その日が来る前に、
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#451 [愛華]
「那佑……へいきか?
ケガしてないよな?」
「うん……だいじょぶ」
隆則は悲しそうに笑うと、
あたしをおんぶしてくれた。
「………ごめんな」
……どうして隆則が謝るの
:10/08/10 12:07
:840SH
:0jw3vy/Y
#452 [愛華]
外に出ると、建物ぜんぶを
見ることができた。
あたし……こんなとこに
連れ込まれてたんだ。
そこは廃墟。もとがラブホだった
らしい。
少し歩くと、梓がいた。
:10/08/10 12:09
:840SH
:0jw3vy/Y
#453 [愛華]
「……梓!!」
「那佑………」
梓は泣きそうな顔で
あたしを抱きしめてくれた。
「馬鹿那佑!!ばかばかばか!」
「……ごめんね、梓」
あたしは何度も謝った。
それしか、できなかったから。
とめどなく、涙が溢れた。
:10/08/10 12:13
:840SH
:0jw3vy/Y
#454 [愛華]
わたしは何もわかってなかった。
わかったつもりでいただけ。
それが、どれだけ大切な人達を
傷つけることになるかも知らず…
ばかだね。ほんとうに……
ごめんね。ごめんね。ごめんね。
ごめんなさい。ごめんなさい。
この心臓は………
私のちからだけで動いてる
わけじゃないんだ。
:10/08/12 01:46
:840SH
:CxyxJVhM
#455 [愛華]
「梓、ありがとな。
風邪こじらせるといけねーから
お前はもう帰っていーよ」
「でも那佑は…」
「俺が送るから平気 なっ」
隆則はあたしのほうを見た。
久しぶりに隆則の笑顔を見た
気がして嬉しくなった。
「……うん。梓、ごめんね。
…………ありがとう」
:10/08/12 14:06
:840SH
:CxyxJVhM
#456 [愛華]
「もう、こんなことすんなよ」
梓はニヒッと笑って
あたしの頭をくしゃくしゃ
撫でてくれた。
……梓はパジャマのまま
あたしを探してくれてたんだ。
胸がきゅぅっとなる。
あたしは弱くない。
けど決して強くない。
強くないんだ。
:10/08/12 14:09
:840SH
:CxyxJVhM
#457 [愛華]
隆則とふたりきりの帰り道。
「隆則。ごめんね」
「……俺おこってんだよ。
わかってる?」
「……うん。馬鹿なことして
ごめんなさい」
「そんなことじゃねーよ!」
隆則が声を荒げた。
あたしはビクッとなった。
背中越しに伝わって
しまったかもしれない。
:10/08/12 14:13
:840SH
:CxyxJVhM
#458 [☆]
1-100
101-200
201-300
301-400
401-500
すいません
:10/08/12 14:28
:N905imyu
:☆☆☆
#459 [☆]
:10/08/12 14:29
:N905imyu
:☆☆☆
#460 [愛華]
:10/08/12 16:51
:840SH
:CxyxJVhM
#461 [理沙]
更新楽しみにしてます

頑張って下さい(≧∀≦)

:10/08/12 22:56
:N01B
:3a3LJK8E
#462 [愛華]
>>461理沙様ありがとうございます

更新がんばります

:10/08/13 01:33
:840SH
:ejxSeFPk
#463 [愛華]
>>457「なんで黙ってた?
いじめられてること」
「……隆則に…甘えてちゃ
いけないって……」
ただそれだけだった。
信じてなかったわけじゃない。
でも、あたしだって人間。
強くなりたかったの。
「俺が行かなかったら
どうなってたか、わかるか?」
:10/08/14 17:07
:840SH
:nQzYEUQY
#464 [愛華]
……隆則が来なかったら。
きっと私は……
隆則のもとには戻れなかった
かもしれない。
深く消えない傷を負って……
「……頼むから。
どんな理由でもかまわない。
全部はなしてくれ。
お前の為とかそんなんじゃない。
俺の為に…隠し事なんてすんな」
:10/08/17 01:22
:840SH
:ARVVCuTQ
#465 [愛華]
隆則のために。
隆則の言葉は
私の心をきゅぅっと締めた。
「……俺の心臓がもたねぇ」
隆則はキスをした。
:10/08/17 01:24
:840SH
:ARVVCuTQ
#466 [愛華]
いつもみたいな
優しいキスじゃなくて。
心が痛くなるような
激しいキス。
「………んっ……ふ………」
息がもれるたび涙が出て。
でも抵抗すると、
隆則が離れてっちゃう気がして。
ただ黙って涙を流した。
こんなキスやだよ。
苦しいよ。
心がちぎれそうに痛いよ。
:10/08/17 01:30
:840SH
:ARVVCuTQ
#467 [愛華]
:10/08/18 01:07
:840SH
:24xqvK3A
#468 [愛華]
こんなに悲しいキスがあるなんて
知らなかったよ。
知りたくなかった。
隆則とするキスは
嬉しくてかけがえのないもので
。
その瞬間だけは
私は世界一しあわせだって
信じて疑わないの。
でも苦しかった。
隆則が苦しかったから
私も苦しかったんだ。
:10/08/18 01:11
:840SH
:24xqvK3A
#469 [愛華]
隆則
ごめんね
隠し事なんてしないから
離れちゃやだよ
でもそんな願いは崩れていく。
この日から
あたしと隆則の間には
ちょっとずつ
距離ができていった。
:10/08/18 01:16
:840SH
:24xqvK3A
#470 [愛華]
大好きだよ
きっとずっと……
あなたのために生きたいんだ。
私が願うのは
『私の未来に隆則がいること』。
ただそれだけ。
でももうひとつ願うのは
どうかあなたも
そうであってほしい。
私は星に祈るのです。
:10/08/18 21:16
:840SH
:24xqvK3A
#471 [愛華]
「えぇ!?会ってないの?」
「んー…まぁ……」
あれから5日。
隆則からの連絡はなく
一度も会っていない。
5日なんかたいした時間
じゃないかもしれないけど
胸が押し潰されそうな
そんな長い時間だった。
:10/08/20 22:50
:840SH
:6awY7GTY
#472 [愛華]
「梓にもメーワクかけて…
ごめんね?」
「もう謝んなくていい。
あたしにも責任あるし……
タカもさ、戸惑ってるだけだよ」
戸惑ってる?
そんなレベルかな?
「…あきれちゃったのかも」
「はぁ?タカが?那佑に?
それはありえないよ」
「なんで言い切れるの?」
:10/08/20 22:55
:840SH
:6awY7GTY
#473 [愛華]
「あたしは隆則と一緒にいたい。
例えどんなことがあったって
隆則にそばにいてほしい。
隆則も同じ気持ちであってほしい
そう思ってたよ、ずっと。
でも隆則があそこで来なかったら
あたしは……隆則のもとになんか
いつもどおり戻れなかった。
……隆則は同じ気持ちじゃない」
「ば…っっっかじゃないの!!」
:10/08/20 22:59
:840SH
:6awY7GTY
#474 [愛華]
一気に話したあと
梓が耳元で叫んだ。
「たった5日で何いってんの!!
もし那佑がタカの立場だったら?
タカにあきれて離れてく?
あたしが知ってる二人は
そんな人間なんかじゃない!!」
………梓……
何も言えなかった。
何が言えるっていうの?
「……タカは離れたりしない。
自分の大切な女を守れなかった
ことを悔いてる。
自分を責めて責めまくってる」
:10/08/20 23:04
:840SH
:6awY7GTY
#475 [愛華]
「………隆則は悪くないのに」
涙がぽろぽろこぼれた。
なんか、あたたかかった。
「タカを信じてあげてよ」
梓はあたしの頭をなでてくれた。
あたしが泣き止むまで
ずっと………
:10/08/20 23:07
:840SH
:6awY7GTY
#476 [愛華]
人のぬくもりをあまり知らない
人間は、そーいうことに
敏感になって臆病になる。
いつか自分から
離れてくんじゃないか……
だから甘えたくなくて
強くなろうと思う。
ちゃんと信じていないから。
でも違うね。
信じることも強さなんだね。
:10/08/20 23:10
:840SH
:6awY7GTY
#477 [愛華]
「そーいえば……
なんであたしがいる場所が
わかったの?」
落ち着いたころ、
気になっていたことを聞いた。
「あぁ、あそこはさ
元ラブホでベッドとかあるし
その…そーゆーことするのに
色々便利なので有名なんだよ。
タカには話をしただけで
どこに那佑がいるか
わかったみたいだね」
:10/08/20 23:17
:840SH
:6awY7GTY
#478 [愛華]
そうだったんだ……
隆則はすごいなぁ。
来てほしいって思ったら
すぐに来てくれる。
スーパーマンみたいだね。
「…すぐに来てくれるよ。
タカのやつ、那佑に
ベタボレだもん」
あたしの心を読んだように
梓が言った。
会いたい。
顔が見たいよ……
:10/08/20 23:20
:840SH
:6awY7GTY
#479 [愛華]
〜隆則side〜
:10/08/20 23:21
:840SH
:6awY7GTY
#480 [愛華]
梓から話をきいた時
本気で気が狂うかと思った。
男に連れ込まれる時の場所は
すぐに予想できたから
迷わず向かうことができた。
不思議なほど冷静だった。
那佑を見つけた時。
あぁ……俺。
:10/08/21 23:26
:840SH
:DOVW8oMw
#481 [愛華]
那佑と出会って、変われた。
そう思いこんでた。
でも違った。
俺の中には…黒い闇が残ってた。
殺してやろうと思った。
そんな自分に恐怖を感じて
拳をにぎりしめてこらえたんだ。
でも押さえられなくて。
気がついたら殴ってた。
:10/08/21 23:29
:840SH
:DOVW8oMw
#482 [愛華]
とまんねぇ………
さらに殴ろうとした時。
怯えた那佑が目に入った。
怯えさせてるのは誰?
こいつか?
それとも……俺か?
あぁ…………俺か。
:10/08/21 23:32
:840SH
:DOVW8oMw
#483 [愛華]
那佑をおんぶして帰るとき。
背中越しに震えているのが
わかった。
俺は冷静を保って那佑をしかった
怯えさせたくなかったから。
那佑は……泣いてた。
俺が守れなかった。
俺が那佑を泣かせた。
那佑に一生消えない傷を
負わせて………
:10/08/21 23:35
:840SH
:DOVW8oMw
#484 [愛華]
俺のせいなんだ。
那佑の一番そばにいたのに
気づいてやれなかった。
こんな俺が………
そばにいてもいいのか?
那佑には、ほかにもっと
いい男がいるかもしれねぇのに…
那佑は……こんな俺でいいのか?
俺は那佑にキスをした。
:10/08/21 23:38
:840SH
:DOVW8oMw
#485 [愛華]
優しくなんてできなかった。
ただ自分の中の
ぐちゃぐちゃの感情を
どうにかしたくて。
那佑にふれたくて。
今までとは全く違うキス。
那佑は苦しそうな顔して
涙を流していたけど
抵抗しようとはしなかった。
そんなに怯えんなよ。
泣くなよ。
あ、泣いてんのは俺のせいか。
:10/08/22 12:42
:840SH
:XZXcoG9I
#486 [愛華]
何やってんだよ、俺。
那佑を怖がらせて
泣かせて
守れなかったくせに
無理矢理キスして。
………………最低じゃんか
:10/08/22 12:44
:840SH
:XZXcoG9I
#487 [愛華]
あれから5日。
那佑とどんな顔で会えばいいか
わからず、連絡もとっていない。
向こうからも来なかった。
「そんな落ち込むなよー」
誨がコーヒーを入れてくれた。
コーヒーの香りが
俺の心をにごしていった。
「……独占欲つよいんだなー俺」
:10/08/22 12:48
:840SH
:XZXcoG9I
#488 [愛華]
「……んぁ?お前がか?」
「そーだよ。ってゆーか…
そんな可愛いもんじゃないかも
しんねぇなぁ…」
俺はコーヒーをすすった。
腹ん中があったかくなったけど
それは一瞬で消えた。
「……ってゆーかさ。
俺が見てる感じでは……
信用しなさすぎじゃね?
お互いのことをさ」
:10/08/22 12:53
:840SH
:XZXcoG9I
#489 [愛華]
俺が……那佑を?
「そんなことねぇよ」
「そーかなぁ…なんかさ
タイムリミットがある恋愛って
リミットが来る前に相手が
離れていったらどうしよう…
って不安があるわけじゃん?
でも裏返せば、それは相手を
信用しきれてないって事じゃん。
それが今回のことでわかったろ。
お互い信用しきれてないんだよ」
:10/08/22 12:58
:840SH
:XZXcoG9I
#490 [愛華]
「………」
何も言えなかった。
誨の言うことがもっともすぎて。
「だから俺は理解できねんだよな
こーゆー恋愛はさぁ……」
「……あのままだったら
那佑はヤられてた」
「そうなったらはお前の責任だ。
でも、たすけたろ?
それはお前のおかげじゃん」
:10/08/22 13:06
:840SH
:XZXcoG9I
#491 [愛華]
「どっちにしたってさ、
お前が助けたんだよ。
だから大丈夫だって」
「………うん」
「このままだったら誰かに
もってかれちまうぞ」
「………それはヤダ」
「だったら会え!!会って話せ!!」
もうすぐクリスマスだ
:10/08/22 14:54
:840SH
:XZXcoG9I
#492 [愛華]
〜那佑side〜
:10/08/22 14:55
:840SH
:XZXcoG9I
#493 [愛華]
長く息を吐き出す。
白い煙みたいになって
真冬だということを
改めて実感させる。
…………寒いなぁ。
隣に誰もいないって
こんなに寂しいものなんだ。
一人なんて慣れっこだった
はずなのになぁ………
とか思う。
:10/08/24 16:38
:840SH
:PXXfJ0OA
#494 [愛華]
温もりを知ってしまったから
だから寂しいんだなぁ。
放課後。
帰ろうとした時に京極と相沢と
ばっちり目があった。
あたしは思い切り睨んだけど
気まずそうにそらされてしまった
あの事件から京極と相沢は
怯えるようにあたしを見る。
:10/08/24 16:45
:840SH
:PXXfJ0OA
#495 [愛華]
やっぱり隆則の脅しが
効いたんだと思う。
どうやって二人に伝わったのか
知らないけれど
これで二人があたしに手を出して
くることは多分ない。
これによってクラスでも
ちょっとずつ友達ができてきた。
やっぱり嬉しい。すごく。
:10/08/25 20:20
:840SH
:75bqmNoo
#496 [愛華]
すごく嬉しいけど
すごく寂しい。
あなたが隣にいないから。
もうすぐクリスマスだよ、隆則。
:10/08/25 20:22
:840SH
:75bqmNoo
#497 [愛華]
「那佑、クリスマスどーすんの」
寒そうに手をすりあわせて
梓が心配そうに聞く。
「んー…どうなんだろ……
隆則から連絡ないしなぁ…」
「んなこといって……
あと4日だよ??会わないの?」
「………んー……」
「…………もうっっ!!」
:10/08/25 21:55
:840SH
:75bqmNoo
#498 [愛華]
「じゃあプレゼントだけでも
買おーよ。ね?」
「プレゼントかぁ。いーかもね」
あたしは梓につきあってもらい
プレゼントを買うことにした。
「これなんかいくない?
タカに似合いそーじゃん?」
「あ、ほんとだぁ。いいね」
「タカは黒が好きだから…」
:10/08/25 21:58
:840SH
:75bqmNoo
#499 [愛華]
梓は隆則のことを色々知ってる。
隆則が好きだったから。
ううん……好きだから。
「……いいなぁ梓は」
「んーなにが?」
「……隆則にすごく近い。
あたしは近いようで…遠いよ」
:10/08/25 22:01
:840SH
:75bqmNoo
#500 [愛華]
「あ…ねー梓、これも良くない?」
あたしは自分が言ったことを
ふっきるようにプレゼントを
選んで手にとった。
なにいってんだあたし……
いやがらせかっっ!!
あたし梓にいやがらせ
してんのか!!ばか!!
無我夢中に帽子やら
手袋やらを探す。
:10/08/25 22:07
:840SH
:75bqmNoo
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