漆黒の夜に君と。V[BL]
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#115 [ちか]
:11/10/14 23:32
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#116 [ちか]
― 優里side. ―
むかつく。
むかつくむかつくむかつくむかつくむかつくむかつくむかつくむかつく!!!!!
「なんで分かんねえんだよ、あのバカヤロー!!」
「廊下では静かに!!」
「うるせー!!」
黒羽優里(16)、
ただいま病室に強制送還中。
:11/10/15 08:35
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#117 [ちか]
「今日こそ返事聞くつもりだったのに邪魔しに来んなよ。」
ギロリと俺は看護婦を睨んだ。
しかし、さすがは長年俺の担当をしているだけある。そんな睨みに怯む様子は一切ない。
むしろ、
「あなたが先生の研究邪魔してるでしょうが。」
なんて揚げ足を拾ってくるくらい。
:11/10/15 12:54
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#118 [ちか]
「うっせ。」
これ以上揚げ足を拾われるのも気分が悪いから、反抗は控え目にしておく。
そんな調節も、この歳になって多少するようになった。
そんなことより問題は、
あいつが“返事”をくれないこと。
:11/10/15 12:56
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#119 [ちか]
気のせいだの、からかうなだの、そんなことの一点張りで、“コレ”と言える決め手をあいつは一度も言ってきたことがない。
「振るなら振ればいいのに。」
思わず心の中の声が漏れてしまった。
慌てて片手で口を塞いだが、もうすでに遅い。
看護婦の耳にはしっかりと届いていたみたいだ。
「それが先生の優しさなんじゃない。」
看護婦は特に興味もなさそうに呟くが、それは俺にとって受け入れたくない言葉だった。
優しさ。
そんなもの、俺には同情にしか聞こえない。
:11/10/15 13:03
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#120 [ちか]
イライラする。
まさにあの曖昧な返事があいつの優しさだと言うなら、俺はそんなの…―――
ちょうど検査室の前に到着し、
看護婦は去り際に忠告のような雰囲気で口を開いた。
「まぁ、でもあんまり困らせちゃだめよ。あの先生、ご結婚されてるらしいから。」
:11/10/15 13:11
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#121 [ちか]
「え…」
結婚…――
頭の中でグルグルとその単語が回る。
「そういうことだから、面白半分でからかっちゃだめよ。」
捨て台詞のようにそう釘を刺して、看護婦は去っていった。
「結婚…」
口に出してみると、余計に胸が痛んだ。
―――……………
――…………
―………
:11/10/15 13:58
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#122 [ちか]
― 陽平side. ―
「ご結婚されてるのに研究のためにカナダへ、なんて奥様は反対されなかったんですか?」
どこから漏れたのか、
交流がてら一緒に昼食をとっていた医者らにふいにそんなことを聞かれた。
「……ええ、まぁ。」
俺は曖昧な相槌を打つ。
反対どころかむしろ離婚届まで押し付けられた、なんてなかなか言えたもんじゃない。
:11/10/15 14:16
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#123 [ちか]
「いい奥さんですねー!僕もそんな相手と結婚したいなぁ。」
「あは…ははは…」
「やっぱり先生みたいに優秀で外見もカッコいいと、奥さんも素敵なんですね!」
「いや、そんな……、あはは…」
勝手に盛り上がるのは結構だが、
残念ながら俺はそんな円満な結婚生活を送った覚えがない。
まぁ、
すべて俺が悪いんだが。
:11/10/15 14:52
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#124 [ちか]
離婚届を渡されたのは、日本を発つ前日の夜だった。
…………―――――
………――――
……―――
「離婚?」
それはまさに不意討ち、という言葉が丁度合うようなタイミングだった。
「…そう、別れてほしいの。」
荷造りも終えてソファで一息ついていた矢先の申し出に俺は驚いた。
吸いかけの煙草を灰皿に押し付ける。
「向こう(カナダ)に行くのが原因か?」
頭の中は酷く混乱しているはずなのに、そのトーンは至って冷静な自分に少し驚く。
:11/10/15 15:12
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