悪魔と天使の暇潰し
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#135 [匿名]
電車はまだ止まるために、速度を落としていないように感じる。電車の走る音が大きくなってきた。
殺されるチンピラターゲットは、ふらふらと電車が来る方を覗いたり、ゴルフのスイングをしていた。
全く、緊張感のないやつだ。自分が殺されるなんて1ミリも考えていないのだろう。
俺達のターゲットは、自然にチンピラターゲットに近付いていた。
:11/06/17 15:02 :F06B :i5j7jaOw
#136 [匿名]
足音が聞こえない。確かに歩いているのに、浮いているみたいだった。
チンピラターゲットは、男が自分に近付いて来ている事に、全く気付いていない。
電車がホームに入ろうとした、まさにその時。
ターゲットは殺す相手の真後ろまで近付いていた。
:11/06/17 15:14 :F06B :i5j7jaOw
#137 [匿名]
そしてターゲットがチンピラターゲットの後ろを通り過ぎると同時に、男の体がふわっと宙を舞った。
そして線路に落ちた。落ちたとほぼ同時に電車が通り、轢かれた。
ドンッという音と、電車の急ブレーキの音で、回りは騒然とした。
だが誰一人、状況を把握出来ていない。
何が起こったか分かっているのは、俺達二人だけらしい。
:11/06/17 15:20 :F06B :i5j7jaOw
#138 [匿名]
さすがだ。そう言う他に、何も言葉が出なかった。
「完了!」
周りがザワザワとしだした時、遠回りをし、清々しい顔をしてターゲットが俺達の元へ戻ってきた。
ちらほらいた他のサラリーマンと駅員を残して、俺達はその場を離れた。
見事、誰にもばれずに、ターゲットは人殺しをやってのけた。
:11/06/17 15:25 :F06B :i5j7jaOw
#139 [匿名]
「人身事故だってよ。」
「また飛び降り?迷惑だよなー。死にたいなら一人で首でも吊って死ねよな!」
すれ違うサラリーマンがそんな話をしていた。
この殺人は、自殺という事で片付くんだな、とふと考えた。
「誰も俺が殺ったとは思ってないみたいだな。」
そう言うターゲットは、自信満々で、自慢気な顔をしていた。
:11/06/22 12:20 :F06B :geuAFvbY
#140 [匿名]
「俺の仕事は終わりだ。」
駅を出ると、ターゲットは煙草に火をつけ、すたすたと歩き出した。
「どこに行くんだ?」
「何処だっていいだろ。」
「家には帰らないのか?」
「ああ。」
「何処に行くんだ?俺達にはまだ時間があんだよ。」
「何の時間だよ。」
暇潰しは1日2時間だからだ!なんて言えない。
:11/06/23 20:18 :F06B :cUgMVL8s
#141 [匿名]
「少し話をしないか?」
あいつがふわっとした笑顔をターゲットに向けた。
「何を話すって言うんだよ。何もないだろ。」
「お前になくても俺にはある。いや、お前にもあるんじゃねーのか?俺達が何者か気にならねーのかよ。」
挑発するように、俺は真っ直ぐターゲットを見て言ってやった。
ターゲットの眉間に皺が寄る。俺の表情を見て、何が隠されているのか探っているみたいだ。
:11/06/23 20:19 :F06B :cUgMVL8s
#142 [匿名]
そして眉間の皺がなくなったかと思うと、口角を少しだけ上げた。
「そうだな。俺の質問には全部答えてくれんのか?」
「お前が俺の質問にも答えてくれんならな。」
ターゲットは二回頷いて、何も言わずに歩き出した。
俺はあいつの顔を見た。
「着いてこいって事かな。」
あいつも俺と同じ様に感じていたみたいだ。ターゲットのすぐ後ろを、俺達二人は並んで歩いた。
少しだけ歩いて、俺達は薄暗い雰囲気のバーに入った。
:11/06/23 20:21 :F06B :cUgMVL8s
#143 [( ̄ω ̄)]
まってます(^O^)
:11/06/26 13:00 :SH02A :.v0otlbo
#144 [にゃんき]
続きが楽しみです
:11/06/26 23:06 :N03A :rlKMCcrY
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