クソガキジジイと少年」
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#690 [ザセツポンジュ]
そんなエノモトさんも
トミオマジックにかかり
照れて下を向いた。

「わかった。じゃあ頑張って1か2で答えてみよう。」

トミーはうつむくエノモトさんの顔を
覗きこんだ。

⏰:08/04/04 14:09 📱:PC 🆔:1Bn.IsqU


#691 [ザセツポンジュ]
「い、、、いちばん、、?」

チラっとトミーを見る
エノモトさん。

「、、、お前、ヤリマンか?」

「は?」

<キーンコーンカーンコーン。>

予鈴が鳴った。

⏰:08/04/04 14:11 📱:PC 🆔:1Bn.IsqU


#692 [ザセツポンジュ]
「じゃないよな。とりわけ、この俺のメアドにとてつもない速さでメールちょうだいね。」

トミーは事前に用意しておいた
マイアドレスのメモを
エノモトさんに渡し、立ち上がった。

「え、トミーは今彼女いないの?」

しゃがみこんだまま、
メモ紙を手に持ち顔を上げたエノモトさん。
トミービジョンから見下ろした、
そのエノモトさんの上目使いが
トミーのツボと言うツボを付き

もう一度しゃがみこんで、エノモトさんの目を見た。

⏰:08/04/04 14:16 📱:PC 🆔:1Bn.IsqU


#693 [ザセツポンジュ]
「いない。エノモトさんが、俺の彼女になると簡単に思ってたんだけど、まだわかんない。エノモト争奪戦に参加して、なおかつ優勝しないとダメなんだよ、俺。それで冬休み忙しいんだ。」

エノモトさんは携帯を取りだして
トミーにメールを送った。

⏰:08/04/04 14:21 📱:PC 🆔:1Bn.IsqU


#694 [ザセツポンジュ]
<優勝するようにおまじないしてるね☆>

何ともむずがゆい鳥肌の立つような
二人だが、本鈴がなるまでの
わずがな時間、トミーはエノモトさんと
靴箱の隅っこにしゃがみこみ、
甘いひと時を過ごしていた。

⏰:08/04/04 14:25 📱:PC 🆔:1Bn.IsqU


#695 [ザセツポンジュ]
_______________

「あの女、あと二日もすれば落ちるな。ほんっとどいつもこいつもヤリマンだ。日本の女はヤリマンだ。あいつもこいつもヤリマンだ。ヤリマンダーヤリマンダー」

バシッッ。

「木田。もうちょっとマシな独り言にしろ。チャイム過ぎてるぞ。」

担任は持っていた教科書で
トミーの頭を憎しみを込めて
殴った。

「ヤリマンダー。」

バシッッッ

担任はそのまま階段を上がっていった。

(先生こそチャイム鳴ったのにどこ行ってるんだろう。)

⏰:08/04/04 14:29 📱:PC 🆔:1Bn.IsqU


#696 [ザセツポンジュ]
先生のいない教室に戻ったトミーは
席に座り、あたりをグルっと見渡した。

「ヤリマンダーヤリマンダー」

「な、何言ってんの?トミー、ジョウと一緒じゃないの?先生探しに行ったのに。」

隣の席の、割りとブサイクな渡辺さんは、
トミーを二度見しつつも、ジョウの行方を心配していた。

「ヤリマンダー、ヤリマンダー」

⏰:08/04/04 14:33 📱:PC 🆔:1Bn.IsqU


#697 [ザセツポンジュ]
「ふざけないでよ!」

「、、、渡辺さん、怒ったときの顔、超可愛いんだけど。」

「え、、、。」

顔を赤くする割とブサイクな渡辺さん。

「ヤリマンダーヤリマンダー」

⏰:08/04/04 14:36 📱:PC 🆔:1Bn.IsqU


#698 [ザセツポンジュ]
「もう!」

ガラガラー。

渡辺さんをからかった後
担任とジョウは戻ってきた。

「はーい、授業始めるぞ〜。鈴木は屋上で独り言をぶつぶつつぶやいていたので遅れましたー。鈴木ー。みんなにあやまれ。」

「すいませんでした。」

ジョウは深いお辞儀をして、
憂鬱にも席に戻った。

すぐさまトミーがジョウの
耳元で話かける。

「ジョウジロウちゃん。俺、エノモトさんとクリスマスにセックスする約束しちゃったんだけど。ヤリマンダーヤリマンダー」

いつもだったらこの耳元で囁くトミーにイラつきを
覚えるのだが、さっきまでの悩みごとが
バカみたいに思えてきたジョウジロウ。

⏰:08/04/04 14:44 📱:PC 🆔:1Bn.IsqU


#699 [ザセツポンジュ]
「え?クリスマス、エノモトさんと過ごすの?エノモトさん?エノモトさん?」

エノモトさんのモトの部分を
どうしても強調してしまうジョウジロウ。

「エノモトさんと何時から何時何分まで遊ぶの?え、それ確実に遊ぶわけ?エノモトさんと?」

尋問する警官のように
必死なジョウジロウ。

⏰:08/04/04 14:47 📱:PC 🆔:1Bn.IsqU


#700 [ザセツポンジュ]
「、、、え?ジョウジロウちゃん。どうしたの?なんでそんなことまで聞いてくんの?だってもう決めちゃったもん。そうか、、、。俺と遊びたかったんだよな。俺とサンタさんごっこしたかったんだよな。それならそうと早、、」

ジョウはトミーを耳元から
押しのけた。

「さっきから近いし。全然違うし。サンタごっことかしたこともないし。」

⏰:08/04/04 14:51 📱:PC 🆔:1Bn.IsqU


#701 [ザセツポンジュ]
ジョウは、トミーの
極度の勘違いにあきれながらも
希望で満ち溢れていた。

(じゃあ、じゃあ、ボクはエノシタさんと、エノシタさんとクリスマスを過ごせるチャンスかもしれないじゃん!いけいけごーごーすーずーき!)

ジョウは、自分にエールを送り
気持ちを入れ替え
歴史の授業を受けた。

⏰:08/04/04 15:00 📱:PC 🆔:1Bn.IsqU


#702 [ザセツポンジュ]
「ねえ、トミー。エノモトさんと、エノモトサンとうまく行けばいいね!」

「、、、。お前何でさっきからエノモトサンのとこだけカタコトになるんだ?」

おおっと危ない。
恋に集会に冬休みにクリスマス。
これから忙しくなる少年2人だった。

⏰:08/04/04 15:40 📱:PC 🆔:1Bn.IsqU


#703 [スかなス]
あげ

⏰:08/04/06 13:57 📱:W51CA 🆔:atC9RIq6


#704 [我輩は匿名である]
あげ〜

⏰:08/04/12 20:21 📱:F705i 🆔:gVWd4Us.


#705 [べあ-]
定期あげ-

⏰:08/04/28 23:15 📱:W51CA 🆔:8wFrJpcE


#706 [ケイネス]
書籍化しないんですかー?

⏰:08/05/03 17:10 📱:W53H 🆔:JFmXJx66


#707 [ザセツポンジュ]
【談】

ザセツポンジュ。
持続性がないのであります。
もうきーさんだのすーさんだのをちまちま書きはじめて
あしかけ
2年ほどになりました。2008年7月7日に完結させます〜
(と、言わないとやらないので言ったからには個人的にやろうと思います。)

“あげ〜”してくれた方々。

たんまに開くと
嬉しくて鼻血が出そうです。

最後の最後には
しょうもないサプライズとともに
完結させますので

7月7日まで
ダラダラとよろしくです。

ありがとうです。

⏰:08/05/03 17:41 📱:W51CA 🆔:NqM0mZf2


#708 [みずき]
主サン大好きです(ω)ノ
期待してます

⏰:08/05/03 22:17 📱:W44K 🆔:z8giIPI2


#709 [ゆちよん]
全部読みました
頑張ってくださいね~

⏰:08/05/05 21:59 📱:W51S 🆔:gldcouak


#710 [ケイネス]
書籍化してくれる人いないかな
でたら買うよ。主のクオリティとセンス良すぎですって!

⏰:08/05/08 23:44 📱:W53H 🆔:GEKeQMHQ


#711 [ザセツポンジュ]
『ブフォ!格別に熱い!まるでみーちゃんのワシに対する想いがココに表れているみたいでならん!』


早朝の#7791カフェで、猫舌なのにも関わらず熱い梅昆布茶を嬉しそうにすするすーさん。


きーさんは
小夜子ストロベリーをほうばりながら
すーさんを軽蔑した。

⏰:08/05/13 23:13 📱:W51CA 🆔:aYBz2q7U


#712 [ザセツポンジュ]
『すーさん。そこまで熱い梅昆布茶を出してこられたみーちゃんは、心底自分の事が嫌いなのではないかと疑うのが一般論だ。すなわちすーさんの脳内は腐っている。近くの病院に行きなさい。』


『フーァッ。フー、フーァッ。』


否定的な意見は聞き入れない主義。
鈴木ひとし、老人。

⏰:08/05/13 23:16 📱:W51CA 🆔:aYBz2q7U


#713 [ザセツポンジュ]
『きーさん。吐きダコのきららちゃんはどうなったんじゃ。もうずっとキャバクラにも行ってないし、なにより空ちゃんがワシを呼んでおる。』


『営業と言う漢字2文字の意味がお分かりかね。まぁいい。きららちゃんの様子見がてら、まず六さんのところへ行ってみよう。すーさん。また夕方に。』

小夜子と甘い一時を過ごしたきーさんは
伝票をすーさんの顔に貼り付けカフェを出た。

『ワシのオゴリ系かよ〜。うぜぇ系?伝票も貼り付ける系?代金払え系?きーさん。ゴールデンエッグスて知ってるか系?あ、あれ?きーさん!みーちゃん!きーさんは!!?』

⏰:08/05/13 23:25 📱:W51CA 🆔:aYBz2q7U


#714 [ザセツポンジュ]
日が暮れだした
茜色の寒空の下

老人2人は
懐石料理“廣六”へと
向かった。


ガラガラガラー。


『いらっしゃいま…』

出迎えた
着物を来た可愛らしい女性は
びっくりした様子で2人を見たまま口に手をやった。

⏰:08/05/13 23:30 📱:W51CA 🆔:aYBz2q7U


#715 [ザセツポンジュ]
『きららちゃん…アンタまさか六さんと性行為に及んだのでは…きーさん、この女危ないぞ、気を付けろ…』


すーさんは難しい表情を浮かべきーさんの後ろに下がった。


きーさんは
きららちゃんを
上から下までじっくりと眺めこう言った。



『きららちゃん。少し、痩せたな。』


『うん!』


きららちゃんは
とても嬉しそうにニッコリ笑った。

⏰:08/05/13 23:33 📱:W51CA 🆔:aYBz2q7U


#716 [ザセツポンジュ]
六さんの店に通ううちに
バランスの良い食事を
こころよくとらせてもらっていることに
気が引けて

週に2、3回程度
中居として働かせてもらうことになったと言うきららちゃん。


ちなみに
六さんと言う老人と
セックスをしてしまうほどアバズレではない。

うそつき空ちゃんと
働くキャバクラには
出勤を減らし
こちらも週3程度で働いている。


精神的なバランスも
徐々にとれだしていた。

『きーさん。私ホントに感謝してます。ありがとう。』

⏰:08/05/13 23:38 📱:W51CA 🆔:aYBz2q7U


#717 [ザセツポンジュ]
きーさんの手を握った
きららちゃんの手の甲から見える
吐きダコの跡が
少し薄くなっていることに、きーさんは安心した。


『きららちゃん。空ちゃんはワシのこと寂しそうに待っているんじゃろ。ワシも会いたいよ。なのにきーさんときたら、何遍誘っても首を縦に振ってくれないんじゃ。きーさんはインポなんじゃ。』


『すーさん。いい加減、死のうとは思わないのかね。この町内のためにも。ちょっと黙っててくれ。』


くすくすと笑うきららちゃんは何かを少しとっぱらったような可愛い笑顔だった。

⏰:08/05/13 23:43 📱:W51CA 🆔:aYBz2q7U


#718 [ザセツポンジュ]
『もう今日は暇だし、アンタもきーさん達とご飯食べなさい。仕事はもういいから。ね。』

六さんの登場に
すーさんはブーイングした。

『六さん!アンタ、きららちゃんをアンタ呼ばわりして何様のつもりかね!変態!ワシですら空ちゃんとチュウもしたことないのに若い娘をなめまわしやがって!』


ゴツン!

『…っつ…。』


きーさんのゲンコツは痛いのだ。

六さんの料理フルコースを食べあさるうちに

日本酒に酔っ払った
すーさんは
ウトウトしだし、大人しくなった。

⏰:08/05/13 23:50 📱:W51CA 🆔:aYBz2q7U


#719 [ザセツポンジュ]
きーさんはタバコに火を付け
一息ついたところで
ゆっくり話だした。


『きららちゃん。本名は何と言うか知らないがそれはどーでもいい。だが…あの…その…手の…事だけども、…体が痩せてキレイになったからと言って解決する問題と言うワケではないのは分かるかい?』

きららちゃんは
手の甲の自分をいじめた赤色の痕跡にそっと手でおおいかぶせ
話し出した。

⏰:08/05/13 23:55 📱:W51CA 🆔:aYBz2q7U


#720 [ザセツポンジュ]
『はい。私ちょっと、勘違いと言うか、過剰に思いすぎていたところがあった…。何かうまく行かない事があると、太っているせいだとか、容姿端麗ならこんな風にはならなかったはずだとか、胃の中に入れたら太ってしまう…出してしまわないと自分は醜いだとか…』

きーさんは
静かな空気の中
フゥっと煙を吐き出した。



『だけど、それよりももっともっと奥の方に、きららちゃんがそうなってしまった原因があるだろう?』


きーさんの
とても柔らかい口調に
きららちゃんは
ほだされていった。

⏰:08/05/14 00:04 📱:W51CA 🆔:FHLTeiMw


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