漆黒の夜に君と。V[BL]
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#246 [ちか]
「泊まる…」
即答ですか。
思わずツッコミを入れそうになったがそれを内心にとどめると、俺は毛布を渡した。
「生憎、ベッドとかは無い。から、そこのソファでこれ被って寝ろ。」
「あんたは?」
「俺はそこらへんの床でいい。」
罪悪感が働いたのか、俺が床で寝ると言うと一度受け取った毛布を突き返してくる。
:11/10/24 16:37
:Android
:fZOUU5Pc
#247 [ちか]
しばらく、押し付けあいが繰り広げられたがやがて根負けした俺は強引に毛布を取り上げた。
「〜…ッ、分かった、俺もソファで寝る!!!!それで満足だろ?!その代わり狭いっつっても知らねえからな!!」
引ったくるように奪った毛布をかぶり、俺は一方的に宣言してソファに座った。
やがて恐る恐る優里もその隣に腰を降ろす。
座ったのを横目で見ながら俺は無言で毛布
の半分を差し出した。
:11/10/24 16:43
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:fZOUU5Pc
#248 [ちか]
優里もまた、それを無言で自分の方へ引き寄せた。
お互い無言のまま、時間が過ぎていく。
静けさの中で時計の音はやけに響いた。
しかし、
(…寝れるわけがない。)
隣には俺を好きだという未成年。
犯罪の意識が俺を苛む。
声も出せず、ただ頭の中でそんなことをうだうだと考えていた時、ふいに優里の声が耳に入った。
「まだ、起きてる?」
:11/10/24 19:04
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:fZOUU5Pc
#249 [ちか]
「寝てる。」
「起きてんじゃん。」
そんな修学旅行の夜のようなやり取りをした後、優里は怪訝な声で俺の顔色を窺うように口を開いた。
「…なんで来たんだよ」
「なにが」
「俺が襲われてる時…」
コイツの発言は基本的に言葉にいくつかの単語が欠けている。
それ故に意図を汲み取るのに時間がかかる。
「ああ、どっかの誰かさんのせいで今日中に終わらせたかった段階の研究が終わらなかったからな。
だから泊まり込みで片付けようと思った。
ちょうどメシから帰ってきたところに、お前らが居た。それだけだ。」
そう、ただそれだけだった。はずなのに。
:11/10/24 21:58
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:fZOUU5Pc
#250 [ちか]
会ってしまったから、偶然とは面倒なモノで。
「たまたまだ。」
「…ふーん。」
これを必然や運命と呼ぶのは、
気が引ける。
「神崎」
「ん?」
「…おやすみ」
偶然は面倒で済むが
「おやすみ。」
運命はもっと厄介だ。
:11/10/25 08:04
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:EIHTtYqU
#251 [ちか]
そんなことを思い知らされたのは翌朝のことだった。
目が覚めて隣を見たが優里が居ない。
自分の病室に帰ったのかと勝手に納得した俺は、立ち上がり欠伸をする。
と、寝起きで未だぼんやりする視界に震える金色の髪が映った。
:11/10/25 08:08
:Android
:EIHTtYqU
#252 [ちか]
俺のデスクの前で震える優里に寝惚けた声で声をかける。
「優里…?何して…」
しかし、
『後悔先に立たず。』
とはまさにこういうことを言うのだと、
身をもって教えられた。
そう身をもって。
俺の声にピクリと反応した背中は細く、
優里はゆっくりとこちらへ向き直った。
そして、
:11/10/25 08:21
:Android
:EIHTtYqU
#253 [ちか]
.
ただ俺は
振り向いたその手に持たれた、
「コレ、なんだよ…」
その薄っぺらい紙を見て、
「“離婚届”ってどういうこと…?」
これから起こるすべてのことに
一生分の後悔をした。
― 第十一話 e n d ―
:11/10/25 08:38
:Android
:EIHTtYqU
#254 [ちか]
:11/10/25 08:45
:Android
:EIHTtYqU
#255 [ちか]
:11/10/26 01:25
:Android
:7b8hSSCs
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