もぅえぇわ!
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#175 [だーいし]
キヨシは忍び足で部屋を出た。深夜3時すぎ。見張りはいない。
ホテルを出て道路を挟んだ砂浜に向かった。
『こんな夜中に海に来たのは初めてだな。』
キヨシは砂浜にあったほどよい流木に座り海を眺めていた。
:12/01/02 01:09
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#176 [だーいし]
しばらく海を眺めていると、遠くで花火の音が聞こえた。
音が段々こちらに近づいてくる。キヨシは気になって音のする方に目線をやった。
『………ちょ……ひ……あっ!!!』
『なんだ?』
キヨシが近づくと誰かがひとりでロケット花火をしていた。
『いや〜1人で花火って中々おもろいな〜!』
:12/01/02 18:10
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#177 [だーいし]
『ヒロシ?』
『なにがおもろいんかな〜花火ってなんかテンション上がるな、……おぉ!キヨシやんけ!おお!おったんや!!ちょ花火しようや!花火!』
『お、おう。』
ヒロシは手に持ってあるロケット花火をキヨシに渡した。
:12/01/02 18:34
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#178 [だーいし]
『なんで花火してんの?』
ロケット花火を打ち終え2人は手持ち花火をしていた。
『いや〜なんか寝られへんくてな!そこのコンビニで買ってん。お前誘おうとしてんけど、そーいやケータイ知らんくてな。』
『あぁ、そうだったね。後で教えるよ。』
『イェイ!じゃあ最後線香花火しようぜ!』
『う、うん!』
:12/01/03 01:14
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#179 [だーいし]
『あぁ、終わっちゃった。』
キヨシの線香花火の明かりが地面に吸い込まれた。
『あれ?ヒロシは…?』
『おぉーい!ジュースとお菓子買ってきたで〜♪』
ヒロシの声が遠くの暗闇から聞こえた。
『もぅ、完っ全に目覚めたからな!朝まで呑もうぜっ〜』
『呑もうってジュースだろ。』
『冷たっ!!』
:12/01/03 01:28
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#180 [だーいし]
『じゃあ乾杯♪』
『乾杯。』
2人はお互いの缶を合わせた。ふぅと息をはきキヨシは話しだした。
『花火なんて久しぶりだな〜。』
『久しぶり?』
『うん。幼稚園の時によく家族でやってたんだけど小学校に入ってからは勉強勉強で全然しなくなったんだよね。』
:12/01/03 01:39
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#181 [だーいし]
『そっか。じゃあもぅ何十年ぶりか。』
『そうなるね。凄い楽しかった。』
『オレも。』
『ヒロシが転校してきてからなんか生活が楽しくなったよ。』
『えっ?』
キヨシの思わぬ発言にヒロシは少し戸惑った。
:12/01/03 01:44
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#182 [だーいし]
『一緒にたこ焼き屋行ったりとか、カラオケで歌ったり、今日で言うとメイド喫茶行ったりさ。僕、女湯覗くなんて今までしたことなかったよ。』
『フフっ!オレも初めて♪』
『なんか色々と今まで出来なかった経験が出来たってか。ありがとな。』
『な、なんやねん!改まって!』
ヒロシは笑って返したがキヨシは真剣だった。
:12/01/03 03:13
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#183 [だーいし]
『キヨシの家で漫才見ただろ?あん時なんていうか全身に電流が流れたっていうか、衝撃が走ったんだよね!』
ヒロシはポテチを食べながら黙って耳を傾ける。
『初めてだった、あんなの。限られた時間でマイク1本で笑いをとるなんて……信じられない』
『…、それが漫才が持つパワーなんや。』
:12/01/03 05:50
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#184 [だーいし]
『ヒロシあれ覚えてるかい?全校集会で2人で前に立ったの。』
『ああ!あれな、あの笑いとったやつや!』
『うん。あれは凄かったよね!見渡す限りみんな笑ってた。みんながそれぞれ何かを訴えるように笑ってたっていうか。……、あのさヒロシ』
『ん?なんや?』
キヨシは立ち上がり夜が空けそうな空を見上げてこう言った。
『僕にも出来るかな、漫才。』
:12/01/03 06:05
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