大量生産の屑みたいな短編集
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#113 [異世界への行き方(6)]
「うわあああ!」という友人の小さな叫び声が耳に届いた。参ったね。きっと僕を驚かせるために十階を押し、そして力一杯叫んだんだ。僕はエレベーターのスイッチを押した。
エレベーターが十一階につき、扉が開く。誰も乗っていなかった。僕はエレベーターに乗り、十階を押した。エレベーターは僕を十階に運ぶ。そして扉が開く。僕はエレベーターを降りた。辺りを見渡すが友人の姿は見当たらない。
きっと隠れているんだ。僕は十階を歩き回って隅まで探した。しかし友人の姿はなかった。嫌な予感がした。
:11/02/20 15:03
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#114 [異世界への行き方(7)]
僕は階段を上り、十一階に戻った。そして隅まで見て回った。自分の部屋に入って風呂場やトイレ、押し入れまで探した。しかし友人の姿はなかった。
部屋の前に立って辛抱強く友人を待った。どこかに隠れているに違いない。そうなら友人が根を上げるまで待ってやる。しかし、友人は三十分になっても現れなかった。
本当に異世界に行ってしまったのだろうか? 何だかそんな気がしてきた。馬鹿げてると思う。でも僕は焦り始めていた。
やってみればわかる。
僕はエレベーターに乗り込んだ。
:11/02/20 15:04
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#115 [異世界への行き方(8)]
四階を押し、ついたら一旦降りてまたエレベーターに乗り込む。同じように二階、六階、二階、十階と進む。この間誰も乗ってこなかった。十階についたら、降りずに五階を押す。僕は緊張していた。堅く握られた手や脇の下には汗が感じられた。
五階につくと若い女が乗ってきた。髪は長く、肌は白い。なかなか美人だった。女が僕の横につくと、僕の緊張はピークに達していた。まさかな……。これは単なる偶然なんだ……。
僕は手を震わせながら一階を押した。僕は階数表示を見る。五から六に変わった。エレベーターは上昇しているのだ。
:11/02/20 15:04
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#116 [異世界への行き方(9)]
エレベーターはゆっくり上昇する。六がゆっくり七に変わる。
僕はふと壁に目をやった。何か黒い染みのようなものが壁に浮かび上がっていたからだ。七が八に変わる。すると染みは広がる。八が九に変わる。染みが壁全体に広がり、色が鮮やかになる。黒みがかった赤色だ。
僕は染みに触れてみた。黒みがかった赤色の液体が指についた。液体のついた指を鼻に近付かせて匂いを嗅いでみた。血の匂いがした。
僕は息を飲む。九が十に変わる。僕は隣に目を遣る。女の姿はなかった。僕が正面に顔を戻すと先ほどの女の顔が眼前にあった。僕の心臓が跳ね上がる。
:11/02/20 15:07
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#117 [異世界への行き方(10)]
何とか声を出さずに済んだ。この女は驚かそうとしているのだ。僕に声を出させて、そして殺すつもりなんだ。
異世界に行くための試練は非常に厳しかった。女の右側の目玉が前に飛び出してきて、そしてこぼれ落ちる。鼻からは緑の液体が垂れ、顎が外れ口は大きく開いた。よく見ると口にはミサンガがあった。友人がしていたミサンガだ。
女は更に僕の顔に顔を近付ける。女から鼻をえぐるような腐敗臭がする。女は蛇のような細くて長い舌を出し、ペロペロと僕の頬を舐める。
:11/02/20 15:07
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#118 [異世界への行き方(11)]
僕は身体を震わせる。目を閉じて、悪夢が去るのを待つ。これは悪夢なんだ。覚めない夢なんかない。必死に自分に言い聞かせる。
女が僕のまぶたに触れる。そして無理やり目を開かせる。ちゃんと見ろと言いたいらしい。良いだろう、僕はこの悪夢をはっきり見てやる! 僕は手を払い、目を見開いて女の顔を見た。
やがてドアが開く。女は観念したのか僕に背中を見せた。やっと終わる、と僕は思った。女がエレベーターを降りる。そしてどこかへ消えた。僕は崩れ落ちるようにして床に座った。エレベーターのドアは開いたままだ。
:11/02/20 15:07
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#119 [異世界への行き方(12)]
もう僕には外に出て異世界かどうか確かめるような力はなかった。やがてドアが閉まり、エレベーターは一階へ向かう。エレベーターは通常の速さで降下する。壁の染みはもうない。
一階につく。僕は立ち上がり、エレベーターを出た。現実に返ったのだ、悪夢から覚めたのだ。僕は外の空気を肺に運び、ゆっくり吐いた。深呼吸をすると気が楽になった。
あれは幻覚だ。僕はそう自分に言い聞かせた。友人は用事を思い出して帰ったのだ。僕は腕で額の汗を拭おうとした。
血だ。腕には血がべったりついていた。
:11/02/20 15:08
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#120 [我輩は匿名である]
異世界への行き方はhttp://bbs2.ryne.jp/r.php/occult/1319/このスレを参考にして書きました
:11/02/20 15:11
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#121 [我輩は匿名である]
:11/02/20 15:11
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:A5igH2QY
#122 [我輩は匿名である]
なんのオチもどんでん返しもない話ばっかりだね
:11/02/21 15:42
:PC
:RFih9ObM
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