2年A組
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#71 [我輩は匿名である]
「でも、彩にもいるよね。お似合いの人」
「えっ誰?」
「(お前もかよ…)」
美穂とまったく同じ反応を示した彩に、皐はさらに疲れたように肩を落とした。
:11/10/28 21:25
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:KIsItnv6
#72 [我輩は匿名である]
そんな平和な日は長くは続かない。
2日後の夜、今度は司が通う高校の女子生徒2人の遺体が見つかった。
しかし、今回は今までの事件とは違った。
事件現場で、土谷はしゃがみこんでため息をつく。
2人の女子高生の胸元には、刺し傷ではなく銃痕が残っていた。それも、何発も。
「(何で急に凶器を変えたんだ…?いや、それともやっぱり複数犯か…)」
いずれにせよ、これではわからない事が増えただけだ。
:11/10/28 21:26
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:KIsItnv6
#73 [我輩は匿名である]
たった数日間で死者6人。犯人の糸口もいまだ掴めない。被害者の共通点は“ある中学校の元2年A組”という事だけ…。
「土谷警部」
背後でしゃがれた男の声がした。
聞こえないように小さく舌打ちをしながら立ち上がり、土谷はその人物の方を向いて敬礼する。
「まだ捕まえられんのか」
「申し訳ありません」
「これだから所轄に任してはおけんのだよ」
警視庁から来た、白髪で背の高い刑事が、いつものように嫌味を吐く。
:11/10/28 21:26
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:KIsItnv6
#74 [我輩は匿名である]
「(だったらてめぇは解決できんのかよ…)」
土谷は小さくため息をつく。
「どうする?これでは埒が明かんぞ。マスコミもうっとうしくて仕方がない。さっさと終わらせろ」
「とりあえず、今までの被害者が中学2年の時に同じクラスだった生徒全員を聴取し、さらなるパトロールの強化を」
「聴取は警視庁の捜査員が行う」
「はい?」
「貴様らの生ぬるい捜査では信用できん」
「…ご自由にどうぞ」
土谷は一礼し、いったんその場を立ち去った。
お前みたいに現場を1度しか見ていない者に、事件を解決させられるわけがない。そう思いながら。
:11/10/28 21:27
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:KIsItnv6
#75 [我輩は匿名である]
その日の放課後。
新たな事件が起きたことを知り、呆然としながら学校を出ようとする彩と凛の前に、スーツを着た男性2人がやってきた。
「君たちは塩見彩さん、小山凛さんかな?」
突然見知らぬ男に名前を呼ばれ、彩はびくっとして顔を上げる。
「…何ですか?」
「警察だ」
2人はそろって胸ポケットから警察手帳を取り出した。よく見ると、傍に1台のパトカーが停まっている。
:11/10/29 22:17
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:IXofk9bg
#76 [我輩は匿名である]
「署で話を聞きたい。一緒に来てもらえるかな?」
彩は頭が真っ白になった。いったいなぜ警察官が自分のもとに来るのか、全く事情が理解できない。
「どうしてですか!?私、前お話しできることはしましたけど!」
苛立ったように、凛が言い返す。
「前の事は関係ない。今回は特定の人間全員に来てもらっている」
「特定の…?」
という事は、おそらく元2年A組全員という事か。彩はすぐに気づいた。となると、美穂や誠も呼び出されているのだろう。
:11/10/29 22:18
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:IXofk9bg
#77 [我輩は匿名である]
ここで逆らっても仕方がないし、むしろ怪しまれるかもしれない。もしかしたら、逆に何か情報を得られるかも…。
「わかりました」
彩は潔く、首を縦に振る。
「彩ちゃん!?」
「どうせ、ちょっと話聞かれるだけでしょ?それぐらい構わないよ、私は」
強い眼差しで答える彩を、凛が不安そうに見つめる。
しかし、彩が行って自分が行かないのは引っかかると思ったのか、凛もしぶしぶ「…じゃあ、私も行きます」と頷いた。
:11/10/29 22:18
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:IXofk9bg
#78 [我輩は匿名である]
警察署に着くと、同時にもう1台パトカーが入ってきた。
「さぁ、降りて」
「はい」
ドアを開けられ、彩と凛は車から降りる。
警察官に連れられて、初めて警察署の中に入った。
人が慌ただしく出入りしていて、全然落ち着かない。
何も考えずについていくと、ドラマで見る取調室のようなところに連れて来られた。
しかし、誰かが使っているらしく、「ちょっと待っててもらえるかな」と待たされてしまった。
:11/10/29 22:18
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:IXofk9bg
#79 [我輩は匿名である]
「(2Aを一斉に連れてきてるのかもしれないし、そりゃ混雑するよね)」
もっと効率的な方法はなかったのかと思いながら、彩はちらっと警察官を見る。
5分ほどすると、目の前のドアが開いた。
「あ」
中から出てきた生徒に、彩は思わず声を上げた。
「うっちー!」
先に連れて来られていたらしい誠は、彩に呼ばれてこちらへ向かってきた。
:11/10/29 22:19
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:IXofk9bg
#80 [我輩は匿名である]
「お前も呼ばれたのか」
「うん。ねぇ、何聞かれるの?」
誠に尋ねると、すぐに横にいた警察官が意味深な咳払いをした。そう言う事は聞くなと言う意味だろう。
「まぁ、すぐ終わるよ」
「そっか」
「次、君。入りなさい」
警察官に言われ、彩は誠に別れを告げて中に入る。
:11/10/29 22:19
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