2年A組
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#282 [我輩は匿名である]
次の日、彩のもとに南里と土谷がやってきた。

「…何かあったんですか?」

玄関先で、彩は南里に尋ねる。

「…青山美穂さんが…」

「死んだって言うの?」

南里が全て言う前に、彩が彼女たちをにらみながら言う。

2人は何も言わない。ただ悔しそうな、申し訳なさそうな顔で黙っている。

⏰:11/12/14 21:27 📱:PC/0 🆔:MqhoO8ew


#283 [我輩は匿名である]
「…どうして…?どうしてよ!?いい加減にしなさいよ!!」

「…彼女の件で、あなたに伝えておきたいことがあって」

彩につめよられても動じず、南里が続ける。

彼女の態度に、彩もそれ以上問い詰めることはせず、口を閉じる。

「今から署に来てもらう事は出来る?」

「…いいですけど…」

一体警察署に何があるのだろう。彩は彼女たちについて行く。しかし、2人はまっすぐパトカーへは戻らず、向かいの誠のマンションに入った。

⏰:11/12/14 21:27 📱:PC/0 🆔:MqhoO8ew


#284 [我輩は匿名である]
「…警察署に行くんじゃないんですか?」

「行くわ。…彼も一緒にね」

そう言った南里が行き着いた先は、誠の家だった。

ベルを鳴らすと、誠が出てきた。

南里たちを見て、誠はなぜか苛立った表情で口を開く。

「…司は」

美穂の事しか聞いていなかった彩は、何のことかわからず南里を見る。

⏰:11/12/14 21:28 📱:PC/0 🆔:MqhoO8ew


#285 [我輩は匿名である]
南里と土谷が、困ったように顔を見合わせる。

「…あのな、坊主」

南里の代わりに、土谷が暗い表情で何か言いかけたのを見て、誠が彼に掴みかかった。

土谷の体が壁にたたきつけられる。

「…司はどうしたって聞いてんだよ」

土谷の胸ぐらを掴んだまま、誠が彼をにらみつける。

「…携帯の電波から場所を特定して現場に向かった時には、すでに救急車が到着していた。おそらく自分で呼んだんだろう」

「そう言う事を聞いてるんじゃない!!」

⏰:11/12/14 21:28 📱:PC/0 🆔:MqhoO8ew


#286 [我輩は匿名である]
「…彼は生きてるわ」

南里が静かに言う。彼女の言葉に、彩と誠が彼女に目を向ける。

「ただ…まだ意識が戻っていない」

「…そんな…」

彩がつぶやく。美穂だけでなく、たった1日で司まで被害に遭うなんて。両足が震えだす。

「…話はそれだけか?」

誠がうつむいて言う。

⏰:11/12/14 21:29 📱:PC/0 🆔:MqhoO8ew


#287 [我輩は匿名である]
「…お前、梶浦が襲われる前に、あいつと電話してたな」

おそらく、彼の携帯電話の通話履歴を見たのだろう。土谷が服装を正しながら続ける。

「何を話してたんだ?」

「まだ俺を疑ってるのか…?」

「そうじゃない。私達だって知りたいのよ。もし事件に関する事なら、どんな情報でも」

そう言った南里の顔は、春香の時に見た弱々しいものとは違った。

彼女の表情を見て、誠はどうにか怒りをおさめ、大きく息をつく。

「…署で、詳しい事を話すわ。彼女にも、聞いてもらいたいものがあるから」

南里は言いながら、彩に視線を送る。

警察署に、一体何が待っているのだろう。彩と誠はともに、暗い表情でパトカーに乗った。

⏰:11/12/14 21:29 📱:PC/0 🆔:MqhoO8ew


#288 [我輩は匿名である]
署に着くと、2人は応接室のような部屋に通された。

目の前の机には、DVDレコーダーのような機械が置かれている。

室内のソファに2人を座らせ、南里と土谷も向かいのソファに腰を下ろす。

「…まず、昨日起こった事を話すわ」

書類を手に、南里が言う。

「午後20時13分。梶浦司本人から、『男に撃たれた』と119番通報あり。相手は面識がない男だったと、到着した救急隊員に話した後意識がなくなり、そのまま病院に運ばれた。

撃たれたのは右胸部。そして、救急隊員が到着した時、梶浦司のそばにピストルが落ちていて、そこから彼の指紋が確認されてる」

⏰:11/12/14 21:30 📱:PC/0 🆔:MqhoO8ew


#289 [我輩は匿名である]
「ちょっと待て」

彩が口を開く前に、誠が話を止める。

「何で司の指紋が付いてるんだよ」

誠の疑問に、彩も頷く。

「…先に全部聞いてちょうだい」

その質問が来るのはわかっていたのだろう。南里はそう言って、続きを話す。

⏰:11/12/14 21:30 📱:PC/0 🆔:MqhoO8ew


#290 [我輩は匿名である]
「午後20時28分。今度は私の携帯に、青山美穂から『犯人らしい人がいる』と通報あり。電話をつなげたまま、自分の携帯電話をポケットに入れて犯人と接触」

「何で美穂ちゃんが…?」

「親に何も言わず、出歩いてたらしい」

彩の問いに、土谷が答える。

南里はためらうように息を吐いた後、こう続けた。

「犯人と接触中、もう1人の射殺され死亡」

彩はハッと息をのみ、南里を見つめる。

⏰:11/12/14 21:31 📱:PC/0 🆔:MqhoO8ew


#291 [我輩は匿名である]
※すみません、>>290の南里の最後のセリフに脱字がありました。
正しくは↓です。

「犯人と接触中、もう1人の犯人に射殺され死亡」

⏰:11/12/14 21:33 📱:PC/0 🆔:MqhoO8ew


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