砂糖が甘い理由
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#101 [寿]
俺不器用だからうまく言えないけど・・・この小説好き・・・読んでると心が優しくなる感じがする・・・続きまってます。
:06/07/07 16:04 :P901iS :TknfuYr6
#102 [花]
寿サン
ぁりがとぅござぃます
男性の方に感想ぃただけるのは多分始めて
なので嬉しいデス
今日の夜に,また少し更新したいと思います
:06/07/07 19:47 :F700iS :Kz.tby9A
#103 [花]
そろそろ J時を回る。
俺は夕飯も風呂もゆっくりできずに,ただ時間が過ぎるのを待った。
携帯の時計がちょうどJ時になったとき,俺は家を出た。
行き先は―
コンビニ。そう,優が言っていた城谷が働いているらしいコンビニだ。
にぎりしめた携帯を再度確認する。
いいたい言葉も練習した。
[連絡先教えてよ]
って何度も何度も。
:06/07/07 21:00 :F700iS :Kz.tby9A
#104 [花]
チャリを飛ばしてD分。
細道から国道沿いに出ると,明るく電灯が光るコンビニに着いた。
きっと城谷はいるはずだ。
チャリを駐車場の際に起き,深呼吸をして胸をなで降ろす。 そして入る前にもう一度 あの言葉を練習する。
横目で覗いたレジの中に見えた―
髪を二つに結んだ女の子… 城谷だ。
:06/07/07 21:08 :F700iS :Kz.tby9A
#105 [花]
城谷の姿がしっかり確認されると,俺は怖じ気づいたように 心臓が揺れた。
しかし足は震えながらも動いていた。
城谷がいるコンビニの扉の方へ…
ピンポン ピンポ-ン
入ってしまった。
どうしようもなくなり城谷のほうを見ると
[いらっしゃいませ,こんばんわ]
城谷が軽く投げ掛けた。
そして城谷は俺の顔を見ると,驚いたように目を丸くしていた。俺は城谷から目を反らせなくなっていた。足も扉から動かない。
[達也…???]
城谷が俺の名前を呟いた
:06/07/07 21:14 :F700iS :Kz.tby9A
#106 [花]
俺は顔がほてる自分に気がつき,焦って城谷に返事を返す
[おす。何だよ,城谷こんなとこでバイトしてたんだ。俺ん家すぐそこだからさ〜]
平然を装ったつもりが,逆に声が裏返った。
[うん。深夜勤務だから会うことなかったんだね]と,城谷はまた呟くような声で言った。
俺は お茶と雑誌を素早く選んで城谷のいるレジに立った。
言わなくきゃいけない…あんなに練習もしたんだ。
言わなきゃ。
今,言わなきゃ…
[城谷!!!!あのさぁ〜]
:06/07/07 21:24 :F700iS :Kz.tby9A
#107 [花]
城谷はレジを打ちながら,上目で俺をちらりと見た。
以外に背が高くないのかも。
170pくらいあると思っていた城谷の身長は165pあるかないかだった。俺は180pだから二人の差は…とくだらない計算を始めて,言おうと思っていた言葉のタイミングを失う。
[バイト,こんな時間まで大変だな]
笑顔で吐き出した言葉は全く練習してきたものとは違う言葉。
俺は自分の不甲斐なさに呆れる。
城谷は無表情で
[これくらい平気だよ]
と言った。
:06/07/07 21:41 :F700iS :Kz.tby9A
#108 [花]
そう言った城谷の目はいつものように綺麗だが,冷たく鋭い。
きっと今の城谷の言葉のあとに続くのは
[これくらい平気だよ…裕也のためなら]
だと勝手に思った。
俺は城谷の髪型の感想やら,品揃えの話やらを口走るが,いいたい言葉は出ない。
たった少しなのに。
だんたんにぎりしめていた携帯が汗で滑る。
明日は土曜だから学校もない。
言うなら今日しかないんだと思った
:06/07/07 21:46 :F700iS :Kz.tby9A
#109 [花]
城谷はお茶と雑誌を袋につめ終わって
[ありがとうございました]
と言って俺に袋を差し出した。
俺は城谷と目を合わせた。城谷も不思議そうに俺を見つめる。
[城谷…]
俺はごくりと唾を飲む。
[あの……連絡先…教えてくれる???]
:06/07/08 16:09 :F700iS :75UxT/gw
#110 [花]
言った!!!!
ついに出した言葉は,震えていたし,小さかったし,何とも情けなかった。勇気を振り絞って言ったものの城谷からの返事はない…
沈黙が少々続いたあと,城谷が申し訳なさそうに返事をくれた
[ゴメン達也。あたし携帯持ってない。
家の電話番教えても,ほとんど家にいないから出ないし…今時ダサいよね。でもあたしには必要ないし]
恥ずかしそうに俯いて,それ以上何も話さない城谷。
:06/07/08 16:28 :F700iS :75UxT/gw
#111 [花]
俺は城谷がすごく愛おしくなった。
俺は俯いた城谷の顔を優しく持ち上げ
[いいんだ。俺こそ悪かった。じゃあ変わりに月曜…屋上で話がしたい]
と言った。
あれだけ連絡先を聞くのに戸惑っていた俺なのに,この時はこんな大胆な言葉がすんなり出たのか自分でもわからない。
でも,城谷と話したい気持ちが強かったからだと思う。
:06/07/08 16:29 :F700iS :75UxT/gw
#112 [我輩は匿名である]
:06/07/08 19:46 :SH901iS :vOG7/W2Y
#113 [花]
:06/07/08 21:01 :F700iS :75UxT/gw
#114 [花]
城谷は,また黙って少し考え込んでから何も言わずに頷いた。
俺は城谷が了承してくれただけでもう充分胸いっぱいだった。
[じゃあ…月曜午後から屋上に行くよ]
と,時間の約束をして俺はコンビニを出た。
帰る途中,何度もニヤけそうになった自分の顔をひっぱたいた。
俺はきっと校内で城谷に誰よりも近い存在だと思う。城谷は俺をどう思っているんだろう。
熱い心をさらに焦がす。城谷の甘い香りが肌に絡み付いているような気がした。
:06/07/08 21:10 :F700iS :75UxT/gw
#115 [花]
俺は家に着いてからもずっと城谷のことを考えていた。
城谷が学校に来ない理由は裕也君の医療費を稼ぐために沢山の場所で働いているから…
そのために自分の携帯さえ買っていない。
こんなことを考え始めると,次は裕也君のことが気になり始めた。
どんな心臓の病気なんだろうとか,城谷に大切にされてるんだからいい子なんだろうな… とか。
とにかく早く月曜日になれ。まだまだ聞きたいことがいっぱいあるんだ。
:06/07/08 23:02 :F700iS :75UxT/gw
#116 [花]
俺は始め,城谷の姿に夢中になっていたが,いつのまにかありのままの城谷を知りたいと思った
と同時に
まだ城谷が笑ったところを見たことない俺はあの冷たい瞳を溶かしたいとも思った。
城谷を思うとそんな欲張りな自分が生まれたんだ。
不思議と城谷のためならなんでもできる気がした。城谷の隣にいれたら…城谷が隣にいてくれたら
:06/07/08 23:06 :F700iS :75UxT/gw
#117 [梨奈+゚]
読ませてもらッてまス
`)この小説
面白いし^口)
ハマってます(圉*'V`)
+゚
コレカラも頑張ッて下さい
:06/07/09 08:35 :SH902i :☆☆☆
#118 [花]
梨奈サン
ァリガdです
今日わバイト
なので,更新できるかわからナイけど
応援お願いします
:06/07/09 16:00 :F700iS :Z9bLWnv6
#119 [花]
そんなことを考えているうちに 時刻は深夜A時過ぎになっていた。
俺は今まで城谷のことで頭がいっぱいだったのに,時間を思ったら急に眠たくなった。
できれば城谷のことを考えたまま眠って,城谷の夢をみたかった。
その日の夢には,案の定 期待外れに城谷は出てこなかった。だけどどんな夢かはあまりはっきり覚えていないけど,不思議と暖かくてとても心地いい夢だったような気がする。
ずっと覚めずにいたくなるような…
そんな夢
明日は土曜だし,予定もない。でもきっと城谷は明日もバイトだ。
だけどいいんだ。
今日の夜テレビで見た月曜日の天気予報のマークは晴れだった気がする。
俺には,城谷との約束があるから。
:06/07/10 12:58 :F700iS :97TFzTaY
#120 [花]
ずっと覚めずにいたくなるような…
そんな夢
明日は土曜だし,予定もない。でもきっと城谷は明日もバイトだ。
だけどいいんだ。
テレビで見た月曜日の天気予報のマークは晴れだった気がする。
俺には,城谷との約束がある。
:06/07/10 12:59 :F700iS :97TFzTaY
#121 [花]
次の日の朝は,優の電話で起こされた。
よりによって優からのモーニングコール。勘弁してくれよ,と呟きながら電話に出た。
[おーす!達也ぁ???
今日 俺に付き合ってほしいんだけど,暇だろ?]優は朝からハイテンションで話した。
[あぁ〜???何だよせっかくの休みなのに]
俺は不機嫌に答える。
[いいだろ!昨日重大報告してやったの忘れたのかよ,この恩知らずが!]
:06/07/11 18:57 :F700iS :ObfepiuY
#122 [花]
うそだよ。ほんとは不機嫌に答えたけど,断るつもりなんかないよ。
俺は心の中で優にしっかり伝えた。
[仕方ねえなぁ。
付き合ってやるよ!!!!]俺は,優に言い返すように不器用に言った
[サンキュー☆]
上機嫌の優は,時間と待ち合わせ場所を話して電話を切った。
優には毎回世話になってばかりだ。俺だって優の役に立ちたいと思うけど,いつも優には逆に 迷惑かけちゃうんだよな。
ありがとな…
:06/07/11 19:04 :F700iS :ObfepiuY
#123 [寿]
もう一回いちから読んだけど、まじ楽しい 俺と同い年でこんだけ良い小説かけるのは素直にすげぇと思った 更新待ってます
:06/07/16 23:32 :P901iS :2E3TU0c2
#124 [みゆ]
いっきに読んでみましたぁ
((*>∀<*))ノかなりおもしろぃです
:06/07/17 10:37 :D902i :nDlKK97g
#125 [花]
最近忙しくて更新できずにすいません
寿サン
A度も,嬉しい言葉
ァリガトぅござぃます
ァタシなんか ただの高校生ですょ
でもそぅ言ってもらぇると,かなり嬉しい
同い年ですか
それわ,ァタシ的にも親近感
これカラも ょかったら感想ァタシに伝えてくださぃ
みゆサン
ァリガトござぃます
これからもよろしくお願いします
:06/07/17 16:52 :F700iS :m588wMvw
#126 [花]
優との待ち合わせ場所は駅前の公園だった。
俺の家からは結構遠い。遠いといっても,チャリを走らせればS分くらいでつく。
小さい町だし。
公園にはスケボーをしてはしゃぐ中学生や,子連れの夫婦の姿がちらほらあったが,肝心の優がいない。
俺は渋々携帯を開き,優をコールする。
:06/07/18 22:29 :F700iS :i5Qy/rTM
#127 [花]
Aコールしたとき向こうから電話を切られた。
俺は舌打ちをしてもう一度かけ直そうとすると,通りから手を降る優の姿が見えた。
[悪い悪い,達也!!!!]
笑顔で走ってくる優は汗をかいていたし,とても暑そうだった。
きっと 遅れそうだったから走ったんだろう。
[おせ〜よ]
俺は優にタックルして二人で笑いあった。
:06/07/18 22:34 :F700iS :i5Qy/rTM
#128 [花]
[で,今日は何なんだよ。付き合ってくれって…
どっか行きたい場所とかあるのか???]
用件を聞かされていなかった俺は,優のいつもの気まぐれだろうと予想して,イヤミっぽく優に問い掛けた。
[聞いて驚くなよ!]
優もイヤミっぽく言い返す
[いいから,さっさと話せよ〜]
[実は,城谷の卒業した中学を探したんだよ。
そしたら,隣の市に見つけたんだ]
優は得意げにそう言った
:06/07/18 22:40 :F700iS :i5Qy/rTM
#129 [花]
[どういうことだよ???]
[城谷って,あんなに美人なのにみんな連絡先とか,家族構成とか,出身知らないじゃん?
あんな奴だぜ,こんな小さい町や市なんだ。すぐに噂になるハズなのに,高校に入るまでみんな城谷の事知らなかっただろ?
俺にはそれが謎でさ〜
知り合いにガサ入れして出身調べたんだ!]
優は,汚いアルバムを鞄から取り出しながら話を続けた。
俺は黙って 優の話を聞いた。
:06/07/18 22:46 :F700iS :i5Qy/rTM
#130 [花]
[城谷は,隣の市にも中二のときに転校してきたらしいぜ。
その前はたしか,長野県にいたって。
…で,このアルバムが中学の!!!!知り合いのイトコが偶然城谷と同じ中学でさ〜。あいつ弟がいるんだってよ
昔から美人で成績優秀。まあ性格は相変わらず無愛想だったらしいけど]
優の持ってきたアルバムには[緑ヶ森中学校]と書いてあった。
そういえば,中学の部活の試合でこんな学校あったかな,と思った。
:06/07/18 22:52 :F700iS :i5Qy/rTM
#131 [花]
そう思った矢先,優も同じ事を言った。
[たしか,俺らがサッカー引退した時試合して負けたのってここじゃなかったっけ〜?]
[俺もそう思った]
俺はぶっきらぼうに答えて,優に渡されたアルバムを手に取った。
やっぱり???と優は自分の記憶力すげーとかでかい声でほざいてる。(笑)
アルバムの最初には卒業生全員の集合写真があった。一人一人が小さすぎて表情はわからない。
学ランとセーラー服の中学だった。
城谷はここにいたんだ…
:06/07/18 23:09 :F700iS :i5Qy/rTM
#132 [花]
アルバムを順番に見ていくけど,知らない顔に知らない名前ばかり。
当たり前の事だけど,知らない土地にいた時の城谷がなんだかとても心配になった。
―きっとあの目をして,まわりに避けられながら一人で…いや,裕也君と二人きりで過ごしてきたんだろうな。。。
[あっ!!]
優が叫んでアルバムをめくる手を止めた。
[達也!これ,城谷!]
:06/07/19 10:20 :F700iS :tbkOFwww
#133 [花]
優が止めたクラスはB年D組
城谷は一番下の左隅に写っていた。
今より少し幼いけど,あの目は今と全く変わらない。綺麗な顔でまっすぐこっちを見ていた。
俺はその写真を見つめながら,公園のベンチにゆっくり座った。
:06/07/19 11:35 :F700iS :tbkOFwww
#134 [花]
[達也!]
俺が城谷の写真にみとれているうちに,優は近くの自販機でジュースを買ってきてくれた。
[サンキュー…]
ぼーっと城谷を眺めながら月曜のことを考えた。城谷に会える。
中学の話聞いてみようかな,なんて考えた。
[達也さ〜…もしかして昨日俺と電話したあと城谷に会った???]
優が意外な事を聞いてきて 俺は驚いた。
鋭い…
:06/07/19 21:58 :F700iS :tbkOFwww
#135 [花]
優の真っすぐな言葉に俺は隠し切れずに,小さく頷いた。
優はやっぱりといったように,俺を見下ろし,空を仰いだ。
[でも,城谷とはコンビニで少し話しただけで,すぐ帰ったんだ]
俺は焦って話す。
[連絡先とか聞かなかったのか?達也らしくないな〜]
見透かしたように優は軽く言った。
[別に俺は…]
俺が言葉に詰まっていると,優はため息をついた。
:06/07/20 17:38 :F700iS :vh5TIEvQ
#136 [花]
[無理にうそつくなよ。らしくない
俺は何もやましく思ってねーし,達也の事なら少しは理解してるつもりだよ]
話しながら優は飲み終えた缶ジュースをごみ箱に投げた。
…少しじゃねーよ。優は俺の全て理解してくれてるじゃん。
泣きそうになった。
俺城谷のことが好きなんだ…!!
逃げ続けてきた俺の中の事実をしっかり自分自身で確かめた。
優は泣きそうな俺を察して,背を向けたままでいてくれた。
:06/07/20 17:44 :F700iS :vh5TIEvQ
#137 [花]
そんな時,俺の携帯がいきなり鳴った。
正直二人とも驚いて,優は背を向けていたが振返り,苦笑いをした。
携帯の着信の相手は美穂子。まさにバットタイミング…
俺はため息をついてから思い切りまた空気を吸い込み,電話に出た。
[もしもし,美穂子???]
:06/07/22 19:09 :F700iS :O2aYlb92
#138 [花]
[達也ァ-!今どこにいる???家???]
美穂子はハイテンションで明るく話し掛けてくれる。
俺は少しためらったが,すぐ返事を返した。
[今は駅前の公園。優と一緒だよ]
[そっかぁ。ねぇ明日会える???]
この美穂子の言葉に
[悪い。明日は家族で出掛けるんだ]
と咄嗟に言ってしまった。明日は何も予定なんかないのに…
優は黙って俺のほうを心配げにみている。
弱くて卑怯な自分がいやになった。
:06/07/22 19:24 :F700iS :O2aYlb92
#139 [寿]
仕事中だけど更新まってます 頑張ってね
:06/07/28 12:45 :P901iS :RTRQQiHE
#140 [花]
:06/07/28 17:30 :F700iS :YbfMQd/6
#141 [花]
美穂子は一瞬電話の向こうで静まった。
そしてすぐ
[わかった!!!!また連絡する]
と言って,明るく返事をした。
俺は自分の弱さに加えて美穂子に申し訳なくて,また涙が出そうになった。
電話を切ったあと,また深いため息が出た。
優は俺の肩を軽く撫でてくれた。
[なぁ…優
俺 どうしたらいいんだろう。わかんねぇよ]
:06/07/28 17:40 :F700iS :YbfMQd/6
#142 [花]
情けなくて,不甲斐なくて,優柔不断な自分。
俺は城谷のコトを思えば思うほど,城谷に魅かれていく。
でも美穂子に別れを告げる自信なんか…あるわけない。
優は少しの間黙っていた。
[…達也は優し過ぎるんだよ。
でもその優しさがきっと両方をいつか傷つけることになる。
ケジメ…つけるんだよ]
と おおらかに言った
:06/07/28 17:47 :F700iS :YbfMQd/6
#143 [花]
優と別れてからどれくらい時間が経ったんだろう。
駅から俺の家までこんなにかかったっけ…。
そう気がついた頃には,もう午後D時過ぎ。
そして虚ろな俺がたどり着いた先,それは
―学校
[何してんだよ。俺…]
俺は優に貸してもらった城谷の中学のアルバムを片手に学校を見上げた。
夕焼けと屋上が重なってすげー綺麗。
また目が潤んで空が霞んだ。
俺 いつからこんなに涙脆くなったんだっけ。
:06/07/28 17:55 :F700iS :YbfMQd/6
#144 [花]
フラフラな足取りで玄関に手をかけたが,もちろん開かない。
グラウンドの方から野球部の声が微かに聞こえた。
俺は玄関先に座込み,アルバムを開いて城谷の写真を見ると,心が熱くなった。
じーんと体に響くみたいに,あの目の冷たさが伝わる。
部活動別の写真の中に城谷を探す。
[女子テニス部]
赤のユニホームにポニーテールをした城谷がいた。可愛いけどやっぱり笑ってない。
その他の行事のページも見たが,城谷の姿はひとつもなかった。
:06/07/28 18:04 :F700iS :YbfMQd/6
#145 [レイザーラモンHC]
砂糖わ甘いに決まってるふぉ〜
常識four
:06/07/28 18:07 :W41CA :☆☆☆
#146 [花]
中学の頃から不登校だったのかな…
やっぱり城谷には誰か傍にいてあげなくきゃいけないと思った。
それが俺であればいい。
城谷がそう望んでくれたら,もっといい。
アルバムを閉じ,急いで家に帰った。
やっぱり今は城谷のコトしか考えられない。
無我夢中になって家までへの道則を必死になってチャリをこいだ。
早く月曜になれ。
会いたい…
城谷に会いたい。
:06/07/28 18:23 :F700iS :YbfMQd/6
#147 [新]
この小説大好きデス
主サン~ガンバって~くださぁいヘヘ
:06/07/28 18:56 :W41T :☆☆☆
#148 [花]
:06/07/28 20:18 :F700iS :YbfMQd/6
#149 [花]
それから家に着いて,眠るまでは覚えていない。いつのまにか眠っていた。気付いた頃にはもう日曜の昼。
携帯を開くと,メールが@件 美穂子からだ
[お出かけいってらっしゃい(*б∀б*)
楽しんで来てね☆]
だって…
また胸が少し痛んだ。
これからどうするか。
昨日ヒステリックになって泣いた分だけ今日しか考える時間は残されていない。
でもやっぱり…美穂子に別れを告げるなんて俺から告白したくせにできるわけない。俺って弱い。
頭を抱えて唸るけど,何も思い浮かばない。
それどころかまた,考えたく無くなる。
:06/07/29 19:54 :F700iS :VqvEW8Wg
#150 [花]
階段をおりて,キッチンに向かった。
暑いし,嫌なコト考えたし,喉渇いた。
俺は勝手に半ギレ
居間では母さんが洗濯物をたたんでいた。
[あら,達也今おきたの??勉強してるの?
いい加減大人になりなさい]
なーんて小言。
[昨日は少し色々あったんだよ〜]
そう言い返して冷蔵庫からお茶を取り出してラッパ飲み。
―ゲシッ!!!!
[いってぇ!!!!]
[チョット!!お兄チャン汚いんだけど。
もう菜々子 お茶飲めないじゃん馬鹿!]
俺の足を蹴って,馬鹿だと言い放ったのは妹の菜々子。 顔は可愛い癖に生意気…
俺はシカトでまた自分の部屋に戻った。
:06/07/29 20:09 :F700iS :VqvEW8Wg
#151 [花]
またベッドに横になり,窓の外を眺める。
俺は…初めて会ったあの日から城谷に夢中になった。
綺麗だからだけじゃない。あの目が気になって仕方なかったんだ。
そして,城谷に近づいて知れば知るほど好きになった。
美穂子がいるから諦めるとかじゃない。
まずは城谷の気持ち知りたいし…
やっぱり明日だ!
明日会って話して,とにかく城谷をまた…抱きしめられたら何かがわかる気がする。
:06/07/29 20:23 :F700iS :VqvEW8Wg
#152 [花]
そして待ちに待った月曜日。俺はいつもはF時起床のくせに…朝のE時ちょい前起き。
自分に呆れながら学校に向かう仕度をする。
[達也,早いな]
歯磨きしてた親父が笑顔で話し掛けてきた。
いつもはシカトか相槌。でも今日は笑顔で
[おぅ。おはよう親父]
城谷って すげぇ!
名付けて城谷マジック。俺は上機嫌でいつもより@時間早く家を出た。
:06/07/29 20:36 :F700iS :VqvEW8Wg
#153 [花]
学校に着くまでの道のりで近所の人やすれ違う人にも挨拶をした。
時間が早いせいか,やっぱり生徒はまだ数えれるほどしか登校してない。でも俺はそんなことお構いなし♪
頭は城谷でいっぱいだった。
教室に入ると,オタク系の中西と美化委員の野田サンがいた。
野田サンは俺に気付くと,
[おはよう,柿山クン今日早いね]
って言ってくれた。
でも中西は俺なんかシカト。つーか寝てる。
[おはよう!!野田サンこそ毎日大変だな]
きっと野田サンは毎日この時間にきて,花に水あげたり机ふいたりしてたんだろう。
なんだか俺は野田サンと花たちを見て上機嫌に増して有頂天。
:06/07/31 07:25 :F700iS :K7/IgtS.
#154 [花]
[そういえば…柿山クンって美穂子と付き合ってるんだよね]
野田サンがいきなり俺に最も答えたくない質問をしてきた。
[あっあぁ…まぁね
なんで???]
まさか城谷とのコトが好きだってバレてるのかと思って声が裏返る。
[ううん…なんでもない!仲良くやってね]
野田サンは少し様子がおかしかったけど,明るく笑ってまた花の世話をし始めた。
とにかく俺はバレてなかったコトに一安心。
そしていつのまにか,時刻はG時半過ぎ。
クラスの奴ほとんどが登校してた。
優は…たぶん今日も寝坊で遅刻だろう。
:06/07/31 07:34 :F700iS :K7/IgtS.
#155 [花]
俺はいつもより早起きしたせいか,@限目から爆睡。話し相手の優がいないわけもある。
珍しく美穂子は俺のクラスに顔を出さなかった。
[あー暇]
あくびをしながら時間割を見る。
俺ってやっぱりバカ。
早起きして早く学校に来ても,城谷に会えるのは午後から。
今更気付いて,さらにやる気ダウン。
誰もいない隣を見る。
城谷が座ってる様子を思い浮かべながら…
そして,@限が終わる頃やっと 優が登校して来た。
:06/08/01 09:04 :F700iS :v3uyuBOs
#156 [花]
[優!!!!おっせーよ]
俺が優に叫んだ…と同時に授業終了のチャイムが鳴った。
優に対して俺だけじゃなくて先生も激怒。優は鞄を置いてすぐ職員室に連行された。
優はいつもの調子のよさで先生と無邪気に討論していた。
そして教室を出るとき俺に振返り,ウインクをした。
[気持ち悪ッ…(笑)]
きっと戻ってくるのはA限目の後だろう。
:06/08/01 09:10 :F700iS :v3uyuBOs
#157 [花]
それから寝たり聞いたりしながら過ごして,やっと午前の授業が終わった。遅刻してきたくせに,なぜか優はB限目からずっと寝てる。
[優!…優 起きろ]
俺は今から城谷に会うコトを話そうと思って,優を揺すった。
[何だよ〜]
優は機嫌悪そうに机に伏せたまま返事だけした。
[あのな,頼むから寝ぼけず聞けよ!
俺 今から城谷に会う。だから美穂…!?]
途中まで言いかけるといきなり優は起き上がり,寝ぼけず目を輝かせながら
[美穂子チャンなら俺に任せとけ]
と言って,俺をドアの方に向き直らせて俺の背中を押した。
:06/08/01 10:17 :F700iS :v3uyuBOs
#158 [花]
優に
[頼んだぞ!!!!]
と念入りに言い聞かせて美穂子が来る前に教室を出た。
天気予報は当たり,空は高く 青く 初めて城谷に会った日のように,太陽が暖かく照らしていた。
第二本館の階段は埃っぽくて汚かったけど,舞い上がる埃が日に照らされて光り,微妙に綺麗に見えた。
屋上のドアにつくと,俺は焦っているせいか,緊張しているせいか 手が震えて携帯を落としてしまった。
ストラップと鍵のぶつかるジャラッと鈍い音が館内に響いた。
:06/08/01 10:26 :F700iS :v3uyuBOs
#159 [花]
俺は携帯を拾い,ため息交じりの不器用な深呼吸をしてから 鍵をドアにさした。
ガチャンと鍵のあいた音がすると,ますます手が震えて重たい扉を開けない。もう一度深呼吸をして扉を開けようとしたとき…
向こう側から勢いよく扉が開いた。
[いてー!!!!]
俺の額と鼻に扉がぶつかって,俺は床に座り込んだ。
向こう側から扉を開けたのは…
[ごめん!達也大丈夫??]
城谷だ。
:06/08/01 10:50 :F700iS :v3uyuBOs
#160 [花]
俺はぼけっと頷いて城谷を見上げる。
城谷はゆっくりと俺に手を差しのべてくれた。
硬直して動けない…
[立たないの?]
城谷が手を引っ込めようとしたので,俺は急いで城谷の手を掴んで立ち上がった。
城谷の長く細い指先から手の甲は柔らかくて 温かかった。
[ありがとう]
そう言って 俺達は屋上に出て,城谷はドアの鍵を締めた。
:06/08/01 11:54 :F700iS :v3uyuBOs
#161 [花]
城谷は俺から手を簡単に解いて,いつもの倉庫の影に消えた。
俺はドアの前に少しの間立ち尽くしたまま手を見つめ,城谷を追った。
城谷は無表情で座って俺を待っていた。
俺もゆっくり城谷の隣に座った。甘い 心地いい匂いがする。久しぶりに城谷をしっかり感じた気がした。
[久しぶり…かな]
俺は沈黙がイヤだったので何気なく会話を始めるように試みた。
:06/08/01 12:01 :F700iS :v3uyuBOs
#162 [花]
[ん〜?そうだね]
城谷はやっぱり綺麗。
今日も顔色を乱さずに笑ったりしない。
[そういえば,何で城谷って屋上の鍵持ってんの???俺は去年の先輩からもらったんだけど!]
前から気になっていたコトを聞いてみた。
城谷は俺より先に屋上の鍵を手に入れてるはずだし…
[盗った]
城谷は短く言った。
[へぇ〜…ッて,え!?ダメじゃん。誰から盗ったんだよ]
[職員室から]
淡々と話す城谷には俺みたいに緊張している様子はまったくない。
:06/08/01 12:21 :F700iS :v3uyuBOs
#163 [花]
[ははっ!城谷以外に悪なんだな]
俺は笑って横目で城谷を見るけど,城谷は真っ直ぐ冊の先にある林を見てるだけ。
…目合わしたいな。
[だって床に落ちてたから。
サボったりするのに便利だと思って。達也だって人のこと言えないよ?]
城谷は自分の指を絡ませて,おとなしく喋る。
それから しばらく沈黙が続いた。
気まずいな〜なんて思ってたら
[あ。そうだ]
城谷が呟いた。
:06/08/01 22:25 :F700iS :v3uyuBOs
#164 [花]
[何!?どうした???]
俺は,城谷の話が聞きたくて身を城谷に近づける。城谷の匂いがする。
[…あたし…携帯買ったよ]
照れ臭そうに城谷は言った。
近づいた俺から背いて,俯く。
もしかして俺のため?
俺が連絡先聞いたから?
俺の勝手な妄想が広がる。そんなことより嬉しい!しかも照れる城谷が一層俺を嬉しくさせる。
[じゃあ…アドも番号も教えてくれるのか?]
:06/08/01 22:33 :F700iS :v3uyuBOs
#165 [花]
俺が問い掛けると,城谷はいつものように何も言わずに黙って頷いて鞄をあさりだした。
[でも…全く使い方がわかんないんだ。
だから…その,達也が…]
[俺が城谷の携帯借りて登録すればいいんだよな?]
俺は笑顔で皮肉っぽく城谷をのぞき込んで言った。
城谷は少し欝陶しそうにまた頷いて
[ついでに使い方教えてよ]
俺の返事は勿論…
[もちろん!](笑)
:06/08/01 22:40 :F700iS :v3uyuBOs
#166 [花]
鞄から取り出して渡された城谷の携帯は
今時の女の子みたいにシールやキラキラした石で埋め尽くされたりしてなくて,真っ白でコンパクトでまさにThe 大人!!!!みたいな感じ。
でも裏側に二枚だけプリクラが貼ってあった
[へぇ〜 城谷もプリクラとか撮るんだな!!]
俺も撮ったことあるけど,美穂子と優とか男友達と遊びで撮るくらいだ。
[あたしだって友達と遊ぶときくらいあるよ]
城谷は無表情で答える。
一枚は,城谷とおなじくらい可愛い子二人と一緒だ。でもうちの制服じゃないから,他校だろう。
☆ぅちら最強に仲良し☆なんて落書きしてある。
城谷は,真ん中で友達二人にしっかり挟まれて,すげぇ幸せそうな笑顔で笑ってた。
:06/08/01 22:46 :F700iS :v3uyuBOs
#167 [花]
[城谷が笑ってる!!
このプリクラ俺にちょうだい]
ただ可愛かったから欲しかったんじゃない。
城谷でも笑うってこと,友達がいるってことがなんだか俺は嬉しくて…安心もしたから。
城谷は無表情な顔を少し苦い顔に歪めて
[ヤダよ]
と言って,携帯を俺から取ろうとした。
[まだもう一枚見てないし♪登録するんだろ?]
俺は城谷の手を軽く交わした。
:06/08/01 22:47 :F700iS :v3uyuBOs
#168 [花]
:06/08/01 22:58 :F700iS :v3uyuBOs
#169 [花]
:06/08/01 23:11 :SH902i :NPKjQgds
#170 [花]
ぁ-
花サンだぁ
ァリガトぅござぃます
ょかったら
感想
さぃネ
:06/08/01 23:15 :F700iS :v3uyuBOs
#171 [寿]
お疲れ様です すごい楽しかった また頑張ってな
:06/08/01 23:16 :P901iS :eUDAVmC2
#172 [花]
寿サン
毎回ァリガトゥ
なんか何度も
感想
もらぇて
すごぃ嬉しい
ずっと読んで
くれてるんだぁ
ッて
感動します
:06/08/01 23:20 :F700iS :v3uyuBOs
#173 [寿]
これからもずっと読むよ だって俺ん中のNO.1小説だから
:06/08/01 23:26 :P901iS :eUDAVmC2
#174 [花]
:06/08/01 23:26 :SH902i :NPKjQgds
#175 [花]
花サン
わぁ- ァリガト
頑張りますネ
美穂子と達也は…
これから
楽しみにしてて
さぃ
寿サン
g@
メッチャ 嬉しぃ
です
何かやる気になった
また今から
少-しだけ
書きます
:06/08/01 23:29 :F700iS :v3uyuBOs
#176 [花]
もう一枚は結構 機械が古くて,写ってるのは…男!?
焦げ茶の髪と大きな目をした可愛いげのある男と,隣で優しく微笑む城谷が写っていた。
落書きはハートのスタンプが無造作にしてあるだけで,文字は書かれてない。
[まさか…彼氏???なんかじゃないよな!!??]
俺は城谷の目を真っ直ぐ見て聞いた。
今日初めて目が合った。
城谷は驚いたように,俺を見て
[バカ,それが裕也だよ。
可愛いでしょ]
と言って笑った。
そう,城谷が笑ったんだ。
:06/08/01 23:36 :F700iS :v3uyuBOs
#177 [花]
始めて俺の前で城谷が笑顔になった瞬間だった。
城谷の笑顔は見たいと願い続けてたこと。嬉しさで胸がいっぱいになる。
だって,すげー可愛いんだ。
ほんと,世界一ってくらい可愛いんだ。
[城谷が笑った…]
そう呟くと,それを聞いた城谷ははにかんだ様子を見せて,俯きながら顔を赤らめて言った。
[達也は…楽しい。
…達也といると,楽しい]
:06/08/01 23:40 :F700iS :v3uyuBOs
#178 [花]
それを聞いた俺は,もう城谷を抱きしめずにはいられなかった。
片手に城谷の携帯を握ったまま,隣にいる城谷を両手で力いっぱい自分の腕の中に押し込んだ。
二度目の城谷の感触…
甘い匂いと 城谷のサラサラの髪 息遣いが聞こえる。
城谷は一度目みたいに暴れたりしずに,俺の腕の中で黙っていた。
…気のせいかな。
城谷が[達也]って呟いた気がしたけど。
城谷の髪を撫でて,力をもう一度込めると,城谷も俺の背中に手を回して軽くシャツを掴んだ。
:06/08/01 23:49 :F700iS :v3uyuBOs
#179 [花]
俺達はお互い黙ったまま何秒かの間抱き合っていた。
俺が城谷を離そうとすると,城谷はほんと聞き取れないくらい小さな声で
[必ず連絡して…]
と言った。
俺は強く頷いて城谷から腕を解いた。
:06/08/01 23:54 :F700iS :v3uyuBOs
#180 [我輩は匿名である]
うはーついに笑ったww
:06/08/02 00:22 :F901iC :☆☆☆
#181 [花]
匿名サン
そ-なンですょ
これから紗弥がたくさん出ま-す
そして
つぃに弟・裕也が…
これからも
ょろしくお願いします
:06/08/02 09:05 :F700iS :x0QNdQWM
#182 [新]
この小説すごく大好きです
主さん頑張ってください
:06/08/02 14:37 :W41T :☆☆☆
#183 [花]
:06/08/02 15:58 :F700iS :x0QNdQWM
#184 [花]
俺は城谷を離して,また横に向き直して一息ついた。
そして落ち着きを取り戻そうとすると自分の顔が熱くて赤くなっているんじゃないかと思って城谷を見れなかった。
城谷を横目で見下ろすと,城谷は俯き加減で黙って指を絡め弄んでいる。
[明日からまたバイト???]俺が沈黙を破る。
城谷は頷くだけ。
[今週末に裕也クンに会いたいんだけど…
城谷空いてる?]
俺は裕也クンのプリクラを再度見つめた後,城谷の携帯を開いて勝手にボタン操作音を消す設定をしながら聞いた。
:06/08/03 22:50 :F700iS :3z8jcOXg
#185 [花]
[…午前中なら空いてる]
城谷は小さい声で言った。
俺はその返事だけで,一緒に裕也クンに会いに行ってくれるのだと確信して,城谷の頭を撫でた。
髪が指の間にするりと流れる。
城谷はそのまま俺の肩にもたれかかった。
:06/08/03 22:57 :F700iS :3z8jcOXg
#186 [かな]
:06/08/05 00:00 :P902i :wJcXJxsQ
#187 [花]
かなサン
ぁげ
ァリガトぅござぃます
最近 部活ゃバイトで更新してなくて
申し訳ナイです
これカラも
応援
お願いします
:06/08/05 13:13 :F700iS :0zSK32/g
#188 [みなみ]
:06/08/05 15:23 :SH700i :Ce647zVY
#189 [ioN]
:06/08/05 17:58 :P902i :☆☆☆
#190 [我輩は匿名である]
:06/08/05 18:18 :N901iC :☆☆☆
#191 [花]
:06/08/07 19:49 :F700iS :9FVKnRAQ
#192 [花]
少しの間俺も黙っていた。城谷の頭は軽くて,もたれているフワフワとした感触が嬉しかった。
それから俺から口を開いた。
[裕也クンが入院してるのって,町病院だったよな。
…病状ってどうなの?]
城谷は何も答えなかった。まずい…俺ヤバイこと聞いたちゃったかな。
:06/08/07 19:56 :F700iS :9FVKnRAQ
#193 [花]
俺が何も言えないでいると,しばらくして城谷が俺を覗き込んで言った。
[達也,あたしのアドと番号登録できたの?]
[あ!早くやらなきゃな]
俺は沈黙を何とかするのに集中していて,城谷の携帯を開いたまま手に握っていた。
[なぁ〜…城谷]
俺は話しながら自分の携帯を取り出して城谷の携帯と向き合わせて,赤外線を繋ぐ。
[何?]
城谷は俺の行動を不思議そうに見つめながら返事をする。
[紗弥って呼んでいい?]
:06/08/07 20:05 :F700iS :9FVKnRAQ
#194 [花]
城谷は驚いたのか,俺にもたれていた体を震わせて俺の肩から離れた。
[だ…ダメ???]
調子こいて言ってみたケド,城谷の行動に何となく不安を感じた。
でも城谷の返事は普通だった。
いつものハスキーな声と,いつものポーカーフェイスで一言
[いいよ]
そう言って また俺の肩にもたれかかった。
[じゃ…今から紗弥で☆]
落ち着いて言ったけど実際俺は心臓が弾けるほど嬉しかった。
:06/08/07 20:13 :F700iS :9FVKnRAQ
#195 [花]
紗弥のアドが俺の携帯に完璧に移ったので俺は紗弥に携帯を返した。
俺はすぐさま紗弥にメールを打った。
【達也だよ(^-^)病院行くのは日曜でいい?】
間もなく紗弥の携帯が鳴った。
着信音@ みたいなシンプルな音。買ってからまだ何も設定してなかったんだ。以外に機会音痴???
紗弥は俺を横目で見て,携帯を開いた。何も言わずに画面を凝視。
あ…メール打ってる。
:06/08/07 20:31 :F700iS :9FVKnRAQ
#196 [花]
《サーマーターイム!〜チャンチャラ…》
俺の着信音が鳴ったと同時に,紗弥はびくっと震えた。 大音量だったもんな…。
紗弥からの返信は
【うん。日曜でいい!
達也が電話帳000だよ】
可愛い…俺は紗弥からのメールを即保護した。
【決まりな。また詳しいことは連絡する。
000番 ありがと(^3^)】
【うん。携帯またわからないとこ教えて。
あたしも着信音MINMIにしようかな!】
俺らはしばらくメールで会話をした。
:06/08/07 20:42 :F700iS :9FVKnRAQ
#197 [花]
それから紗弥が口を開いたのは何分くらいたってからだろう…
俺は紗弥の言葉に硬直した。
[ねぇ達也。彼女いるのに,今みたいな時間とか,日曜とかまで潰していいの?心配しない?]
俺は紗弥から腕を離した
[知ってたのか???]
紗弥は頷く。
[小さくて可愛いよね。名前まで知らないけど]
[平気だよ。
それに,俺ら別にやましい関係じゃないじゃん]
[そうだね]
紗弥の目は笑ってない。
俺も笑えない状況。
:06/08/07 20:52 :F700iS :9FVKnRAQ
#198 [花]
それから紗弥はずっと携帯を触っていた。
俺は話し掛けなかった。
時々紗弥が,わからないと言って,携帯を俺に突き出したので一緒になって設定や待受を変えた。
紗弥が待受にしたのは,ネットワーク接続して拾った外人の画像。
俺には誰なのかわからない。何となく長い髪とか紗弥に似てる。
紗弥はご機嫌な様子で待受を眺めていた。
[ね,達也!達也の写メ撮っていい???]
紗弥はカメラを起動して俺に向けた。
:06/08/08 17:34 :F700iS :QX54pnUE
#199 [花]
[ダメだよ。恥ずかしいじゃん!
紗弥が一緒に入るならいいよ]
俺は紗弥の携帯のレンズを軽く指で弾いた。
[え…でも裏返すと,うちらの顔どんな風に写ってるか見えないじゃん]
紗弥は携帯を裏返して自分に向けたりして,レンズを覗き込んでいた。
[こうするんだよ]
俺は紗弥から携帯を取り上げ,内側カメラのボタンを押して紗弥の肩を抱いた。
:06/08/08 17:40 :F700iS :QX54pnUE
#200 [しぉり]
:06/08/08 19:27 :P900i :☆☆☆
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