クソガキジジイと少年」
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#146 [ザゼツポンジュ]
翌朝、いつのまにか雨は上がり、カラっと空は晴れていた。
ジョウはいつもより早くに目が覚めた。
窓を開けて大きく息を吸い込んだ。
ふと、木田家の方を見ると、きーさんが自分ちの前のはき掃除をしていた。
……全て鈴木家の方向へ葉っぱやゴミをよせているだけのように見えるのは気のせいだろうか。
ジョウはきーさんにオハヨウを言いに外へ出た。
:06/06/15 23:18 :P701iD :R3UK8pLI
#147 [ザゼツポンジュ]
『やぁ、きーさんオハヨウ』
きーさんはいったん手を止めた。ただ鈴木家へまき散らしているゴミに関しては全く悪いとは思ってない様子だ。
『おはよう、ジョウジロウちゃん。いや、実にいい朝だ。この空気を吸ってごらん。』
『ボクね、雨が降った次の日のコンクリートの匂い好きなんだ。』
うーんとけのびをして息を吸い込むジョウジロウちゃん。
『おぉ。奇遇じゃな。ワシも大好きだ。とくに秋なんてなおさら最高だ。』
:06/06/15 23:25 :P701iD :R3UK8pLI
#148 [ザゼツポンジュ]
『気が合うねえ、きーさん。ボクもそう思うよ。』
『フォッフォッフォッ。おかしな話じゃのう。すーさんのお孫さんがワシに似てしまうなんて』
『トミーもボクも自分ちのじいちゃん達を見て反面教師になっただけさ。そんであべこべになっちゃったんだよ、きっと』
:06/06/15 23:28 :P701iD :R3UK8pLI
#149 [ザゼツポンジュ]
『朝からかしこいな。お前はすーさんの口うるさい女の話が嫌で隣のじーちゃんの話に耳を傾けてしまう。一方トミオは、ワシの口うるさい説教が嫌ですーさんのちゃらんぽらんさを吸収してしまった。そういうことだな。』
『そうさ。』
そしてジョウは、学校へ行く支度をして、トミーの迎えを待った。
:06/06/15 23:32 :P701iD :R3UK8pLI
#150 [ザゼツポンジュ]
:06/06/15 23:38 :P701iD :R3UK8pLI
#151 [ザゼツポンジュ]
:06/06/15 23:42 :P701iD :R3UK8pLI
#152 [ザゼツポンジュ]
***
数日後えのしたさんがコンタクトを付着させる日がやってきた。
ピルピルピル
朝6時25分
エノシタさん
─昨日、お母さんとコンタクトを買いに行ってきた★今日からメガネを外そうと思う…(*_*)
きーさんは窓を開けすーさんを呼んだ。
『すーさん、おーい、すーさん!!!!』
カーテンを開け、すーさんが顔を出した
……ステテコ姿、ただのジジイの何者でもない。
:06/06/16 00:24 :P701iD :LtWl5Ezk
#153 [ザゼツポンジュ]
きーさんは窓を開けたすーさんに、耳の横できつねマークをした。
すーさんはウインクができないため、両目をつぶり、OKサインを出した。
これが糸電話のハンドサインだと分かるのが、このジジイ達の素晴らしいところだ。
:06/06/16 00:28 :P701iD :LtWl5Ezk
#154 [ザゼツポンジュ]
『すーさん、エノシタさんが本日、メガネを外して戦場へ向かう模様。早急に支度をして、7時ぴったりには#7791へ到着できるように!!いいか!!?』
『ふわ〜…了解なまこん』
またもや紙コップをつけたままなのが痛恨のミスだが、きーさんの一方的な命令を受けただけてらあるため、差し支えはたかった。
:06/06/16 00:32 :P701iD :LtWl5Ezk
#155 [ザゼツポンジュ]
きーさんもすーさんも、実はオシャレなのだ。
トミーが通う古着屋“ミッシェル”で最高の味方をつけたのだ。
それはピーマンと言う店員である。
絶妙な組み合わせ、バランスを一瞬で頭に浮かべられ、例え老人であろうとも、オシャレな生活を提供できるハンサムな男だ。
ただ、それ以外はトント優れないため、頭が空っぽのピーマンと言うニックネームがついたのだ。
:06/06/16 00:41 :P701iD :LtWl5Ezk
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