亡き君に告ぐ
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#127 [不発花火]
守ろうとしていた妻と子を、自らの手で危めてしまった絶望。

愛する者を奪われ、復讐だけを考えて生きてきた人間の味わってきた絶望。

もう、何も考えたくなかった。


「…僕にはもう何もありません。守るものも、失うものも」

社長が握る銃に手をかけ、座り込んでしまった僕の額にまで下げさせる。

⏰:10/12/29 21:48 📱:SH04B 🆔:2c2Jat.Y


#128 [不発花火]
「いっそ、殺してください」

なぜ電話口の声に気付けなかったのか。

なぜ欲に負け、人を危める道を選択したのか。

なぜ、躊躇せず人を殺めてしまったのか。


後悔と、絶望しかなかった。

⏰:10/12/29 21:49 📱:SH04B 🆔:2c2Jat.Y


#129 [不発花火]
「それと、影武者など本当は用意していない。
君が躊躇った時、私が君と彼女を殺そうと思っていた。
だが君は任務を成し遂げたんだ。
私が殺す義務はない。
自殺するなり、足掻いて生きていくなり、好きにするがいい」

そう言うと社長は、僕の手を振り払い自らのこめかみに銃を当て、発砲した。

再び、乾いた音が響いた。

⏰:10/12/29 21:49 📱:SH04B 🆔:2c2Jat.Y


#130 [不発花火]
スローモーションのように倒れる様を僕はただ呆然と見ていた。


気付けば僕の目の前には二つの死体と、二丁の拳銃。

拳銃を手に取り、僕も二人の後を追おうと心臓に当てレバーを引くが、弾は入っていなかった。

⏰:10/12/29 21:49 📱:SH04B 🆔:2c2Jat.Y


#131 [不発花火]
「はは…」


僕はまだ立ち上げれないでいる。


END

⏰:10/12/29 21:50 📱:SH04B 🆔:2c2Jat.Y


#132 [不発花火]
感想
>>12

1 亡き君に告ぐ
>>2-11
2 指名手配犯
>>13-16
3 亡者の館
>>17-30
4 演奏人形
>>32-36
5 性春ハイスクール
>>39-43
6 シャム双生児
>>46
7 深海に、沈む
>>47-61
8 夢を見る少女
>>62-75
9 リストラ、その先は
>>77-131

⏰:10/12/29 21:56 📱:SH04B 🆔:2c2Jat.Y


#133 [不発花火]
一体いつから夢を見続けていたのかさえも、曖昧で。


―殺人犯の憂鬱―

⏰:11/01/08 16:10 📱:SH04B 🆔:GxI.VZ8M


#134 [不発花火]
夢の中で少女が泣いている。

まだ幼く、親がいなくては右も左もわからない様な少女が蹲りながら泣いている。

「どうしたの…?」

少女に歩み寄ると、ピタリと泣き声が止む。

⏰:11/01/08 16:11 📱:SH04B 🆔:GxI.VZ8M


#135 [不発花火]
「ママに会いたいの」

ゆっくりと少女の顔が上がる。

「ママに会わせて…」

少女の、顔は。


「―はぁッ…!」

少女の顔を確認する前に夢から現実に引き戻される。

⏰:11/01/08 16:11 📱:SH04B 🆔:GxI.VZ8M


#136 [不発花火]
毎度の如く、同じ夢。
自分が殺した少女の夢。

「くそッ…」

眠りについて直ぐに見る夢は、自分が3年前に殺した少女の夢ばかりだった。

毎日のように夢に現れる少女の顔を見る前に、必ずと言っていい程に目が覚める。

⏰:11/01/08 16:12 📱:SH04B 🆔:GxI.VZ8M


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