2年A組
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#272 [我輩は匿名である]
「…まぁ、それはそうだけど」
「…犯人は、2A全員を殺してどうしたいんだろう?やっぱり何か恨みでもあるのかな?」
「…小松とその仲間はともかく、お前や青山は特に恨まれるようなことはしてないだろ」
「うっちーだってしてないよ」
「わからないぞ?俺の事嫌いな奴は多くいるだろうし」
「だったらうっちーだけを殺すと思う。そうじゃなくても、1番に狙われるのはうっちーになるよね」
「そう…。だから余計わからないんだよ。全員が殺されなければならない理由が何なのか…」
:11/12/08 16:11
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:obBo.T/Y
#273 [我輩は匿名である]
「…先生は?」
彩は自分で言いながら顔を上げる。
「去年県外に転勤したって聞いたぞ。教師続けてるらしいし、平日に事件起こすのはどうやっても無理だろ」
「そうなんだ…」
彩はため息をついて肩を落とす。
「…梶浦君は?あの子も一緒に調べてたんじゃないの?」
:11/12/08 16:12
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#274 [我輩は匿名である]
「あいつも葛城が死んでからはサッパリらしい」
「…完全に行き詰っちゃったね」
「ま、ただの一般人の推理なんか、こんなもんだろ」
誠は早くも諦めたように言った。
葛城が言い残した通り、その後9日間、何の事件も起こらなかった。彼が“ヘタレ”と言っていた犯人はともかく、“首謀者”と思われる方の犯人は自分の手で罪を起こす事はしないらしい。
:11/12/08 16:12
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#275 [我輩は匿名である]
しかし、とうとうその犯人たちが動き出した。
彩達が尾行されてからちょうど10日後。他の高校に通う元2年A組の男子生徒2人の遺体が、大通りから一本路地に入ったところで発見された。
南里と土谷は険しい顔でその2人の遺体を見つめる。
2人の遺体には、数か所の銃痕。
「…動き出しましたね」
:11/12/08 16:13
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#276 [我輩は匿名である]
南里が土谷に言う。
「…一体何人殺せば気が済むんだ?」
「この調子なら、おそらく全員でしょう。もしかしたら、この間退院した小山凛もまた狙われる可能性がありますね」
「彼女はまだ自宅療養の指示が出てる。しばらく家から出ないだろう。…本人も、まだ怯えた感じだったしな」
2人は小声で話し合った後、男子生徒の遺体に手を合わせた。
:11/12/08 16:13
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#277 [我輩は匿名である]
その日の夜。
ベッドに寝転んでいた誠は、自分の携帯電話の着信音を聞いて起き上がる。
司からだ。誠は電話に出て、それを耳にあてる。
「もしもし」
「あ、いきなりごめん。この間、『この事件おかしい気がする』って言ってたじゃん?」
「あぁ、言ったな」
彩と話し合ったあの日の夜、誠は司にも同じ内容の話をしていた。
:11/12/08 16:13
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#278 [我輩は匿名である]
「…俺、わかっちゃったかもしれない」
「…え?」
「それって…」
司はそこまで言って、なぜか黙り込んでしまった。
「…司?」
不審に思って、誠が声をかける。
「…やばい。後ろに誰かいる」
:11/12/08 16:14
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#279 [我輩は匿名である]
司が声を潜め、誠に言う。誠はそれを聞いて顔色を変えた。
「お前、今どこにいるんだよ」
「外」
「何で!」
「仕方ないだろ?バイト先から電話かかってきて、『今日だけどうしても出てくれ』って言って聞かなかったんだから。ごめん、また後でかけ直すから」
「え?おい司!」
誠は彼の名前を呼ぶが、聞こえてくるのは電話が切れたことを示す機械音だけだった。
:11/12/08 16:14
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#280 [我輩は匿名である]
もう1度かけ直すが、司は出てこない。
しかたなく、今度は着信履歴から南里の携帯番号を探し出し、彼女に電話を掛ける。
「もしもし南里です」
「内村です。今ちょっといいですか」
誠の切羽詰まった声に、南里は「…何かあったの?」と慎重な声で聞き返す。
「梶浦司が、今誰かに狙われてます。探し出して、保護してもらえませんか?」
「梶浦司…?…あぁ、あなたの親友の。“狙われてる”って?」
:11/12/08 16:15
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:obBo.T/Y
#281 [我輩は匿名である]
「今電話してたら、『誰かにつけられてる』って…。あいつ、バイトの帰り道だと思うんです。早くしてください」
「“バイトの帰り道”だけじゃわからないわ。今から場所を割り出して、すぐに向かいます。もし彼から連絡があったらすぐに教えて」
「わかりました」
南里はそう言ったが、誠は納得のいかない顔で携帯電話を見つめる。
しかし、その日に司が電話をかけ直してくることはなく、どこかでパトカーと救急車のサイレンの音がけたたましく鳴り響いていた。
:11/12/08 16:15
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