天使と悪魔の暇潰し
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#21 [匿名]
ふと視線を感じ隣を見ると、女子高生とやら三人組みが僕達を見ていた。
よくある。
なぜ見られているのか、僕が女子高生とやらを見返すと、こっち見た!!と騒ぎ出した。

そっちが見ていたのにもかかわらず僕が見たら騒ぎ出す。全く意味が解らない。不愉快だ。

⏰:10/10/18 11:42 📱:F06B 🆔:☆☆☆


#22 [匿名]
もしかして、ばれている?
僕達が人間ではない事が奴らにはわかっているのか?

まずい、面倒だ。

「もう行くよ」

「え?お、おう。お前一つでいーのかよ」

「もう十分だよ。」

足早に彼を連れて席を立った。

⏰:10/10/18 11:48 📱:F06B 🆔:☆☆☆


#23 [匿名]
「僕達の正体あの隣の子達にばれてたんじゃないかな」
不安を自分の中に抑え込んでおく事が出来なくて、店を出てからすぐに彼に言った。

「あ?ばれるわけねーだろ」

ばれた試しがねーよと、呆れた口調で彼は言うとまだお店の中にいる三人組にヒラヒラと手を降った。

するとまた騒ぎだした。

⏰:10/10/18 16:28 📱:F06B 🆔:☆☆☆


#24 [匿名]
な?
と彼に言われたが、その意味が理解できず首を傾ける。

「俺らって若い人間の女に人気らしーよ」

「天使と悪魔がか?」

「だからばれてねーって!何かよくわかんないけど見た目?」

人間の見た目になれてるとはいえ、やはりどこか本当の人間とは違うのだろうか。

⏰:10/10/18 16:32 📱:F06B 🆔:☆☆☆


#25 [匿名]
「お前は鈍感だな。」
ポンと彼に肩を叩かれムッとする。彼にだけは言われたくない。

「それよりお前はいいのかよ、ターゲット」

あぁ、忘れていた。

「今日はいいよ、帰ろう。」

「もう帰るのかよー。」

駄々をこねる子供の真似をする彼を無視し、僕は上へ帰った。

⏰:10/10/18 16:37 📱:F06B 🆔:☆☆☆


#26 [匿名]
それにしても人間の女は解らない。
心を読む気にもなれない。

人間に僕達の正体がばれるのはとても面倒なのだ。

ばれると一年間くらい地上に降りられなくなる。
大好きなハンバーガーが食べられなくなるのだ。
まあ、ばれた事はない。
彼の言う通りだ。

⏰:10/10/19 10:53 📱:F06B 🆔:☆☆☆


#27 [匿名]
二日目

「いってくるわ」
なんだかだるそうに、彼はふわっと降りて行った。

それほど興味はないのだが、僕も今日はターゲットと接触するつもりだったので眺める事にした。

今日のターゲットは休みのようで私服姿でスーパーにいた。

その私服も地味だ。
御世辞にもお洒落だなんて言えない。

⏰:10/10/19 11:34 📱:F06B 🆔:☆☆☆


#28 [匿名]
沢山着たんだなー、これはTシャツも幸せだと感心するほどヨレヨレになった服は、お腹の脂肪を引き立てる。

彼はターゲットの後を2メートルほど開け追跡している。見事に怪しい。

だが他の客は、いかにお得な商品を買うかで一生懸命なのだろうか、商品しか見ていない。

⏰:10/10/19 11:42 📱:F06B 🆔:☆☆☆


#29 [匿名]
彼は手に小さなお菓子の様な物を持っている。

あれだけ持っているのは怪しい。見た目が子供だったら文句はないが。

ただそんな怪しい彼を誰も怪しいだなんて思わないみたいだ。興味がないのだろう。

彼がサッとターゲットに近づくと、手に持っていたお菓子をターゲットの鞄の中に入れた。

⏰:10/10/19 11:58 📱:F06B 🆔:☆☆☆


#30 [匿名]
何事もなかったように彼はまたターゲットとの距離を開け、さっきよりは自然に後をつけていた。

何も知らないターゲットはレジに並び会計を済ます。

自動ドアを出た所で彼が近づいた。

「あの!」

突然話しかけられたターゲットはびっくりして、恐る恐る彼を見上げてる。

「え、なんでしょうか?」

⏰:10/10/19 17:36 📱:F06B 🆔:☆☆☆


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