2年A組
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#141 [我輩は匿名である]
誠は机に向かい、パソコンで調べ物をしていた。

内容は、3年ほど前に騒ぎになっていた、ある事件の容疑者の事。

老若男女構わず何人もの人間を刺殺し、現在も逃亡中の連続殺人鬼。

葛城歩。25歳男性。

わずか半年で被害者は19人。全員死亡している。

彼の潜伏先まで突き止め、接触までできたのに取り逃がしてしまった警察に対し、多くの非難の声が寄せられたことも、よくニュースで取り上げられていた。

その記事1つ1つに目を通していた誠のそばで、携帯電話のバイブが鳴り出した。

⏰:11/11/14 21:57 📱:PC/0 🆔:UZEoRmCY


#142 [我輩は匿名である]
誠は発信者の名前を確かめ、電話に出る。

「もしもし」

「あー誠ー?元気?」

かけてきたのは司。同様の被害が多く出ているため、彼の高校も休校になっているらしい。

「あぁ、一応な」

「そりゃよかった。この間さぁ、警察に連れてかれちゃって参ったよ」

「2Aは全員連れて行かれて事情聴取されてる」

「らしいね。ったく、もうちょっと他に方法ないのかな?結局その後も小山やられちゃってるし」

⏰:11/11/14 21:58 📱:PC/0 🆔:UZEoRmCY


#143 [我輩は匿名である]
呆れたように司は言う。

「昨日俺と塩見の所にまた来たんだよ、警察。言い返したら逃げてったけど」

「へ?何で?」

「小山がやられた時に中央公園の近くにいたからな」

「…そりゃ怪しまれるだろ、どう考えても。何してたんだよ」

「…誕生日のプレゼントを買いに」

「あぁ、塩見?お前冷たいフリしてそういう事はちゃんとするよな」

「一応、な」

誠は少し恥ずかしそうにむすっとして答える。

⏰:11/11/14 21:58 📱:PC/0 🆔:UZEoRmCY


#144 [我輩は匿名である]
「…ところで、進んでる?そっちは」

「今調べてるとこ。お前は?」

「さっぱり。まぁ、俺みたいな一般人がわかるぐらいなら、先に警察が見つけ出してると思うけどな」

「どうだろうなぁ?結構抜けてそうだぞ?防犯カメラもろくに見てねぇ奴らだし」

「…大丈夫なのかな?この国…」

「さぁな」

2人はそろってため息をつく。

⏰:11/11/14 21:59 📱:PC/0 🆔:UZEoRmCY


#145 [我輩は匿名である]
「またなんかわかったら連絡するよ」

「うん、こっちも。ちゃんと生きといてくれよ?お前狙われそうなキャラだから心配だわ」

「何だよそれ」

「はははっ。じゃあな」

電話はそれで切れてしまった。

相変わらず自由奔放な彼に、誠は小さく笑い、電話を置いてまたパソコンに向き直った。

⏰:11/11/14 21:59 📱:PC/0 🆔:UZEoRmCY


#146 [我輩は匿名である]
「あー暇暇暇!!」

「皐ちゃん声大きいよ」

皐と美穂も、暇つぶしに電話をしていた。

ストレスがたまっているのか、いつもに増して声が大きい皐に、美穂は真顔で電話を耳から遠ざける。

「いいね、事件に関係してない人は」

美穂は羨ましそうに言う。

「警察に呼ばれたりしないし、びくびくしなくていいし」

「まぁね。ほんと、いつ終わるんだろうね?この事件。マジいい迷惑」

「そうだね…」

⏰:11/11/14 22:00 📱:PC/0 🆔:UZEoRmCY


#147 [我輩は匿名である]
皐はにやっと笑う。

「みんなの恋愛事情も見れないしねぇ」

「誰の?」

「あんた達だよ!!どこまで鈍感なの!?」

皐に怒鳴られ、美穂はまた受話器を話しながらきょとんとする。

「え?私?彩ちゃんじゃなくて?」

「彩もあるけど!」

「そういえば、皐ちゃんは?好きな人とかいないの?」

美穂がコロッと話を変える。

⏰:11/11/14 22:00 📱:PC/0 🆔:UZEoRmCY


#148 [我輩は匿名である]
「わ、私は…」

すると、珍しく皐が言葉を濁した。

美穂は首をかしげる。

「私は…ないよ」

「嘘だぁ。皐ちゃんがそんな声出す時は大体怪しいよ」

「…うるさいなぁ」

「何々〜?美穂ちゃんが聞いてあげるよ〜?」

⏰:11/11/14 22:01 📱:PC/0 🆔:UZEoRmCY


#149 [我輩は匿名である]
美穂は楽しそうに笑う。

「いいよ!…どうせかなわないんだし」

「え?」

「…なんでもない!」

「ふうん…」

変なの。美穂はかなり気になったが、皐の態度を考えると、それ以上は聞けなかった。

⏰:11/11/14 22:01 📱:PC/0 🆔:UZEoRmCY


#150 [我輩は匿名である]
「何しに来たんだよ」

土谷は腕を組んで睨む。

「だってよー、学校いけねぇと暇でさー」

頭の後ろで手を組んで、つまらなさそうに龍也が言う。

「だからってうかつに出歩いてんじゃねーよ!」

「だって俺関係ねーもーん。そう言うんならさっさと捕まえろよな!」

2人は警察署内でにらみ合う。

「あの…どなたですか?」

静かに、南里が2人の間に割って入る。

⏰:11/11/16 21:36 📱:PC/0 🆔:1VbN4.DY


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