クソガキジジイと少年」
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#310 [ザセツポンジュ]
きーさんとすーさんはその頃屋台でラーメンを食べていた。
『きーさん、今日はハッスルか!!?』
『お前ひとりで行けよ、ワシはおっぱいパブは嫌いなんだよ。』
『悪いがきーさん。ワシは行くよ、キャバクラ、ランパブ、ヘルス!!!!ソープ!!』
『……最初からソープでいいんじゃないか!!?』
『モゾモゾしてから、最後グッッと……ウヘヘ…』
あまりの気持ち悪さにラーメンがまずくなった。
:06/06/19 04:32 :P701iD :pe2kktV2
#311 [ザセツポンジュ]
じーさん達のいないホテルで、トミーとジョウはファッションショーを開催していた。
『うん、いいね、トミー。』
シャツをはおり、襟を立てていたトミーを、ジョウは誉めた。
『いやいや相変わらずチョイスがいいねジョウジロウちゃん。』
今日も、少し高かったが、気に入ったのを何着か買ってご満悦だった。
『そんな……じーちゃん達キャバクラ行ったのかな!!?』
『だろうな。』
トミーはキャップをかぶり、鏡を見ていた。
『トミー行きたかったんじゃないのか!!?かわいい女がうーんと…』
『行きたくないよ。』
:06/06/19 04:39 :P701iD :pe2kktV2
#312 [ザセツポンジュ]
トミーは即座に拒否した。
今、きーさん達が酒を飲んで楽しんでいるこの時間。
トミーのママも、客を相手に頑張っている頃だ。
(……ごめん、トミー。)
14歳の少年に、出ていったママを受け入れるのは、数学よりも理科よりも難しいことなのだろう。
:06/06/19 04:43 :P701iD :pe2kktV2
#313 [ザセツポンジュ]
キャバクラに入るなり酒をかなり飲んでしまった、きーさん達は、早い時間からいい具合に酔っ払っていた。
『お時間の方が参りましたが、ご延長…』
『ペケ、ペケ!!!!』
すーさんはボウイさんの顔の前に手でバッテンをしてみせた。
『すーさん、チェック、じゃよ。』
『イヒヒヒ、ひとしのバカん!!』
:06/06/19 04:51 :P701iD :pe2kktV2
#314 [ザセツポンジュ]
酔っ払って、中洲を出た二人は、南新地にある風俗街と全く逆の方向に歩きだしてしまった。
痛恨のミスである。
お互い肩を抱き、いい気分で、国体道路を歩き続けた。
酔っ払った時の昔の思い出話は楽しいもので、ケタケタ笑いながら、二人は知らないところへ、まーっすぐ、まーっすぐ歩いて行った。
:06/06/19 04:56 :P701iD :pe2kktV2
#315 [ザセツポンジュ]
そして警固本通りと言う道まで迷いこんでしまった。
スーパー、居酒屋が何件かに、釜戸で焼く本格的なピザ屋さんや、寿司屋、そば屋、とんかつ屋、弁当屋…とにかく食物屋の多い道だった。
しばらく歩くと立派な学校が見えた。
『筑紫女学園!!?きーさん!!女子ばっかりの学校だよ!!』
すーさんのボルテージは一気に上がった。
『すーさん、戻ろう、ワシら道を間違ったんじゃないか!!?すーさん、すーさん、不法侵入だ、セコムが鳴り響いたらアンタ変態ジジイとして逮捕だよ!!落ち着いて、今は夜じゃ。女子はおらんよ。』
:06/06/19 05:05 :P701iD :pe2kktV2
#316 [ザセツポンジュ]
引き戻し、歩いていた時、オシャレなショットバーを見つける。
透明なウィンドウにはアメリカンなペイントがほどこされ、ピンクでにぎやかそうな明かり、ごちゃごちゃした雑貨……きーさん達は完全に老人の行くところではないと察しはつくが吸い込まれてしまった。
:06/06/19 05:10 :P701iD :pe2kktV2
#317 [ザセツポンジュ]
『カランカラーン!!62歳だが入って飲んでもいいかね!!?』
『いらっしゃいませーぃ!!』
そこで働く女子達は老人達を明るくむかえてくれた。
すーさんは高めの椅子に座った途端、泣きだしてしまった。
『ぅぅぅ…きーさん、ワシは62なのに、こんなに優しい博多のおねぇちゃんがいる…うれしくてたまらんよ…』
『すーさん、…ヒック…多分な、従業員として当たり前の事をしているだけだと思うぞ。』
:06/06/19 05:15 :P701iD :pe2kktV2
#318 [ザセツポンジュ]
ショットバーなんて、来たこともないじぃさん二人は、とりあえず、店員のオススメカクテル、“泥ゆうこ”をオーダーした。
『ワ、ワシら殺されはしはいかね!!?ど、泥ゆうこだぞ。きーさん飲めるのか!!?』
『……すーさん、ここはひとつ、信じよう。小夜子ストロベリーみたいなものだよ。ワシも最初は、どっかのババアが苺くっつけて登場するかとドギマギしていたが、今は虜だ。それと一緒だ。』
:06/06/19 05:25 :P701iD :pe2kktV2
#319 [ザセツポンジュ]
そんな心配もよそに、泥ゆうこの味は、きーさん達からすれば甘いジュースでしかなかった。
だがカクテルをなめてかかってはいけない。
あとになってくるのだ。 きーさん達はそんな事はおかまいなしに、泥ゆうこを飲みまくった。
『おねぇしゃん、腹減った、何かないのかね!!?』
すーさんの気持ち悪さで、満足にラーメンを食べられなかったきーさんは腹をすかし、この店のオススメのフードをオーダーした。
:06/06/19 05:30 :P701iD :pe2kktV2
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