天使と悪魔の暇潰し
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#258 [匿名]
インターホンを押す。
相変わらず愛想の良い母親の声が聞こえ、外に出てきた。
今日も簡単に家の中に入れてくれたが、玄関から先には入れてくれなかった。
家の外だと近所の人の目が気になるのかもしれない。
:11/01/18 13:48 :F06B :☆☆☆
#259 [匿名]
僕は玄関で、ターゲットが人殺しをした事を母親に言った。
案の定信じない。
僕が知っている限り二人殺した事、一人は今ニュースになっている男性、そしてもう一人が僕の友人である事を、立て続けに話した。
この間僕が来た時に、もう犯行は認めていて、悪びれる様子はなかった事。そして自主して欲しい事を熱心に伝えた。
母親は黙って聞いていたが、多分信じていないだろう。
「証拠はあるんですか?」
余裕があるのか、自分の子供を信じているのか、母親は笑顔を崩さない。
:11/01/18 15:59 :F06B :☆☆☆
#260 [匿名]
「一度、しっかりと話し合ってみて下さい。彼はもう大人ですよ?甘やかしすぎじゃないですか?」
嫌味たっぷりに言葉を返す。
「自分の子供はいくつになろうと、自分の子供なんです。あなたにはまだ分からないでしょうね?ちょっと人見知りで、人が苦手なだけなんです。」
母親も食い下がらない。
「仕事は?」
「仕事はしていませんが、息子は才能がありますから、ご心配なさらなくても大丈夫です。」
:11/01/18 16:05 :F06B :☆☆☆
#261 [我輩は匿名である]
自主→自首
:11/01/18 16:05 :T001 :zGKzgakc
#262 [匿名]
母親はいったい、何を信じているのだろう。才能はあるかもしれない。それは僕には分からないから否定はしない。
ただ毎日部屋にいるだけで才能が開花するなら、誰もがそうしているだろう。
「とにかく、話をしてみてください。あなたのせいで彼は苦しんでいると思います。」
そう言い、僕は一礼をし、外へ出た。
何かが変わる事を信じて。
:11/01/18 16:09 :F06B :☆☆☆
#263 [匿名]
>>261さん
あ、そうですね。
失礼いたしました。
ご指摘ありがとうございます。
:11/01/18 16:12 :F06B :☆☆☆
#264 [匿名]
五日目 最終日
ターゲットの隣には母親。前には悪魔。
彼を見て驚くターゲットと母親が二人で丸くなって怯えている。
最初は何がなんだか分からない様子だった母親も、次第に状況が読み込めていったみたいだ。
自分の息子は、大好きな息子は、目の前にいる青年を殺した。そして呪われている。
:11/01/22 16:08 :F06B :☆☆☆
#265 [我輩は匿名である]
一気に読ませて頂きました!おもしろい!
頑張って下さい(^O^)
:11/01/22 22:09 :P02A :Jxno/.jw
#266 [匿名]
>>265匿名さん
うわ!!凄く嬉しい!
読んでくれてどうもありがとうございます(^^*)
:11/01/22 23:42 :F06B :☆☆☆
#267 [匿名]
「お前が死ねば…。」
今日も彼は幽霊になりきっている。幽霊を演じる事を続けたおかげで、幽霊姿も様になってきた。
母親は恐怖が薄れていったのか、一時間程経った今、彼を睨み始めた。
一時間前、ターゲットの叫び声を聞いて、母親は無理矢理部屋に入った。
そこには半透明な男が立っているのだから、怖がるのは当たり前だ。
:11/01/24 11:14 :F06B :☆☆☆
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