
:10/03/29 20:30
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#196 [我輩は匿名である]
まぁ、そう言っても薫も男なので、全く興味がないわけでもないが。
「俺には、あいつを守る義務がある」
「義務?何それ」
怜奈は笑う。少しバカにしたように。
「お前みたいな軽そうな奴にはわからないよ」
薫はイラついたように言い捨てる。
「…ふぅん、つまんないの」
怜奈も同じようにして、それ以上何も話さなかった。
:10/03/29 20:31
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#197 [我輩は匿名である]
「あ」
下駄箱で、直人はたまたま響子を見つけた。
響子は1人で帰るようだ。
「なぁ」
何となく、直人は響子に声をかける。
「……あ、もしかして月城くんの友達?」
「そうそう、俺、水無月直人。よろしく」
「私は香月響子。こちらこそよろしく」
響子はにこっと笑いかける。
:10/03/29 20:32
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#198 [我輩は匿名である]
「薫、委員会でさ。良かったら一緒に帰ってもいい?」
「うん、一緒に帰ろ」
響子は快く頷いてくれた。
直人と響子は並んで学校を出る。
「水無月くんって、いつから月城くんと仲良いの?」
「俺達は、幼稚園入る前から仲良いよ」
「そんなに前から?」
「親同士が仲良いからなぁ。よくどっちかの家に行って遊んだりしてたから」
「へぇー。じゃあ、幼なじみなんだね」
:10/03/29 20:33
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#199 [我輩は匿名である]
「まぁな」
直人は「へへっ」と笑う。
「香月の家ってどこ?」
「結構近いみたい。月城くんのマンションの前の道をまっすぐ行って、
突き当たりを右に曲がってまたまっすぐ行けば着くよ」
「…薫のマンションの前の道って、突き当たりまで結構距離ないか?」
前に薫と、マンションからそのつきあたりの壁まで競争した事があった。
確か、直人の方が早くて、18秒だった。
50m走で7秒台だから、100m以上あると考えられる。
:10/03/29 20:33
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#200 [我輩は匿名である]
「(そこからまたまっすぐ行くって事は…近いって言えるのか…?)」
「水無月くん?」
考え込んでいると、響子が気にして話し掛けてきた。
「へ?」
「どうしたの?」
「いや、何もない」
どうでもいい事を考えていたため、直人は慌てて断る。
だからあの雨の日、一緒に来ていたのか。
直人はやっと納得した。
:10/03/29 20:34
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#201 [我輩は匿名である]
「…月城くんって、ちょっと他の子と違うよね」
「…へ??」
直人はぽかんとする。
「いや、変わってるっていう意味じゃないよ?そうじゃないけど…」
「あー、まぁ何となくわかるよ。変に大人びてると言うか、クールすぎるというか」
「ははっ。うん、月城くんってあんまり騒いだりしないみたいだから、何か目を引くっていうか…」
「あぁ、騒がないなぁ、あいつは。喋ってて楽しいか?」
「楽しいよ。月城くん、いろんな話してくれるから」
:10/03/29 20:34
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#202 [我輩は匿名である]
「そっか、あいつが女を気にするのって初めてだから、どーしても気になってさ」
「…そうなんだ」
響子は少し顔を赤くして目をそらす。
「ま、そういう事だからさ、あいつの事可愛がってやって」
「あははっ、何それ」
直人と響子はそんな話をしながら、ぼちぼちと家に帰っていった。
:10/03/29 20:35
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#203 [我輩は匿名である]
直人はベッドに寝転んで、少しめんどくさそうに本を見つめる。
「…そろそろ何か起きてくんねーかなぁー…」
どうせ今日も何もないのだろうが、万が一何か進展があっても困る。
直人ははぁっとため息をつき、起き上がる。
期待はせずに、ゆっくりと本を開いた。
:10/03/29 23:30
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#204 [。゚+ゆきな+゚。]
:10/03/29 23:58
:SH904i
:eeM7faXQ
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