天使と悪魔の暇潰し
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#297 [匿名]
「皆さん若いですねー!」でいいのだろうか。
「もしかしたらこれは海ですか?」そうだ、背景が海だったらこう言おう。
「可愛いですね!」ターゲットが産まれたばかりの頃の写真だったらこうだな。
「沢山ありすぎて、とりあえず5冊だけ持ってきたわよ!」
僕が言葉を必死に考えていると、母親が重たそうにアルバムを抱えて戻ってきた。
僕以外の3人はそれぞれ違うアルバムを見始めた。
:11/03/02 14:25 :F06B :Xakx.NxM
#298 [匿名]
僕の向かいに座っている父親と母親は、お互いのアルバムを見合いながら、これがあの時だーだとか、この後転んで大泣きだったなーだとか、その頃の記憶を蘇らせている。
隣に座っているターゲットは、他のアルバムよりも少し小さめの薄いアルバムを見ていた。
「お父さんもお母さんも若ーい!」
そのアルバムを見ながら楽しそうに笑っている。どうやらターゲットが産まれる前の、父親と母親だけの写真らしい。
:11/03/02 14:27 :F06B :Xakx.NxM
#299 [匿名]
「ねぇ、見てください!お母さんって昔は綺麗だったでしょー!お父さんは変わらないけどね!」
ターゲットが僕にも見えるように、アルバムを広げてくれた。別に見たかった訳ではないが、見ない訳にもいかずに覗き込む。
「昔はね〜お母さんも綺麗にしてたから。」
いえいえ、今も十分綺麗ですよ!と言おうとしたが、お世辞に聞こえると思ったので辞めた。
「お母さんは昔からずっと変わってない。」
ボソッと父親が言う。
そして照れ隠しのように、アルバムを直視する。
:11/03/02 14:29 :F06B :Xakx.NxM
#300 [匿名]
やっぱり最初に、この両親に会った時に感じた違和感は、ただの思い過ごしではなかった。
父親の恥ずかしがる時の顔、そしてアルバムの写真。
何十年経っても覚えているものだ。
僕は昔この父親をターゲットにして、彼と暇潰しをした。
父親は飛び降り自殺をしようとしたが、今の母親に助けられた。
:11/03/08 18:13 :F06B :fwOrpEHk
#301 [匿名]
親子に渡ってターゲットにしてしまうとは、偶然なのか必然なのか、人生は面白いと思ってしまう。
それから僕は適当に理由をつけて上へと帰る事に成功した。
ふてくされた彼が僕を待っていて、僕の顔を見るなり舌打ちをした。
「つまんねー。早く次のターゲット決めようぜ!」
そうだね、と適当に相槌をうって考えた。あの父親はあの時死なないでよかったと思っているに違いない。
:11/03/08 18:19 :F06B :fwOrpEHk
#302 [匿名]
僕が暇潰しに勝たなくてはいけない理由だ。
end
:11/03/08 18:20 :F06B :fwOrpEHk
#303 [夢。*]
とても楽しんで読ませて頂きました。 もし続編をやる機会があるのであれば、ぜひお願いいたします
:11/03/08 23:29 :F02B :q9.btUyc
#304 [匿名]
>>303夢さん
どうもありがとうございました!すっごく嬉しいです(^^*)
また書きたい内容が思い付いたら頑張ってみます!本当に読んでくださってありがとうございました!!
:11/03/08 23:48 :F06B :fwOrpEHk
#305 [のぞみ]
ずっと見てました!!
コメントしようと思ってたけど
邪魔になると思ったので
終わってからコメントしました!
めっちゃ面白かったです(´Д`)
本当にこんなんがあったら
怖いなぁと思いました(笑)
:11/03/18 21:11 :N07A3 :☆☆☆
#306 [我輩は匿名である]
>>305のぞみさん
遅くなってしまいましたが読んでくれてありがとうございました!!すごーく嬉しいです(^^*)
現実だったら怖いですね(笑)だからこそ強く生きなきゃです!!
:11/03/21 22:51 :F06B :dorVs0jU
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