クソガキジジイと少年」
最新 最初 🆕
#770 [ザセツポンジュ]
『ちょっと、ちょっといいですか〜。質問します。それではお父様の方に質問します。』

トミーは奥様にさまたげられてしまうお父様の意見に重点を置いた。

『家族のだんらんは、やはり夕ご飯の時間なんですか?』

「いや、それが塾でいないんですよね。勉強ばっかりしていて最近は正直話してませんね、イテテ。」

またおしりをつねられた様子。

『お父様は本当はどうすれば一番いいとお考えですか?』

「時期も時期ですし、年頃なので、あんまり僕の方が近づくと嫌がっちゃって、、、。でも時期を越えれば、また仲良く食卓を囲みたいです。」

お母様は、つねろうとした手をゆっくりおろした。

「いろんな話もしたいけど、時間が合わない日が続くと、話しかけるタイミングまで分からなくなる。同じ家なのに、遠い島で離れて暮らしているみたいな。落ち着けば、また話したりできればなと。黙っていた僕も悪いですね、今回のことは。」

お父様はお母様の顔を見て
申し訳なさそうに笑った。

⏰:08/05/28 15:40 📱:PC 🆔:R.qPL9/.


#771 [ザセツポンジュ]
トミーはステージから拍手を送った。

トミーにつれて今度は1階の生徒達が
2階に向けて拍手を送った。

その時校長はおもしろくない表情で
手をたたいていた。

『次は、ハゲ散らかしたお前の番だ。』

トミーはマイクを一瞬オフにして
拍手の音の中
校長にメッセージを送った。

そしてスイッチをオンにする。

『素敵な家族。みんなの前でこれだけ言えるなら安心できますね、多分。多分ですけど。はい、それではこのコーナーは終わりです。今一度拍手を。』

嫌味を言いつつも
フィナーレの準備を始めた。

ジョウはステージに戻り
トミーに近寄った。

⏰:08/05/28 15:47 📱:PC 🆔:R.qPL9/.


#772 [ザセツポンジュ]
『ジョウジロウちゃん、俺オシッコ行きたいんだけど。』

『行ってきなよ。・・・まさか緊張してるのトミー。』

『バカかお前。お前んちのじーさんから梅昆布茶を2リットルもらったんだよ。昨日な。』

『全部飲んだの?』

『バカか、お前。朝一で全部飲んだよ。』

『飲んだんだ。。。軽蔑するよ。』

『名誉なことだな。頼んだよ。』

トミーはジョウと交代した。
そして、堂々と真ん中を歩き
人々の期待を裏切り
トイレに入り用を足した。

そして何食わぬ顔で同じルートを歩き
ステージのすぐしたで待機した。

フィナーレはラスボスの出番だ。
気合を入れろよ、木田、鈴木。

⏰:08/05/28 15:56 📱:PC 🆔:R.qPL9/.


#773 [ザセツポンジュ]
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/357/
>>757-772

⏰:08/05/28 17:00 📱:PC 🆔:R.qPL9/.


#774 [ザセツポンジュ]
『それでは、最後のコーナーに参りたいと思います。』

ステージに立ったのはジョウだった。

トミーはステージを降りたすぐそばで
マイクを持って待機している。

⏰:08/06/02 15:14 📱:PC 🆔:OOkjqJBY


#775 [ザセツポンジュ]
『まずはじめにお話しておきたい事があります。みなさんニュースでいじめによる自殺報道があった時、その学校の校長先生が大体何と答えているか、分かりますか?僕が思うに、ウチの学校ではいじめなどありませんとか、報告は受けておりませんとか、そういう答えが返ってくるパターン多いなと感じるのです。』

生徒達はみな校長の方をチラチラ見ていたが
校長の近くに立っていたトミーは
勘違いしてかっこつけていた。

⏰:08/06/02 15:20 📱:PC 🆔:OOkjqJBY


#776 [ザセツポンジュ]
『今回、本当は例年通りの議題で行う予定でした。それはなぜかと言いますと、この集会を開く前に校長先生の許可がいるんです。そこで生徒会長である木田くんが校長先生にいじめについてのレポートを提出しにいった時の事。校長先生は企画書のレポート見るなり“却下”とだけ答えたと言います。木田くんはそこで、そう言うなら例年通り行いますと頭を下げたけれども、納得がいかなかったため今に至る。と、こういうわけです。』

⏰:08/06/02 15:27 📱:PC 🆔:OOkjqJBY


#777 [ザセツポンジュ]
体育館中の目が、校長に集中的に集まり、
軽蔑の空気を漂わせていた。

トミーはその時ようやく
自分の勘違いに気づいた。

777

⏰:08/06/02 15:29 📱:PC 🆔:OOkjqJBY


#778 [ザセツポンジュ]
『いい機会ですので、我が校代表する校長先生にインタビューしたいと思います。マイク木田くんお願いします。』

トミーは手をあげた。
懲りない田舎女子から歓声が沸き起こった。

『マイク木田です。マイク木田です。』

トミーは機械的な声を発した後
普通に歩いて校長のそばに立った。

『校長先生。わたくし生徒会長の木田と申します。ご起立願えますか?』

トミーは紳士のように手を差し伸べたが
校長先生は無視してゆっくりと立ち上がった。

⏰:08/06/02 15:35 📱:PC 🆔:OOkjqJBY


#779 [ザセツポンジュ]
トミーはステージのジョウに手を上げて合図した。

《用意して待ってろ》

の合図。
ジョウはステージ裏にまわり、
一番大切な“資料”を手に取った。

『それでは質問します。校長先生。父兄さん達が見ておられますので、正直にいさぎよく答えてください。いいですね?』

『木田、ふざけるのもいい加減にしろ。』

校長はマイクには入らない小さい声でトミーに忠告して睨んだ。

『はい、今校長先生は、小さい声で、木田、ふざけるのもいい加減にしろと言われましたが、予定を変更せず、質問したいと思います。あなたは、俺が校長室へ行った時、却下とだけ答えましたね?』

⏰:08/06/02 15:44 📱:PC 🆔:OOkjqJBY


★コメント★

←次 | 前→
↩ トピック
msgβ
💬
🔍 ↔ 📝
C-BoX E194.194