きらきら
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#176 [向日葵]
友姫「なんかここ物置?」
よく見ると昔の地球儀や、壊れたパイプイスがある。でも掃除が行き届いてるのか床などはまぁまぁキレイだ。電気も暗いけどちゃんとある。
珊瑚「新しい物が現れると必然的にお蔵入りになるんだろうな。」
近くにあったお話が書いてあるみたいな本を見ながら珊瑚君は言った。
:07/03/05 00:09
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#177 [向日葵]
珊瑚「新しいのも確かに好きだけど、古い方が俺は好き。」
本を愛でている目をした。いつも本を見ている時は、雰囲気が和らいでいる様な気がする。
友姫「また古い本も教えてね。」
珊瑚「…あぁ。」
そうして2人で微笑みあった。
のどかで、暖かな時間が流れて行くのを感じた。
『今、すごい幸せかも……。』
と乙女モードになっているのも気付かないくらい、私はその時を味わっていた。
:07/03/05 00:17
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#178 [向日葵]
――――……
先生「おい。お前ら。もぅ下校時間だぞ。」
ファンクラブの子達に先生が注意する声で目が覚めた。いつの間にか寝ていたらしい。
ファン1「珊瑚さん出てこないねー。」
ファン2「帰るー?」
ファン3「校門で待ってみるってゆうのどぅ?!」
ファン1「それ超いいじゃん!行こ行こ♪」
ガラガラガラ……ガラガラガラピシャン
『やっと出ていったー……』
:07/03/05 00:22
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#179 [向日葵]
ぼーっと寝惚けた頭で思った。
『私も帰らなきゃ。よっこらしょっ……?!?!……あた…まが……重い。』
何かが頭に乗っているらしい。その為視界が限られている。その限られた範囲で状況を確認した。
よく考えれば、自分は何かによっかかっている。
『……ん?足。珊瑚君の……!!!!!!ってことはっ!!!』
そうなのだ。私が今よっかかってるのは珊瑚君。そして頭に乗っているのは…
『珊瑚君の……頭…っ!!!!』
:07/03/05 00:28
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#180 [向日葵]
思わず奇声を発しそうになったのを必死で堪えて、私はソローッと頭から脱出した。
『し…心臓……ドキドキッ!っつつつ!!!座りっぱなしだったからお尻痛い〜っ。』
振り返ると珊瑚君はまだ目を覚ましてなかなった。
私は屈んで珊瑚君の顔を観察することにした。
:07/03/05 00:33
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#181 [向日葵]
ジ――…
『まつ毛なっがいなぁー…。髪の毛もさらさら……。鼻筋も通ってるし……』
ここまで思ってたら、珊瑚君が目を覚ました。
友姫「あ、起きた?今起こそうと思ってたトコで……」
珊瑚「顔……近い。」
友姫「え?……っ!!!あぁぁ!!!ゴメンナサイ!!!!」
顔を観察している内に段々寄ってしまったらしい。顔までの距離はあと10センチくらいだった。
:07/03/05 00:40
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#182 [向日葵]
―――……一方コチラ珊瑚目線。
『あの距離はマズイだろ!ホントに……』
冷静なフリしてるがこれでも色々と抑えてるのだ。
あまりにも相手が無防備すぎる……。
<約2時間前―引き続き珊瑚ビジョン―>
友姫「これ面白そう!ねぇねぇ座って一緒に読もうよ!」
珊瑚「あぁ。」
:07/03/05 00:45
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#183 [向日葵]
珊瑚が壁にもたれて座ると、本を持った友姫が隣に座った。結構な密着度だ。
友姫「世界の変人写真集だって!どんなだろう。」
楽しそうに笑う友姫を珊瑚は黙って見つめ、本を友姫が開くとそちらに目を落とした。
:07/03/05 00:48
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#184 [向日葵]
―――数分後
友姫「ふ、あぁぁぁぁ……」
珊瑚「眠いのか?」
友姫「うん…きのー本頑張って読んでた…らおそくなっ……て」
コクコクと船を漕ぎながら、眠いせいが子供のように喋る友姫。
:07/03/05 00:51
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#185 [向日葵]
友姫「だいじょーぶ、だ……じょー……」
ポテッ
そのまま限界だったのか、珊瑚の肩に頭を乗せて寝てしまった。
珊瑚「っ!!お、おい!!」
友姫「スー…スー…」
その寝顔を珊瑚はまた見つめた。カワイイと評判の彼女は確かにカワイイかもしれない。でも珊瑚は友姫の脆さを知っているし、何より他人を大切にする友姫に惹かれていた。
:07/03/05 00:55
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