冷めた身体
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#150 [主]
あたしはつまずいて
体育マットの上に
ひざまずいた。
体育倉庫には小さい
豆電球が灯ってた。
「ほんとに来たじャ〜ん♪」
その声に顔を上げると
男の先輩が
5人。
中心に
木之下が居た。
:06/11/09 21:13 :V703SH :q6aZCieU
#151 [あゅ]
主サーン
ず
ッと読ンでます
この小説マヂすき
・艸・)
リアルすぎー
ホンマぢょーず
これカラも読み続けるケン
頑張ってねー(
´∪`)
:06/11/09 22:19 :P902iS :☆☆☆
#152 [みつ]
今一気に読みました!!本当の小説みたいに話に入っていけました。
最後まで読んでいきたいです。頑張ってください☆
:06/11/10 03:10 :W41CA :ZEJkMcD6
#153 [にゃん子]
:06/11/10 15:06 :P902i :MrEdummg
#154 [主]
皆様コメありがとうです☆更新不定期ですみませんッ ↓続き↓
木之下は口の左端だけを上げて
ニヤニヤしてた。
他の男も。
全部同じに見えて
全身の血が無くなったみたいに
あたしの全身は冷たくなったんだ。
「やっぱかわい〜ね〜♪」
ビクッ
:06/11/11 07:26 :V703SH :y4nTJnUo
#155 [主]
「今年のトップだもんなぁ♪」
座り込んでるあたしを
上から下まで見て
木之下達は笑いながら話す。
あたしの身体は動かずに
口から言葉が出る事もなかった。
「俺らさぁ〜君が入学した頃から狙ってたんだよね〜アハハ♪」
:06/11/11 07:30 :V703SH :y4nTJnUo
#156 [主]
その頃あたしは
男と付き合うって事も知らないくらい純で
だけどこれから何が起こるのかは
なんとなく分かった。
でも立てない。
「俺らもうすぐ卒業だからさ〜思い出ちょーだいよ♪」
「アハハ気持ちいい思い出欲しい〜!!」
「先輩の命令は絶対だろ〜ハハハ」
:06/11/11 07:40 :V703SH :y4nTJnUo
#157 [主]
うるさい声。
汚い笑い方。
全てが恐怖以外の
何物でもなかった。
「ユーイチャン♪初めよっかぁ♪」
木之下の声にハッとした。
気付いたら
両端から二人の男に腕を捕まれて
中央に敷かれてた
体育マットの上に押し倒されてた。
:06/11/11 07:45 :V703SH :y4nTJnUo
#158 [主]
視界には
薄ぐらい天井を
遮る様に
ニヤニヤ笑う男達が映った。
怖い。
痛いのはやだ。
殴られたくない。
「あ〜触りたかったんだよね〜♪この太もも〜」
ごつくてカサカサの手があたしの太ももを舐める様に撫でた。
:06/11/11 07:52 :V703SH :y4nTJnUo
#159 [主]
「俺はおっぱい〜♪」
セーターの上から
乱暴に胸を揉む。
「あるね〜!超やわらけー」
あたしは涙が出た。
首を横に振る事しか出来なかった。
太ももに下が這う。
セーターを脱がされて
カッタ-のボタンが飛んで
下着も取られた。
:06/11/11 07:56 :V703SH :y4nTJnUo
#160 [主]
ちゅぱ…
胸を掴まれたまま
唇が乳首を包み舌で舐められる。
「んんッ」
木之下が顔を上げた。
「なーに?気持ちいーの〜?超淫乱じゃん♪」
あたしの声に男達は全身を舐め始めた。
気持ちよかった訳じゃない。
止めて欲しくて声が出ただけ。
気持ち悪いよ…
:06/11/11 08:01 :V703SH :y4nTJnUo
#161 [主]
ちゅ…
ハァハァ…
くちゅ…
体育倉庫の中は
愛撫の音と
男達の荒い息しか聞こえない。
下を触られそうになった。
やだ。
あたしは初めて抵抗した。
「や…ッ」
その時
外からガチャンッて鍵が開いた。
少し開いた隙間から冷たい風が吹き込んだ。
:06/11/11 08:06 :V703SH :y4nTJnUo
#162 [主]
助かる!
そう思った。
でも違った。
「まぢヤッてんじゃーん」
現れたのは3年の
女の先輩。
ヤンキーっぽい金髪で
スカートも短い。
「うわ〜俺もヤリて〜し」
外から顔を覗かせたのは
あたしを此処に押し込んだ
見張り役の男。
また扉を締めて外から鍵がかかった。
:06/11/11 08:15 :V703SH :y4nTJnUo
#163 [主]
「おぉリナチャン♪ヤろーよ」
「うんいーよぉ♪リナ最近超よっきゅーだからぁ(笑」
あたしの所から男が二人離れた。
先輩はいきなり男とキスをして
胸を直接揉まれてる。
「あぁん…」
甘い声が響いた。
:06/11/11 08:16 :V703SH :y4nTJnUo
#164 [にゃン仔]
次いつ更新できるか 正確にじゃなくても書いてくれたら見にきやすいかもッxエ
わがまま言ってごめンなさぃッヘホ
:06/11/12 01:34 :W31SA :NW0MeaFQ
#165 [我輩は匿名である]
楽しみxx
:06/11/12 05:29 :W31T :32lerGyI
#166 [カア]
の人なンで自分中心やン!主サンのぺースあるやろ.ココ来るぺースだッて主サンの空いた時間を利用して書いてるわけやで.小説書いて生活してるンじゃないのではないでしょうか.もうちょッと考えてみて下さい(__)
:06/11/12 05:35 :SO902i :HU046dcc
#167 [主]
☆読んで下さッてる方ありがとうございマス☆
@日@回わ更新するつもりですが…時間わハッキリとわからなぃのでにャんこサン本当にごめんなさい(:_;)気まぐれに覗いて下さい(*ノω<*)
カァサンお気遣いすみませんッありがとうございましたo(><)o
:06/11/12 11:47 :V703SH :lNzQsgGQ
#168 [主]
AVも見た事なかッたあたしには
自分がやられてるより
人がやられてるのを見た事が衝撃的だッた。
「ユイちャんも気持ちくなろ〜ね〜♪」
今まで何も入った事のないあたしのアソコ。
初めて汚い指を入れたのは
木之下だった。
:06/11/12 11:52 :V703SH :lNzQsgGQ
#169 [主]
「痛…ッ」
濡れてる訳ない。
そんな事お構いなしに中を掻き回してくる。
「いた…ッやだ…」
「お前締まりいいね〜♪処女か-?アハハハ」
「や…ッ」
木之下は何かの液体をあたしのアソコに塗りたくった。
今思えば普通にロ-ションだったけど、あの頃はそんなん知らなかった。
:06/11/12 11:57 :V703SH :lNzQsgGQ
#170 [主]
冷たい感覚が
全身に走った。
「お願…やめて下さい…ッ」
「すぐ気持ちくなるから」
溜め息混じりに
少し苛立った声を出した。
木之下の目は本当に狂って見えて
恐くてそれ以上抵抗出来なかった。
「…んッあん…あんッもぉ無理!リナ欲しい…」
隣ではヤンキ-先輩が男に跨がってた。
:06/11/12 12:02 :V703SH :lNzQsgGQ
#171 [主]
あたしは呆然。
ぐちゅって音と同時に
本当に男のモノが入ったんだもん。
「ハァん…ッあぁ…ん」
しばらくして先輩の声が
断続的な喘ぎ声に変わって
ビクビクッてしてた。
「ハァハァ…木之下ぁ〜その子にも早く入れてあげたらぁ?」
:06/11/12 12:07 :V703SH :lNzQsgGQ
#172 [主]
え?!
って感じ。
無理だし。
あたしには入る訳ないって思った。
「入れるよ〜あいつら見てたら我慢出来んくなっちゃった〜♪」
「え…ちょッ…」
両膝を上げられた。
なんて格好させるのこの人ッて思った瞬間
一気に激痛。
:06/11/12 12:12 :V703SH :lNzQsgGQ
#173 [主]
普通ゆっくり入れるよね
でもコイツはおかしかった。
いきなり全身の力で腰振ってきた。
「痛ッやだぁ!!」
あれはお互いに全く気持ちがない。
男の快感の為だけのもの。
それ以外何もない。
SEXじゃない。
本当のレイプ。
:06/11/12 12:16 :V703SH :lNzQsgGQ
#174 [主]
あたしは泣いた。
そうすると違う男が顔の上に跨がって
自分のモノをあたしの口に押し込んできた。
「んぐ…ッ」
「俺も気持ちよくしてよ」
苦しいくらい出し入れを繰り返す。
「んんッう…ッんん」
「上手いじゃん」
下では木之下がハァハァ言いながら腰を振る。
痛くて気持ち悪くて
涙が止まらない。
:06/11/12 12:23 :V703SH :lNzQsgGQ
#175 [主]
「ハアハア…あー…イクッ」
木之下と男は
同時に白い液体をあたしの中に吐き出した。
もうなんの気力もなくなって脱力感だけが残った。
それから全員に回された。
女のアソコも舐めさせられた。
最後に女にビンタされて
「よがってんじゃねーよ」って言われた。
もうなんでもよかった。
:06/11/12 12:28 :V703SH :lNzQsgGQ
#176 [主]
写真とか
撮られた訳じゃないけど
あたしは生まれて初めて殴られて
あの女が恐くて
誰にも何も言えなかった。
トラウマにはなったけど
それから男とは普通に付き合ったり
えっちも抵抗ありながらも普通にできた。
だけど変わった。
あの瞬間から
あたしの身体は冷えたまま。
:06/11/12 12:34 :V703SH :lNzQsgGQ
#177 [主]
木之下は高校を卒業して
あたしもお父さんの転勤で今の土地に引っ越したから
もう二度と会うはずないって
もう二度と身体が震える事はないって
そう思ってたのに。
急に現れた。
あたしの温もりを奪った男。
:06/11/12 12:39 :V703SH :lNzQsgGQ
#178 [主]
「お前やっぱいい女だなぁ〜♪」
しゃべり方も同じ。
癒えた気がしてた傷が
生々しく痛んだ。
〜♪〜♪〜
肩からかけたバックから
携帯があたしを呼んだ。
直感で
和也だと思った。
急いで通話ボタンを押す。
:06/11/12 23:25 :V703SH :lNzQsgGQ
#179 [主]
『あ、今大丈夫?』
聞こえて来た声は
低いんだけど優しい
雅樹の声だった。
「う、うん大丈夫!ど-したの?」
木之下がジッと見てる。
あたしは動揺を隠した。
でも雅樹は気付いちャうんだ。
『唯ちゃんなんかあった?あッ彼氏と一緒?』
:06/11/12 23:36 :V703SH :lNzQsgGQ
#180 [主]
「一緒じャないよ☆
何かあったの?」
隠して
気付いて貰っても
あたしはまた
跳ね退けて。
あの冬の日から
ずっとそうやって生きてきたから
あたしは平気だよ。
『ならいいけど…あの木之下ッて奴の事だけど』
:06/11/12 23:42 :V703SH :lNzQsgGQ
#181 [米]
:06/11/13 10:37 :SH902i :eFreqmKg
#182 [にゃン仔]
すいませン偉そうなこと言ってソ
けどもし決まった時間に来る習慣があるならその時間に私も来ようと思っただけですホ主さんごめんなさいじゃぁ頻繁に自分から覗くようにします。頑張ってください
カァさん別に私ゎ主さんに書くこと強制してるわけじゃありません
私が図々しかったかもしれませんが
もっと優しくアドバイスお願いします
:06/11/13 16:55 :W31SA :GPt95Z2k
#183 [主]
米サンありがとうございます♪
にャんこサン謝らないで下さいッ読んで下さって嬉しいです(*´∪`*)
「…あ、うん!
なんか分かった?」
普通に。
普通に。
『クラブのDJの連れに聞いたんだけど、木之下って薬やっててヤバイ奴らしい。
唯チャンまぢ心当たりない?』
:06/11/14 00:53 :V703SH :g.Qc./Kg
#184 [主]
薬…
だからなんか
心がないみたいな瞳なのかな。
誰にも言えない。
言いたくない。
わざわざ傷口広げるとか
あたしそこまで
Mじャないし。
「心当たり…ない
ごめんね…」
『いや大丈夫だよ。うわ〜心配だわ。今どこ?』
:06/11/14 00:58 :V703SH :g.Qc./Kg
#185 [主]
木之下がイラついてきたのが分かる。
怖い。
「ん?と…ね、コンビニ行くとこだよ」
『一人で?危ね-じゃん!迎え行くから家で待ってて!』
「え!?」
ツ-ツ-
雅樹はせっかちで
真っ直ぐに優しい。
コイツといる所
見られたくない。
:06/11/14 01:04 :V703SH :g.Qc./Kg
#186 [り]
面白い~
頑張って下さいi
:06/11/14 12:40 :W43T :0fKav8to
#187 [我輩は匿名である]
ずっとみてますエ
頑張ってくださあい
:06/11/14 16:29 :W31CA :xyC.OzFw
#188 [主]
ありがとう☆
少しだけ更新します↓
「電話だれ〜?」
ビクッ
重い声
癖のある匂い
あたしってこんな
ビビりだったっけ?
ずっと平気な顔して
歩いて来れたじゃん。
「あ、友達です。バイト先の」
「ふ〜〜ん。」
「な、んか用ですか?」
:06/11/14 16:33 :V703SH :g.Qc./Kg
#189 [主]
「俺の友達でさ〜お前の事知ってる奴いてさぁー
会いたくなったからアド聞いたんだよね〜
日本って狭いよなぁ」
ニタニタ笑わないでよ。
鳥肌が立つ。
「そ-なんですか。
あの、あたし約束あるんで…」
嘘だけど。
早く離れたい。
:06/11/14 16:36 :V703SH :g.Qc./Kg
#190 [我輩は匿名である]
:06/11/14 16:38 :W41K :pb/hRAbQ
#191 [主]
「ハァ?!」
いきなり声を荒げた。
本気でコイツ頭やばいんじャないの?
あたしは少し後ろに下がった。
家より少し離れた場所。
コンビニまでも微妙に距離がある。
暗さは増して
人さえ通らない。
「お前ちょっと来いよ」
:06/11/14 16:43 :V703SH :g.Qc./Kg
#192 [主]
瞬間に
またヤラれるって思った。
またあの冬の日の傷に
傷を重ねるんだって
悟った。
恐怖よりももう
諦めに似た感覚。
仕方ない。
あたしには温かさがないから
愛もないのに
男はあたしを抱けるんだ。
:06/11/14 16:46 :V703SH :g.Qc./Kg
#193 [主]
相変わらずガサガサの掌が
あたしの手を掴んだ。
「ああーどこでヤろッかなぁ〜」
ニタニタ笑う横顔。
目を反らした。
違う人だと思えばいい。
和也とえっちするんだって
思えばいい。
顔を見なきゃいい。
声を聞かなきゃいい。
:06/11/14 16:50 :V703SH :g.Qc./Kg
#194 [主]
涙なんて流さないよ。
あたしは
いつも
自分の為に
大事な人を裏切ってきたんだから。
馬鹿みたいに何度も
温もりを無視して来たんだから。
本気で愛されなくても
仕方ない。
最近じゃもう
そう思ってる。
:06/11/14 16:53 :V703SH :g.Qc./Kg
#195 [主]
黙ったまま
手を引かれ歩く。
やっぱ目を閉じても
耳を塞いでも
こんな冷たい男は
和也にはならないね。
だってあたし
和也があったかいの
知ってる。
:06/11/14 16:56 :V703SH :g.Qc./Kg
#196 [主]
プップ-ッ
暗闇を
ヘッドライトが照らし
クラクションと共に
車があたし達の前に
停まった。
バタンッ
運転席から降りてきた
「…」
雅樹だ。
:06/11/14 16:59 :V703SH :g.Qc./Kg
#197 [主]
黙ったまま
木之下を睨む。
黙ったまま
あたしの手を引っ張って
助手席に座らせた。
ドアを半分開けたまま
雅樹があたしに言う。
「来ちゃった♪」
「ぷっ笑
可愛いし!」
いつもの雅樹。
あたしにとっての王子様。
:06/11/14 17:05 :V703SH :g.Qc./Kg
#198 [主]
「唯ちゃん
100まで数えれる?」
「え〜
唯の事めちゃ馬鹿にしてる」
「アハハ(笑
目つぶってゆっくり数えててな」
「え…」
「はい!いーち
にーい」
「さーん」
雅樹は優しく
目を閉じたあたしの頭を撫でて
ドアを閉めた。
:06/11/14 17:09 :V703SH :g.Qc./Kg
#199 [主]
それからは
男の格闘?
雅樹が木之下を
ボッコボコにした。
あたしは見てないけど。
鈍い音が聞こえたもん。
バタンッ
「ハァ〜ストレス解消♪
さ-て行くか!」
少し息切れしながら車に乗り込み
アクセルを踏んだ。
本当にきっちり100数え終わった所だった。
:06/11/14 17:13 :V703SH :g.Qc./Kg
#200 [我輩は匿名である]
:06/11/14 18:39 :N901iC :6qcfw492
#201 [我輩は匿名である]
雅樹Loveいしフフ頑張ってください~~
:06/11/14 19:49 :W31K :6XTFyE12
#202 [ゅぃ]
:06/11/14 20:33 :N900i :☆☆☆
#203 [さき]
雅樹好き
ワラ
:06/11/14 20:50 :N901iS :5Ql8kuME
#204 [主]
わッ雅樹大人気だぁ☆ありがとうございます♪少し更新↓
「雅樹…」
「や〜楽勝だね!俺っち空手やッてるからさ」
「えッすごいね!」
そ-えば筋肉あるしなぁ。
「でしょ?笑
あの可愛い子と一緒にいるキモ男はぜって-木之下だと思ってさ!
……あれって木之下だよね?!」
:06/11/15 13:11 :V703SH :aFF/h5F.
#205 [主]
「えぇ?笑
違うってゆったら?」
「謝りに戻ります!!」
ブレーキを踏んだ。
「うわ!当ッてる当ッてる!!木之下だよ!笑」
あ。
木之下ッてゆっちャッた。
あたしアイツの事
知らないってゆったのに。
:06/11/15 13:14 :V703SH :aFF/h5F.
#206 [主]
なんて言い訳しよう。
「あの…雅樹」
「いいよ〜言わなくて!今アイツの事話したらきっと唯ちゃん嘘つかなきャいけないじゃん?」
「え?」
「ん〜と…話して辛い事は言わなくてよろしい!」
小さく笑いながら
言葉を探してくれてる横顔が
嬉しくてたまらなかった。
あたしには優し過ぎる。
:06/11/15 13:18 :V703SH :aFF/h5F.
#207 [主]
「ん…ありがと。」
「お〜
アイツは連れに言って二度と唯チャンに近付けないようにしとくから」
心配すんなって
頭をポンポンッて
してくれた。
掌があったかい。
人って本当に
体温
温度が
全然違うんだなぁ。
:06/11/15 13:20 :V703SH :aFF/h5F.
#208 [主]
その夜
雅樹はあたしをドライブに連れてッてくれて
身体を求める事なく
優しく軽いキスをして
帰って行った。
全部が
あたしの事を想っての行動だと思うと
泣けてくる自分がいた。
あたしは恵まれてる。
:06/11/15 13:23 :V703SH :aFF/h5F.
#209 [主]
「唯ちゃんおはよー☆」
こちらは和也。
のほほんと
昨日の出来事も知らないまま
しっぽを振って
あたしを抱きしめる。
雅樹があたしを見守るお月様だとしたら
和也はあたしを無条件に照らす太陽。
「ここ家の前だッてばぁ〜」
:06/11/15 13:25 :V703SH :aFF/h5F.
#210 [主]
「ごめん〜だって逢いたかったんだもん。」
「女の子か!」
車に乗り込み
ごくごく普通の
デートをするんだ。
頭の中には
雅樹がいる。
だけどあたしは
和也といる。
相変わらず
こんな毎日。
こんな自分。
:06/11/15 13:30 :V703SH :aFF/h5F.
#211 [主]
親友の理恵に話した。
「和也と別れて
雅樹くんと付き合えッ」
って言われた。
理恵は今まであたしが
和也に泣かされてきたのを
知ってるから。
でもなんか違うッて気持ちが消えない。
でももうこれは浮気じゃないって
認めてるよ。
浮気って名前の
本気。
:06/11/15 13:35 :V703SH :aFF/h5F.
#212 [ゆ〜ちヤむ]
この小説ハマりまし+ニI!主さんがんばッてくださあいイ
:06/11/16 10:09 :W41SA :ekhK8mTI
#213 [ぁゅ]
:06/11/16 19:59 :SH902iS :☆☆☆
#214 [ぁゅ]
:06/11/16 20:00 :SH902iS :☆☆☆
#215 [我輩は匿名である]
:06/11/16 20:58 :W41CA :GKhsqStA
#216 [あ(◎*'U`+)丿+$*]
:06/11/16 22:07 :W41CA :fVThDpLg
#217 [我輩は匿名である]
あげ
主さん頑張って~
:06/11/16 23:59 :W31CA :jiMPdz72
#218 [主]
応援して下さってありがとうございます♪
雅樹に完全に惹かれてる。
でもあたしは
和也を捨てられない。
毎日一緒にいた。
2年以上の月日は
自分で思うよりずっと
強く染み付いてるから。
:06/11/17 21:29 :V703SH :SthCZSR2
#219 [主]
「唯さ〜
和也に依存してんぢャん?」
ファミレスの喫煙席。
煙草の煙と一緒に
理恵が吐き出した。
「依存ね…
してるかもね。」
あったかい紅茶をスプーンでかき混ぜる。
:06/11/17 21:33 :V703SH :SthCZSR2
#220 [主]
「それダメだろ〜
二人を同じ天秤にかけて
ちゃんと考えなきゃ。」
カチャ…
コクン
「はぁ…
だよね。
でもさ、今からまた恋するの面倒臭いよ」
「なんで?(笑」
「また信じたり裏切られたり
浮気とか信頼とか嫉妬とか。
1から積み上げるんだよ?
やだぁ」
:06/11/17 21:38 :V703SH :SthCZSR2
#221 [主]
「やだぁって(笑
じャあ雅樹くんと関係切れる?」
「それ何回も考えました。
そして何回も切ろうと試みました。」
「結果は?」
「無理だッた☆」
「も〜〜〜ッ(笑」
理恵は煙草を灰皿に押し付けて
笑ってた。
:06/11/17 21:44 :V703SH :SthCZSR2
#222 [主]
分かってるのか
分かってないのかって
やたら聞くけど
理恵よりは多分
分かってる。
出来るのか
出来ないのかって
聞かれたら
出来ないって
答えるだけ。
あたしは別に
何かが欲しい訳じゃなくて
失うのが嫌なだけなの。
:06/11/17 21:55 :V703SH :SthCZSR2
#223 [主]
そんなのただの
エゴだけど。
「あ〜ぁ。」
「唯〜今夜はどっちと会うの?(笑」
「どっち…
てか理恵もう仕事でしょ?唯歩いて帰れるから行きなよ」
「えー…えぇ!つか遅刻!!
ごめんここゴチるね!!じゃッまた連絡して!!気をつけてね!!」
理恵はバックとコ-トを片手に取って
お金を置いて走ってった。
:06/11/17 22:02 :V703SH :SthCZSR2
#224 [主]
ぽつん…
また孤独。
ひとりはやだね。
やっぱり。
時計を見ると午後7時を指してた。
「もう外真っ暗…」
カチャン…
冷めかけた紅茶を半分飲んで
席を立って店を出た。
:06/11/17 22:06 :V703SH :SthCZSR2
#225 [主]
「ぅ〜寒いッ」
季節は11月後半。
街はせっかちに
クリスマスのイルミネーションで輝いて
何故か皆が恋人同士に見える。
皆あったかそう。
幸せそう。
「いいなァ…」
:06/11/17 22:10 :V703SH :SthCZSR2
#226 [主]
少し虚しくて
少し寂しくて
少し満たされなくて
だけど街は綺麗で。
こんなくらいが1番いい。
だって幸せ過ぎても
今度は壊れるのが恐くなるから。
臆病なあたしには
こんな感じが調度良い。
:06/11/17 22:51 :V703SH :SthCZSR2
#227 [主]
角を曲がり駅前に出ると
目の前に大きいツリーが見えた。
毎年ここに飾られる。
去年も一昨年も
和也と一緒に見たんだ。
変わらない笑顔で
白い息吐きながら
握った手はあったかかった。
和也に逢いたいな。
:06/11/17 22:56 :V703SH :SthCZSR2
#228 [主]
カチカチ…
冷えた指先で携帯のボタンを押す。
いつもはメールだけど
今日は電話にしよッ。
ピ…
プルルルル
『はーい』
「あ、和ちゃん?今何してんのー?」
『家だよ〜唯は理恵と一緒?』
:06/11/17 23:01 :V703SH :SthCZSR2
#229 [主]
「ううん理恵は仕事行ったよ」
『そっか〜
唯ちゃんどこにいんの?』
「和ちゃん…ツリーがあるよ。
今年も綺麗だよ。」
『ん?あ、駅前?』
「和ちゃん寒くない?
寒かったら唯があっためるよ」
:06/11/18 14:30 :V703SH :nPSKYjU.
#230 [主]
『唯?泣いてんの?』
「あ〜泣いてないけど…
ツリーがぼや〜ってしてる」
『それ泣いてんだよ』
「え-?唯泣かないし。
和ちゃん、今までいろいろありがとうね」
『なにこれで最後みたいな事ゆってんだよ』
:06/11/18 14:33 :V703SH :nPSKYjU.
#231 [主]
だって
あたし
もう傷付けるの嫌だもん。
こんな光みたいに
濁らずに輝きたいもん。
「和ちゃん
もう終わりにしよ?」
あったかい涙が
頬を伝った。
:06/11/18 14:36 :V703SH :nPSKYjU.
#232 [主]
和也と雅樹
あたしはどっちも
必要で
大好きで
大切だから
選べない。
だったらもう
二人と離れるしか
ないじャん。
なんか不器用過ぎて
馬鹿だけど
あたしはこ-ゆう女だから
仕方ない。
:06/11/18 14:39 :V703SH :nPSKYjU.
#233 [主]
『…唯…なんかあったの?』
「唯ね、他に好きな人が出来たの。」
言葉にした瞬間。
押し込めてた
二人への罪悪感や
想いが溢れた。
きっと理恵は
なんで言うかな〜バカじャん!!
って苦い笑顔で笑うと思う。
:06/11/18 14:43 :V703SH :nPSKYjU.
#234 [主]
浮気
そんな単純な一言では
とても片付けられない。
それくらい
あたしの中には
雅樹の温もりが
残ってるんだ。
だけど簡単に
雅樹に行けない。
それくらい
和也の温もりも
大きいから。
:06/11/18 14:46 :V703SH :nPSKYjU.
#235 [よおこ]
:06/11/18 14:47 :SH902iS :i4FSDTOo
#236 [主]
『…唯ちゃん
逢いたいから
行くから
そこで待ってて』
絶対泣いてるって声で
和也は電話を切った。
「和ちゃんは泣き虫なんだよね…」
小さく笑って
ツリーを見上げた。
滲む視界の全てが
光に包まれていた。
:06/11/18 14:50 :V703SH :nPSKYjU.
#237 [主]
どれくらい経っただろう。
寒さで手の感覚が無くなった時
握られた温かさで
現実に戻った。
「ハァ…居た‥」
「和ちゃん‥」
「こんな冷たくなって‥アホか」
両手でほっぺたを潰された。
「らってかじゅちゃ-が待っててってゆったから」
「‥ぷっ笑」
:06/11/18 15:00 :V703SH :nPSKYjU.
#238 [主]
愛しそうに
あたしを見る瞳
和也は本当に
いつも優しい。
それが物足りないだなんて
あたしどんだけ贅沢なんだろ。
なんで当たり前の幸せを
もっと大切にしないんだろ。
:06/11/18 15:04 :V703SH :nPSKYjU.
#239 [主]
「ぶっさいく-笑」
「和ちゃんに言われたくないもん!!」
手を離したら
冷たい風が吹いた。
「怒るなって-
唯、ほら」
あったかい紅茶の缶を渡された。
:06/11/18 15:07 :V703SH :nPSKYjU.
#240 [主]
「それ唯が好きって言ってたやつだろ?」
「うん、そう‥
なかなか見つからない伝説の…」
「いや普通に自販にあったよ」
「…」
膨れるあたしのほっぺを
指先で触った。
こうゆうのを
幸せって呼ぶんだよね。
:06/11/18 15:11 :V703SH :nPSKYjU.
#241 [主]
あたしが好きな飲み物
好きなお菓子
嫌いな物
頑固で考え曲げない所
キレたら超怖い所
すぐ道に迷う所
免許あるのに車庫入れ出来ない所
本当はお母さんがいなくて寂しいってこと
本当は泣き虫ってこと
:06/11/18 15:17 :V703SH :nPSKYjU.
#242 [主]
全部
全部
和也だけは分かってくれた。
誰にも心を開けない。
孤独が嫌いなくせに
わざと孤独を選んできた
こんな不器用で強がりな
どうしようもないあたしを
和也だけは受け止めてくれたんだ。
あたしは確かに
愛された。
:06/11/18 15:20 :V703SH :nPSKYjU.
#243 [主]
「ツリー綺麗だな」
「…うん
去年よりおっきくない?」
「お前去年も同じ事言ってたよ(笑」
「そ-だっけ?」
「多分唯が年々縮んでるんじャない?」
「も-無視!」
和也は笑いながらあたしの手を取って
車まで歩いた。
:06/11/18 15:25 :V703SH :nPSKYjU.
#244 [千依]
楽UみにUてます
:06/11/19 09:45 :N901iC :o3tC98o.
#245 [我輩は匿名である]
:06/11/19 09:55 :SH902i :/rTRyHIo
#246 [主]
ありがとうございますッ☆
斜め後ろから
和也を見る。
横顔はどこか
寂しそうで
原因は間違いなく
あたしだから
胸が痛んだ。
無言のまま車に乗り込んだ。
:06/11/19 10:42 :V703SH :0pvzlec.
#247 [主]
「寒いね」
和也はそう言って
エンジンをかけて暖房をつけた。
「唯ちゃん寒くない?」
気を遣って
あたしにあったかい風が当たる様にしてくれる。
付き合い初めからずっと
和也の優しさは変わらないね。
だから泣きそうになるんだよ。
:06/11/19 10:46 :V703SH :0pvzlec.
#248 [主]
和也は雅樹みたいな
男らしさは全然ないし(なんてったってM男)
頭も悪いし
マザコンだしシスコンだし
声でかくてうるさいし
女々しくて
情けなくて
ほんとムカつく。
:06/11/19 10:50 :V703SH :0pvzlec.
#249 [主]
過去に何度も裏切られた。
何度も泣いた。
信用もなくなった。
だけど優しい横顔
笑顔
温かい手は
きっと真実で。
何も求めずに
ただ愛してくれる。
それだけがあたしには必要で
それだけを和也はくれたから
絶対いつまでも
あたしから消えないよ。
:06/11/19 10:52 :V703SH :0pvzlec.
#250 [主]
「和ちゃん‥あたし「待って。まだ言わないで。」
俯いて言葉を遮る。
外の雑音が聞こえなくなった。
「‥俺無理だよ」
「え?」
「無理だって絶対‥」
:06/11/19 10:57 :V703SH :0pvzlec.
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