きらきら
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#1 [向日葵]
初めまして未熟ながら恋愛小説を書かせていただきます(●´∀`●)更新が亀になると思いますが読んでいただけたら幸いですではどうぞ((*´∀`)ノシ

⏰:07/02/23 00:30 📱:SO903i 🆔:C4qyiIxQ


#2 [向日葵]
【第1章 出会い・・・目線】

男子「俺と…付き合ってください!!!!!」

主人公「興味ないんで無理です」

今きっぱりと断った私は東雲 友姫(17)。
一方きっぱりと断らるた男子はすごすごと教室へ帰っていった。
はっきり言って好きな人とか彼氏とか彼女とかよくわからない。興味すらわかない。
友姫「なのになんでこんな私がいいんだろう……」
自慢ではないが告白されることが多い。…いや興味ないことを自慢に思っても仕方ないかぁ……。

⏰:07/02/23 00:36 📱:SO903i 🆔:C4qyiIxQ


#3 [向日葵]
女子2人「友姫ー!!!」

私の名前を呼ぶこの2人はクラスメイトの真野 秋帆(まの あきほ)。黒い綺麗な髪が綺麗な子だ。明るい子だが、少々おせっかいだ……。
もう1人は背が私よりも低いが眼鏡と少し短い髪が似合う大人っぽい子、石垣 律。

⏰:07/02/23 00:40 📱:SO903i 🆔:C4qyiIxQ


#4 [向日葵]
秋帆「なになにー?また告られてたのー?!」

友姫「うんまぁ……」

律「いつにもまして冴えない顔してるわね。」

友姫「いや、別になんで私を好きになるのかなぁって。」

と、疑問を口にしていると
女子1「見て見て。白月君と宮川さんだー。」

女子2「入学してからずっとラヴラヴだよねー。見せ付けんなって感じ!」

⏰:07/02/23 00:45 📱:SO903i 🆔:C4qyiIxQ


#5 [向日葵]
目線をその2人に向けると男子は普通の男子より爽やか系の子で、女子は栗色のふわふわの髪に可愛い顔をした、でも嫌味を感じさせない笑顔を見せる子だ。

友姫『相思相愛ってあーゆーこと言うんだろうなぁ。』

なんてぼんやり考えていたら

キーンコーンカーンコーン
秋帆「やっば!!5時間目移動教室だよ!!!急ご!」

⏰:07/02/23 00:50 📱:SO903i 🆔:C4qyiIxQ


#6 [向日葵]
走って自分の教室(2-E)に筆記具を取りに行くとき、白月君の笑顔をみた。

・・・何故だろう。なんか目が離せなかった・・・。

⏰:07/02/23 00:52 📱:SO903i 🆔:C4qyiIxQ


#7 [向日葵]
これが今からの私の物語の始まりだった。

⏰:07/02/23 00:52 📱:SO903i 🆔:C4qyiIxQ


#8 [向日葵]
友姫「あっ」

律「どうかした?」

友姫「筆箱忘れた。取りに行ってくるわ。」

私は先生に断った後、教室に行った。

ガラガラ……

男子「わぁっ!!!」

友姫「えっ?」

多分サボリと思われるこの男子。どこかでみた顔だと思ったら、さっきの白月君だった。

⏰:07/02/23 00:56 📱:SO903i 🆔:C4qyiIxQ


#9 [向日葵]
白月「何してんの?」

いやこっちが聞きたいよ、と内心ツッコミを入れながら筆箱を自分の席まで取りに行った。
もちろんさっきの質問は無視だ。

白月「あの〜…耳ある?」
と聞かれたので無言で自分の耳を指した。私は男子に愛想よくないが無愛想でもない。これが普通だ。
ただ今は授業の途中で急いでるのであまり話しかけないでほしい。
意外と私は真面目なのだ。

⏰:07/02/23 01:01 📱:SO903i 🆔:C4qyiIxQ


#10 [向日葵]
白月「あ、そっか。東雲さん同じクラスだっけー。」
友姫「らしいね。」

色恋に興味が無いため男子にすら興味を抱かない私は自分のクラスの男子の名前や顔すらおぼろげだった。じゃあとだけ言ってドアの前まで行くと

ガラガラ……

男子「……誰?」

⏰:07/02/23 01:06 📱:SO903i 🆔:C4qyiIxQ


#11 [向日葵]
なんかみんな自分のことを先に言わないなぁ。と若干遠い目をしながら教室を出ようとしたら

白月「あ!東雲さん!!俺、白月 暁!!(しらつき ぎょう)暁(あかつき)って書いて暁!!覚えてな!!」

と またあの笑顔で言ったから一瞬時間が止まったかと思った。
それほどに無邪気で、子供っぽくて、漫画なんかで言う眩しかった。

⏰:07/02/23 01:11 📱:SO903i 🆔:C4qyiIxQ


#12 [向日葵]
白月「珊瑚。お前も覚えてもらっとけ!!」

男なのに珊瑚。でも綺麗な名前だとか思った男の子はクールそうな感じで、耳には片方に1つだけピアスを開けた顔の整った男の子だった。まさに女の子の理想を詰めたって感じの。

珊瑚「寛和 珊瑚(かんな さんご)。よろしく。」
友姫「よろしく。」

それだけ言って私は教室を後にした。

⏰:07/02/23 01:17 📱:SO903i 🆔:C4qyiIxQ


#13 [向日葵]
*************
いったんここで切らせて頂きますいかがでしょうか?アドバイスなどがあればよろしくお願いします

⏰:07/02/23 01:19 📱:SO903i 🆔:C4qyiIxQ


#14 [向日葵]
あと次の更新は明日の夜に出来たらいいなぁと思います。もし読んでいただいている人がいるならまた明日の夜中に読んで頂けたら嬉しいです

⏰:07/02/23 01:21 📱:SO903i 🆔:C4qyiIxQ


#15 [向日葵]
明日と言ったんですが眠れないのでほんの少し書かせて頂きます
***********


秋帆「なぁんか帰り遅いと思ったらそーゆーことかぁ♪」

秋帆はそういうとニマァと笑った。私は「何が?」と言う顔をしたら

秋帆「そのどっちかに惚れた、または告白されたってかぁー♪」

律「秋帆は妄想激しすぎ。なにもそこまで言ってないじゃない。」

秋帆「そんなの友姫が言わないだけかもしれないじゃなぁい!!」

⏰:07/02/23 02:14 📱:SO903i 🆔:C4qyiIxQ


#16 [向日葵]
そんな2人を見ながら当の話題にされてる本人は2人の舌戦を「おもしろいなぁ2人とも」くらいにしか見ておらず、加わろうともしなかった。
ギャーギャー騒いでいる(2人)と教室に向かっていたら前から珊瑚君がやってきた。

珊瑚「……あ。」

友姫「さっきは…どうも。」

珊瑚「いや。別に。あ、あのさ。今ちょっといい?」

⏰:07/02/23 02:19 📱:SO903i 🆔:C4qyiIxQ


#17 [向日葵]
その言葉を聞いた秋帆は「ホラー!!」と言わんばかりに顔をニヤけさせ、律を連れて先へ帰ってしまった。私と珊瑚君はゆっくりと帰ることにした。

友姫「…で。何か用?」

珊瑚「あぁ。いや。ただ友達になったんならメアドくらい聞いとこうと思って。」

『やだなぁ……自惚れてるわけじゃないけどこの人もそーゆー系ならどうしよう……』

考えてる内に教室に戻ってきた。今いるのはD組とE組の間だ。ちなみに珊瑚君はE組らしい。

『まぁ…ないだろう。』

そう結論付けることにした。

⏰:07/02/23 02:26 📱:SO903i 🆔:C4qyiIxQ


#18 [向日葵]
友姫「いいよ。じゃあ赤外線ね。」

珊瑚「あぁ。……きた。じゃあまたメールするわ。」
そう言ってアッサリ帰ってしまった。ホントにメアドを聞きに来ただけらしい。
『変わった人だなぁ。』

ちょっと笑けてしまった。

⏰:07/02/23 02:29 📱:SO903i 🆔:C4qyiIxQ


#19 [向日葵]
6時間目。

大嫌いな数学の時間だ。
幸い一番後ろなので、昼寝したり外を眺めたりと好きなことをやってすごす。

『今日はいい天気だなぁ……あったかいし、昼寝でもしよっかなぁ……』

ツラツラとそんなことを考えていたら

ヴーヴーヴー……

携帯のバイブが鳴った。

⏰:07/02/23 02:34 📱:SO903i 🆔:C4qyiIxQ


#20 [向日葵]
『?秋帆か律かな?』
そう思って携帯を開くと、見覚えのないアドレス。送信者は……珊瑚君だった。
(題名)寛和 珊瑚
(本文)授業中ゴメン。数学すっげぇダリィ……。そっちも暇だったら相手してくれん?

<返信>
(題名)東雲 友姫です
(本文)いいよ。私も数学は苦手だから寛和君は何クラス?

送信。

⏰:07/02/23 02:40 📱:SO903i 🆔:C4qyiIxQ


#21 [向日葵]
************
ではそろ寝ます
みなさん読んで頂いてるんでしょうかつまらなくてスイマセン
では失礼しますm(__)m

⏰:07/02/23 02:42 📱:SO903i 🆔:C4qyiIxQ


#22 [向日葵]
『そういえば男の子とメールするのって初めてだなぁ』

なんだか新鮮な気持ちになれた。楽しいかも。

ヴーヴーヴー

『早っ!!もう来た!!』

しかし開いて見ると珊瑚君ではなく、違う人からだった。またもや知らないアドレス。

『誰だろう。』

そう思いながら見てみるとなんと白月君からだった。
『え?!』

⏰:07/02/24 01:39 📱:SO903i 🆔:SMF8K8SE


#23 [向日葵]
(題名)白月 暁でぇっす
(本文)おっす初メールだな登録しといてー

『えっ?!いや登録するもなにも!!!!』

そう思ってると珊瑚君からメール。

(本文)俺は応用クラス。むずかしくてわからん。
あ、言うの忘れてたけど暁にメアド教えてって言われたから教えたぞ。

『それは先に言ってほしかったな!!!!』

⏰:07/02/24 01:43 📱:SO903i 🆔:SMF8K8SE


#24 [向日葵]
とりあえず事情はわかったので珊瑚君に返信。

(本文)応用なんだ。頭いいんだね私は数学嫌いだから標準だよ。基礎に行きたい。わかったよ。いま早速メールきたし。

送信。ちなみに数学のクラスは下から基礎、標準、応用となっている。私はテストでそこそこの点をとってしまうので基礎にはいけない。

⏰:07/02/24 01:47 📱:SO903i 🆔:SMF8K8SE


#25 [向日葵]
そして白月君にも返信。

(題名)東雲 友姫
(本文)登録しました。

それだけ送った。

他に送る言葉が思い付かなかった。なんか他に話題あげればよかったかなと思案していたら

ヴーヴーヴー

白月君からだ。

『え?!早っ!!』

(本文)やったよろしくなぁあと俺のことは暁って呼んでなぁ

⏰:07/02/24 01:52 📱:SO903i 🆔:SMF8K8SE


#26 [向日葵]
『いやさすがにそれは……っ』

気にしない彼女だったらいいが気にする彼女だったら人の彼氏を名前で呼ぶのは気分悪いだろう。
かと言って好意を丸なげしては失礼なのでやんわり断ることにした。

(返信)ありがとう。でも私は名字でいいです。

送信。送信のすぐ後に珊瑚君からメールがきた。
2人は少しキツイかも(苦笑)

⏰:07/02/24 01:56 📱:SO903i 🆔:SMF8K8SE


#27 [向日葵]
(本文)いや別にすごくはないんだけど。俺も基礎行きたい簡単だから。

(返信)基礎簡単だよね。あとテストの時楽だし

送信。しかし珊瑚君ってなんで男なのに珊瑚なんだろう。生まれが海に近いとかかなぁ。今度名前の由来でも聞いてみようかな……。
ヴーヴーヴー

あ、珊瑚君からだ。

(本文)楽だな。ところで

まで読んであることに気付いた。
さっきまでまぁまぁな長文を早く返してきた白月君からのメールが来なくなったのだ。
実は彼は私と同じクラスで、隣の列の右斜め前にいる。

⏰:07/02/24 02:02 📱:SO903i 🆔:SMF8K8SE


#28 [向日葵]
彼の方を見てみると、下を見ながら優しく微笑んでいた。
そしてさらに下を見ると携帯があって、いけないことだけど画面が見えたので見てみた。
そこに書いてあった文字は「宮川 佳苗」

彼女の名前だ……。

⏰:07/02/24 02:05 📱:SO903i 🆔:SMF8K8SE


#29 [向日葵]
あ……

私は気づいた……。

『私は……もしかして…………白月のこと』

そこまで思ってから珊瑚君のメールの続きを読んだ。
(本文)ところで、東雲は暁が好きなの?

⏰:07/02/24 02:08 📱:SO903i 🆔:SMF8K8SE


#30 [向日葵]
ここで第1章は終りですー(´∀`人)次は第2章目です読んでいる方がいらっしゃれば続けて読んでくださいまし
それでは第2章スタートです((〇(*≧▽≦)〇))

⏰:07/02/24 02:10 📱:SO903i 🆔:SMF8K8SE


#31 [向日葵]
【第2章 気持ち・・・2人の男の子】

あれから家に帰って珊瑚君と続いてメールをしてた。色んな話題について色々メールしたけど、珊瑚君からの質問には答えなかった。珊瑚君もそれ以上は訊いてこなかった。

⏰:07/02/24 02:20 📱:SO903i 🆔:SMF8K8SE


#32 [向日葵]
(珊瑚君からのメール)じゃあ今からバイト行くから、ゴメンけどメール切るな。
時計をみると8時過ぎ。今からバイトなんて、なにしてるんだろう。

(返信)全然いいよ。バイト頑張ってね

送信。そういえば白月君からのメールはあれっきり返ってこなかった。
強制して返せと言う気は無い。いくらなんでも鬼じゃないんだし。
でも心のどこかでがっかりしている自分がいた。

⏰:07/02/24 02:25 📱:SO903i 🆔:SMF8K8SE


#33 [向日葵]
♪〜♪〜♪

『ん?』

また珊瑚君からだ。

(本文)辛かったら相談乗るから。あと珊瑚でいぃ。

『なんていい人っ!』

ジーンと言う言葉が出るくらい感動した。ってゆうか心の中では既に珊瑚って呼んじゃってます(汗)
メール上では馴れ馴れしいと思って寛和君と呼んでいたのだ。

(返信)ありがとう。大丈夫だよ。

そうとだけ送った。

⏰:07/02/24 02:30 📱:SO903i 🆔:SMF8K8SE


#34 [向日葵]
お風呂に入ろうとした時携帯がなった。

相手は白月君だった。

パカ。ポチ。ポチ。

(本文)今日はメールぶちってゴメンってか暁でいいのにぃ(;_;)じゃあ東雲さんのことは友姫ちゃんって呼ぶね

『それもいかがなもんだろう……』

しかしこれ以上拒否し続けるのは気の毒と思い、それは許すことにした。

(返信)
ウン。いいよ。じゃあ私お風呂に入るから。

送信。

⏰:07/02/24 02:36 📱:SO903i 🆔:SMF8K8SE


#35 [向日葵]
今日はなんだか疲れたから何も考えず早く寝たかった。

『私が…恋するだなんて』
絶対ありえないと思った。
お風呂から上がると時計の針は10時を過ぎていた。
いつもの寝る時間よりは早いけど今はとにかく寝てしまいたかった。

⏰:07/02/24 02:39 📱:SO903i 🆔:SMF8K8SE


#36 [向日葵]
―――次の日

友姫「ふっあぁぁぁぁぁぁぁ……」

秋帆「めずらしい。友姫がでっかい欠伸してるー」

律「昨日眠れなかったの?」

友姫「なんか早く寝すぎて逆に寝た気になってないんだよねー」

1時間目は日本史ということで、おやすみタイムにすることにした。

⏰:07/02/24 02:43 📱:SO903i 🆔:SMF8K8SE


#37 [向日葵]
秋帆達がトイレに行くと言うので私もついていくことにした。

トイレで秋帆と律の帰りを待っていると、珊瑚君が来た。

友姫「おはよう。」

珊瑚「はよ。なんか眠そうだな。」

『するどい……っ!!』

友姫「そんなことないよ」

私は違う意味でドキドキした。

⏰:07/02/24 02:48 📱:SO903i 🆔:SMF8K8SE


#38 [向日葵]
友姫「そういえば珊瑚君遅くにバイト行ってるんだね。」

珊瑚「あぁ。コンビニのバイトなんだ。だから授業は睡眠時間にほとんど使われる。まぁ仕方ないんだけどな。」

友姫「?どうして?」

珊瑚「俺ん家母子家庭なんだ。それに弟とかもいるから。」

『あ……私…最低だ』

誰でも知られたくないことはあるのに、それをただの興味だけで聞いてしまった……。

⏰:07/02/24 02:53 📱:SO903i 🆔:SMF8K8SE


#39 [向日葵]
自己嫌悪している私の様子に気づいた珊瑚君は、ポンポンと頭を叩いて

珊瑚「気にするな」

とだけ言って教室に帰っていった。

律「あれが昨日の言ってた1人?結構な美男子ね。」
友姫「あ、律」

⏰:07/02/24 02:57 📱:SO903i 🆔:SMF8K8SE


#40 [向日葵]
律「随分楽しそうに話してたじゃない。」

『楽しそう……。』

外から見ればそう見えるのか。それは珊瑚君ファンが怒るかもしれないなぁ……。あれだけの容姿淡麗だから多分ファンはいるよねぇ……。

秋帆が出てくるのを待って私達も教室へと向かった。

⏰:07/02/24 03:01 📱:SO903i 🆔:SMF8K8SE


#41 [向日葵]
************
今日はここまでです

感想&アドバイスお待ちしてます

⏰:07/02/24 03:02 📱:SO903i 🆔:SMF8K8SE


#42 [華]
今一気に読んでハマりましたッ凄く面白いです応援してるので頑張って下さい

⏰:07/02/24 03:12 📱:SH903i 🆔:4dKOR/zc


#43 [向日葵]
華さん
応援だなんてありがとうございます感激です頑張ります

では続きです(◎`・ω・´◎)「シャキーン

⏰:07/02/25 01:08 📱:SO903i 🆔:84Fogguw


#44 [向日葵]
**********
教室の前で来ると白月くんが宮川さんと楽しそうに話していた。
私は昨日とは違う感情でそれを見ているしかできなかった……。


先生「えー、ですからここは……」

先生の話は耳を右から左と流れていき、すぐには寝れないので考え事をしていた。

⏰:07/02/25 01:13 📱:SO903i 🆔:84Fogguw


#45 [向日葵]
律[楽しそうに……]

さっきの律の言葉を思い出した。

『珊瑚君は……美男子なのにフレンドリーだよなぁ(←偏見)』

いやフレンドリーだから話しやすいんじゃない。彼独特の他の男子とはまた違うあの不思議な雰囲気が私を安らがしてくれている。

⏰:07/02/25 01:20 📱:SO903i 🆔:84Fogguw


#46 [向日葵]
そんなことを考えていると、ノロノロと瞼が落ちてきて、深い眠りについた。






…ビシ……

『…………ん?』

なにか顔に当たるような気がして眠りの淵から徐々に覚めてきた。

『気のせい……?』

……ビシ

『……じゃない』

⏰:07/02/25 01:25 📱:SO903i 🆔:84Fogguw


#47 [向日葵]
……ビシビシ

『…っだぁれがやってんだぁぁぁ!?(怒)』

ゆっくり目を開けてみると、起こした原因1があった。
消しゴムの欠片だ。

『こんーっな中学生みたいなことしてっ!男子同士でやるのはいいけど巻き添えにされる身……』

ビシ

おかしい……。明らかに。

⏰:07/02/25 01:30 📱:SO903i 🆔:84Fogguw


#48 [向日葵]
『こんなに命中率よく顔に当たるハズがない。』

飛んできた方向を確認してみると、白月君が手を振ってニコーっと笑っていた。睡眠を邪魔された怒りの方が強く今直接は言えないんで怒りのメールを送ることにした。

(本文)寝てる人わざわざ起こすなんてどうかと思いますけど

送信してから、ふて寝のように眠った。

⏰:07/02/25 01:36 📱:SO903i 🆔:84Fogguw


#49 [向日葵]
キーンコーンカーンコーン
白月「友姫ちゃん!!」

呼ばれたもののさっきのことがあってなので、顔はムスッとしていた。
手招きされたので私は廊下へ出た。

友姫「何か用?」

冷たく言い放った。

白月「あの……ゴメン。その、…俺人の気持ち考えないから……。新しい友達できて調子乗ってた。」

⏰:07/02/25 01:42 📱:SO903i 🆔:84Fogguw


#50 [向日葵]
小動物が怒られた時の様にしょぼんとしてしまったので、おかしくなって直ぐに許してしまった。

友姫「フフ……。ウソ。そんなに怒ってないよ。授業中寝るのも悪いしね。」

許してもらって白月君はほっとしたらしく、ニッコーと歯を見せて笑った。

⏰:07/02/25 01:46 📱:SO903i 🆔:84Fogguw


#51 [向日葵]
『ホント子供みたいだなぁ……』

と微笑ましく見ていたら

女子1「あ、暁ちゃぁん!!!」

後ろでなんとも可愛らしい声が聞こえた。
宮川さんだ。

白月「どうした?佳苗。」
佳苗「次、生物でしょ?教科書忘れたって言うから貸してあげにきたの!!」

教科書を渡すと、宮川さんはこっちを向いた。

⏰:07/02/25 01:53 📱:SO903i 🆔:84Fogguw


#52 [向日葵]
佳苗「東雲さんだよね?暁ちゃんの新しいお友達!初めまして!」

花のように笑うとはまさにこのこと。彼女の笑顔は目を奪う。

友姫「よろしく」

佳苗「そうだ!!東雲さんも一緒にお昼食べよ!」

白月「そうだ。そうしよ!」

『無理!!!!目の前でラヴラヴぶりを見せられたら私……っ』

⏰:07/02/25 01:59 📱:SO903i 🆔:84Fogguw


#53 [向日葵]
友姫「ありがとう。でも私は友達と食べてるから……」

佳苗「そっかぁ……残念……でもいつか一緒に食べようね☆」

ニコニコ笑う宮川さんに対し、笑っているけど、幸せそうな2人を目の前にした私は、ひきつって笑うことしかできなかった。


その後ろの気付かないところで珊瑚君は一部始終を見ていた。

⏰:07/02/25 02:03 📱:SO903i 🆔:84Fogguw


#54 [向日葵]
―――あっと言う間に放課後。

秋帆と律は掃除なので、本を読もうと図書室に行った。本を探しながら朝の白月くんと宮川さんを思い出していた。

『あー……なんか嫌だなぁ。気分悪い……。こぅ……モンモンする……』

(……モンモンモンモン……)

『あ゛ーー……』

モンモンしながら本を横歩きに探していると、何かにぶつかった。

ボスッ

⏰:07/02/25 02:11 📱:SO903i 🆔:84Fogguw


#55 [向日葵]
『んあ?』

珊瑚「悩みながら歩いてると危ねーぞ。」

友姫「わあ。珊瑚君!」

ぶつかったのは珊瑚君の胸だった。

友姫「ゴメン!」

珊瑚「気ぃつけろよ。」

そういって別の本棚な所まで移動して行った。
さっきまで珊瑚君のいた場所のすぐ後ろには柱があった。

⏰:07/02/25 02:20 📱:SO903i 🆔:84Fogguw


#56 [向日葵]
私は本を選んでる珊瑚君の方を見た。

『私がぶつかるの、……かばってくれた?』

珊瑚君は視線に気づき「ん?」とした表情をした。

私は仄かに笑って口の中で「ありがとう……」といった後、珊瑚君の隣に行った。

友姫「珊瑚君も本よく読むの?」

珊瑚「あぁ。放課後はほとんど図書室に入り浸ってる。」

友姫「お勧めってある?」

⏰:07/02/25 02:28 📱:SO903i 🆔:84Fogguw


#57 [向日葵]
珊瑚「桜井 栄子って知ってる?」

友姫「あぁ。聞いたことあるよ。」

珊瑚「俺はその人のが一番好き。これがこの人の作品で1日で読めた。」

そういって出してきた本は厚さ3センチはあるものだった。私は思わず目を見開いた。

友姫「……っこ、これ1日で!?」

珊瑚「あぁ。読む?」

⏰:07/02/25 02:35 📱:SO903i 🆔:84Fogguw


#58 [向日葵]
差し出された本はあのハ●ーポッターに負けず劣らずの厚さ。
ここで受けとるべきか、はたまた断るべきが。
悩んでいる私を見かねた珊瑚は

珊瑚「他のやつもあるけど……」

友姫「それでお願いします!!!!」

即答だった(笑)

⏰:07/02/25 02:37 📱:SO903i 🆔:84Fogguw


#59 [向日葵]
珊瑚「これなんかどう?」
友姫「黄昏……(本の題名)」

くれたのは1センチない小説だった。これなら読めそうだ。

友姫「ありがとう!絶対読むね!」

珊瑚「あぁ。」

⏰:07/02/25 02:43 📱:SO903i 🆔:84Fogguw


#60 [向日葵]
秋帆「ゆっきー。掃除終ったよー。かーえろー。」

友姫「あ、ウーン!じゃあ珊瑚君、また明日ね。バイバイ。」

珊瑚「じゃぁな。……」

『また……明日か。』

当たり前みたいに言ってくれるのが珊瑚は嬉しかった。そんな友姫に徐々に珊瑚は惹かれていった。

⏰:07/02/25 02:47 📱:SO903i 🆔:84Fogguw


#61 [向日葵]
**********
今日はここまでです
また感想&アドバイスお待ちしてます

⏰:07/02/25 02:50 📱:SO903i 🆔:84Fogguw


#62 [華]
お疲れ様ですッ
珊瑚君のさりげない優しさがメッチャツボですッ
続き楽しみに待ってま

⏰:07/02/25 02:54 📱:SH903i 🆔:NcEy7w7s


#63 [向日葵]
華さん感想板にも来て頂きありがとうございます私も珊瑚好きです自分の好みをぶちこみました(笑)

では少しですが、続きどうぞ(◎・ω・◎)

⏰:07/02/25 11:44 📱:SO903i 🆔:84Fogguw


#64 [向日葵]
*************
家に帰ってから早速珊瑚君推薦の本を読んで見ることにした。お腹が空いていたので、ご飯はすましたからあとはゆっくり見れる。
1ページ目をめくった途端メールが鳴った。

♪〜♪〜♪〜

メール。……白月君だ。

(本文)ヤッホー佳苗がさぁ、友姫ちゃんのこと気に入ったんだけど、明日の昼飯一緒に食わねぇ

⏰:07/02/25 11:51 📱:SO903i 🆔:84Fogguw


#65 [向日葵]
『だから嫌だってば……』
きっと友達としか見てないからこんなこと言うんだろう。そう思うと胸が、チリッと火傷した感じがした。
(返信)お誘いありがとう。でも1人だけカップルの中でに混じるのは心苦しいからいいです。

送信。あの息も止まるような笑顔をまた見てみたい。でもそれを最大限で見れるのは、きっと宮川さんだけだろう……。

<受信>♪〜♪〜♪〜

(本文)そっかぁあ、なら珊瑚誘おっかなら大丈夫っしょそれならどぅ

『そこまでして、食べたいかなぁ……宮川さんのためか……』

珊瑚君には悪いけど、いてくれた方が心強いのでそれでOKにした。

⏰:07/02/25 11:59 📱:SO903i 🆔:84Fogguw


#66 [向日葵]
(返信)それなら……うん。いいよ。

送信。

『なら秋帆と律に断り入れなくっちゃなぁ。』

秋帆がすねちゃいそうだけど(笑)でも断り続けたらずっとお誘いメールがきそうなので、ここで誘いに乗らなければ。

(新規メール)
秋帆。明日違う人と食べるからゴメンけど律と2人で食べてね。

送信。

⏰:07/02/25 12:07 📱:SO903i 🆔:84Fogguw


#67 [向日葵]
白月君にあぁは言ったけど正直後悔している。やっぱり珊瑚君が一緒と言えど気が乗らない。

[なんかあったら相談乗るから。]

珊瑚君が言ってくれた言葉が……急に愛しくなった……。

♪〜♪〜♪〜

(白月君からのメール)ホントにやったじゃあ珊瑚にしとくわぁ

それからはもぅ返さなかった。
しばらくして秋帆からすねすねメールがきた。返信した後ようやくく本の世界へ入ることができた。

⏰:07/02/25 12:18 📱:SO903i 🆔:84Fogguw


#68 [向日葵]
いくら時間がたっただろう。時計を見ると8時だった。

『随分よんだなぁー。ちょっと休憩』

背伸びをしていると携帯が鳴った。

♪〜♪〜♪〜

『誰だろー?』

⏰:07/02/25 12:24 📱:SO903i 🆔:84Fogguw


#69 [向日葵]
本の世界から呼び戻されたのでいささかまだ現実の実感が湧かない中、ノロノロと手を伸ばし、携帯を開くと珊瑚君からだった。

(本文)さっき暁から話聞いたけど、大丈夫なのか?

『心配してくれたんだ…なんていい人。』

その優しさが嬉しかった。心がほんわかなった。

⏰:07/02/25 12:33 📱:SO903i 🆔:84Fogguw


#70 [向日葵]
(返信)ゴメンナサイ。珊瑚君巻き込んじゃって。珊瑚君は食べる人いないの?

送信。
『そういえば珊瑚君バイト大丈夫なのかなぁ。もうそろそろだよねぇ。なのにメールくれたりす……』

そこまで考えて、ふと気が付いた。

『……さっきから、珊瑚君のことばっかり…考えてる』

少しの時間しか過ごしてないけど、珊瑚君の存在は私の中で少しずつ大きくなり初めてた。
あれだけの優しさをくれる人はそうそういない。
でもそれはきっと恋愛感情とかじゃなく、ただただ嬉しい気持ちでいっぱいだった。

⏰:07/02/25 12:45 📱:SO903i 🆔:84Fogguw


#71 [向日葵]
        
一気に本を読み終えた頃には12時だった。
ふぅ…と一息ついてると

♪〜♪〜♪〜

(珊瑚君からのメール)今バイト終わった。寝てたらゴメン。俺は基本1人だから大丈夫。ただ辛いんだったら無理するな。

『…わぁ……涙出そうだよ。』

(返信)ホント大丈夫だからってかそんなに気にしなくていいよ。でも、ありがとう。

送信。
『メールが来たら本読めたって報告しようかな。でも明日次読むやつみながらお勧め教えてもらいたいし…明日でいっかぁ。

⏰:07/02/25 12:55 📱:SO903i 🆔:84Fogguw


#72 [向日葵]
などと考えていると、メールが来た。

(本文)わかった。じゃあまた明日。おやすみ。

『なんかおやすみとか言われると、ちょっと照れちゃうなぁ…(笑)』

っと思いながら私の返信文も

(返信)ウン。おやすみなさい。

と入れた。
入れて嫌な気分にはならないだろうと結論付けてお風呂に入ることにした。

⏰:07/02/25 13:00 📱:SO903i 🆔:84Fogguw


#73 [向日葵]
***********
とりあえず第2章終りですあと、ここで一旦切りまぁす

⏰:07/02/25 13:01 📱:SO903i 🆔:84Fogguw


#74 [向日葵]
【第3章 本当の優しさ・・・切ない気持ち】

律「?あれ友姫はどこに行ったの?」

秋帆「今日は違う人と食べるんだって!」

律「なんでそんな不機嫌なのよ。」

秋帆「だって…だってだってぇ!!!!友姫取られたぁぁぁ!!!」

律「秋帆って時々可愛いこと言うよね。」

すねながら秋帆はおにぎりをかじった。

秋帆「モグモグ。だって最近宮川さんや、白月、それに寛和君と友達になってウチらほったらかしって感じなんだもん!」

律は言外に友姫のことが大好きでたまらないって言ってるなぁと思い、苦笑した。

⏰:07/02/26 00:41 📱:SO903i 🆔:9xO42zRI


#75 [向日葵]
―――――一方

友姫「どこで食べてるんだろう…」

友姫は誘われたはいいものの、「中庭」とだけしか聞いておらず、どの辺で食べてるかまでは聞いてなかった。
どうしたものかと考えていると

佳苗「あ、友姫ちゃん!こっちこっちー!!」

『あ、あんなトコに……って友姫ちゃん?!いつの間にそんな親しく……』

木で囲まれてる空間の中にいた。珊瑚君ももぅいるようだ。

⏰:07/02/26 00:49 📱:SO903i 🆔:9xO42zRI


#76 [向日葵]
白月「やっほー!!あー腹減ったぁ」

友姫「ゴメンナサイ。待たして。」

佳苗「全然♪私達も今来たトコだよ☆」

友姫「そっかぁ。良かった。」

そう言って珊瑚君の隣に座った。

友姫「おはよう。」

珊瑚「はよ。」

⏰:07/02/26 00:52 📱:SO903i 🆔:9xO42zRI


#77 [向日葵]
白月「おっ、佳苗の卵焼きうっまそー!!!もーっらい♪」

佳苗「あ!もぅ暁ちゃんったらぁ!!」

『いつもこんなのかなぁ……』

なんだか食べる気分じゃないけど、食べなきゃ午後はキツイ……。口に運ぶもののドコに入ってるかわからなかった。

佳苗「あ、ねぇ友姫ちゃん!」

友姫「えっ?あ、ハイ。」
佳苗「もぅウチらお友達なんだから、私のことは佳苗って呼んで!私も友姫ちゃんって呼ぶから!!」

友姫「はぁ……ウン」

『もぅ呼んでるけどねぇ』

⏰:07/02/26 00:58 📱:SO903i 🆔:9xO42zRI


#78 [向日葵]
それからは思った以上のラブラブぶりはなく、食事しながら会話をポツポツした。目の前ではあの笑顔が何度も見れた。
それが宮川さんのおかげだと思ったら、胸がチリッと痛んだ。

⏰:07/02/26 01:02 📱:SO903i 🆔:9xO42zRI


#79 [向日葵]
お昼ももぅ終わる頃。

珊瑚「そういえば、あの本読んだ?」

友姫「あ!読んだよ!!すっごくおもしろくって一気に読んじゃった!!さすが珊瑚君が選んだだけあるねー!!」

白月「あれ?友姫ちゃん珊瑚のことは名前で呼んでるんだ?なんで?」
・・・ドクン・・・

『あ…しまった。』

忘れてた。そのこと。いやでも私は別に悪いことはしてないから、堂々としとけばいいんだ。
私が黙りこんでしまったのをどぅ取ったのか、白月君はニマァと笑った。

⏰:07/02/26 01:07 📱:SO903i 🆔:9xO42zRI


#80 [向日葵]
白月「な・る・ほ・ど・ね♪そーゆーわけかぁ♪♪♪」

なんのことか分からず、私と珊瑚君は顔を合わした。次の瞬間、私は目の前が真っ白になった。

白月「友姫ちゃんはぁ、珊瑚のことが好き…なんだ。ハハハ。いや参ったなぁ♪だから俺のこと名前で呼ばなかったんだ。」

『チガウ……』

白月「今日でも珊瑚が来るからOKしたんでしょ?」

『チガウ……全然チガウ……っ』

⏰:07/02/26 01:13 📱:SO903i 🆔:9xO42zRI


#81 [向日葵]
白月「言ってくれればちゃんとセッティングし…」

友姫「っがうって言ってるでしょ!!!!!!!」

シーン・・・

私は白月君の言葉を遮って、大声で否定した。
すごく悔しくて虚しかったんだ。

⏰:07/02/26 01:16 📱:SO903i 🆔:9xO42zRI


#82 [向日葵]
友姫「別に…なんの意味もないっ……私は…わ……私は私なり……に…っ」

そこで言葉に詰まると、目の前が目をつむったみたいに暗くなった。
珊瑚君が左片手で私の目元を隠したのだ。

珊瑚「ちょっとは人の気持ちを考えたらどうだ。」

目で見るより耳だけの方が人の感情はよくわかると言うことを初めて気づいた。珊瑚君は落ち着いた声で怒っていた。

⏰:07/02/26 01:21 📱:SO903i 🆔:9xO42zRI


#83 [向日葵]
目を塞がれているからわからないが、2人は愕然としているのが空気でわかった。

白月「あ…あの、友姫ちゃんっ!ゴメン!!」

「大丈夫」と答える前に、珊瑚君がどこかへと目を隠したまま連れてってしまった。

佳苗「さっきのは明らか暁ちゃんが悪いよ!!」

白月「ウン。でも冗談のつもりだったのに…」

佳苗「……」

⏰:07/02/26 01:26 📱:SO903i 🆔:9xO42zRI


#84 [向日葵]
されるがままになって、私は珊瑚君に連れて行かれてた。

ガラガラガラ……ガラガラピシャン

『どこの教室に入ったんだろう……』

カツカツカツ……ピタッ

止まってようやく目を解放された。そこは人目につかないところで、ちょっと埃っぽいトコだった。

⏰:07/02/26 01:29 📱:SO903i 🆔:9xO42zRI


#85 [向日葵]
友姫「びっくりしたぁ。急に前が見えなくなったから。」

ハハハと声だけで笑った。珊瑚君はそれをただ見ていた。

友姫「ハハハ。ハ……」

急にさっきの気持ちがおしよせてきて、気付けば頬に熱い雫流れていた。



律「友姫遅いねぇ。」

秋帆「あ、そーいえば…」
キーンコーンカーンコーン
秋帆「あ、本令なっちゃった。」

律「メールでもいれとく?」

秋帆「そーしよっかぁ。」

⏰:07/02/26 01:39 📱:SO903i 🆔:9xO42zRI


#86 [向日葵]
――――――……
友姫「っ……ひっ……」

ただただ流れる涙そのままに私は泣いた。
悔しかった。いいように言われるのが。
虚しかった。そこまで自分が眼中に無いことが。
挙げ句の果ては珊瑚君にまで嫌な思いをさせてしまった。

ヴーヴーヴー

⏰:07/02/26 01:43 📱:SO903i 🆔:9xO42zRI


#87 [向日葵]
(律からのメール)友姫今ドコにいんの?授業始まったよ!

友姫「―っあ!」

悲しいことで忘れてしまっていた。授業の存在。

友姫「珊瑚君ゴメンナサイ。じゅ…っく、じゅぎょ…始まってるっグス」

珊瑚「別にいぃよ。」

友姫「じゃあ私も帰るからっ」

珊瑚「暁がいる教室に帰れるって言うの?」

ハッ

それはきっと無理だ。教室で泣くのはゴメンだ。
私は大人しく座った。

友姫「ホント……ゴメンナサイ……」

珊瑚君も隣に座った。

友姫「めっわくっかけて……スイマセンっく。」

だいぶん落ち着いてきたのでしゃくりが出る。

⏰:07/02/26 01:54 📱:SO903i 🆔:9xO42zRI


#88 [向日葵]
珊瑚「暁のこと、誰にも言ってないんだろ?」

コクンと頷いた。

珊瑚「なら、俺しか愚痴聞くやついないだろ…?」

『あっ……』

珊瑚「言っただろ。相談乗るって。」

『ウン……言ってくれた。』

⏰:07/02/26 01:57 📱:SO903i 🆔:9xO42zRI


#89 [向日葵]
まだあって間もないのに、優しさをくれた。

友姫「私…まだ白月君のコト好きかわからないんだ。だって……っ」

一目ぼれなんてこの世には存在しないと思っていたからだ。
何故よく知りもしない人のことを好きになれるのかわからなかった。

友姫「でも、あの瞬間。本当に私の中で何か変わった気がした。……なのに」

今日のあの事件だ。

⏰:07/02/26 02:02 📱:SO903i 🆔:9xO42zRI


#90 [向日葵]
変わったと自覚しても、あの態度じゃ変わったところでどうなるって言うの?
……それに

友姫「珊瑚君まで嫌な思い……させちゃって……」

何度珊瑚君が心の支えとなったんだろ。なのに、私が巻き込んでしまったせいで、珊瑚君を傷付けてしまった。

友姫「……うっ、ゴメンナサイっ……」

最低だ。私。そぅ思うと、また涙が出てきた。

⏰:07/02/26 02:06 📱:SO903i 🆔:9xO42zRI


#91 [向日葵]
しばらく間が開いた。
それから珊瑚君が

珊瑚「……終りか?」

私は頷いた。

珊瑚「一番苦しい思いをしてるのはお前だろ?」

友姫「それじゃ白月君が悪者になっちゃうっ……」

彼も悪気があったわけじゃない。しかも私の気持ちを知らないんだからなおさらだ。

⏰:07/02/26 02:10 📱:SO903i 🆔:9xO42zRI


#92 [向日葵]
珊瑚「悪者じゃないことぐらい承知してる。でもため息つきたくなるだろ。」

私は涙で潤んだ目を少し開いた。

珊瑚「なら今は自分のことだけで泣いてろ。俺は別に迷惑なんてかかってない。ただ暁がムカついただけだ。」

目をパシャパシャと瞬きさした。大分、涙は枯れてきた。

『この人はなんでここまで私に優しくしてくれるんだろ……』

⏰:07/02/26 02:15 📱:SO903i 🆔:9xO42zRI


#93 [向日葵]
珊瑚君は自分を見ていた私に気づき、制服の袖でぐいぐいと涙を拭いてくれた。そのあと、優しく頭を撫でてくれた。

・・・トクン・・・

『…………あれ……?』

そして珊瑚君の笑顔を初めてみた。穏やかな温かい笑顔。

珊瑚「俺は友姫の助ける人だから…もぅ泣くな。」

その瞬間

・・・ドクン・・・

心臓が跳ねた。

⏰:07/02/26 02:20 📱:SO903i 🆔:9xO42zRI


#94 [向日葵]
初めて[友姫]と名前を呼んでくれたその声は、私の耳へ溶けて、代わりに顔の温度と動悸を上げた。

『え……?何…コレ。これじゃまるで私……』

硬直してる私に珊瑚くんはさらに優しい顔をして

珊瑚「…ん?どうした……?」

『私――――っっ!!』

⏰:07/02/26 02:24 📱:SO903i 🆔:9xO42zRI


#95 [向日葵]
西日が窓から入って私達を照らす。私は珊瑚君がキラキラと輝いて見えた。
それは涙の影響ではない。驚きと同時にどこかへ飛んでいってしまったのだから。

・・ドクン・・ドクン・・ドクン・・ドクン・・

段々と動悸が確実なものへと変わっていった。
私と珊瑚君は見つめあったまま。

⏰:07/02/26 02:28 📱:SO903i 🆔:9xO42zRI


#96 [向日葵]
今、時が止まってるような気がした。丁度白月君のあの笑顔を見たときの様に。
珊瑚君は何も言わない。ただ見つめるだけ。私も言葉が出てこなかった。何故かずっと見つめていたかった。……すると

キーンコーンカーンコーン
5時間目が終わるチャイムが耳を通りすぎた。
一気に現実へ引き戻される。

⏰:07/02/26 02:31 📱:SO903i 🆔:9xO42zRI


#97 [向日葵]
友姫「じゅ…っ授業終わっちゃったねっ。教室戻ろっか!」

珊瑚「そーだな。」

至って平静を装ったけど、耳の中は心臓の音で埋め尽されていた。

―――――…

秋帆「あ、ちょっと友姫ー!!!!」

教室の方を見ると、ドアのトコで秋帆が待っていた。
秋帆「ちょっとどこ行ってたのー?!」

⏰:07/02/26 02:35 📱:SO903i 🆔:9xO42zRI


#98 [向日葵]
友姫「あ、ちょっと気分が悪くて保健室に…」

秋帆「え!大丈夫?」

友姫「ウン。ちゃんと休んだから。」

秋帆「そう?良かった♪あんまり無理しちゃダメよ?」

そこまで言うとクラスの誰かに呼ばれて秋帆は教室へと入って行った。

D組の方を見ると、珊瑚君がドアのトコで私がちゃんと入るかどうか見届けてるようだった。

⏰:07/02/26 02:40 📱:SO903i 🆔:9xO42zRI


#99 [向日葵]
友姫「ありがとう。大丈夫だから。じゃあ…また…。」

仄かに笑ってそう告げた。
珊瑚「じゃあ。」

珊瑚君もそう言って教室の中へ入って行った。
私は暫く珊瑚君が居た場所を見つめた。
まるで愛しい人が旅に行ってしまったように名残惜しく……

⏰:07/02/26 02:43 📱:SO903i 🆔:9xO42zRI


#100 [向日葵]
私は教室に入ろうとして、もう一回さっきの場所を見つめてから、教室へと入っていった……。

⏰:07/02/26 02:44 📱:SO903i 🆔:9xO42zRI


#101 [向日葵]
第3章終りですなんか一気にガーッと書いちゃいましたぁしかもきづけばもう100感激です

では今日はこの辺で

感想&アドバイス心よりお待ちしてます

⏰:07/02/26 02:47 📱:SO903i 🆔:9xO42zRI


#102 [向日葵]
【第4章 心・・・本音】

律「好きな人がいるー?!」
私はコクンと頷く。

律「しかも2人。」

また頷く。
律は驚きを隠せないようだ。私達は今、中庭のベンチに座っている。冷たい風が吹き抜けた。

⏰:07/02/27 01:29 📱:SO903i 🆔:nghIfmlM


#103 [向日葵]
律「と……とてもこの前まで興味なかった人の発言とは思えないわ…。」

そんなの私だってそうだ。しかもついこの頃知り合った人。

友姫「でも私勘違いじゃないかなぁ…」

律「?勘違い?」

友姫「珊瑚君の優しさに甘えてるだけだとか…」

恋愛超若葉マークの私はちゃんとこの気持ちがあっているかどうか、律に答え合わせをしてもらいたかった。

⏰:07/02/27 01:34 📱:SO903i 🆔:nghIfmlM


#104 [向日葵]
律「甘えって…その優しさで報われない惨めな自分を助けてもらうために寛和を補助品にしてるの?」

友姫「!!!そんなわけない!!!」

あんな優しさをくれる人なんて滅多にいない。そんな自分勝手な欲求のために振り回してはいけない。

友姫「そんなヒドイことに私は珊瑚君を利用したりしない…っ!!」

律「じゃぁ大丈夫じゃない。ちゃぁんと気持ち持ててるじゃない。」

私はホッとした。

『よかった。この気持ちが本物で……』

⏰:07/02/27 01:44 📱:SO903i 🆔:nghIfmlM


#105 [向日葵]
でも律は思った。

『この子自覚ないのかしら…いまの話からすると友姫のホントに好きな人って……ま、それは自分で気付かすのが一番ね。』

律「そーいえばこの事ちゃんと秋帆にもいいなさいよー?」

私が律だけに言ったのは、秋帆に話すと変なテンションになりそうで話にならなそうだったからだ。
その分、律は冷静沈着でしっかり分析してくれるので、先に律に話すことにした。

友姫「うんそりゃ。」

⏰:07/02/27 01:49 📱:SO903i 🆔:nghIfmlM


#106 [向日葵]
律「秋帆は友姫大好きだからねぇ。すねちゃうわよ。」

すねてる秋帆が容易に想像出来たので、おかしくて口が笑ってしまった。

律「もちろん私もね?」

と律が目の前で言ったので私はニコォっと笑った。
そして2人そろって教室に帰った。

⏰:07/02/27 01:53 📱:SO903i 🆔:nghIfmlM


#107 [向日葵]
秋帆「あ、友姫ー律ー。どこ行ってたのー?私を置いてー!」

律「保健室についてきてもらったの。それに秋帆は今日までの課題が終わってなかったでしょ?」

秋帆「ふーんだ!2人がどっか行ってる間に終わっちゃったもーん!!」

友姫「ゴメンネ。秋帆。」
申し訳無さそうに誤った私を見て、秋帆はニィッと笑った。

⏰:07/02/27 01:57 📱:SO903i 🆔:nghIfmlM


#108 [向日葵]
秋帆「じょーだんよ!!!ホントに怒るわけないでしょー!!!!!!」

と言って秋帆は私に抱きついた。そこで、何かをふと思い出したのか、「あ」と言った。

秋帆「そういえば、宮川さんが探してたよ?」

・・・ドキン・・・

あのこと以来、白月君や宮川さんとは喋っていない。私も話と言うか、謝りたかった。あんな冗談で本気になって、怒鳴って、場の空気を悪くしてしまったのだから。
けどどこかで傷つけられたのを根に持っているのか、自分からは謝りに行こうとは思わなかった。

⏰:07/02/27 02:03 📱:SO903i 🆔:nghIfmlM


#109 [向日葵]
――――……

キーンコーンカーンコーン
『あー1時間目終わったー。さぁって、2時間目はっとぉ……』

佳苗「ゆっきちゃぁん♪」
友姫「ふぇい!」

いきなりで変な声が出てしまった。

佳苗「ゴメンネ!驚かしちゃった?!」

友姫「あー……平気平気ー。」

佳苗「ちょっとー……いい?」

そう言って佳苗ちゃんは私を廊下に呼び出した。

⏰:07/02/27 02:07 📱:SO903i 🆔:nghIfmlM


#110 [向日葵]
佳苗「この前は…ホントに暁ちゃんが無神経なこと言ってゴメンネ。」

友姫「あ、そんなこと!全然気にしてないよ!」

佳苗「暁ちゃん。謝りたいんだけど、すごくへこんでて……だから代わりに私が謝ります。」

友姫「あのっ、ちゃんと悪気が無かったことは知ってるから、ホント気にしないで!」

佳苗「…ありがとう。」

佳苗ちゃんは可愛らしい笑顔を作った。

⏰:07/02/27 02:12 📱:SO903i 🆔:nghIfmlM


#111 [向日葵]
佳苗「それでね…私……あの時気付いちゃったの。」
・・・ドクン・・・

『……え?……まさか…』
佳苗「友姫ちゃんは……暁ちゃんが好きなんだね。」
『――っバレた!!!!!』

友姫「ゴッ…ゴメンナサイ!!!!!!」

私は勢いよき頭を下げた。訳がわかんないけどでも、どうしても謝らなきゃいけないような気がした。

⏰:07/02/27 02:16 📱:SO903i 🆔:nghIfmlM


#112 [向日葵]
友姫「でっでも……っまだわからいの!!!私っ!!それでっ、2人の仲を引き裂こうだなんて思ってもない。本当だよ?!……っでもゴメンナサイ!!!!」

ひとしきり無我夢中で謝った。すると、佳苗ちゃんの白い綺麗な指が、私の頬に触れて、頭を上げさした。
佳苗「どうして謝るの?」
仄かに笑って、私を見つめた。

友姫「えっ……」

私はかすれた声しかでなかった。

⏰:07/02/27 02:21 📱:SO903i 🆔:nghIfmlM


#113 [向日葵]
佳苗「友姫ちゃんは好きになっただけでしょ?その人にただ私がいてしまっただけ。友姫ちゃんは何も悪くないじゃない。」

佳苗ちゃんは私の手をとり、まるで子供をなだめる母のように優しく私を諭した。そして、柔らかく笑い、
佳苗「友姫ちゃんはホントいい子だね。大好きだよ。でも……」

そこで彼女は悲しそうに笑った。

佳苗「暁ちゃんだけは……いくら大好きな友姫ちゃんでも譲れないんだぁ…。」
私は頷くので精一杯だった。だってなんて言っていいかわからなかったんだ。

⏰:07/02/27 02:29 📱:SO903i 🆔:nghIfmlM


#114 [向日葵]
**********
明日早いんで今日は寝ますねぇ(*´∀`)

感想、アドバイス、待ってます

ではお休みなさい

⏰:07/02/27 02:31 📱:SO903i 🆔:nghIfmlM


#115 [妃芽]
楽しいです☆
続き待ってます!

⏰:07/02/27 18:32 📱:W43T 🆔:☆☆☆


#116 [向日葵]
妃芽さん
読んで頂いて嬉しいです大変残念なんですが、明日卒業式なんで今日の更新は控えさせてもらいます
よかったら感想坂に来てください

⏰:07/02/27 22:52 📱:SO903i 🆔:nghIfmlM


#117 [向日葵]
友姫「あ、……あの、ね?私…もう1人好きな人いるんだ。その人も…まだわかんないけどっ。最悪だよね…」

佳苗ちゃんは首をゆっくり横に振った。そして次の私の言葉を待っているようだった。

友姫「わっ…私……っ珊瑚君が好きなの!」

佳苗ちゃんは少し驚いていたが、また笑顔に戻って「そぅ」と言った。

佳苗「暁ちゃんとのことなら無理だけど、珊瑚君なら頑張って応援するよ。」

⏰:07/03/01 01:04 📱:SO903i 🆔:9/xESeIw


#118 [向日葵]
友姫「ウン。ありがと……。ゴメンナサイ……」

佳苗「フフ。だから謝らなくていいって!お互い頑張ろうね!」

そう言って佳苗ちゃんはクラスへと戻って行った。
ちなみに佳苗ちゃんは珊瑚君と同じE組だ。

友姫「……ウン」

『頑張る。この気持ちが本当かどうか……』

私はもしかしたらもうわかってるのかもしれない。でも確信ができない。間違えてしまったら、相手に失礼だから……。

⏰:07/03/01 01:09 📱:SO903i 🆔:9/xESeIw


#119 [向日葵]
―――――……

カキーン

先生「アウトー。ハイ次ー!」

現在体育の時間。3時間目の体育ほどキツイものはない。何故かって?……お腹がヤバイ……。つまり減っているからだ。
『ぁあぁぁ……ご飯ー……体力根こそぎもってかれちゃうよー…。』

そんなことをマウンドから結構離れたところを守りながら(つまり今は守備をしている)考えてると

バスーン

男子「オラいったぞー!」

⏰:07/03/01 01:16 📱:SO903i 🆔:9/xESeIw


#120 [向日葵]
男子1「オイこっちこっちー」

男子2「シュートシュートォ!」

後ろでは男子がサッカーをしていた。元気よく走っている。

『男子ってお腹へんないのかなぁ。あ、早弁してるからそれで?』

白月「おぉい野田ぁ(多分クラスの男子)こっちこっちー!」

その声を聞いてハッとした。久しぶりの白月君だ。

⏰:07/03/01 01:21 📱:SO903i 🆔:9/xESeIw


#121 [向日葵]
『さわやかだから汗が似合うなぁ。』

でも不思議。笑っている彼を見ても前のような衝撃は走らない。
つい見てはしまうけれど、時間が止まるような感覚には襲われない。
そんな時だった。

白月「珊瑚ー!!パァァスッ!!!!」

『えっ……』

ドキ・・・・・

⏰:07/03/01 01:25 📱:SO903i 🆔:9/xESeIw


#122 [向日葵]
ボールが宙に舞って、珊瑚君の近くまで落ちてきた。
『…あ。そうだ。体育クラスE組だから一緒だったんだ。』

体育は3クラスずつで受けているため、珊瑚君や佳苗ちゃんも一緒なのだ。珊瑚君の存在が抜けていた。
ボールを受け取った珊瑚君は、ディフェンスをくぐりぬけ、ゴール前まですぐきた。

『わ……すごい……』

⏰:07/03/01 01:31 📱:SO903i 🆔:9/xESeIw


#123 [向日葵]
カキーン……

金属音により守備であることを思い出し、ボールが来てないことを確認した。バッターの子は一塁に行けたらしい。
その事をとりあえず確認して、また男子の方へ目をやった。

白月「珊瑚ナイスー!!」

ゴールしたらしく、白月君と珊瑚君は手を上でパンッと叩きあっていた。

⏰:07/03/01 01:36 📱:SO903i 🆔:9/xESeIw


#124 [向日葵]
『ゴールしたんだ……。見たかったなぁ…。――…ハッ!何考えてんの私は!!』
本来の自分の役目を思い出し、私はマウンドの方へ目をやった。
すると

?「――っない!!!!」

『ん?誰かが遠くで叫んで……』

バッコ―――…ン!!!!!!

『☆◎◆@¥★%?!?!』

⏰:07/03/01 01:43 📱:SO903i 🆔:9/xESeIw


#125 [向日葵]
頭に衝撃が走った。何があったか分からず、目の前がクラクラチカチカして、その場に座りこんだ。

『えっ?!えっ?!』

とりあえず、衝撃が強かった所を押さえる。痛みはいまのとこない。どちらかと言えば驚きの方が大きい。

秋帆「友姫!!!!大丈夫?!」
律「頭打ったの?!」

⏰:07/03/01 01:48 📱:SO903i 🆔:9/xESeIw


#126 [向日葵]
友姫「?????ウン。らしい……?」

状況を知るためにチカチかする目を動かした。
近くにサッカーボールが落ちている。たぶんこれが原因だ。

友姫「あぁ。飛んできたのね……」

男の子の力は侮れないなぁ。なんて痛みよりそっちに驚いた。意外と冷静な自分である。

白月「―――オイ!!大丈夫?!」

っと白月君が走ってやってきた。犯人は彼らしい。

⏰:07/03/01 01:54 📱:SO903i 🆔:9/xESeIw


#127 [向日葵]
プチン

『ん?プチン?』

秋帆「大丈夫じゃないわー!!!!!このっノーコン!!!もしも顔だったらどうしてくれるのよっ!!!!!!」

白月「い、いや、その、あ、あの……」

佳苗「ゴメンナサイ!!友姫ちゃん保健室に行ってきた方がいいよ?」

佳苗ちゃんまで出てきてしまった。大騒ぎだ。

秋帆「だいったいここまで飛ばすなんてどんだけバカ力なのよ!!!!!!」

律「ちょっと秋帆。落ち着きなさい。白月に怒っても仕方ないでしょ。」

⏰:07/03/01 02:00 📱:SO903i 🆔:9/xESeIw


#128 [向日葵]
秋帆の怒りに白月君はタジタジだ。言葉にする前に遮るかのように秋帆に責められた。

友姫「いやあの大したことないから、とりあえず保健室に行くよ。」

白月「!なら俺連れて行くよ!ハイ乗って!!!!」

と白月君は後ろを向きおんぶする体勢になった。つまりそれで私を連れて行くと……。

『さすがにそれは佳苗ちゃん云々の前に無理です!』

友姫「あ、あのちゃんと自分の足で歩けるか……ら――――っ?!?!?!」

⏰:07/03/01 02:06 📱:SO903i 🆔:9/xESeIw


#129 [向日葵]
いきなり体が浮いたのでびっくりした。目の焦点を合わせると、なんと……珊瑚君の顔が間近!!!
私は世の女性の憧れ。お姫様抱っこをされているのだ。

友姫「えっ?!ぇぇえ?!」

白月「オイ珊瑚。俺が怪我さしたんだから俺が連れて行くってー。」

珊瑚「自分の状況を考えるんだな。それにツベコベ言う前にさっさと連れていけ。」

それだけ言うと颯爽(さっそう)とグラウンドを横切って、私を運んでいった。

⏰:07/03/01 02:12 📱:SO903i 🆔:9/xESeIw


#130 [向日葵]
『ど……どこ掴んだらいいんだろ……』

抱っこされたことで余計にパニックになると同時に、顔の熱が帯ていくのを感じながら、珊瑚君の腕の中で大人しく運ばれる私。

『目立ちたくないから1人で行こうと思ったのに……』

逆に目立つハメになってしまった……。

⏰:07/03/01 02:15 📱:SO903i 🆔:9/xESeIw


#131 [向日葵]
***********
キリがいいので今日はここまでです

感想、アドバイス、お待ちしてます

⏰:07/03/01 02:17 📱:SO903i 🆔:9/xESeIw


#132 [向日葵]
保健医「大丈夫よー。クラクラしたのは脳しんとうだと思うから!気になるようだったら病院行きなさいよ?頭は恐いからねー。一応冷やそっか?……あれ……?氷がないなぁ……。ちょっと待ってて!」

ガラガラガラ……ガラガラピシャン

……保健室に微妙な空気が流れる


『わ、話題……話題……』

⏰:07/03/02 00:42 📱:SO903i 🆔:2jSs07xw


#133 [向日葵]
友姫「あ、あのありがとう!あ!本読めたよ!!おもしろかった!」

珊瑚「そうか。よかった。」

『か、……会話終了……っ』

珊瑚「大抵は図書室に入り浸ってるから、いつでも来い。」

『会話続いてたぁ……』

友姫「そうなんだ。また行くよ。」

[いつでも来い。]

なんか珊瑚君のテリトリーに入ることを許されたようで、嬉しかった。

⏰:07/03/02 00:52 📱:SO903i 🆔:2jSs07xw


#134 [向日葵]
珊瑚「頭……大丈夫か?」
友姫「!ぁ……大丈夫。珊瑚君が早く運んでくれたし。ゴメンネ。重かったでしょ?ハハ!」

少し笑った後、なんか間があった。

『…?アレ……。なんか変なこと言った?』

珊瑚「いや、軽すぎてびっくりした……。ちゃんと食ってんのか?」

友姫「え……」

⏰:07/03/02 01:00 📱:SO903i 🆔:2jSs07xw


#135 [向日葵]
その時初めて珊瑚君の手をみた。大きくて、ゴツゴツした手だ。

『私、この手に抱えられて……』

カアァァァァァァ
気付いた瞬間恥ずかしくなった。赤い顔を見られたくなくてうつむいた。

珊瑚「……?どうした?頭痛むのか?」

サラッ……

そう言って私を抱き抱えた手で私の頭を撫でた。

⏰:07/03/02 01:09 📱:SO903i 🆔:2jSs07xw


#136 [向日葵]
ビクッ……!

友姫「―――っひゃあ!」
珊瑚「あ!ゴメン!痛いとこか?」

友姫「ち、……違うの…っ。ただっ」

ただ、すごく優しく触れたから、びっくりして……っ
・・・トクン・・・トクン

⏰:07/03/02 01:14 📱:SO903i 🆔:2jSs07xw


#137 [向日葵]
するとさっきよりももっと優しく頭を撫でてきた。

珊瑚「大丈夫か……?」

友姫「―――……っ」

・・・・トクン

どうして……そんなに優しく触れてくれるんだろ。

律[甘えじゃないよ。それは。]

・・ドクンッ!!

『律…私……っ』

もうわかったよ。私は。

⏰:07/03/02 01:19 📱:SO903i 🆔:2jSs07xw


#138 [向日葵]
珊瑚「…?友姫?どうし――。」

私―――っ。珊瑚君が好きだっ。
気付いて私は珊瑚君をみた。珊瑚君もこっちを見ていた。
また、図書室であった、時間が止まったような感覚が訪れた。

『あれ?待って?どうして珊瑚君も見つめてるんだれう……?』

だって普通何も思ってないなら、こんな穏やかな目を向けて……

『えっ……?ぇ……?』

⏰:07/03/02 01:27 📱:SO903i 🆔:2jSs07xw


#139 [向日葵]
・・・・ドクン・・ドクン

友姫「さ……珊瑚く……」
ガラガラ

保健医「はぁい。ときめきあってる途中ゴメンよー!!早くしないと氷溶けるんでねー。」

あまりに急に入ってきたのでズッコケそうになった。ってか先生聞いてたって言うか見てたな……。

珊瑚「アホ。んなわけないだろ。早く氷渡してやれ。」

⏰:07/03/02 01:41 📱:SO903i 🆔:2jSs07xw


#140 [向日葵]
[んなわけないだろ。]

『ハ……ハハ……そうだよね。』

そんなわけないか……。

保健医「はいオッケー!今日は安静にしときなさいよー。」

友姫「ハイ。ありがとうございました。」

保健医「ハイハァイ☆あ、あと寛和君。」

珊瑚君は呼ばれたので、私は先に保健室を出た。どうやら何か話してるらしい。

⏰:07/03/02 01:45 📱:SO903i 🆔:2jSs07xw


#141 [向日葵]
保健医「しっかり守ってやんなよ?ナイトさん☆」

珊瑚「…うっせぇ。」

バシン!!!!

珊瑚君は出てくるなり急に勢いよくドアを閉めたから私はびっくりして飛びはねてしまった。

友姫「?????ど、どーしたの?」

珊瑚「いや…。なんでもない……。」

⏰:07/03/02 01:48 📱:SO903i 🆔:2jSs07xw


#142 [向日葵]
何がなんだかわからなかったが、私達は授業へ戻った。

――――昼休み……

秋帆「いっやー!でもあれはすごかったねー!!他のクラスでも話題だよー?!」

友姫「ブハッ!」

思わず飲んでいたお茶を吹き出してしまった。

友姫「もぅ広まったの?!」
律「人の噂もなんてやらだわね……しばらくは耐えなさいよ〜?」

⏰:07/03/02 01:55 📱:SO903i 🆔:2jSs07xw


#143 [向日葵]
友姫「た、耐えろって言われても……」

珊瑚君を好きな人は傷つくだろうし、ましてや珊瑚君の好きな人まで傷ついちゃったら……っ!

思っていることを察した律は

律「寛和ファンっぽい子達なら、公認してたわよ。」
友姫「えっ?」

思わずスットンキョンな声を出してしまった。

⏰:07/03/02 01:58 📱:SO903i 🆔:2jSs07xw


#144 [向日葵]
律「廊下でね…」

<律回想>

ファン1「東雲さんなら私は認めるわ!!!!」

ファン2「可愛いいし、いい子だもん!!」

ファン3「美男美女よね!!」

<回想終了>

律「―――って言ってたし。おめでとう。」

友姫「あの、本人達の意思無視しないでいただけます?(私はともかく)」

⏰:07/03/02 02:03 📱:SO903i 🆔:2jSs07xw


#145 [向日葵]
『私は……嬉しいけど…。』

珊瑚君にとってはいい迷惑だろう。
ただの親切がこんなことに発展してしまったのだから。複雑な気分だ。

『あぁぁ…。弱ったなぁ……。』

⏰:07/03/02 02:06 📱:SO903i 🆔:2jSs07xw


#146 [向日葵]
第4章終りでぇす

感想、アドバイスお待ちしてます

⏰:07/03/02 02:07 📱:SO903i 🆔:2jSs07xw


#147 [あはっ]
友姫
ってなんて読むの

⏰:07/03/02 02:07 📱:N903i 🆔:☆☆☆


#148 [向日葵]
ゆきですよすいませんふりがなできてなくて

⏰:07/03/02 02:12 📱:SO903i 🆔:2jSs07xw


#149 [向日葵]
【第5章 悩む・・・故に焦がれる】


いつものように図書室で本を探していた。

珊瑚「友姫はどーゆー系が好きなんだ?」

友姫「えぇーっとねぇ。ミステリー系かなぁ。ダヴィンチコードとか好き。」

珊瑚「じゃあこれは?」

出してくれたのは1〜2センチほどの本。

友姫「あぁ〜……読めるかなぁ……。」

⏰:07/03/03 01:32 📱:SO903i 🆔:CjrIyzhI


#150 [向日葵]
私は読むのが早い方ではない。どちらかと言えば遅い方だ。前のは薄かったので短時間ですんだが、今回のは2〜3日かかるだろう。

珊瑚「そんなにいそがなくても、ゆっくり読めばいいだろ?」

友姫「だって早く珊瑚のお勧め聞きたいから。」

ニッコリ笑って言ったものの、それは取りようによっては早く会いたいと言ってるようではないか?

⏰:07/03/03 01:38 📱:SO903i 🆔:CjrIyzhI


#151 [向日葵]
『ハッ!!!なんてことを…っ!!!!』

気が付いて顔が熱くなった。一方何も気にしなかった珊瑚君は

珊瑚「そうか……」

と呟いて目を細めながら本棚を見ていた。
私はそんな珊瑚君に見とれた。

――――変わってこちら図書室利用者の声。

生徒1「いちゃつくならよそでやれ。」

生徒2「私も彼氏欲しいな……」

生徒3「東雲さん!!!!好きだったのに!!!!!」

当の本人達は幸せオーラで気付きゃしないのであった。

⏰:07/03/03 01:46 📱:SO903i 🆔:CjrIyzhI


#152 [向日葵]
――――……

秋帆「まぁぁぁぁった放課後図書室デート?!あ・じ・け・なぁぁい!!」

友姫「デートじゃない。」
即否定した。

律「でも好きって気付いたんでしょ?」

友姫「…っ!――そ、そぅだけど……」

後半になるにつれ、声が小さくなっていき、顔から湯気が出た。
そんな私に、秋帆と律は

秋帆・律「カンワイ―――ぃ

とキュンとしていた(らしい。)

⏰:07/03/03 01:52 📱:SO903i 🆔:CjrIyzhI


#153 [向日葵]
大体彼女じゃないのにデートなんてありえない。
ってか自覚したのはいいものの、変な態度とって嫌われるのは絶対嫌だ。それに……

『今は……側にいるだけで充分だし……』

ボッ!!!
顔発火。

友姫「うわぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

秋帆「うぇっ?!友姫?!?!」

律「どうしちゃったの?!」

⏰:07/03/03 01:58 📱:SO903i 🆔:CjrIyzhI


#154 [向日葵]
『おかしい!!!明らか思考回路が乙女モード!!!!』


今までこんなこと(乙女モード)を経験したことない私は、全身がこそばゆくなる気分だった。慣れないコトをするのは体に毒だ……。

私豹変にビビりまくりの秋帆と律は、両手を合わせて身を震わせていた。

秋帆「りりりり律。友姫が変だ。」

律「だっ大丈夫っ!!まだ理性はあるから(?)」

⏰:07/03/03 02:06 📱:SO903i 🆔:CjrIyzhI


#155 [向日葵]
私はもともとそんなに感情を表に出す方ではないので、こーゆーのは極希である。なので驚かれる事が多い。

『ぁぁぁ私変っっ……変だよぉっ』

怯えている2人をよそに私は頭を抱えていた。

⏰:07/03/03 02:09 📱:SO903i 🆔:CjrIyzhI


#156 [向日葵]
―――……次の日

佳苗「友姫ちゃ―――ん♪」

友姫「あぁ佳苗ちゃん。どうしたの?」

佳苗「あ、あのね、昨日頭打っちゃったキリ喋ってなかったから大丈夫かなって思って!」

そういえば、昨日はなんだかんだあって、喋る機会がなかった。

友姫「ありがとう。もぅ大丈夫だよ。」

佳苗「ホント?!よかった!!なんてったって珊瑚君が運んでくれたもんね♪」

⏰:07/03/03 02:17 📱:SO903i 🆔:CjrIyzhI


#157 [向日葵]
その時私は、ずっと疑問だったことを口にした。

友姫「佳苗ちゃんは、どうして珊瑚君を名前で呼んでるの?」

佳苗ちゃんはキョトンとした。別に責めてるわけじゃない。ただ不思議に思ったからだ。
佳苗ちゃんもそれをちゃんとわかったらしい。

佳苗「実はね、イトコなの。」

⏰:07/03/03 02:20 📱:SO903i 🆔:CjrIyzhI


#158 [向日葵]
友姫「あ……そーなの。」

なんとも普通の返事しか出来なかった。

佳苗「フフフ。だから大丈夫よ心配しなくても♪」

私は佳苗ちゃんが意味することを解して、汗ばんだ。

友姫「いや、あの、そーゆーわけじゃ……」

⏰:07/03/03 02:24 📱:SO903i 🆔:CjrIyzhI


#159 [向日葵]
そういえばまだだった。私の気持ちが決まったことを報告するの。

友姫「あのね……私わかったの!!」

佳苗「ん?何がぁ?」

友姫「さ…、珊瑚君を……好き、っって……」

すると段々佳苗ちゃんは自分が嬉しいかのように笑って私に抱きついた。

佳苗「そぅなのー?!わぁ!なんかすっごい嬉しいんだけどー!……って私が言ったら嫌味に聞こえるかな?」

私は首を横に振った。

⏰:07/03/03 02:31 📱:SO903i 🆔:CjrIyzhI


#160 [向日葵]
佳苗ちゃんは私から離れて話始めた。

佳苗「ホントはね……ずっと、不安だったんだ。暁ちゃん捕られちゃうんじゃないかって……。」

私は目を見開いた。
佳苗ちゃんは悲しそうな目をして続けた。

佳苗「友姫ちゃんがお友達になった時、ホントにホントに暁ちゃん嬉しそうでね、……。」

それはどれほどの恐怖だっただろう。

⏰:07/03/03 02:42 📱:SO903i 🆔:CjrIyzhI


#161 [向日葵]
大好きな人の背中が、手の届かない所に行くほど、悲しいものは無い。
あの時、どれほどの辛さを笑顔の裏に隠していたんだろう。

佳苗『貴方が新しいお友達?』

友姫「もぅ……大丈夫だよ。私は珊瑚君が、…好き、だから……」

そして佳苗ちゃんはいつもの花のような笑顔で笑い、

佳苗「友姫ちゃんはホントにいい子だね。」

と言った。

⏰:07/03/03 02:47 📱:SO903i 🆔:CjrIyzhI


#162 [向日葵]
*********
キリまぁす

感想、アドバイス、待ってます

感想板の方にも是非どうぞ

⏰:07/03/03 02:48 📱:SO903i 🆔:CjrIyzhI


#163 [向日葵]
キーンコーンカーンコーンお昼休みを告げるチャイムが鳴った後、しばらくして何人もの女子が私の前に現れた。

女子1「貴方が東雲友姫さんですか?」

急なことでフォークに刺していたウィンナーを落としそうになった。

友姫「は、はぁ……」

女子1「私、こーゆーものです。」

そう言われて差し出されたものはハチマキみたいなものだった。

⏰:07/03/04 00:15 📱:SO903i 🆔:9q../uF6


#164 [向日葵]
そこには[珊瑚君愛好家]と書かれていた。つまりファンクラブだ。その下に[部長 皆藤 栞(かいどう しおり)]と書いてあった。

皆藤「先日の体育の件お聞きしました。短刀直入にお訊きしますが……東雲さんは珊瑚さんね彼女なんですか?!」

友姫「か…っ彼女?!」

ファンクラブ一同「違いますよね?!そんなことありませんよね?!」

うるうるした目で問われたので、もはや違うとしか言えない状況だった。……いやちがうんだけど……。

⏰:07/03/04 00:23 📱:SO903i 🆔:9q../uF6


#165 [向日葵]
皆藤「私達は貴方を信じますからね!では今日はこれで。みんな行くよ!!」

ファン一同「ハイ!!」

ざっざっざっざっ……

まるで兵士が足を合わせて行進するかのように彼女達は去っていった。

友姫「ぁ……ぁぁ……」

律「なんか…漫画でしかあーゆーの見たことないわぁ…。」

秋帆「有無を言わせない迫力だったよねー。友姫大丈夫〜?」

⏰:07/03/04 00:27 📱:SO903i 🆔:9q../uF6


#166 [向日葵]
友姫「……ぁ……」

呆気にとられて何から行っていいかわからなかった。やっぱりいた。ファンクラブ……。しかも珊瑚君愛好家って……。そんな人を鳥のように……。

友姫「大丈夫もなにも……私は彼女では……」

秋帆「まぁね。でも珊瑚君好きな一人ではあるよね。」

私は無言で秋帆の頭にチョップした。

⏰:07/03/04 00:31 📱:SO903i 🆔:9q../uF6


#167 [向日葵]
―――昼休み中……

秋帆「りっつー。ゆっきー。トイレ行こー!!」

律「今ちょっと忙しいから無理。」

友姫「じゃぁ、私行くよ。」

教室を出たら、一部の変化に秋帆が気づいた。

秋帆「ファンクラブがアンタ監視してるみたいよ……。」

小さい声でそれを私に告げられた後、私は周りの空気を読み取った。
確かにいくつもの視線を感じる。

『はぁ…えらいことになったなぁ…。』

⏰:07/03/04 00:36 📱:SO903i 🆔:9q../uF6


#168 [向日葵]
でも彼女達とて悲しいだろう。もし珊瑚君が誰かの彼氏になってしまったら、彼女達が守ってきた想いの境界線を守る意味がなくなってしまうのだから。
それなら何故個人的な想いを持っておくままにしないのだろう。

秋帆「まぁ、ファンクラブでいた方が心強いかなぁ。色々と。」

友姫「…へ?」

秋帆「ファンクラブに入っておけばぬけがけは禁止。つまり多くの人達が想いを告げずただ見守るだけ。ライバルが減るのよ。」

友姫「あぁ…。なるほど。」

⏰:07/03/04 00:43 📱:SO903i 🆔:9q../uF6


#169 [向日葵]
秋帆「私からしたらただのたわけにしか思えないけど。」

秋帆は私がこんな扱いをされるのが気にくわないらしい。
私は苦笑するしかなかった。
見守る……。ただそれだけで想いを閉じ込める。それはなんだか悲しいと思った。


―――放課後
ファンクラブの目はいささか軽くなった。
静かー……に図書室に向かうことにした。
扉を開くと珊瑚君がもぅいた。本をパラパラとめくって品定めをしている。

⏰:07/03/04 00:51 📱:SO903i 🆔:9q../uF6


#170 [向日葵]
だが油断してはいけない。周りには少数だがファンの子達がいる。珊瑚君の元に行こうものなら大変なことになるだろう。
というわけで珊瑚君に気付いてもらえるよう、珊瑚君の後ろを通り過ぎ、教えてくれた人目につきなくく、みつけにくいあの場所へと行った。

珊瑚「……。」

珊瑚君も何かに気づいたらしく少し間をおいて私についてきた。
ファンの子達は一緒の空間にいるだけで満足しているらしく、追っては来なかった。

⏰:07/03/04 00:57 📱:SO903i 🆔:9q../uF6


#171 [向日葵]
友姫「ふー…」

『神経使いすぎて疲れたよ…』

珊瑚「どうかしたのか?」
友姫「え?いやあのファンクラブが…その……ね?」
珊瑚君はわかっているらしく、ため息をついた。

珊瑚「まぁ悪さはしてこないからほっといたらいいし、原因の俺がやめろって言えばやめるだれうが……いささか厄介だ。」

⏰:07/03/04 01:00 📱:SO903i 🆔:9q../uF6


#172 [向日葵]
その時厄介だと思っていても無理矢理にはあの子達を解散させようとは思ってないことに気づいた。
まぁあの子達も迷惑になるようなことはしないだろう。

珊瑚「で、どうする?ここにいたら本選べないけど。あのファンクラブ?は多分手出してこないだろう。」
友姫「いや本は読みかけだからいいんだけど、ただ……」

『珊瑚君に会いたくなって……』

⏰:07/03/04 01:06 📱:SO903i 🆔:9q../uF6


#173 [向日葵]
そう自然に思ったあと、また自分が乙女モードになっていることに気づいて、赤くなりそうなのを気合いで止めた。
一方「ただ」の先を聞けないので珊瑚はどうしたのかと思っていた。

珊瑚「ただ?」

友姫「え?いや、あ、あの一応お勧め聞きたいと思って!!」

珊瑚「あー……でも」

と言って近くにある本棚を見たけど、少し古い埃のかぶった世界地図とか伝記とかしかなかった。

⏰:07/03/04 01:30 📱:SO903i 🆔:9q../uF6


#174 [みぃ]
色々、小説は読んできましたが『きらきら』は久しぶりに読んでいて安心できる小説です
頑張って最後まで書いてくださいね応援してます

⏰:07/03/04 01:44 📱:P701iD 🆔:bPQtbtV.


#175 [向日葵]
みぃさん
ありがとうございますうれしいです良かったら感想板にも来てくださいね

⏰:07/03/04 11:05 📱:SO903i 🆔:9q../uF6


#176 [向日葵]
友姫「なんかここ物置?」
よく見ると昔の地球儀や、壊れたパイプイスがある。でも掃除が行き届いてるのか床などはまぁまぁキレイだ。電気も暗いけどちゃんとある。

珊瑚「新しい物が現れると必然的にお蔵入りになるんだろうな。」

近くにあったお話が書いてあるみたいな本を見ながら珊瑚君は言った。

⏰:07/03/05 00:09 📱:SO903i 🆔:sYqfAjP6


#177 [向日葵]
珊瑚「新しいのも確かに好きだけど、古い方が俺は好き。」

本を愛でている目をした。いつも本を見ている時は、雰囲気が和らいでいる様な気がする。

友姫「また古い本も教えてね。」

珊瑚「…あぁ。」

そうして2人で微笑みあった。
のどかで、暖かな時間が流れて行くのを感じた。

『今、すごい幸せかも……。』

と乙女モードになっているのも気付かないくらい、私はその時を味わっていた。

⏰:07/03/05 00:17 📱:SO903i 🆔:sYqfAjP6


#178 [向日葵]
――――……

先生「おい。お前ら。もぅ下校時間だぞ。」

ファンクラブの子達に先生が注意する声で目が覚めた。いつの間にか寝ていたらしい。

ファン1「珊瑚さん出てこないねー。」

ファン2「帰るー?」

ファン3「校門で待ってみるってゆうのどぅ?!」

ファン1「それ超いいじゃん!行こ行こ♪」

ガラガラガラ……ガラガラガラピシャン

『やっと出ていったー……』

⏰:07/03/05 00:22 📱:SO903i 🆔:sYqfAjP6


#179 [向日葵]
ぼーっと寝惚けた頭で思った。

『私も帰らなきゃ。よっこらしょっ……?!?!……あた…まが……重い。』

何かが頭に乗っているらしい。その為視界が限られている。その限られた範囲で状況を確認した。
よく考えれば、自分は何かによっかかっている。

『……ん?足。珊瑚君の……!!!!!!ってことはっ!!!』

そうなのだ。私が今よっかかってるのは珊瑚君。そして頭に乗っているのは…

『珊瑚君の……頭…っ!!!!』

⏰:07/03/05 00:28 📱:SO903i 🆔:sYqfAjP6


#180 [向日葵]
思わず奇声を発しそうになったのを必死で堪えて、私はソローッと頭から脱出した。

『し…心臓……ドキドキッ!っつつつ!!!座りっぱなしだったからお尻痛い〜っ。』

振り返ると珊瑚君はまだ目を覚ましてなかなった。
私は屈んで珊瑚君の顔を観察することにした。

⏰:07/03/05 00:33 📱:SO903i 🆔:sYqfAjP6


#181 [向日葵]
ジ――…

『まつ毛なっがいなぁー…。髪の毛もさらさら……。鼻筋も通ってるし……』

ここまで思ってたら、珊瑚君が目を覚ました。

友姫「あ、起きた?今起こそうと思ってたトコで……」

珊瑚「顔……近い。」

友姫「え?……っ!!!あぁぁ!!!ゴメンナサイ!!!!」

顔を観察している内に段々寄ってしまったらしい。顔までの距離はあと10センチくらいだった。

⏰:07/03/05 00:40 📱:SO903i 🆔:sYqfAjP6


#182 [向日葵]
―――……一方コチラ珊瑚目線。

『あの距離はマズイだろ!ホントに……』

冷静なフリしてるがこれでも色々と抑えてるのだ。
あまりにも相手が無防備すぎる……。

<約2時間前―引き続き珊瑚ビジョン―>

友姫「これ面白そう!ねぇねぇ座って一緒に読もうよ!」

珊瑚「あぁ。」

⏰:07/03/05 00:45 📱:SO903i 🆔:sYqfAjP6


#183 [向日葵]
珊瑚が壁にもたれて座ると、本を持った友姫が隣に座った。結構な密着度だ。

友姫「世界の変人写真集だって!どんなだろう。」

楽しそうに笑う友姫を珊瑚は黙って見つめ、本を友姫が開くとそちらに目を落とした。

⏰:07/03/05 00:48 📱:SO903i 🆔:sYqfAjP6


#184 [向日葵]
―――数分後

友姫「ふ、あぁぁぁぁ……」

珊瑚「眠いのか?」

友姫「うん…きのー本頑張って読んでた…らおそくなっ……て」

コクコクと船を漕ぎながら、眠いせいが子供のように喋る友姫。

⏰:07/03/05 00:51 📱:SO903i 🆔:sYqfAjP6


#185 [向日葵]
友姫「だいじょーぶ、だ……じょー……」

ポテッ

そのまま限界だったのか、珊瑚の肩に頭を乗せて寝てしまった。

珊瑚「っ!!お、おい!!」

友姫「スー…スー…」

その寝顔を珊瑚はまた見つめた。カワイイと評判の彼女は確かにカワイイかもしれない。でも珊瑚は友姫の脆さを知っているし、何より他人を大切にする友姫に惹かれていた。

⏰:07/03/05 00:55 📱:SO903i 🆔:sYqfAjP6


#186 [向日葵]
珊瑚「…好きだ……。」

とっさに呟いた。珊瑚の言葉は、小さすぎて開いていた窓からの風と共に溶けてしまった。
珊瑚は友姫が好きだった。本人は自覚がないため、今気づいたことだ。本当はそれこそ出会った頃。
友姫が暁の笑顔に見とれていた横顔を珊瑚は単純にキレイだと思っていた。
どんな形でも近づきたくて、彼女を知りたかった。

⏰:07/03/05 01:00 📱:SO903i 🆔:sYqfAjP6


#187 [向日葵]
そして知っていくうちに

『守ってやりたい。』

そう思った。が、彼女は暁が好きなのだ。

珊瑚はずっと友姫を見つめる。

珊瑚「無防備に眠ってるお前が悪い。」

そう言って、肩を少し動かして友姫のおでこにキスをした。

⏰:07/03/05 01:04 📱:SO903i 🆔:sYqfAjP6


#188 [向日葵]
友姫は少し身じろぎしたが、起きはしなかった。

珊瑚はそんな友姫をまたじっと見つめ、しばらくして、友姫の頭に自分の頭を乗せて瞼を閉じた。

『好きだ……』

心の中で囁いた後、珊瑚も眠りについた。
そして数時間後、友姫がパニックを起こすのであった。

⏰:07/03/05 01:08 📱:SO903i 🆔:sYqfAjP6


#189 [向日葵]
***********
キリまぁす(〇^ひ^〇)

感想、アドバイス、お待ちしております
感想板もありますんで、よかったらそちらにもいらしてください

⏰:07/03/05 01:09 📱:SO903i 🆔:sYqfAjP6


#190 [向日葵]
【第6章 鼓動・・・触れる温もり】

友姫「あ。」

急に思い出したことがあった。いきなり言葉を発したため、先に階段を1、2段降りていた珊瑚君が振り向いた。

珊瑚「?どうした。」

『さっきそういえばファンの子達が言ってたよね?』

⏰:07/03/09 02:13 📱:SO903i 🆔:s1sBUtC6


#191 [向日葵]
ファン[校門で待って……]

『まずい……』

珊瑚「友姫?」

友姫「珊瑚君大変!実は……かくかくしかじかで……。」

珊瑚「……そうか…なら―――――。」


――――一方外では。

ファン1「全然出てこないよ〜?」

ファン2「違うとこから帰っちゃったのかなぁ……。」

⏰:07/03/09 02:18 📱:SO903i 🆔:s1sBUtC6


#192 [向日葵]
ファン3「あと10分しても出て来なかったら帰ろっかぁ。」

ファン1・2「ウンそうしよー。」


カシャン

裏門に2つの影。
私と珊瑚君は裏門を越えている最中だった。

⏰:07/03/09 02:21 📱:SO903i 🆔:s1sBUtC6


#193 [向日葵]
友姫「ひゃあー…まっだ居たよー。」

柵にまたがって校門の方を見るとやはり思ったとおり。ファンがいた。

珊瑚「友姫が思い出してくなきゃ、また大変だったな。ん。」

先に降りた珊瑚君は両手を差し出した。
つまり抱き止めると……。

⏰:07/03/09 02:25 📱:SO903i 🆔:s1sBUtC6


#194 [向日葵]
友姫「大丈夫!ちゃんと飛び降りれるから。だからちょっとどいて?」

珊瑚「着地の時に足くじいたらどうするんだ。それに早くしないとアイツらが気づくだろ!ホラ。ん!」

『いや、くじくのはそりゃ困るけど……だからと言って……。

珊瑚君の腕の中に収まるのは色んな意味で嫌だ。

友姫「ホント大丈夫だからそこどい……て――――!!!」

早く降りない私にしびれをきらしたらしい。

⏰:07/03/09 02:33 📱:SO903i 🆔:s1sBUtC6


#195 [向日葵]
友姫「ひあぁぁぁぁ。」

ボスッと音がしたかと思うと友姫は珊瑚の手の中にいた。
珊瑚君は私を受けとめたら反動で座り込んでしまっていた。

友姫「ゴメン!重いよね?!すぐ退くから!!」

⏰:07/03/09 02:40 📱:SO903i 🆔:s1sBUtC6


#196 [向日葵]
とさっと立ち退いた。
そして今度は私が両手を差し出して珊瑚君を立たせようとした。
珊瑚君は手を掴んで

珊瑚「相変わらず軽いな。ちゃんと食えよ。」

と言って立った。駅の方へ向かうため私の横を通り過ぎる時、頭をポンと優しく叩いた。

⏰:07/03/09 11:50 📱:SO903i 🆔:s1sBUtC6


#197 [向日葵]
『このポンッてゆーの好きだなぁ。』

触れられたところに手を置いて、先に歩いて行った珊瑚君の背中を見つめる。
肩幅が自分より広くて、手や腕はしっかりしている。さっきその腕の中にいたと思うと、少しドキドキした。

珊瑚「どーした?」

私が動かないので珊瑚君は振り向いて尋ねた。

友姫「うぅん。なんでも……」

珊瑚君の隣まで私は足を進めた。

⏰:07/03/09 11:55 📱:SO903i 🆔:s1sBUtC6


#198 [向日葵]
珊瑚「家どこなの?」

友姫「実は電通でね、◎〇町に住んでるの。結構遠いんだ。」

珊瑚「え?!俺□○町。近いな。」

友姫「□〇町なら私の家からちょっと行ったところだよ!」

珊瑚「あーなら家も近いかもしれないなぁ。」

友姫「どーして今まであわなかったんだろ。」

⏰:07/03/09 11:59 📱:SO903i 🆔:s1sBUtC6


#199 [向日葵]
それから駅に着いたから改札をくぐって、ホームに出た。
私の学校は結構田舎にあるため、まわりはシーンとしていて、冷たい風が吹き抜けた。

友姫「うぅっ!寒いっ!!」

珊瑚「ホラ。やる。」

珊瑚君がくれたのは、手袋だった。

⏰:07/03/09 19:28 📱:SO903i 🆔:s1sBUtC6


#200 [向日葵]
友姫「い、いいよ!珊瑚君が寒くなっちゃう。」

珊瑚「寒くないから。」

友姫「駄目!」

珊瑚「じゃあ……ハイ。」

ブレザーのポケットからカイロを出して今度は私の手を掴んで手のひらに置いた。今度はありがたくもらうことにした。

友姫「ありがとう……。」

⏰:07/03/09 19:31 📱:SO903i 🆔:s1sBUtC6


#201 [向日葵]
ここでさっきの話の続きをした。

友姫「珊瑚君はずっとあそこに住んでたの?」

珊瑚「いや、引っ越してきたんだ。中学卒業してから。」

『あ、そーいえば前に……。』

珊瑚[母子家庭だから]

⏰:07/03/09 19:33 📱:SO903i 🆔:s1sBUtC6


#202 [向日葵]
『どーしよ……。』

またやってしまった。しかも今度はちゃんと身の上を知ってたのに。立ち入って聞いてしまった…。
悩んでる私を見て、気にしてるのがわかったらしく、珊瑚君は私のおでこを手の甲でコツンと叩いた。

珊瑚「聞きたい事あるなら言え。」

私はおでこを押さえながら『さすがエスパー』と思った。

⏰:07/03/09 19:46 📱:SO903i 🆔:s1sBUtC6


#203 [向日葵]
友姫「じゃあ前は違うとこに居たんだ。」

ここで風が吹いたせいで、髪の毛が顔にかかってしまった。
それを珊瑚君が無言でとってくれた。その時顔に少し触れた珊瑚君の手が冷たくて、少しビクッとした。
そしてその後向かいのホームの方に向き直った。

珊瑚「今住んでるとこから車で1時間のトコにいた。」

私はその横顔を見つめた。

⏰:07/03/09 19:53 📱:SO903i 🆔:s1sBUtC6


#204 [向日葵]
珊瑚「中学卒業してすぐに親が離婚して、ばぁさんがこっちに住んでたから弟とかも一緒に母さんとこっちに来たんだ。」

友姫「おばあさんはお一人?」

珊瑚「あぁ。俺が7歳くらいの頃にじいさん死んだから。こっちに来るって言ってもニコニコして大丈夫しか言わなかった。」

『淡々と喋ってるけど…』

友姫「寂しくなかった…?」

⏰:07/03/10 00:15 📱:SO903i 🆔:9xwwV1GY


#205 [向日葵]
珊瑚君は目線だけこっちに向けて、またすぐ前を見た。

珊瑚「さぁな…。その時の感情なんか忘れた。寂しかったかも知れないし、そぅでもなかったかも知れない。……ただ、母さんは泣いてた。普段泣かないような人が泣いたから、あん時は少し驚いた。」

その時珊瑚君が少し悲しそうな、儚い顔をした。
私はどうしたらいいのかわからなかったから、背伸びして、珊瑚君がいつもやってくれるポンッをやった。ただ、少し届かなくて後頭部だが。

⏰:07/03/10 00:23 📱:SO903i 🆔:9xwwV1GY


#206 [向日葵]
珊瑚君は叩かれた事に気付き、今度は顔ごとこっちを向いた。

友姫「私がいるよ。……寂しかったら私がいるから。」

少し悲しい顔で笑った。でもわざとじゃない、なんとなくこぅなってしまったのだ。
珊瑚君は手を掴んで、悲しそうな、でも穏やかな笑顔を私に見せた。

⏰:07/03/10 00:29 📱:SO903i 🆔:9xwwV1GY


#207 [向日葵]
ファン……

この駅には止まらない電車が通り過ぎた。
通り過ぎた後、辺りを静寂が包み、キーンと耳なりのような音が聞こえた。
珊瑚君と私は前を向いた。会話はもう終わった。
手は握られたまま……。
全身で自分の鼓動を聞いた。
珊瑚君の冷たい手はいつの間にか、私の温度が移ったのか温かくなっていた。

⏰:07/03/10 00:56 📱:SO903i 🆔:9xwwV1GY


#208 [向日葵]
ガタンガタン

電車が来た。
帰宅ラッシュらしく、中は満員で入ってすぐのトコしか場所はなかった。

プシュー…

ドアが閉まり、電車が進むと人が揺れに合わせてよっかかってくる。

友姫「わっ…ぷ!」

それに気付いた珊瑚君が、端に移動さして、前に立って人混みから私をかばってくれた。

⏰:07/03/10 01:02 📱:SO903i 🆔:9xwwV1GY


#209 [向日葵]
丁度今の体勢は少女漫画でベタな告白の仕方のようだ。珊瑚君は体勢を保とうとドアに手をついている。

珊瑚「大丈夫か?」

『心臓が限界です。』

パッと上を見てみるとすぐそこに顔があったのですぐ下を向いた。が下を向いたは珊瑚君の胸に頭が当たってしまった。

『ひえぇぇぇぇっ』

友姫「だ…大丈夫……っです。」

会話はそれで終わった。降りる駅まではあと15分はかかる。それまで多分この体勢……。

『シャンプーちゃんとしておけば良かった…。』

⏰:07/03/10 01:09 📱:SO903i 🆔:9xwwV1GY


#210 [向日葵]
やっと降りる駅に着いた。手はもぅ繋がなかった。
会話も相変わらず無い。でも気まずくはなかった。
しばらく歩いて分かれ道があった。

友姫「じゃあ私こっちだから……また明日。」

珊瑚「あぁ。じゃあ。」

そう言って、私は右に歩いて行った。

⏰:07/03/10 01:12 📱:SO903i 🆔:9xwwV1GY


#211 [向日葵]
―――飛んで珊瑚ビジョン

友姫の背中を見送りながら、ふと近くにある電柱を見た。

〔痴漢被害多し!夜道に注意!!〕

珊瑚「…………友姫!!」

――――戻って

今日の事を思い返していた私は、いきなり後ろから呼ばれたので驚いて立ち止まって。

友姫「え?何?!」

早歩きで珊瑚君が私の隣まで来た。

珊瑚「……送る」

⏰:07/03/10 01:22 📱:SO903i 🆔:9xwwV1GY


#212 [向日葵]
友姫「え?でも私の家すぐそこ…」

珊瑚「行くぞ。」

友姫「???」

送ってくれるほどの距離はないのになんでだろうと私は首を傾げた。
そして3分もしないうちに着いてしまった。

友姫「あ。ココ、ココ。ありがと。送ってくれて…」

珊瑚「いや……。あ、あの。明日図書室来るか?!」

⏰:07/03/10 01:26 📱:SO903i 🆔:9xwwV1GY


#213 [向日葵]
友姫「え?でも、まだ本読めてないし……」

珊瑚「教えなくていいのか……?」

友姫「え?」

[お勧めを聞かせてもらおうと思って!!]

『あ、あの事かな?』

友姫「あ、ウン。教えてもらうよ。」

珊瑚「そうか……」

なんだか珊瑚君がホッとしているように思えた。

『来てほしかったのかな……?』

そう思うと、胸の奥がキュウンとした。

⏰:07/03/10 15:53 📱:SO903i 🆔:9xwwV1GY


#214 [向日葵]
そして笑みが溢れた。

友姫「じゃあ…また、明日ね?」

すると珊瑚君も笑って

珊瑚「あぁ。じゃあな…」

と言って来た道を戻っていった。
私は家の門に入って、珊瑚君が帰っていくのを見届けた。見えなくなったのを確認して、家に入った。

友姫「ただいまー…」

母「おかえりなさぁい。遅かったのねー。」

と奥から母さんの声が聞こえた。

⏰:07/03/10 15:59 📱:SO903i 🆔:9xwwV1GY


#215 [向日葵]
[母さんは泣いてた。]

自分の部屋に行きながら、珊瑚君の言葉とその後のことも……。
握られていた手を眺めて、熱を帯ていくのを感じた。

『顔から湯気出てきそう……』

バフッとベッドに顔を埋めると、自分の家じゃない匂いがした。

『ん?』

自分の制服を匂ってみたらどうやら制服ではないらしい。

⏰:07/03/10 16:06 📱:SO903i 🆔:9xwwV1GY


#216 [向日葵]
『もしかして…頭?』

そう思って、軽く頭を振ってみると、やはり頭からだった。

『……あ…』

電車の中でずっと珊瑚君にくっついてたからだ。とすぐに気づいた。

『珊瑚の……匂いだ……。』

今日は頭を洗いたくなかった。勿体無いんじゃなくて、名残惜しいからだ。

母「友姫ちゃぁぁん?ご飯食べないのぉ?」

⏰:07/03/10 16:14 📱:SO903i 🆔:9xwwV1GY


#217 [向日葵]
友姫「食べるよー。今着替えてるのー!」

『早く食べて本読もっ』


――――次の日

律「昨日どこ行ってたの?探したのにいないし、学校の中じゃ携帯鳴らせないし……。」

友姫「いつもどおり図書室にはいったんだけどね…」

廊下で周りにファンがいないか調べて、念には念をで小声で喋った。

友姫「そこにもファンの子達がいてね、図書室の秘密の場所で去っていくの待ってたんだけど、下校時間まで帰ってくれないわで……」

⏰:07/03/10 16:20 📱:SO903i 🆔:9xwwV1GY


#218 [向日葵]
律「会うの少し控えたらどうなの?」

友姫「今日も約束してるから駄目だよ。」

律「………ノロケ?」

友姫「いや付き合ってないから。」

『はぁ。ファンクラブの子達いつになったら諦めてくれるのかなぁ…。』

簡単に喋れないってゆうのは結構しんどい。どうしたらいいかなぁ。

⏰:07/03/10 16:24 📱:SO903i 🆔:9xwwV1GY


#219 [るぅ]
あーげっ

⏰:07/03/11 10:44 📱:P901i 🆔:wil9bacA


#220 [向日葵]
そして後ろから今一番声をかけてもらったら駄目な人から声をかけられた。

珊瑚「友姫。」

『ぅおあ――――!!!!!』

友姫「は、はい?」

珊瑚「今日の放課後……」

友姫「ダァーっとぉ!あとでメールする。」

後半は通り過ぎる時に小声で言った。
私はぎくしゃくして右手と右足一緒に出る感じで教室に入って行った。

⏰:07/03/11 14:40 📱:SO903i 🆔:JnJ/7dA6


#221 [向日葵]
るぅさん
ありがとうございます

⏰:07/03/11 14:41 📱:SO903i 🆔:JnJ/7dA6


#222 [向日葵]
るぅさん
ありがとうございます
************続き

珊瑚「なんだ?」

律「貴方のファン達に気を使ってるのよ。」

珊瑚「!」

律「ファンの子達を解散させようと思わないの?」

⏰:07/03/11 14:46 📱:SO903i 🆔:JnJ/7dA6


#223 [向日葵]
珊瑚「……俺に…そんな権利はない……。」

律「……貴方の考えなんかまったく興味ないわ。――ただ……」

その時、いきなり窓から強風が吹いてきた。

律「あの子傷付けたらどうなるか……。貴方わかってるわね?これは警告よ。」

そう言って律は教室へ入って行った。

⏰:07/03/11 19:57 📱:SO903i 🆔:JnJ/7dA6


#224 [向日葵]
珊瑚「そんなこと言っても、友姫が守ってほしいのは…俺じゃないだろ?」

『あいつは、暁が好きなんだから……。』



友姫「あ。律。珊瑚君と何話てたの?」

律「ん?いい加減なことしてると痛い目みるわよって釘刺しておいたの。」

友姫「……は?」

まったくもって私は意味が分からなかった。

⏰:07/03/11 20:01 📱:SO903i 🆔:JnJ/7dA6


#225 [向日葵]
秋帆「おはよー!」

友姫・律「おっはよー。」

私は考えてた。ファンの子達を無視して堂々とするか、もしくは目を盗みながら珊瑚君に会いに行くか。
はっきり言って両方なんだかしんどい。精神的に。
堂々としたところで、やっぱりファンの子達の逆襲がくるだろうし、目を盗みながら会いに行っても、どこで見てるかと怯えなきゃいけないなんて。

⏰:07/03/11 20:06 📱:SO903i 🆔:JnJ/7dA6


#226 [向日葵]
『しばらくはしんどい事が続きそうだなぁ……。』

珊瑚君に迷惑をかけないようにするには、私が我慢しなきゃいけないんだから……。
頑張ろう。

この時、友姫や珊瑚は気付いてなかった。
ファンは珊瑚に迷惑なことをしてないと思ってる2人だが、今の状況こそが、とてつもない迷惑なのだった……。

⏰:07/03/11 20:10 📱:SO903i 🆔:JnJ/7dA6


#227 [向日葵]
***********
6章目終りです
次は7章ですね

感想、アドバイスなど、お願いします(◎・ω・◎)
また、感想板きらきらにもどうぞ足を運んでください

⏰:07/03/11 20:13 📱:SO903i 🆔:JnJ/7dA6


#228 [るぅ]
もおすっごい楽しいです
毎日02ちぇっくしてます

第七章も頑張ってください

⏰:07/03/11 23:27 📱:P901i 🆔:wil9bacA


#229 [向日葵]
るぅさん
ありがとうございます
基本更新は夜中なので、もうちょっとお待ちくださいよければ感想板きらきらの方にもおこしくださいね

⏰:07/03/12 00:35 📱:SO903i 🆔:fbm4aiaY


#230 [向日葵]
【第7章 我慢・・・大事】

友姫「わ…私に自由をー……」

秋帆「ちょっと友姫!大丈夫?なんかやつれてるけど……」

実はあんまり大丈夫じゃなかったりする。
この間からと言うもの、なんとファンクラブの監視がひどくなったのだ。
風の噂によると、私と珊瑚君がメールしあっているからだと言うのがファンの耳に入ったらしい。

⏰:07/03/12 01:55 📱:SO903i 🆔:fbm4aiaY


#231 [向日葵]
『何故?!もぅいいじゃん!!メールくらい!!いくらなんでもそれは!』

赤信号、みんなで渡れば恐くない。みたいな感じで理不尽さを感じる私。

律「寛和にファンの取締りちゃんとするよつに言いなさいよ。」

友姫「それはできないよー。私が決めるんじゃなくて珊瑚君が決めることだし……」

ただ、実はファン監視強化月間のせいで、授業中のメールは愚か、会うことすら2週間ほどしてない。それが非常に辛い。

⏰:07/03/12 02:01 📱:SO903i 🆔:fbm4aiaY


#232 [向日葵]
家に帰ってからのメールだと珊瑚君がバイトのため少ししかできないし、ちゃんと会ってないからすごく寂しい。

友姫「……はぁ…。参ったなぁ。ちょっと、……しんどいなぁ。」

私は目許を片手で覆った。
一度あの優しさに触れて、しかも温かさまで知ってしまったら、もぅ離れたくないよ。そぅ思うのは、私のわがまま……?

⏰:07/03/12 02:05 📱:SO903i 🆔:fbm4aiaY


#233 [向日葵]
次第に、掌から一筋雫が流れた。
誰にも見られたくなくて、頭を伏せた。

友姫「……っ会いたいなぁっ」

簡単なのだと思う。何もかも取っ払って、会いに行けばいいのかもしれない。
でももし、私がファンの立場なら……。
あの越えてはいけない境界線をやすやすと越えてしまう女の子がいたなら、私はそれこそ腹立たしいだろう。

⏰:07/03/12 02:09 📱:SO903i 🆔:fbm4aiaY


#234 [向日葵]
ポタポタと机に涙が落ちていく。
すると秋帆が上から覆いかぶさってきた。
長い髪の毛から香るシャンプーの匂いが、私を少しだけ落ち着かせた。
私は下を向いたまま涙をふいた。

友姫「ちょっと……落ち着いてくる……。」

そう言って私は教室を出た。

⏰:07/03/12 02:12 📱:SO903i 🆔:fbm4aiaY


#235 [さちこ]
すごい素敵な作品です!
珊瑚くんかっこいい
応援してます

⏰:07/03/12 02:14 📱:SH902iS 🆔:☆☆☆


#236 [向日葵]
秋帆「友姫があんなんになっちゃうなんて……律どぉしよっ」

秋帆の呼び掛けに、律は依然として答えない。

秋帆「……?律?」

律「………………ぃ」

秋帆「へ?」

律「警告と……しかと言ったのに……寛和珊瑚……」
それは律とは思えない低い声で、秋帆は思わずビクッとした。

⏰:07/03/12 02:15 📱:SO903i 🆔:fbm4aiaY


#237 [向日葵]
さちこさん
ありがとうございます
素敵だなんてそんな(//□///)

************

秋帆「り……りつ……?」

律は向きを変え、ドアの方まで体格では考えられないほどの足音で向かった。

シュッ……バン

ドアを力の限りで開き、向かった先は―――――E組だ。

⏰:07/03/12 02:19 📱:SO903i 🆔:fbm4aiaY


#238 [向日葵]
バシィィィ……ン

さっきと同様、ドアをいきおいよく開ける律。その後を数歩離れてついてくる秋帆。
一方何事かと音のした方に目を向けるE組のみなさん。ちなみに珊瑚は興味なんてこれっぽっちもなさそうに窓の外を見ている。
律は珊瑚の前まで早歩きで行き、立ち止まった。そこで珊瑚は初めて律の存在に気づいた。

⏰:07/03/12 02:24 📱:SO903i 🆔:fbm4aiaY


#239 [向日葵]
珊瑚「……何?」

律「謝って……。」

珊瑚「は?」

律「友姫に今すぐ謝って……。」

珊瑚「???なんで?」

プチンッ

何かが派手に音を立ててキレた。

律「謝れっ…つったら謝れこのたわけがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」

⏰:07/03/12 02:27 📱:SO903i 🆔:fbm4aiaY


#240 [向日葵]
突然のことに秋帆、珊瑚(以下略)は目と口が閉まらなかった。

律「ファンクラブもファンクラブだか、元凶のお前が一番悪いだろぉがぁぁぁぁぁぁぁ!!!!今すぐ誠心誠意込めて床にひれ伏して謝れコラァァァァァァァァ!!!!!!!!!」

秋帆は思った。律は怒らせてはいけない。あんなにキレてる律は初めて見た。

⏰:07/03/12 02:31 📱:SO903i 🆔:fbm4aiaY


#241 [向日葵]
珊瑚「え?何?????友姫がどうかしたのか?」

律「どーしたも、こーしたもないっっつーのぉ――――!!!」

秋帆「ちょ、律!ブレイクブレイク!!」

律はまだ言い足りないのか息が荒い。ついでに口から火が少し出てるなんて幻覚だ。幻覚と信じたい。

珊瑚「友姫に何かあったのか?!」

秋帆「ちょっと色々あって、ファンの子達の目が強くなっちゃったのよ……それで精神的に参っちゃって……」

⏰:07/03/12 02:36 📱:SO903i 🆔:fbm4aiaY


#242 [向日葵]
それだけ聞くと、珊瑚は立ち上がった。

ガタンッ

珊瑚「――――俺のせいだ……。」

そして、珊瑚は教室を飛び出した。
秋帆はそれを見送って一息ついた。横を見るとまだ律が怒っていた。
普通は逆で秋帆がこーゆー状態になるのだが先に律がなってしまったせいで今回は秋帆は冷静だ。

⏰:07/03/12 02:39 📱:SO903i 🆔:fbm4aiaY


#243 [向日葵]
*****************
キリまぁす
今日の分は終了です(●^o^●)また感想、アドバイスなどあれば待ってます

感想板きらきらの方も良ければ足を運んでください

⏰:07/03/12 02:41 📱:SO903i 🆔:fbm4aiaY


#244 [ako]
面白いデス
頑張ってね

⏰:07/03/12 10:07 📱:SH901iS 🆔:sjdHsXP.


#245 [向日葵]
アンカーつけときます
第1章>>2->>29
第2章>>31->>72
第3章>>74->>100
第4章>>102->>145
第5章>>149->>188
第6章>>190->>220
第7章>>230->>242(更新中)

⏰:07/03/12 14:16 📱:SO903i 🆔:fbm4aiaY


#246 [向日葵]
あれ?できてない
テスト
>>2->>29

⏰:07/03/12 14:18 📱:SO903i 🆔:fbm4aiaY


#247 [向日葵]
もいっかい
>>2->>29

⏰:07/03/12 14:19 📱:SO903i 🆔:fbm4aiaY


#248 [向日葵]
できない
できる方いればお願いします……。

⏰:07/03/12 14:19 📱:SO903i 🆔:fbm4aiaY


#249 [向日葵]
秋帆は律の頭にポンと手を置いた。

秋帆「私達が騒いじゃったら余計に友姫が不利な立場になるでしょ?」

その時初めて律は冷静さを取り戻し、顔を青くした。

律「ぁ……あぁ……私ったらっ!!!!」

秋帆は無言でポンポンと頭を叩いた。

⏰:07/03/12 14:27 📱:SO903i 🆔:fbm4aiaY


#250 [向日葵]
その頃。
珊瑚は友姫の居場所を探していた。

珊瑚『いつもの場所にいない……。どこに……。』

そして、ふと思いついたのが保健室だった。

ガラガラガラ!

保健医「おんやぁ寛和ぁ。どうかしたの?」

珊瑚「アイツ…、東雲。来てないか?」

保健医「東雲さん?…濡れタオル取りに来たけど、それからはしらないわよ。何かあった?」

⏰:07/03/12 14:33 📱:SO903i 🆔:fbm4aiaY


#251 [向日葵]
珊瑚『はぁぁぁ……くそっ!どこに……』

ピンポンパンポーン

放送「綿野先生(保健医)綿野先生。至急職員室まで起こしください。繰り返します―――」

保健医「おりょ?呼ばれてるじゃん。寛和ちょっとここ居て番してくれ。」

珊瑚「は?なんで。」

⏰:07/03/12 14:40 📱:SO903i 🆔:fbm4aiaY


#252 [向日葵]
遅くなりましたがakoさんありがとうございます

***********続き

保健医「アンタどうせ時々サボってるんでしょ?好きなだけサボってていいから!じゃ、よろしくね!」

ガラガラガラ…ガラガラピシャン

珊瑚「こんなことしてる場合じゃない…ってーのに……。」

『俺がちゃんとしないから……』

こんなつもりじゃなかったのに…。最悪だ……。
近くにある長椅子に腰をかけ、頭を抱えた。そして深くため息をついた。

?「……っく」

珊瑚「?」

⏰:07/03/12 14:54 📱:SO903i 🆔:fbm4aiaY


#253 [向日葵]
なにか奥から聞こえる。


?「……ひっ……」

どうやらベッドの方かららしい。

カツカツカツ

プライバシーのためのカーテンが閉められている。
ここに音源があるらしい。下を見てみると上靴があった。平仮名で名前が書いてある。

珊瑚『め……の……あ、違う逆だ。…し……の』

そこまで読んで、ハッとすると同時にカーテンを開けた。

⏰:07/03/12 15:02 📱:SO903i 🆔:fbm4aiaY


#254 [向日葵]
大粒の涙を流しながら、濡れタオルを持っている友姫が、その中にいた。

―――――数分前

ガラガラガラ

友姫「失礼します。先生、濡れたタオルかアイスノンありませんかぁ……?」

保健医「おー?どーしたぁ。可愛いお顔が台無しじゃないかぁ。」

⏰:07/03/12 15:11 📱:SO903i 🆔:fbm4aiaY


#255 [向日葵]
友姫「あと、ベッドお借りしたいんですが……。」

保健医「おーいぃよー。使いなぁ。先にベッド行きな。後でタオル持っててあげるから。」

タオルを持ってきてくれた保健医はカーテンを閉めてくれた。

最悪。泣いてしまうなんて……。
でもどうしても寂しくて、どうしようもなくて、心の中がムシャクシャした。自分のことなのに、わからなくて、イライラした。

⏰:07/03/12 15:21 📱:SO903i 🆔:fbm4aiaY


#256 [向日葵]
『もーやだなぁ。』

そう思うと、またジワァと涙が溢れてきた。
この時、珊瑚君が近づいていたことも知らず。

友姫「……ひっ……」

『珊瑚君……っ』

そしてその瞬間

シャッ!

カーテンが開かれて、何事かと思った私は、その方に向くと珊瑚君が立っていた。

友姫「さ…んご…くん?」
珊瑚「何で泣いてっ……って俺かぁ……。」

⏰:07/03/12 15:29 📱:SO903i 🆔:fbm4aiaY


#257 [向日葵]
その場にしゃがめ珊瑚君を見て、なんだか久しぶりのせいで感覚がにぶっていて、本人なのかわからなかった。

友姫「珊瑚君……?」

珊瑚「……。泣くな。」

ベッドに座りながら、珊瑚君は言った。

友姫「あっ……ゴメンナサイ!あのっ」

急いで涙を拭いていると、その手を珊瑚君が止めた。

⏰:07/03/12 15:37 📱:SO903i 🆔:fbm4aiaY


#258 [向日葵]
珊瑚「怒ってるんじゃない。頼んでるんだ。」

そしていつかやってくれたように、制服の袖のすそで顔を拭いてくれた。

珊瑚「……ゴメン。俺のせいで。」

友姫「え……?――っ!違うのただ自分勝手なだけでっ!!」

だって、ファンクラブを無理矢理やめさせないのは、珊瑚君がその子達にに対する優しさだと思うからっ……。まぁ……ファンの子達にはちょっとうんざりしてるのは正直な気持ちだけど。

⏰:07/03/12 15:43 📱:SO903i 🆔:fbm4aiaY


#259 [向日葵]
珊瑚「……。」

友姫「ちょっと自分にイライラしちゃって……その……。」

珊瑚『なんで……』

珊瑚「お前が俺のことで泣くの?」

友姫「……え…?」

珊瑚『だってお前は暁が……。』

私は迷った。どうやって言えばいいか。気持ちを言って、離れてしまうかもしれないと思うと恐いから。
珊瑚君は私の言葉を待っている。

⏰:07/03/12 15:49 📱:SO903i 🆔:fbm4aiaY


#260 [向日葵]
友姫「…………すごく…すごく会いたかった……。」
珊瑚「……っ」

声が聞きたくて、笑いあいたくて、触れてほしかった。恋しいって気持ちを初めて知った。

珊瑚「―――そっかぁ……。」

珊瑚君は嬉しそうに穏やかに笑った。
そして頭をポンポンと叩いて、さらに撫でてくれた。
『珊瑚君は……』

友姫「なんでそんなに優しくしてくれるの?」

今度は私が質問してみた。

⏰:07/03/12 16:07 📱:SO903i 🆔:fbm4aiaY


#261 [向日葵]
***********
キリまぁす(〇^ひ^〇)
感想、アドバイス、お待ちしてます
感想板きらきらもどうぞ

⏰:07/03/12 16:09 📱:SO903i 🆔:fbm4aiaY


#262 [壁|艸`){すみ仔◆angel/Groo]
アンカー
>>1-50
>>51-100
>>101-150
>>151-200
>>201-250
>>251-300

くらいかな(笑)

⏰:07/03/12 19:00 📱:W42H 🆔:outyfjII


#263 [向日葵]
ありがとうです
すみ仔って書いてるけどすみれちゃんですか

⏰:07/03/12 19:03 📱:SO903i 🆔:fbm4aiaY


#264 [向日葵]
すると今度は珊瑚君が考えだした。
しばらくして、私の目をじっと見て、ニコッと笑って

珊瑚「お前が大事だから大事にする。」

友姫「―――っ!!えっ……」

また珊瑚君は私の頭をポンと叩いて今度は少し照れながら笑った。

珊瑚「……ま、そーゆーことだ!」

嬉しかった。告白じゃなかったけど、とても嬉しかった。贅沢を言ってはいけない。今は、それだけで充分。

⏰:07/03/13 00:51 📱:SO903i 🆔:oqF1i.gA


#265 [向日葵]
私もようやく涙が枯れた。
友姫「……うん。ありがとう」

私は微笑んだ。今この瞬間が温かくて大好き。
久しぶりの珊瑚君。頭を撫でる手今はそれだけでいい。
私たちは、笑いあった。

そんなほのぼのとしている側にここの部屋の主がいた。

保健医「あーぁったく……青春だねぇ……。」

⏰:07/03/13 00:54 📱:SO903i 🆔:oqF1i.gA


#266 [向日葵]
**********
7章終りです
次は8章ですねー( ̄ω ̄)このまま書きまぁす

⏰:07/03/13 00:56 📱:SO903i 🆔:oqF1i.gA


#267 [向日葵]
【第8章 波乱・・・疑問の末に】

秋帆「―――ってな感じで、昨日の律はそれはそれは恐いのなんのって。」

律「うっるさいっ。どうせ私がこんなになってなくてもアンタがなってたでしょ!」

秋帆「それはそれ。これはこれ。」

律「アンタなんかからかってるでしょ…。」

秋帆「べっつに〜♪?」

律「語尾に♪ついてるじゃないかぁぁぁぁ!」

友姫「まぁまぁ2人共。とにかく大丈夫だから。ゴメンネ迷惑かけて……。」

⏰:07/03/13 01:04 📱:SO903i 🆔:oqF1i.gA


#268 [向日葵]
現在朝の8時10分。昨日の一部始終を話し合ってる途中。
律の怒り勃発とか律の怪獣並の叫びやら……話の話題は律ばっかりだった(笑)

律「いや笑い事じゃないから。」

友姫「あ、そーいえばだから昨日大丈夫だったんだ!」

秋帆「??なんか微妙に言葉変よ。」

友姫「いやあのね。昨日授業終わってから珊瑚君と一緒に帰ってきたじゃない?」

あの時、いつものような刺す視線、つまりファンクラブの怒りの視線を感じなかったのだ。

⏰:07/03/13 01:11 📱:SO903i 🆔:oqF1i.gA


#269 [向日葵]
秋帆「おぉ!!まさに律効果!!!!」

律「秋帆?首絞められるのと頭ぶん殴られるのどっちがいい?」

秋帆「すんませんでした。」

友姫「いやでもあながち秋帆の言ってること正しいよ?なんかみんな私に対する目怯えてたし。」

ここで秋帆が大笑いし、結果律にしばかれたのだった。

⏰:07/03/13 01:16 📱:SO903i 🆔:oqF1i.gA


#270 [向日葵]
しこたましばかれた秋帆は急に思い出したのか「あ!」っと言った。

秋帆「そーいえば、今日転校生が来るんだって!男子の!」

友姫「へぇ。高校で転校生なんて珍しい。」

普通ならここで「どんな人だろう☆」とか「かっこよかったらどうする★?」みたいな会話が成立するのだろうが、私達の場合…

友姫「珊瑚君好きだし。」

秋帆「彼氏いるし。」

律「今のトコ興味無い。」

こんな感じだ。

⏰:07/03/13 01:24 📱:SO903i 🆔:oqF1i.gA


#271 [向日葵]
キーンコーンカーンコーン

予鈴が鳴った。

暁「お!友姫ちゃんおっはよう!」

佳苗「おはよう!」

久々白月君と佳苗ちゃんがやって来た。

友姫「おはよう。」

暁「そこの2人もうっすー!!」

秋帆・律「う…うっすー。」

佳苗「じゃあ暁ちゃんまた後でねー!」

暁「またなー!」

白月君はあの笑顔を見せる。でも今はもう何も思わない。ただ幸せそうだなぁと思う。

⏰:07/03/13 01:31 📱:SO903i 🆔:oqF1i.gA


#272 [向日葵]
暁「ん?何友姫ちゃん。…ハッ!!まさか俺に惚れちゃったとかぁ?」

『ある意味間違ってません。』

暁「でもゴメンヨッ!俺には……佳苗と言う最愛の人が!」

少し演技がかっている白月君に私は笑えた。

友姫「ハハハ。そんなの分かってるよ。見てればわかりますー。」

暁「あちゃー!バレてたかぁ!!」

⏰:07/03/13 01:36 📱:SO903i 🆔:oqF1i.gA


#273 [向日葵]
こんな風に笑えるようになったのは、珊瑚君のおかげだと私は改めて思った。

キーンコーンカーンコーン

先生「席着けよー。」

みんな各々の席へ着く。そして転校生に胸を踊らせた。

カツッ……

転校生が入り口をくぐった。その瞬間一斉に女子がざわついた。

⏰:07/03/13 01:39 📱:SO903i 🆔:oqF1i.gA


#274 [向日葵]
女子1「えー!すっごいかっこいいんだけどぉっ!」
女子2「ヤバイ!!狙っちゃおっかな♪」

女子3「アンタじゃ無理だっつーの!(笑)」

そんななか着々と紹介は始まり、先生がチョークで名前を書き出した。

カッ……カカッ……カッ

先生「ハイ。えー……今日からうちのクラスになった千歳 直(ちとせ すすむ)君だ。仲良くしてやれ!」

⏰:07/03/13 01:45 📱:SO903i 🆔:oqF1i.gA


#275 [向日葵]
噂になっている転校生は、髪は少し茶色く、前髪は横わけ。セットしているのか全体的に髪の毛がツンツンしている。黒渕メガネをしたちょっとした生徒会長タイプだ。

千歳「よろしくお願いします。」

その人なつっこい激甘笑顔と、滑らかな低い声に、クラスの女子ね90%は失神した。

『なんとっっ!!』

⏰:07/03/13 01:50 📱:SO903i 🆔:oqF1i.gA


#276 [向日葵]
先生「席は……とそーだなぁ……。あ、東雲の隣が空いてるな。あそこだ。廊下側の一番後ろ。」

私の隣にとメラメラ闘志を燃やしていた女子達の視線は、一気に私の所へ飛んできた。

『な……なんで私ばっかり……。』

千歳「よろしく。」

友姫「あ?あぁ…よろしく……。」

⏰:07/03/13 01:55 📱:SO903i 🆔:oqF1i.gA


#277 [向日葵]
**********
キリまぁす
感想、アドバイスお待ちしてます(o・v・o)

⏰:07/03/13 01:56 📱:SO903i 🆔:oqF1i.gA


#278 [向日葵]
*******少しだけ更新。


1時間目は現国だった。

先生「あ、貴方転校生ね。東雲さん。悪いけど教科書とか見せてあげて。」

友姫「はぁ。どうぞ。」

千歳「ありがとう。」

その笑顔の神々しいこと……。クラスの女子は目がハートになっている。

⏰:07/03/13 16:56 📱:SO903i 🆔:oqF1i.gA


#279 [向日葵]
先生「―――…であるからして、作者は冨美子にー……。」

授業が始まり数十分。
私はすわったまま頭を左右に振っていた。
別に頭がおかしくなったわけではない。
周りの人の体や先生の立っている位置が悪いせいで黒板の字が見えないのだ。

『冨美子の――…冨美・子の……。』

千歳「『心情を思えば』だよ。」

丁度書けてない部分を千歳君が言ってくれた。

⏰:07/03/13 17:02 📱:SO903i 🆔:oqF1i.gA


#280 [向日葵]
友姫「あぁ……どうも。」
カリカリカリ……

書けたので先生の話を聞いていると、右から視線を感じたので、目線だけそちらに向けてみた。
すると千歳君が見ている。……いや見つめている。

友姫「……あの、何か。」
千歳「いやぁ。東雲さんカワイイなって。」

⏰:07/03/13 17:07 📱:SO903i 🆔:oqF1i.gA


#281 [向日葵]
耳を大にして聞いていたクラス中の女子はギンッ!!!!と私に殺気を向けた。
王子様スマイルを受け流しながら私は関わってはいけないと思い、

友姫「どうも」

だけ言ってあとはしらんぷりをした。

千歳「東雲さん。お願いがあるんだけど……」

『無視無視無視無視。』

しかし次の言葉を聞いて返事せざるを得なかった。

千歳「俺と付き合ってよ☆」

⏰:07/03/13 17:14 📱:SO903i 🆔:oqF1i.gA


#282 [向日葵]
『…………』

しばらくの間。

先生「――――えーここで…作者は、」

クラス・友姫「えぇぇぇぇぇぇぇ―――っっ?!?!?!」

そして大合唱&大絶叫。

先生「……あ、あの授業ー……。」

この噂は予想通り疾風が如く駆け抜けていった。

⏰:07/03/13 17:19 📱:SO903i 🆔:oqF1i.gA


#283 [向日葵]
*********
夜まで休憩します(◎・ω・◎)

⏰:07/03/13 17:21 📱:SO903i 🆔:oqF1i.gA


#284 [向日葵]
生徒1「ねぇ聞いた?!あの話!!!」

生徒2「聞いた聞いた!!!また東雲さんだって!!!」

生徒3「あれ?でも東雲さんって寛和と付き合って……」

生徒4「おっ!!!これはもしや三角関係か?!」

珊瑚「――…で噂の的になるのが疲れたと……。」

ただいま5時間目の授業中。サボってます。いつものあの場所で。

⏰:07/03/14 00:45 📱:SO903i 🆔:ZmDcOhkc


#285 [向日葵]
友姫「おっしゃる通りです……。」

あの授業の一件のせいで、休み時間や移動教室で人の視線を浴びまくり、+休み時間常に千歳君からのアタックがあり、もぅ我慢ならないと思ってサボり。

珊瑚「モテる奴は苦労するな。」

『?』

ちなみに何故珊瑚君が居るかと言うと、労りメールをくれて(嬉)、サボってると伝えたところ来てくれたのだ。

⏰:07/03/14 00:52 📱:SO903i 🆔:ZmDcOhkc


#286 [向日葵]
珊瑚「ま、しばらくは耐えなきゃいけないだろうな。」

『あれ…?なんかさっきから……』

友姫「怒ってる?」

珊瑚君らしくない言葉ばかりでなんかおかしかった。

珊瑚「なんで?」

友姫「いやなんとなく。」

珊瑚「だとしたら俺は何に対して怒ってるんだ?」

『いやしらないけど……。ってか怒ってると言うよりむしろすねてる?』

⏰:07/03/14 00:56 📱:SO903i 🆔:ZmDcOhkc


#287 [向日葵]
友姫「ハッ!!私千歳君好きじゃないよ?!」

あまりに必死な私を見て、珊瑚君はフーッと息を吐いて苦笑した。

珊瑚「そんなことわかってる…。大体お前見てたらわかるし。」

『なんかそれって密かに私の気持ちバレてますのこと?いやいやそんなまさかねぇ……!……ねぇ。』

珊瑚「そぅいえば、今日はここ来るの??」

⏰:07/03/14 01:10 📱:SO903i 🆔:ZmDcOhkc


#288 [向日葵]
友姫「あ!うーん。どーしよー……。」

そこでふと思い出した。
そういえば、白月君のこと何も思ってないこと言ってない。

『こ……ここは言うべき?!気持ちバレないかなっ?!』

とりあえず大丈夫っと仮定して今は好きな人いないって言うことにした。

友姫「珊瑚君、あのね?かくかくしかじか……だから私今好きな人いないの!」

⏰:07/03/14 01:23 📱:SO903i 🆔:ZmDcOhkc


#289 [向日葵]
それを聞いた珊瑚君はすっごく驚いてたが、

珊瑚「そっかぁ……。そっかぁー……。」

と何だか嬉しそうだった。

『?』

珊瑚「あ、で、どうすんの?」

友姫「え?あぁ、でも考えたんだけど毎日ここ来てたらいい加減バレないかなぁ?だから来ない方が……」

⏰:07/03/14 01:29 📱:SO903i 🆔:ZmDcOhkc


#290 [向日葵]
珊瑚「……来ないのか……?」

『うっ!!!!』

珊瑚君の頭に子犬の耳が見える!!垂れ下がっててすごい残念そう。

『かっ……カワイイッ!!!!!!』

キューン!!
そして私はピンツと頭に電球マークが浮かんだ。

友姫「そうだ!あのさ!お気に入りの場所補助はどぅ?」

珊瑚「?どーゆー意味?」

⏰:07/03/14 01:35 📱:SO903i 🆔:ZmDcOhkc


#291 [向日葵]
友姫「ここばっかりだともしかするとファンが来ちゃうかもでしよ?だから、ほとぼり冷めるまでの仮の場所を作るの!!」

珊瑚「そんな場所あるのか?」

友姫「私いいとこ知ってるよ。だから今日一緒にそこ行こう!」

珊瑚「……またお前喝が飛んでこないか?」

友姫「……あ…。」

実はファンクラブの目は、律のおかげで軽くはなったもののまだ光っているのだ。

⏰:07/03/14 01:39 📱:SO903i 🆔:ZmDcOhkc


#292 [向日葵]
しどろもどろしていると珊瑚君が提案してくれた。

珊瑚「友姫が先にそこに行ってメールで知らせてくれれば行くけど?」

友姫「!っウン!!そうする!!」

『やたぁー!!これでもぅ邪魔されない♪』

喜んでいると……

サラッ

友姫「っ……」

珊瑚君が急に髪の毛を撫でてきた。

⏰:07/03/14 01:43 📱:SO903i 🆔:ZmDcOhkc


#293 [向日葵]
ドキドキドキ……

友姫「…な……何……?」

珊瑚「いや、触れたいなぁって思って。」

ドクン―――

『キャーッそんなこと言わないでーっ!!!』

心拍数が一気にあがる。
ついでに体温も上昇中。
珊瑚君といると必ずこうなってしまう。でも嫌じゃない。なんだか心地よい。

『乙女モードスイッチオン……。』

⏰:07/03/14 01:49 📱:SO903i 🆔:ZmDcOhkc


#294 [向日葵]
そんな考え事してる間にも珊瑚君は何回も髪の毛を撫でる。

『ダメだ。嬉しすぎて口の端が緩む……(笑)』

とか考えていると、

クンッ

友姫「痛いっ!(泣)」

珊瑚「おぉっ、ゴメン。」

髪の毛と珊瑚君の指が絡まった。
しかも引っ張られたせいで珊瑚君の胸に側頭部激突。(引っ張りすぎ)

⏰:07/03/14 01:54 📱:SO903i 🆔:ZmDcOhkc


#295 [向日葵]
しかもそのままの体勢で髪の毛を取ってるから体密着。

『わぁ―――っ!!』

痛いのと嬉しいのと恥ずかしいので目が渦巻きになった気分。

珊瑚「取れた。ゴメンナ。痛かっただろ。」

『もぅそんなことどうでもいいです!』

友姫「大丈夫大丈夫。丈夫が取り柄だから……。」

ここの空気がピンク色のような気がしてそれが外に漏れてないかなんか心配になってきた。(汗)
<答え。大丈夫です。>

⏰:07/03/14 02:00 📱:SO903i 🆔:ZmDcOhkc


#296 [向日葵]
********
今日の分終了です
誰か読んでますかぁ(´;ω;`)よければ感想、アドバイスください

⏰:07/03/14 02:02 📱:SO903i 🆔:ZmDcOhkc


#297 [弥香○+゚]
初めまして
この小説ホントに好きですッッ
ドキ○2する
応援してるんで更新がんばって下サィ

⏰:07/03/14 02:32 📱:N901iC 🆔:i1pY.ROg


#298 [向日葵]
弥香さん
ありがとうございます(´;ω;`)ブワッ
また明日頑張らせて頂きますので、是非是非読んでください

⏰:07/03/14 02:42 📱:SO903i 🆔:ZmDcOhkc


#299 [エみ]
いっきに読んじゃいました
ホントにキュンってなります…
主サンがんばってください

⏰:07/03/14 15:01 📱:SH902iS 🆔:rGZ9k9rU


#300 [向日葵]
やったぁ300

Iみさん
ありがとうです今から続き書きますんで、どうぞ読んでください

⏰:07/03/14 23:42 📱:SO903i 🆔:ZmDcOhkc


#301 [向日葵]
図書室を出て、一緒に教室へ向かった。

友姫「じゃあ、また後で。」

珊瑚「おぅ。じゃあな。」

先に珊瑚君は教室に入って行った。
私はいつもその後しばらく珊瑚君がいた場所を見つめる。

千歳「あれ、友姫ちゃんの彼氏。」

すぐ背後に千歳君がいた。私はびっくりして、文字通り飛び退いた。

⏰:07/03/14 23:49 📱:SO903i 🆔:ZmDcOhkc


#302 [向日葵]
友姫「は?違います!ってか何勝手に人を下の名前で呼んでるんですか?!」

千歳「なぁんだ。違うんだぁ!俺に望みないかと思っちゃった。」

友姫「そんなのもともとありませんけど……。」

私は冷たく引き離した。この人はなんか好かない。

千歳「なぁんか冷たくない?」

友姫「貴方のせいで迷惑かかってるんです。当たり前でしょ?」

そして私はツカツカと自分の席に向かった。

⏰:07/03/14 23:55 📱:SO903i 🆔:ZmDcOhkc


#303 [向日葵]
千歳「なるほどねぇ……。でも、冷たくされるほど、落とし甲斐があるってものなんだけどね……。」

千歳は上唇をペロッと舐めて、自分の席へと帰った。

――――……

担任「えー今日のHRは、修学旅行の自由時間の行き先を決めてくれー。」

秋帆「待ってましたぁ!!友姫、どこに行く?!」

⏰:07/03/15 00:03 📱:SO903i 🆔:ql/DcgKs


#304 [向日葵]
友姫「私金閣寺。」

律「私北野天満宮。」

千歳「俺清水寺〜♪」

友姫・秋帆・律「…は?」

私達は嫌そうな目をして千歳君の方を向いた。

千歳「あれ?一緒に回ってくれないの?」

秋帆「あったり前でしょ?!アンタは男子達の方にいきなさいよ!!」

千歳「だって入れてくれなさそうなんだもん。」

⏰:07/03/15 00:36 📱:SO903i 🆔:ql/DcgKs


#305 [向日葵]
律「じゃあ入れてくれそうな人紹介するわ。白月ー。」

暁「んあ?何ー?」

律「転校生仲間に入れてやってー!」

暁「いいよー!転校生来いよー!」

律「……だって。」

千歳君はニコッと笑いながら眼鏡をあげた。

千歳「……どうも。」

⏰:07/03/15 00:40 📱:SO903i 🆔:ql/DcgKs


#306 [向日葵]
そして律の横を通り過ぎる時に確かに小声だが聞こえた。

千歳「…チッ……。余計なことを……。」

律「――っ?!」

律は思わず千歳の後ろ姿をバッ!っと見た。
すでに男子とは打ち解けたような感じだ。

秋帆「……ん?律?」

律「えっ?……いや……なんでも。」

私と秋帆はお互いの顔を見合わせた。

⏰:07/03/15 00:44 📱:SO903i 🆔:ql/DcgKs


#307 [向日葵]
時は流れ放課後……

友姫「じゃあ悪いけど、今日も先帰ってね。」

律「わかった。アンタも気を付けて帰んなよ?」

友姫「うん。ありがとう。……秋帆?」

秋帆はすねていた。この頃一緒に帰らないのが気にくわないらしい。

律「私とじゃそんなにつまんないのかしら?」

秋帆「いや……違うけど〜……。」

⏰:07/03/15 00:48 📱:SO903i 🆔:ql/DcgKs


#308 [向日葵]
友姫「クスッ。秋帆、じゃ、明日ね?メールするから。」

メールするから、と言う言葉に秋帆は機嫌を直したのか、帰る時にブンブン手を振っていた。

友姫「さてと。行動開始!」

仮場所は私が入学してから何回か使っている所だ。

タタタタタ……

友姫「あった!ココ!ココ!!」

そこは3Fの階段あがってすぐ右にある物置。
あまり使われていないが掃除はしてあるし、窓はあるしで結構気に入ってるのだ。

⏰:07/03/15 00:56 📱:SO903i 🆔:ql/DcgKs


#309 [向日葵]
カチャ……キィ……

少し埃っぽいが、窓を開ければ問題ないだろ。
使わなくなった棚や先生用の机があったりしているが、座ったりできるスペースはちゃんとある。
先生達も入って来るときもあるがあまり奥には来ないため、大きな物陰に潜めば問題ない。

友姫「よっ……ぃしょぉ!」

私は古くなって堅い窓を開けた。
少し冷たいけど、心地よい風が入ってきた。

⏰:07/03/15 01:00 📱:SO903i 🆔:ql/DcgKs


#310 [向日葵]
外はグラウンドが見えて、野球部やサッカー部が練習している姿が見える。

友姫「フーッ。やっぱりここ好きだなぁ……。あ、っと。いけない!」

私は携帯を取り出して珊瑚君にメールを打った。

<新規メール>3Fの―――――――にいます。

友姫「っと。送信!」

⏰:07/03/15 01:03 📱:SO903i 🆔:ql/DcgKs


#311 [向日葵]
私が夕焼けの空と冬の風に酔いしれていること5分。
<珊瑚君からのメール>今図書室。本借りたらそっちに行く。

友姫「ホントに本好きだなぁ……。」

<返信>わかったぁ。待ってます。

送信。

『うわぁ……なんか彼女になった気分っ!』

口の筋肉が確実に緩み、私は両手を頬に添えた。

⏰:07/03/15 01:08 📱:SO903i 🆔:ql/DcgKs


#312 [向日葵]
すると

コツコツコツ……

『あれ、珊瑚君早いなぁ……。……いやもしかしたら先生かも!』

私は急いで窓を閉めて近くにあった棚の陰に息を潜めた。――案の定……。

カチャ…キィ……

なんか軽くホラーの気分だ。

⏰:07/03/15 01:12 📱:SO903i 🆔:ql/DcgKs


#313 [向日葵]
カツ……カツ……

『先生かな?まぁ奥までは来ないでしょー。』

が、しかし。

ガタン!コツコツ……

なんと物をどけて奥まで来たのだ。

『ぇえー!どぅしよー(汗)でも今動いたら絶対バレちゃうし……っ。』

とりあえず、じっとしとくことにした。
足音は確実に私へと近づいて来るっ。

⏰:07/03/15 01:18 📱:SO903i 🆔:ql/DcgKs


#314 [向日葵]
ついにもぅそこまでっ!!!!

千歳「友姫ちゃんみーっけ☆」

私は新喜劇のように床にズッこけた。


友姫「んな……なんで……。」

千歳「友姫ちゃんがどっかに行くの見えたから追い掛けてきたんだ♪」

言い終えてから、千歳君は私の顔をじっと見た。

友姫「……何?」

⏰:07/03/15 01:24 📱:SO903i 🆔:ql/DcgKs


#315 [向日葵]
千歳「やっぱり友姫ちゃんカワイイなぁって!」

私はなんだか嫌だった。気持ちが入ってないこの言い方。

友姫「そんなの適当に言ってるんでしょ?」

千歳「あれ。人聞きの悪い……。」

千歳君は私の髪の毛を一束持って口許へ運んだ。
まるでどこかの王子様かのように。

⏰:07/03/15 01:27 📱:SO903i 🆔:ql/DcgKs


#316 [向日葵]
千歳「全部本気に決まってるじゃん。」

『髪の毛に触れないで……折角っ』

珊瑚君が撫でてくれたのに……。
私は髪の毛を奪った。

千歳「何?照れてんの?……てそんなことなさそうだね。ねぇ、なんでそんなに冷たいの?」

と楽しそうに言った。

友姫「貴方は女の子を物のように扱ってるから嫌なんです。」

⏰:07/03/15 01:33 📱:SO903i 🆔:ql/DcgKs


#317 [向日葵]
千歳「ハハ。そうだねー…。女なんて、口説けばかんたんについてくるし……。」

私は話にならないと思って、外で珊瑚君を待とうと出口に向かった。…が、腕を捕まれ、壁に追いやられた。

バンッ!!!

友姫「―――っ何すんのよ!!!!!」

千歳「話は最後まで聞こうよ友姫ちゃん……。」

千歳君の目が、妖しく光った。

⏰:07/03/15 01:39 📱:SO903i 🆔:ql/DcgKs


#318 [向日葵]
**********
すんごい気になるとこですが、キリます

感想など待ってます

⏰:07/03/15 01:40 📱:SO903i 🆔:ql/DcgKs


#319 [なな]
この話すごいスキー

>>1-200
>>200-400

⏰:07/03/15 04:40 📱:P901iS 🆔:7IhO.HtY


#320 [向日葵]
ななさんコメント&アンカーありがとうございます
また夜に更新します

⏰:07/03/15 17:35 📱:SO903i 🆔:ql/DcgKs


#321 [向日葵]
ちょっと更新
************

私の顎を千歳君はクイッとあげた。

千歳「でも、友姫ちゃんはちょっと違うみたいでね……。本気で落としたくなったんだ。」

友姫「私は落とされる気ぜんっぜんありません。」

千歳「そぅ言ってられるのも今のウチだって……。」

言い終わって千歳君の顔が近づいてきた。

友姫「ちょっ、何すんのよっ!」

⏰:07/03/15 21:13 📱:SO903i 🆔:ql/DcgKs


#322 [向日葵]
私の訴えに耳を貸さない千歳君との距離は段々縮まっていく。
いい加減イラついた私は、怯むことなく反抗。

友姫「やめて…っよ!!!」

パシィィ……ン……

私は千歳君のの横っ面を力一杯叩いた。そのせいで千歳君の眼鏡が床に落ちた。

⏰:07/03/15 21:19 📱:SO903i 🆔:ql/DcgKs


#323 [向日葵]
千歳「ハッ……クックックックッ……」

千歳君はおかしそうに口許を押さえた。
何がおかしいのかと私は眉をひそめた。
次の瞬間。ホントに一瞬でわからなかった。

ダァァ…ン

また壁に押し付けられ、両手は千歳君の片手で後ろで固められ、顔はもう片方の手で掴まれた。

友姫「っ?!」

⏰:07/03/15 21:27 📱:SO903i 🆔:ql/DcgKs


#324 [向日葵]
千歳「あんまり手こずらすなよ……。」

笑っているのに目はすごく冷たくて、背筋が思わずゾクッとした。
また顔が近づいてくる。

友姫「い……いやっ……!」

手は信じられないくらい強い力でびくともしない。
顔もがっちりと掴んで動かない。

⏰:07/03/15 21:31 📱:SO903i 🆔:ql/DcgKs


#325 [向日葵]
最後の抵抗で顔を背けたいのにっ!!
そうしてる間にも千歳君の顔は近づく。
もう駄目かもしれないっ!

『いやっ……さ、珊瑚君っ!!!』

目を瞑って願った。
――――その時だった。

カチャ……

珊瑚「友姫?いるの…っお前っ!!」

千歳「あぁあ…。王子の登場かぁ。」

⏰:07/03/15 21:37 📱:SO903i 🆔:ql/DcgKs


#326 [向日葵]
珊瑚「ふざけてんじゃねぇよっ!!!!!!」

バキィッ!!

ガッ…タァン!!

殴られた千歳君は近くにあった先生用の机にぶつかった。

千歳「フ……ハハハハ。おもしろいねぇ。ったく男前の顔が台無しだよ……。今日のトコはいなくなってあげるよ。……じゃあね〜♪」

キィ……バタン。

珊瑚「友姫っ!!!」

⏰:07/03/15 21:42 📱:SO903i 🆔:ql/DcgKs


#327 [向日葵]
*********
一旦キリまぁす(´`)

⏰:07/03/15 21:43 📱:SO903i 🆔:ql/DcgKs


#328 [ユッケ]
うわぁ☆★☆
気になるゥ

頑張ってねぇ

⏰:07/03/15 22:34 📱:P902i 🆔:yeydwurM


#329 [向日葵]
ユッケさん
ありがとうございますー次の更新は夜中ですんで、また見てくださいね〜

⏰:07/03/15 22:40 📱:SO903i 🆔:ql/DcgKs


#330 [向日葵]
友姫「さんご……く…」

私は座り込んでしまった。珊瑚君が慌ててかけより、私の体を支えた。

珊瑚「ゴメンッ!もっと早く来とけばっ……」

珊瑚君の両腕を握りながら、私は首を横に振った。

友姫「だいじょ……ぶ……――っ!」

緊張の糸が切れて、涙がボロボロ溢れだした。

珊瑚「―――っ友姫!」

友姫「ごめ……ちょっとっ……こわかっ……」

震えが止まらなかった。珊瑚君が来てくれなかったら私はどうなってただろう。

⏰:07/03/16 00:31 📱:SO903i 🆔:veH9go7Q


#331 [向日葵]
珊瑚「もぅ……大丈夫だからっ!」

珊瑚君は優しく私を抱き締めた。
やっと大丈夫なんだと思い、広い胸に顔を埋めた。

友姫「……ひっ……ふ…ぅ…」

珊瑚「友姫……」

友姫「ゴメン。なんか最近泣いてばっかりだねわた……」

泣き笑いしながら涙を拭いていると、珊瑚の手が私の顔を包んだ。

―――トクン

⏰:07/03/16 00:37 📱:SO903i 🆔:veH9go7Q


#332 [向日葵]
『この手……好きだなぁ……』

そんなことを思っていると
珊瑚「友姫……」

友姫「……っく…ん?」

珊瑚君を見つめた。見つめ続けていたから気付かなかった。
…………いつの間にか優しく押し付けられていた唇に……。

『えっ……』

―――ドクン

見開いた目から一筋涙が流れた。

『珊瑚君……っ』

⏰:07/03/16 00:42 📱:SO903i 🆔:veH9go7Q


#333 [向日葵]
8章終りですーヾ(◎´∀`◎)ノ))
では9章突入( ̄ω ̄)/

⏰:07/03/16 00:47 📱:SO903i 🆔:veH9go7Q


#334 [向日葵]
【第9章 決断・・・すれ違い】


きっと時間なんてさほど経ってない。
でも私はもう1時間たったようなそんな感じだった。初めてのキスは優しくて、私から恐怖を一気に吹き飛ばして、飛ばしすぎて頭が真っ白になった。

『――――…っ』

やがて唇が放れた。
顔がみるみる赤くそして熱くなっていくのを感じる。

⏰:07/03/16 00:52 📱:SO903i 🆔:veH9go7Q


#335 [向日葵]
友姫「珊瑚……君……?」

『もしかしてっ……珊瑚君も……』

私と同じ気持ち?!
唇に指をそっと触れて思った。珊瑚君は唇を放してからずっと下を向いている。

友姫「珊瑚君……?」

どうしたのかと、私は彼の名を呼び掛けた。

⏰:07/03/16 00:56 📱:SO903i 🆔:veH9go7Q


#336 [向日葵]
ようやく頭をあげて、彼が口にしたのは

珊瑚「……ゴメン」

だった。

友姫「……ぇ?」

珊瑚「もぅ……帰ろう。」
『……なんで…謝られたの?それはもしかして、「好きじゃないのにキスしてゴメン」って……こと?――っなら…なんで……』

何故抱きしめるの?
何故優しくしたの?
嬉しかったのに……嬉しかったのに……
わからない……もぅ珊瑚君が……
――――ワカラナイ……

⏰:07/03/16 01:03 📱:SO903i 🆔:veH9go7Q


#337 [向日葵]
出口に向けて歩き出していた珊瑚君の背中に、私はそこら辺のものを投げつけた。

バシッ!

珊瑚「っっ?!」

友姫「なんで……謝るの……?」

再び涙が溢れた。
初めてのキスが、こんなに悲しいことになるなんて……。

友姫「嬉しかったの……に……。たすけ……てっくれ…たり。やさっしっくしてくれたこ……っとっ!」

しゃっくりが出て上手く話せない。

⏰:07/03/16 01:08 📱:SO903i 🆔:veH9go7Q


#338 [向日葵]
何も思ってないなら優しくしないで。
思わせ振りな態度とらないでっ。
私は裏切られたような気持ちで一杯だった。

珊瑚「……?何言って……。」

友姫「もぅ……優しくてしな…いでね?―――っく、そーゆーのは……好きな子にやることだからっ!!!」

私は全速力でその場を去った。珊瑚君が私の名を呼んでいたけど、私は、振り向かなかった。

⏰:07/03/16 01:12 📱:SO903i 🆔:veH9go7Q


#339 [向日葵]
楽しかったなぁ。図書室での本選び。
嬉しかったよ。ピンチの時助けてくれるその優しさが……。
大好きだったよっ。貴方のその温かさがっ……!!
もぅ全部……っ他の人がもらっちゃうんだ……っ!!!!
友姫「ハッ……ヒッ……ぅうぅっ……!」

息も絶えだえに、宛てもなく私は走っていた。

ドンッ!!!

友姫「!!……ゴ…メ…っ」
佳苗「友姫ちゃん?」

ぶつかってしまったのは佳苗ちゃんだった。

⏰:07/03/16 01:18 📱:SO903i 🆔:veH9go7Q


#340 [向日葵]
友姫「か……ちゃ……ハァッ……」

佳苗「どうしたの?!すごく泣いてるけど……っ!!」

友姫「か…なえ…ちゃ……――っぅ…佳苗ちゃぁぁーん!!!!ぅあ―――あぁぁんっ!!!!」

私は佳苗ちゃんに抱きついて泣き崩れた。

佳苗「友姫ちゃ…っどーしたの……?!一体!」

友姫「うっ……あぁぁぁぁ!!!!」

⏰:07/03/16 01:23 📱:SO903i 🆔:veH9go7Q


#341 [向日葵]
―――――……

珊瑚はまだ物置で立ちすくんでいた。

<―キス前―珊瑚ビジョン>

千歳を殴りつけ友姫の元へ駆け寄った珊瑚は後悔の嵐だった。

『俺が……っ俺が早く来ておけば……っあんなこと……っ』

⏰:07/03/16 01:27 📱:SO903i 🆔:veH9go7Q


#342 [向日葵]
大丈夫と頑張って言う友姫を愛しく思い、珊瑚は抱き締めた。
そして……キスしてしまった。

友姫「珊瑚……君……?」

『ハッ!俺は!なんてことをっ!!』

自分が欲張りで、友姫が大事だからって……友姫の気持ちを無視してこんなことをしてしまっては、千歳とやってることが一緒ではないか。だから

珊瑚「……ゴメン」

なのだ。
珊瑚の言葉足らずで友姫を泣かしてしまった。

⏰:07/03/16 01:33 📱:SO903i 🆔:veH9go7Q


#343 [向日葵]
最初は泣いている意味が分からなかった。
分かった時にはもぅ友姫はいなかった。

―――そして現在。

珊瑚「友姫……」

『また俺のせぃでっ……くそっ!!』

友姫[嬉しかったのに――]

『……?』

友姫[そーゆーのは好きな人に――!]

『……あれ…?それって……』

優しくしたことは嬉しかった。でもそーゆーことは好きな人でないといけない。つまり……自分が珊瑚の好きな人じゃないから思わせ振りなことはしてはいけない……。

珊瑚「……っ!!」

⏰:07/03/16 01:45 📱:SO903i 🆔:veH9go7Q


#344 [向日葵]
もぅいないハズの廊下を珊瑚は見つめる。

珊瑚「友姫……お前は……」

俺と……同じ気持ちなのか……?

―――……

佳苗ちゃんにしばらくなだめられた私は、佳苗ちゃんの教室でもあり、珊瑚君の教室でもあるE組に行った。

佳苗「ハイイスに座って……。」

友姫「ひっ……ぐすっ……」

⏰:07/03/16 01:49 📱:SO903i 🆔:veH9go7Q


#345 [向日葵]
**********
今日はここまででーす(*´∀`)ノシ
感想また待ってまぁす

⏰:07/03/16 01:50 📱:SO903i 🆔:veH9go7Q


#346 [るぅ]
えーっ
もっと書いて
ほしかったのに

でも.無理は言えないので……今日ゎ寝ます(‥`)

頑張ってください

⏰:07/03/16 01:53 📱:P901i 🆔:O70575UI


#347 [向日葵]
るぅさん
ゴメンナサイ私も明日早いから寝なくちゃいけなくてまた明日頑張るんで、応援お願いします

⏰:07/03/16 01:55 📱:SO903i 🆔:veH9go7Q


#348 [ユッケ]
頑張ってね!

更新楽しみに待ってます!(*≧m≦*)

⏰:07/03/16 09:04 📱:P902i 🆔:lVYUdYAU


#349 [向日葵]
ユッケさん
ありがとうございます
また見てくださいね☆

⏰:07/03/16 11:19 📱:SO903i 🆔:veH9go7Q


#350 [三ッ葉]
初めまして
キュンってなっちゃいます
珊瑚君格好よすぎです

主さんのペースで頑張ってくださいね

⏰:07/03/16 11:41 📱:N902i 🆔:PVWvX5EI


#351 [向日葵]
三ツ葉さん
はじめまして
ありがとうございます
また更新するんで、見てくださいね

⏰:07/03/16 14:50 📱:SO903i 🆔:veH9go7Q


#352 [向日葵]
感想板もどうぞ
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/1859/

⏰:07/03/16 15:34 📱:SO903i 🆔:veH9go7Q


#353 [向日葵]
***********
少しだけ更新
***********

カタン

佳苗「何があったか話してもらえる?」

私はなんとかうなずくことが出来た。
しゃっくり混じりに、私は千歳君のこと、物置での出来事、珊瑚君とのことを、何十分かかけて話した。

友姫「だっ…からね……グス、グスッ……ゎかん、なくなっ…、っこ、らんしてぇ……っ」

佳苗「うん。そっかぁ……。」

佳苗ちゃんはハンカチで涙を拭いてくれた。

⏰:07/03/16 16:57 📱:SO903i 🆔:veH9go7Q


#354 [向日葵]
佳苗「千歳君って人は、これからちょっと気を付けなきゃだねー…。珊瑚君のことは、きっと、お互いが……友姫ちゃん達の想ってることが、すれ違ってるだけだと思うの。」

友姫「そ、なこと……」

佳苗「じゃあ友姫ちゃんは珊瑚君が何も想ってない人にキスすると思う?ゴメンの訳…ちゃんと聞いた?」

私はハッとした。
あの時、ただ辛くて、珊瑚君の意見も聞かず言いたいことを言って出てきた。

⏰:07/03/16 17:01 📱:SO903i 🆔:veH9go7Q


#355 [向日葵]
佳苗「珊瑚君の家庭のことは知ってる?」

友姫「……ぅん……。」

佳苗「小さい頃からおばさん達の仲が悪くて、結局離婚して……。少し、人との関係を怖れてるの……。友達もホント少数でね…。」

そういえば、前。まだ白月君を好きだった頃。
あのお昼ごはんを食べる前の日に言ってた。

珊瑚[一人で食べてる。]

⏰:07/03/16 17:05 📱:SO903i 🆔:veH9go7Q


#356 [向日葵]
佳苗「そんな珊瑚君が、近頃すごく楽しそうなのは、きっと……友姫ちゃんのお陰だと思うの。」

友姫「――――っ!!」

佳苗「ありふれた言葉しか言えなくてゴメンネ…。でも……私はそうだと思う……。だから怖がらず、今度、話し合ってみようよ。」

友姫「でももし…っ私じゃなかったら……」

佳苗「その時は振り向かせるよう努力しよ!あきらめちゃダメだよ!私言ったじゃない。応援するって!」

友姫「…………。」

⏰:07/03/16 17:10 📱:SO903i 🆔:veH9go7Q


#357 [向日葵]
佳苗「じゃあ友姫ちゃんは、貴方じゃないって言われたら…すぐにあきらめれる?」

友姫「…………ぅぅん……。」

小さな、ともすれば消えてしまいそうな声で、私は否定した。

佳苗「じゃぁ…あと少し、頑張ってみない……?」

悩んだ。悩む時間が欲しかった。私は何もわからなくて、最善の道はどれなのか、一歩踏み出すのを恐れていた。

――――――でも

⏰:07/03/16 17:14 📱:SO903i 🆔:veH9go7Q


#358 [向日葵]
友姫「…………頑張る…。頑張ってみる……。」

だって離れたくないっ。
珊瑚君が大好きだから…っ!!!!
佳苗ちゃんはホッとしたような顔をして笑った。

佳苗「うん。頑張ろう!」

私たちはゆびきりをした。そして、お礼を言った後、私は教室を出ていった。

佳苗「頑張って…。友姫ちゃん。」

きっと……大丈夫だから。

暁「佳苗ー!帰るぞー!!」

佳苗「ウン!帰ろう♪」

⏰:07/03/16 17:21 📱:SO903i 🆔:veH9go7Q


#359 [向日葵]
***********
休憩させてください(◎´∀`◎)
感想よければください
感想板もどうぞ↓↓
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/1859/

⏰:07/03/16 17:23 📱:SO903i 🆔:veH9go7Q


#360 [向日葵]
アンカー

第1章>>2-2

第2章>>31-72

第3章>>74-100

第4章>>102-145

第5章>>149-188

⏰:07/03/16 17:31 📱:SO903i 🆔:veH9go7Q


#361 [向日葵]
すいませんできませんでした……何故……

⏰:07/03/16 17:31 📱:SO903i 🆔:veH9go7Q


#362 [三ッ葉]
アンカー

>>2-2 第1章

>>31-72 第2章

>>74-100 第3章

>>102-145 第4章

>>149-188 第5章

主さんの代わりにはらせていただきました

⏰:07/03/16 17:45 📱:N902i 🆔:PVWvX5EI


#363 [向日葵]
三ツ葉さん
どうもですすいません贅沢言うんですが第1章が間違ってますぅー

⏰:07/03/16 18:00 📱:SO903i 🆔:veH9go7Q


#364 [三ッ葉]
感想板で書いたとおり、
そうなんですょ

今、調べました


>>2-29 第1章


みたいですね

⏰:07/03/16 18:08 📱:N902i 🆔:PVWvX5EI


#365 [向日葵]
すいません本当にありがとうございます助かります

⏰:07/03/16 18:14 📱:SO903i 🆔:veH9go7Q


#366 [ユッケ]
更新してたぁ

頑張ってくださいね!
応援しております
ヾ(≧∇≦)〃

⏰:07/03/16 22:38 📱:P902i 🆔:lVYUdYAU


#367 [向日葵]
ユッケさん
ありがとうございます
これから更新したいと思うので、もぅ少し、待って下さいね

⏰:07/03/17 00:11 📱:SO903i 🆔:G6LQb8oE


#368 [向日葵]
――――……
家に帰って着替えるため、ポケットに入れていた携帯を取り出すと、着信ランプがチカチカしていた。

『誰だろ……』

カチャ… ポチ…ポチ…

友姫「…………っ!」

<受信メール・珊瑚君>
明日、図書室で待ってる。

友姫「はぁっ……はっ……はぁぁ……」

息が上手く吸えなかった。

『もしかして……もぅ近寄るなとかかなぁっ……』

⏰:07/03/17 01:10 📱:SO903i 🆔:G6LQb8oE


#369 [向日葵]
佳苗[頑張ろう?]

佳苗ちゃんの言葉を思い出し、私はハッとした。

友姫「メ……メール返…さなきゃ……。」

『頑張らなきゃっ……』

でもどうしても、指が言うこと聞かなくて、震えて文字をうつことがままならなかった。

友姫「だ……めだ……。」

携帯を閉じて、ベッドに顔を伏せた。

『いくじなしだぁ…頑張るって』

決めたのに……。

⏰:07/03/17 01:14 📱:SO903i 🆔:G6LQb8oE


#370 [向日葵]
 
 




ヴーヴーヴー

『あ……、携帯なってる……。でなきゃ……。』

顔を伏せたまま、手をあちこちにパタパタして携帯を探した。
指にカチッとそれらしき感触発見。

⏰:07/03/17 01:18 📱:SO903i 🆔:G6LQb8oE


#371 [向日葵]
カチャ……

『え?アラーム?しかもスヌーズ……』

時間を見ると8時半だった。

友姫「変な時間に目覚ましかけちゃったなぁ……。晩御飯食べに…………あれ?」

カーテンをしている窓が明るい。

シャァァ……

カーテンを開けて見ると眩しい光が差し込んできた。

⏰:07/03/17 01:21 📱:SO903i 🆔:G6LQb8oE


#372 [向日葵]
間違いない。

友姫「遅刻―――――!!!!!」

朝だ。

ドタドタドタ……

階段を転びそうになりながら降りていく。

友姫「ちょ、母さん!!なんで起こしてくれなかったのぉ!!!!」

母「あら友姫ちゃんいたのぉ?!お母さんもぅ行ったんだと思ってた!」

友姫「朝ごはん降りて来ない時点で気づいてよ……。」

⏰:07/03/17 01:25 📱:SO903i 🆔:G6LQb8oE


#373 [向日葵]
母さんはほわんとしていてちょっと(だいぶ…?)抜けている。
40には見えないほど外見はキレイでカワイイのに……。
ちなみに父さんはしっかりしていて、これまかっこいい方なのだ。父さんは母さんのほわんとしている所に惹かれたらしい。

友姫「ってかなんで昨日の晩御飯の時に起こしてくれなかったのー!」

⏰:07/03/17 01:29 📱:SO903i 🆔:G6LQb8oE


#374 [向日葵]
母「やだ!ちゃぁんと起こしたわよー?でも起きないからそのままにしておいたのー。なんか疲れてたみたいだから☆」

『うっ……』

母の偉大だ。ちゃんと見抜いてる。

友姫「何があったとか聞かないの?」

母「あら。聞いてほしい?」

友姫「いや、……そぅじゃなくて……。」

母さんはずっとニコニコしながら、朝食のサンドイッチを食べる私を頬杖つきながら見ている。

⏰:07/03/17 01:34 📱:SO903i 🆔:G6LQb8oE


#375 [向日葵]
母「友姫ちゃんが話したくなった時でいいのよ?家族に話せないことってあるもの。」

友姫「母さ……」

母「とりあえず、簡単なことから解決しましょ?今日は学校どうする?」

変わらずニコニコしている母の優しさに私はリラックスできた。

友姫「じゃあ……今日は休ましてもらうよ。」

母さんはより一層ニコォっとして席を立ち、台所へ向かった。

⏰:07/03/17 01:39 📱:SO903i 🆔:G6LQb8oE


#376 [向日葵]
――――……一方学校組

珊瑚「え?今日来てない?」

秋帆「うん。どうやら体調不良だって。」

律「アンタ…またなんかやらかしたの……?」

律の目が冷たくなった。
それを見て、秋帆はなだめた。

秋帆「何か用事でもあった?よかったら伝えるけど。」

珊瑚「いや……ちょっと、確かめたくて……」

秋帆「何を?」

珊瑚「うん…。いや、じゃあ……」

珊瑚は自分の教室へと帰って行った。

⏰:07/03/17 01:45 📱:SO903i 🆔:G6LQb8oE


#377 [向日葵]
千歳「なんで友姫ちゃん来ないのー?」

律「うっさい。」

千歳「聞いただけじゃん。答えてくれてもいいっしょ?」

秋帆「私達も正確には知らないから。律、あっち行こう?」

千歳「あ、ちょっとー…」

秋帆はどこかへ行ってしまった。

千歳「フフ……昨日ちょっとやり過ぎたかなぁ……。――でも」

まだまだこれからでしょ……?

⏰:07/03/17 01:49 📱:SO903i 🆔:G6LQb8oE


#378 [向日葵]
律「あぁぁぁ!!!アイツもいい加減ウザイ!!!!(怒)」

秋帆「まぁあの人より友姫だよー。あの子、どぅしたんだろ……」

律「今日の帰りくらい寄って見る?」

秋帆「そーねー。そうしよっかぁ!」




いつもの図書室の秘密の場所に、珊瑚は一人座っていた。

⏰:07/03/17 01:53 📱:SO903i 🆔:G6LQb8oE


#379 [向日葵]
友姫[珊瑚君!]

珊瑚は友姫を思い浮かべていた。
しばらく目を閉じて、何かを考えていた珊瑚は、立ち上がり、教室へと向かった。


――――――……

『あー…もぅ2時だぁ……。』

学校を休んだので1日何もすることが無く、気がつけば国民的お昼番組のウキウキウォッチングが流れてたり、でっかいサイコロ転がしてたりしていた。

⏰:07/03/17 01:58 📱:SO903i 🆔:G6LQb8oE


#380 [向日葵]
ピンポーン


家のチャイムが鳴った。
誰か来たらしい。

母「あらあらまぁまぁ!友姫ちゃぁん!降りてらっしゃいー!」

『?』

とりあえず身支度を整えてから玄関に向かった。
そこに居たのは――…

秋帆「ぃよっ♪」

律「なぁんだ。元気そうじゃない。」

友姫「秋帆、律!どうして?!だって今まだ5時間目のハズ……っ」

秋帆「サボっちゃった☆ダルいし!」

律「時間差で学校出て校門で待ち合わせしたの。」

友姫「どうやって抜けたの?」

秋帆「誰かさんと同じ体調不良〜」

友姫「――ハハッ!ありがとう……」

私は、すごく幸せ者なのかもしれない。

⏰:07/03/17 02:06 📱:SO903i 🆔:G6LQb8oE


#381 [向日葵]
 

お茶を持って自室に行き、秋帆達に何をしにきたのか尋ねた。

秋帆「健康診断。」

友姫「は?」

律「アホ。もうちょっとなんかあるでしょ。」

秋帆「間違ってないわよぉ!心の健康診断!」

そこまで言われてわかった。2人は私に何かあったか聞きにきたらしい。

秋帆「友姫の悪いくせ!何も言わず溜めること!」

⏰:07/03/17 02:11 📱:SO903i 🆔:G6LQb8oE


#382 [向日葵]
母さんと言ってることが真逆だ。

律「話したくなったら言うと思った。」

律正解。

律「……けど、今日は強制させていただきます。予想が違う方がいいけど、千歳も関係してる気がするから。」

そこまで言われたら、観念するしかない。
私は昨日の一部始終を話した。途中、「佳苗ちゃんに話を聞いてもらって」と言うと、ヤキモチの青筋が秋帆に浮かび、律がなだめた。

⏰:07/03/17 02:16 📱:SO903i 🆔:G6LQb8oE


#383 [向日葵]
律「――――なるほどねぇ。やっぱり千歳絡んでたか……。それにしても寛和…。あのガキ……」

秋帆「律私のこと言えてないじゃん。」

友姫「私混乱しちゃって……。でも頑張るって決めたんだよ!」

秋帆「ふーん…」

「……なら」と秋帆と律は顔を合わせ、またこっちを向いた。

律「頑張ってもらいましょう。」

友姫「え?」

⏰:07/03/17 02:21 📱:SO903i 🆔:G6LQb8oE


#384 [向日葵]
秋帆が人差し指を立てて私の前までズイッと来た。

秋帆「友姫……………………アンタ



    告白なさい。」

私は目が点になってしまった。

友姫「………………ぇ?」

律「まぁ一番てっとり早いわよね。」

友姫「…………ぇ?あの……いつ……?」

⏰:07/03/17 02:25 📱:SO903i 🆔:G6LQb8oE


#385 [向日葵]
秋帆はおでこに手をやり、フッと笑った。

秋帆「嫌だわ友姫さん。あるじゃないの最高にして最高の行事が……。」

つまりとてもいい機会にある行事があるらしい。

律「修学旅行よ。それで告りなさい。」

友姫「ええぇぇぇえぇ!!!!!!!いや無理でしょ!!しかも機会無いし!」

秋帆「甘いわね……。私達を誰だと思ってるの?」

『誰だと思って欲しいんだろう……。』

⏰:07/03/17 02:29 📱:SO903i 🆔:G6LQb8oE


#386 [向日葵]
律「今日ね、部屋割り表がクラスに貼られてたの。」
友姫「はぁ……。」

秋帆「ウチのクラス+E組男子って奇数なのよね……人数。」

友姫「はぁ……。」

イマイチ話が掴めない……。

律「つまり、部屋って2人ずつじゃない?あ、ウチらは3人同じだけどね?」

友姫「あぁ……そぅなんだ……。」

秋帆「だからD組男子とE組男子が混じるのよ。」

友姫「……はぁ……。」

なんとなく掴めてきた。

⏰:07/03/17 02:35 📱:SO903i 🆔:G6LQb8oE


#387 [向日葵]
律「白月と寛和……同じ部屋なの」

友姫「…まさか……」

秋帆・律「白月と宮川さんに協力してもらって友姫ちゃん珊瑚君に告白しちゃいましょう大作戦ー☆!」

2人は手を合わせて作戦名を発表した。

友姫「長い!そしてネーミングが古い」

いやツッコミ所はそこじゃない。
つまりそれって珊瑚君の部屋で告れってことでしょっ?!

⏰:07/03/17 02:41 📱:SO903i 🆔:G6LQb8oE


#388 [向日葵]
秋帆「部屋ならば奴も男!行き着くとこまで」

友姫「ギャー!!!自主規制自主規制!!!!!第一告白なんかっ……」

律「いつまでもそうやって躊躇してもしょうがないでしょ?他の人に取られるわよ?」

秋帆「大体、相手の気持ちがわからなくてモヤモヤするよりマシでしょ?!」

友姫「そりゃそうかも知れないけど、心の準備が……っ!!」

⏰:07/03/17 02:45 📱:SO903i 🆔:G6LQb8oE


#389 [向日葵]
秋帆「そんなもん必要ないわ!!!バーンと言っちゃえばいいのよぉ!!!」

友姫「ちょっと人事すぎるんですけどぉぉ!!!」

律「決まりね。」

友姫「えぇええ……っ」

と言うわけで……私(わたくし)東雲 友姫。人生初の告白をします。

秋帆「目指すわ修学旅行ぉぉ!!」

律「in京都。」

友姫「……ぁぁ……。」

⏰:07/03/17 02:50 📱:SO903i 🆔:G6LQb8oE


#390 [向日葵]
*************
第9章終りです(´∀`人)キリいいんで今日はここまでで次はいよいよ10章目☆そして気づけばもぅすぐ400でございます
感想いつでもお待ちしてます
感想板もどうぞ

⏰:07/03/17 02:53 📱:SO903i 🆔:G6LQb8oE


#391 [ako]
面白いデス更新楽しみにしてます頑張ってください

⏰:07/03/17 20:08 📱:SH901iS 🆔:eNz4UouY


#392 [向日葵]
akoさんありがとうございます(´;ω;`)頑張ります

⏰:07/03/17 20:26 📱:SO903i 🆔:G6LQb8oE


#393 [ゆか]
いつも見てます
珊瑚君が好きです
頑張って下さいね

⏰:07/03/17 21:23 📱:SH903i 🆔:EAGB0Utk


#394 [向日葵]
ゆかさんありがとうございますまた夜中に更新します(●´∀`●)

⏰:07/03/17 22:54 📱:SO903i 🆔:G6LQb8oE


#395 [向日葵]
【第10章 夢・・・リアル】


ブロロロ……

秋帆「ねぇ、律、友姫!これ食べてみて!!」

友姫「なにこれ。新作ポッキー?」

律「しかもバナナミルクって微妙だなぁ……」

やって参りました修学旅行(in京都)。
只今新幹線で行くためそこまでバスで移動中。

千歳「いっただきー♪」

千歳君は私の食べ欠けのポッキーを食べた。

友姫「ちょっと!」

千歳君は通路をはさんで私の隣にいる。

律「友姫。こっちに来な。」

隣に座っていた律が場所を交代してくれた。

⏰:07/03/18 01:59 📱:SO903i 🆔:AV76elL6


#396 [向日葵]
千歳「ちょっとその扱いひどくない?」

秋帆「それだけのことをアンタがやったんでしょ?」

千歳「なぁんだ。筒抜けかぁ……。まぁスリルあった方がおもしろいけど。」

秋帆「っ!アンッタねぇ!!」

友姫「秋帆。もぅいいから……。」

今ここで騒いでしまってはクラス中に響き渡ってしまうし、大事になっても困る。とりあえずこの場は静まった。
そんな時、白月君が声をかけた。

⏰:07/03/18 02:04 📱:SO903i 🆔:AV76elL6


#397 [向日葵]
暁「なぁ真野ー!!あれどうなったのー?!」

秋帆「あぁ。ちょっとこっち来てー!!」

千歳「俺も混ざろ〜♪」

律「関係無いでしょ。」

千歳「あ〜ハイハイ。わかりました〜っと。」

白月君が秋帆の隣に来て、小声でミーティングが開始された。

⏰:07/03/18 02:08 📱:SO903i 🆔:AV76elL6


#398 [向日葵]
秋帆「では、今から作戦を復習します。」

作戦とはご想像通り。アレです。告白の。
作戦はこぅだ。
・白月君と秋帆が連絡を取り合い部屋の番号を教えてもらう。
・白月君は私が部屋を出たとわかったら珊瑚君に佳苗ちゃんに会いに行くと言い部屋を出る。
・私は部屋につき、珊瑚君に告白する。

以上。

秋帆「質問ある人ー?」

⏰:07/03/18 02:12 📱:SO903i 🆔:AV76elL6


#399 [向日葵]
律「点呼の時どうする?」

暁「風呂入ってるって言えばいいだろ〜。心配だったらシャワー出しとくとか。」

律「あぁなるほど。」

暁「それにしても友姫ちゃんがねぇ〜…。」

秋帆「そーなのよ。我が子の成長って感じ?」

友姫「産んでもらった覚えないけど……」

⏰:07/03/18 02:17 📱:SO903i 🆔:AV76elL6


#400 [向日葵]
暁「そぅいえば、珊瑚も告白されることはあったとしても、彼女は作ったことはなかったなぁ。」

その時私は皆の見えないところで小さくガッツポーズした。
ここでまた千歳君が入ってきた。

千歳「俺もいたことないよ。」

律「うっさい。」

容赦ない律……。

千歳「いぃじゃん。それぐらい別に。」

暁「へぇ〜千歳君モテてそうなのに〜。」

千歳「そんなモテたことなんてないよ〜。」

⏰:07/03/18 02:21 📱:SO903i 🆔:AV76elL6


#401 [向日葵]
爽やか笑顔で否定する千歳君に対して

『嘘をつけっ!』

と(多分)3人共思っただろう……。


―――――新幹線乗り場

秋帆「あー!ついにこれから行っちゃうのねー☆」

友姫「私乗るの初めて!」

律「へぇ。ん?なんか先生呼んでるみたい。行こう。」

友姫「あ、まっ……」

ボスッ

友姫「んぷ!」

「お前はよくぶつかるな。」

『―――っこの声は!!』

⏰:07/03/18 02:26 📱:SO903i 🆔:AV76elL6


#402 [向日葵]
珊瑚「大丈夫か?」

―――ドクンッ

『珊瑚君っ!!』

久しぶりだった。
休んでから次の日はなるべく会わないようにしていた。これは秋帆が考えた作戦で「焦らし作戦」らしい。……焦らす必要がどこにあるんだろうか……。

珊瑚「おい?」

頭をポンと叩かれた。

『あっ……』

⏰:07/03/18 02:30 📱:SO903i 🆔:AV76elL6


#403 [向日葵]
友姫「ど、ども、ありがとう!じゃっ!!」

珊瑚「ぁっ……」

私は振り向きもせず、集まってるとこまで早歩きした。

『頭……久々だった……』

先生が話す注意事項なんか耳に入らず、心臓の音だけが私を支配していた。

『なんだか…私が焦らされてるみたい……。』

⏰:07/03/18 02:34 📱:SO903i 🆔:AV76elL6


#404 [向日葵]
ホームの階段を上がる途中、律はある目線に気がついた。
千歳だ。友姫を妖しく見ている。

秋帆「あー!わくわくするー♪♪」

私はわくわくしている秋帆を微笑ましくみていた。
ふと横を見ると、律が難しい顔をしていた。

友姫「律?どうしたの……?」

律「――え?ぁ、いや何にも…。秋帆。……ちょっと。」

⏰:07/03/18 02:39 📱:SO903i 🆔:AV76elL6


#405 [向日葵]
律は少し先に歩いている秋帆においつき、何か話している。周りの声もあって、私は何を話してるかわからなかった。


――――<律、秋帆の会話>

律「ちょっと厄介よ。千歳直……」

秋帆「だぁいじょうぶだってー!新幹線の中じゃウチらいるんだし。」

律「あのねぇ……。」

秋帆「あんまりピリピリしてると友姫が心配しちゃうじゃない。」

律「わかってるわ。でもアイツ何かしでかしてくれるかもよ……?」

秋帆「まぁ私もちゃんと気をつけるからさ、もっと気楽にしようよ。」

⏰:07/03/18 02:45 📱:SO903i 🆔:AV76elL6


#406 [向日葵]
すいません明日早いので、残念ながら今日はここまでとさして頂きます感想よろしければお願いします↓↓
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/1859/

⏰:07/03/18 02:47 📱:SO903i 🆔:AV76elL6


#407 [向日葵]
―――……

ホームに着いて私は2人に追いついた。

秋帆「新幹線乗ったら何するー?」

友姫「私寝るかも…。朝早かったし。昨日準備とかで遅かったし。」

律「友姫夜弱いよね〜。」
秋帆「じゃあ今日の晩お菓子パーティーできないじゃぁん!!」

友姫「そのために今から寝ておくよ」

秋帆「うんそぅして!あ、新幹線きた!」

到着した新幹線に乗り込み、指定された席に行った。

⏰:07/03/19 00:08 📱:SO903i 🆔:i5qGmlI2


#408 [向日葵]
律「ちゃんと3人で座れるわね。」

友姫「すごい!!これ席動くよ?!」

律「友姫それ田舎もんが言うことだから……」

秋帆「気圧の関係で時々耳詰まるよね〜。アレ苦手なんだけど」

他愛ない話をしていると、新幹線は出発した。

友姫「よっこいしょっと…。……じゃ、私寝るね。」

秋帆「いぃよ〜。律!!怖い話しようよ!!」

⏰:07/03/19 00:13 📱:SO903i 🆔:i5qGmlI2


#409 [向日葵]
律「またぁ〜?アンタ本当に好きよね〜……まぁいいけど……」

『朝っぱらからホラー……』

秋帆「あのね…、Aさんがある家の前を――――」

秋帆が話だしてからしばらくして、私は眠りについた。

―――――……

秋帆「――でね…後ろ振り向いたら、……あったんだってソレが……」

律「さっき見落としてたんじゃないの?」

秋帆「もー!!律はすぐ話の腰折るー!!……ぁ、ちょっとトイレ行ってくるわ。」

律「えー!!せんな話の後に行かないでよー!!」

⏰:07/03/19 00:20 📱:SO903i 🆔:i5qGmlI2


#410 [向日葵]
秋帆「友姫いるから大丈夫だって。じゃ、行ってくるね。」

前を通りすぎて秋帆はドアへと向かった。
律は次の怖い話を考える。

女子1「ぇーっ……と。あ、いたいた!りっちゃん!あっちで誰か呼んでるって!!」

律「え?誰?」

女子1「さぁ…。とりあえず行ってみたら?」

律「でも……。」

律は友姫を見た。

⏰:07/03/19 00:24 📱:SO903i 🆔:i5qGmlI2


#411 [向日葵]
律『すぐ帰ってくるし、秋帆もトイレならもぅ戻るでしょ…。』

律「わかった。ありがとう。」

律は秋帆とは逆のドアへと向かった。

女子2「…あ、○○〜(女子1の名)、次トランプアンタだよー。」

女子1「ウン。ゴメンゴメン!!」

女子3「どうしたの?遅かったけどぉ。」

⏰:07/03/19 00:27 📱:SO903i 🆔:i5qGmlI2


#412 [向日葵]
女子1「あー、なんかね〜トイレから出たら千歳君が『石垣さんを呼んでる人がいる』って言うから、りっちゃんに教えてあげてたの。」

女子2「そーだったんだ。」

女子1「トイレすっごい並んでてさぁ、秋帆がぶーたれてたの。」

女子3「アハハ!秋帆らしい!!」

その会話を聞いていた1人の男子が、横を通り過ぎ、どこかへ行ってしまった。

⏰:07/03/19 00:33 📱:SO903i 🆔:i5qGmlI2


#413 [向日葵]
友姫「スー…。スー…。」

友姫に忍び寄る、1つの影がある。

千歳「これはこれは……寝顔もなかなか……」

千歳は友姫のイスに手をかける。

ギシッ……

友姫「スー……。スー……。」

千歳「寝てる方が悪いんだよ……。」

千歳は友姫との距離を縮めていく。

ガッ!

が、あと少しのとこで、誰かに肩を掴まれ止められた。

⏰:07/03/19 00:41 📱:SO903i 🆔:i5qGmlI2


#414 [向日葵]
珊瑚「やめろ。」

肩越しに千歳は振り向き、口をニヤッと歪ませた。

千歳「ったく、また君か。さすが王子だねぇ……。」

珊瑚「黙れ。うせろ。」

千歳「ハイハイわかりました。」

悪びれもせず、手をあげヒラヒラとさせた。
そして珊瑚の隣を通り過ぎる時、肩を叩いて耳元で囁いた。

⏰:07/03/19 00:44 📱:SO903i 🆔:i5qGmlI2


#415 [向日葵]
千歳「せいぜい楽しませろよ?ナイト様?」

それだけ言ってどこかへ行ってしまった。
珊瑚はその背中を睨んでいた。
そして友姫に目を落とす。

珊瑚「はぁー…。ったく無防備なんだよ……。」

友姫は真ん中の席にいる。珊瑚は通路側のイスの肘掛けに座った。
友姫には背中を向ける形だ。

⏰:07/03/19 00:49 📱:SO903i 🆔:i5qGmlI2


#416 [向日葵]
――――…

『……?この声は……。』

寝惚けながら、私は目を少し開けた。
秋帆っ律がいない代わりに、見覚えのある背中があった。

『あ、……あれは……。』

――――……

友姫「珊瑚く……」

名前を呼ばれた珊瑚は後ろを振り返った。

⏰:07/03/19 00:54 📱:SO903i 🆔:i5qGmlI2


#417 [向日葵]
見ると友姫が、眠そうに半目でこちらを見ていた。

友姫「さ……ご……く……。」

今にも閉じそうな目を必死に開けながら、友姫は名前を呼ぶ。
珊瑚は困ったように笑い、友姫の頭をポンポンと叩いた。

友姫『……あ、この感じ……久しぶりだなぁ……。』

再び眠りについた友姫を珊瑚は見つめ、微笑んだ。

律「寛和?何してんの?」

⏰:07/03/19 00:58 📱:SO903i 🆔:i5qGmlI2


#418 [向日葵]
**********
キリます

⏰:07/03/19 00:59 📱:SO903i 🆔:i5qGmlI2


#419 [ゆリこ]
<<100-200
<<200-300
<<300-400
<<400-500
<<500-600
<<600-700
<<700-800

⏰:07/03/19 09:48 📱:D902i 🆔:bgteEcN6


#420 [ゆリこ]
>>300-500

⏰:07/03/19 09:48 📱:D902i 🆔:bgteEcN6


#421 [向日葵]
ゆりこさんアンカーありがとうございます
**********

珊瑚「千歳が来たんだよ。だから護衛。」

律「えっ?!」

珊瑚「ついでにお前が誰かに呼ばれたのは嘘らしいぞ。」

そぅ。さっき会話をしている女子の隣を通ったのは珊瑚なのだ。千歳が絡んでいると知り、慌てて友姫のところまで行った。

⏰:07/03/20 01:33 📱:SO903i 🆔:YccISfHo


#422 [向日葵]
律「どうりで誰もいないハズよ…。やられたわ……。」

珊瑚「ま、お前とも来たことだし、俺は帰る。」

立ち去ろうとした珊瑚は何かに行くのを止められた。

前のめりになる律は、止めているのが何かを調べた。

律「あらあら……」

珊瑚も出来るだけ後ろを向いた。するといつの間にか寝ている友姫が、珊瑚のブレザーの裾を掴んでいた。

律「どうする?起こす?どうせアンタも用事あったんでしょ?」

⏰:07/03/20 01:37 📱:SO903i 🆔:YccISfHo


#423 [向日葵]
すいません
訂正です

前のめりの律は

前のめりになった原因を見るため律は

です

⏰:07/03/20 01:40 📱:SO903i 🆔:YccISfHo


#424 [向日葵]
すいません、また違います……

前のめりになる律は

前のめりになる珊瑚をみた律は

⏰:07/03/20 01:41 📱:SO903i 🆔:YccISfHo


#425 [向日葵]
***********
珊瑚「いや……いい。コイツに俺が来たこと言うなよ。」

律「ふ〜ん。わかった。」

律は友姫の手を放しながら頷いた。

律「ハイ。取れたよ。……ところで…………アンタ今度はキスしてないでしょうね?」

珊瑚は思わずむせた。

珊瑚「ウッ!ゲホゲホ!!っっなん…それ…!」

⏰:07/03/20 01:46 📱:SO903i 🆔:YccISfHo


#426 [向日葵]
律「ぜぇんぶ知ってるわよっ!!!ったく。アンタもねぇ、男なら、早くけじめつけなさい!」

珊瑚「……わかってる。」

そぅ呟いて、珊瑚は自分の席へと帰って行った。
律が席に着くと、友姫が目を覚ました。

律「あら、起こした?」

友姫「ぁふぁ〜…。ううん。自分から起きた。」

欠伸をしながら友姫は眠たそうに話した。

友姫「……律。ずっとここにいた?」

律「え?…あぁ居たわよ。なんで?」

⏰:07/03/20 01:52 📱:SO903i 🆔:YccISfHo


#427 [向日葵]
友姫「……夢を見たの……。」

律「夢?」

思い出して、仄かに笑った。

『夢……。温かくて、嬉しい夢……。』

話すのが勿体無い気がして、それ以上は話さなかった。

やがて秋帆が帰ってきて、再び怖い話大会が始まった。私の作った怖い話に2人は顔が真っ青になって、私は大笑いした。

⏰:07/03/20 01:57 📱:SO903i 🆔:YccISfHo


#428 [向日葵]
そうして、新幹線は京都へつき、私達はホテルに向かった。
今からまた何か起こりそうな気がしてならない私だった。

⏰:07/03/20 01:58 📱:SO903i 🆔:YccISfHo


#429 [向日葵]
********
10章終りです
誰か読んでますか(ノд;)??よければ感想いただけたら嬉しいです。
感想板
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/1859/

もちろんここでいただけるのもありがたいです

⏰:07/03/20 02:01 📱:SO903i 🆔:YccISfHo


#430 [向日葵]
【第11章 行動・・・思いの丈】


355号室。これが私達が泊まる部屋だ。
入ると意外に広くて綺麗だった。
秋帆は目をキラキラさせていた。

秋帆「うっはっはぁぁー♪!!素敵すぎぃっ」

律「景色もいいわね〜。さて、夕飯まで何しとく?」

秋帆「6時だっけー?お風呂入っておかない?」

⏰:07/03/21 01:03 📱:SO903i 🆔:RK5KCe42


#431 [向日葵]
友姫「なら、私入ってもいい?なんか疲れたし。」

秋帆「ウンいいよ。入っといでー♪」

ユニットバスのトイレの上に着替えを置いた。

『さ、て、と。じゃんじゃん洗うかぁ。』

カーテンを閉め、シャワーの蛇口を捻ると、冷たい水が勢いよく出てきて慌ててよけた。

友姫「びっ!びっくりしたぁ!!」

⏰:07/03/21 01:09 📱:SO903i 🆔:RK5KCe42


#432 [向日葵]
段々と暖かくなってきたんで、体をまず流してからシャンプーをした。

『……あ、明日、告白するんだよねー……。』

緊張してきたせいで、頭を洗う手に力が入ってしまい、ついでに体を洗ったりするのにもガシガシとしてしまった。
全部が終わるころにはところどころヒリヒリした。

『ぁいっ…たたたたた。つぃ気合い入っちゃって……。』

服を気ながら反省していると

秋帆「えぇ――――っっ!!!!」

と秋帆の声が大音量で聞こえた。思わず滑りそうになってしまった。

⏰:07/03/21 01:16 📱:SO903i 🆔:RK5KCe42


#433 [向日葵]
律「ちょっと!!声大きい!!」

律の声もなんとか聞き取れる。

『なんの話だろ。』

しばらく聞いてみることにした。

秋帆「だって!まさかそこまでするとは思わないじゃない!!」

律「私も千歳なんかに騙されるなんて……」

『え……千歳君?!』

秋帆「でも寛和君が来てくれてよかった……。」

『――――!!』

バンッ!!

⏰:07/03/21 01:23 📱:SO903i 🆔:RK5KCe42


#434 [向日葵]
2人は私の方へ視線を向けた。

友姫「なんで珊瑚君?千歳君に騙されたって何?!」

律は、はぁーっと息を吐いて新幹線で起こったことを話した。

律「アンタが寝てる間、秋帆はトイレ、私は千歳に騙されて余所へ行ってた時、友姫また狙われたのよ。それで間一髪で寛和が助けてくれたの。」

友姫「…っ!」

私は玄関へ急いだ。
それを律が許さなかった。

律「待ちなさい友姫!!!」

私はノブまであと少しで止められた。

⏰:07/03/21 01:33 📱:SO903i 🆔:RK5KCe42


#435 [向日葵]
律「アンタが今どうしたいのか分かる。でも今はやめなさい。」

それでも私が行こうとするのを秋帆がやめさした。

秋帆「今までは運良く寛和君が助けてくれたけど、次はそぅもいかないかもしれない。だから今はダメ。ね?」

確かにそうかもしれない。私は納得して、諦めた。
2人はホッとしたようだ。

秋帆「じゃ、次私が入ってくるから。」

キィ、…パタン

律「友姫。……おいでよ。」

ドアの前で立ち尽くす私を、自分の隣に来いと、律はポンポンとベッドを叩く。

⏰:07/03/21 01:41 📱:SO903i 🆔:RK5KCe42


#436 [向日葵]
素直に従い、私は律の隣へと移動した。

律「ゴメン黙ってて。でも寛和が言ったの。私に友姫には黙っててくれって。」

友姫「……そっか…。別にいいのにね。…………律。ひとつお願いがあるの。」

律「ん?」

友姫「焦らし作戦やってた…って言っても会っちゃったけど(笑)、お礼を夕飯の時言っていい?」

律「別にいいよ。大勢いるから千歳は動かないだろうし。好きにしな。」

友姫「ありがと……」

何分かして、秋帆が出てきて、律が今度入った。そしてまた何十分かして、私達は夕飯に向かった。

⏰:07/03/21 01:50 📱:SO903i 🆔:RK5KCe42


#437 [向日葵]
――――大広間にて

友姫「ひっろー……」

大広間は高い天井に大きなシャンデリアがあって、床はフワフワの絨毯が敷いてある。
料理はバイキング形式でズラリと並んである。そこはすでに人の行列が出来ていて、全部見て回るのに時間がかかりそうだ。

秋帆「さぁって!!取りますか!」

秋帆が先陣をきってトレーに皿を乗せる。律と私もそれにならった。

⏰:07/03/21 01:58 📱:SO903i 🆔:RK5KCe42


#438 [向日葵]
律「全部おいしそうに見えてくる……」

友姫「アハハ。そうだねー。」

『あ!アレおいしそー……なんだけどなぁ……』

お目当ての料理がいささか遠い。手を伸ばせば他の料理をひっくり返してしまいそうだ。

『仕方ない……あきらめよー。』

と思って料理の方を見ると誰かが取った。

『手が長い人はうらやましいなぁ……』

⏰:07/03/21 02:02 📱:SO903i 🆔:RK5KCe42


#439 [向日葵]
するとそれは私の元へ来た。

『え?え?え??』

そして、料理の場所に挟む器具を置く。よく考えてみると後ろの人らしい。

『あらまー。親切に……。お礼を言わな――っ』

後ろを向くと、立っていたのは

友姫「……珊瑚君っ!」

珊瑚「前。」

秋帆達と少し離れてしまったため、足早に追いついた。もちろんその間にも料理は取っている。

⏰:07/03/21 02:07 📱:SO903i 🆔:RK5KCe42


#440 [向日葵]
友姫「どぅして……これが欲しいって……」

料理を取っているが、頭の中はグルグルして選んでいない。

珊瑚「どうしてって。ずっと見てたからそうかと思って。」

『出たエスパ―――!!!!』

それから新幹線での出来事を思い出した。

友姫「し……新幹線の…ことなんだけどっ!」

⏰:07/03/21 02:16 📱:SO903i 🆔:RK5KCe42


#441 [向日葵]
珊瑚「え?」

友姫「また、…助けてもらっちゃったみたいで……。ありがと……。」

珊瑚「聞いたのか。」

友姫「う…うん。」

全身が心臓になったみたいに、うるさかった。
平常、平常と心の中で唱えた。

珊瑚「口止めしたのに……。」

友姫「どうして?!私は教えてほしかった…っ」

珊瑚「教える必要なんてないだろ。」

この言葉にカチンときた。

⏰:07/03/21 02:21 📱:SO903i 🆔:RK5KCe42


#442 [向日葵]
友姫「隠す必要だって、ないでしょ?」

珊瑚「それは俺の勝手だろ?」

なんだかイライラしてきて、私はその場の机に今まで取った料理を置いた。

友姫「……もぅ……いぃっ!」

秋帆達には部屋に戻ると言い、私は大広間をあとにした。

『何よ!教える必要ないちて!!私を助けたのは何かのついでで、別に大したことじゃないって言いたいの?!』

⏰:07/03/21 02:27 📱:SO903i 🆔:RK5KCe42


#443 [向日葵]
ムカムカしながらエレベーターを待っていると、肩をトントンと叩かれた。

友姫「え?」

千歳「ゆっきちゃぁん!寝間着姿かわいいねぇ★」

友姫「なっ……!!!」

千歳君が後ろから抱きついてきた。最悪だ。忘れていた。

友姫「ちょっと!放してよ!!」

千歳「大丈夫。今日はコレしたら帰るからさっ♪」

友姫「は?何…………っ!!!ちょ、ィヤァッ!!!!」

千歳君は私の首にキスしてきた。私は空いてた手で千歳君の脇腹に思いっきり肘鉄をお見舞いした。

⏰:07/03/21 02:35 📱:SO903i 🆔:RK5KCe42


#444 [向日葵]
ゴッ!!

千歳「ぅおっ!!ってぇ……ハハ。俺のもんって言う証拠☆」

チンッ

エレベーターが着いた。
私は乗り込んですぐにボタンを押した。

千歳「今日はもぅ何もしないから安心して!じゃぁねぇ〜♪」

最後まで聞かず私はドアを閉めた。
上がっている時、ふと鏡を見た。

友姫「!?やだっ……コレッ!!」

首に赤い痕が……キスマークをつけられた。
擦るが取れない。

⏰:07/03/21 02:41 📱:SO903i 🆔:RK5KCe42


#445 [向日葵]
友姫「最っっ低!!!!!」

泊まってる階に着くなり部屋へ駆け込み、またシャワーを浴びた。念入りに首を洗うものの、やっぱり取れない。

『こんなの……珊瑚君に見つかったらっ!』

珊瑚『友姫ってそんな奴だったんだ。』

冷たく言い放つ珊瑚君が脳裏によぎる。
私はそれが恐くなって涙が出てきた。

友姫「なんで……こんなの……っ」

シャワー室で私は泣き崩れた。

⏰:07/03/21 02:46 📱:SO903i 🆔:RK5KCe42


#446 [向日葵]
**********
今日はここでキリまぁす(●´∀`●)
また感想などよろしければください
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/1859/

⏰:07/03/21 02:47 📱:SO903i 🆔:RK5KCe42


#447 [るぅ]
すっごく楽しいです

主さん才能ありますよね

応援してるんで頑張ってくださいaΔ・。.。

⏰:07/03/21 13:46 📱:P901i 🆔:9e4ngVG2


#448 [我輩は匿名である]
>>275-500

⏰:07/03/21 16:28 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#449 [我輩は匿名である]
>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600
>>601-700
>>701-800
>>801-900
>>901-1000

⏰:07/03/21 17:05 📱:P902i 🆔:rjFV7heA


#450 [向日葵]
るぅさん
コメありがとうです
感想板にも来て頂いて嬉しいです

我輩さん
アンカーありがとうございました

⏰:07/03/21 17:57 📱:SO903i 🆔:RK5KCe42


#451 [向日葵]
バスタオルで頭をがむしゃらに拭きながらお風呂場を出た。
ベッドに座ろうとしたら

コンコン――――

誰かが部屋をノックしている。

『まさか……また千歳君……?』

コンコン――――

本気で椅子か何かを武器にしようか考えていた。
あんなことをされてしまったらもぅあの人は信じられない! すると外から声がした。

珊瑚「友姫?いないのか?」

⏰:07/03/22 00:26 📱:SO903i 🆔:uhbxTNqQ


#452 [向日葵]
『珊瑚君?!』

バスタオルを風呂場に放り投げて、急いでドアを開けた。

珊瑚「あ、悪い。風呂入ってたのか。」

友姫「え、…!!ぃやあの……」

シャワーを浴びた目的を思い出し、とっさに首を隠した。

珊瑚「首、どうかしたのか?」

友姫「…いえ……まぁ、中にドーゾ……」

とりあえず珊瑚君を中に招き、私は自分のベッド、珊瑚君は律のベッドに座り、私達は向かい合わせになった。依然まだ私は首を押さえたままだ。

⏰:07/03/22 00:31 📱:SO903i 🆔:uhbxTNqQ


#453 [向日葵]
珊瑚君の目線は首に集中してる。
私はなんとか話題をずらした。

友姫「バッバイキング……おいしかった?!」

珊瑚「食べてない。」

会話終了。
頭の中でチーンと虚しい音が鳴った。

珊瑚「首。どうかしたのか?」

友姫「……っべ、別に……。」

全身から冷や汗が出てくる。

『話題ー話題ー!!!』

⏰:07/03/22 00:35 📱:SO903i 🆔:uhbxTNqQ


#454 [向日葵]
友姫「大広間すごかったねー!あんなに広いとは思わなか」

珊瑚「何を隠してるんだ?」

言葉を遮られ、詰め寄られた。もぅ、誤魔化しはできない。

友姫「け、怪我を、ちょっとしちゃって……」

珊瑚「見せてみろ。」

友姫「いやちょっとグロくなってるから見てほしくないんだよね…。気持ち悪いって思われたくないし……。」

珊瑚「思わないから見せてみろ。」

言い訳が見つからない。どうしようと視線を泳がせた。

⏰:07/03/22 00:41 📱:SO903i 🆔:uhbxTNqQ


#455 [向日葵]
友姫「嫌……です……。」

私は珊瑚君を見ることが出来なかった。
きっと怒ってる。恐かった。

しばらく間が出来て、珊瑚君は息を吐いた。

珊瑚「わかった……」

それを聞いて安心した私は勘違いだと言うことにすぐ気づく。
珊瑚君が立ち上がり、私の所へ寄って来たのだ。
未だ私は珊瑚君を見ることが出来ない。うつ向いたままだ。

⏰:07/03/22 00:45 📱:SO903i 🆔:uhbxTNqQ


#456 [向日葵]
珊瑚「俺は力づくが好きじゃない。……けどそこまで頑ななら仕方ない。―――行動に移さしてもらう…っ!!」

『!!』

珊瑚君は首を押さえている私の左手を引き剥がそうとした。

友姫「やだっ!珊瑚君!!やだったらぁっ!!!」

抵抗するも、いとも簡単に剥がされてしまった。
ついに首の痕を見られたのだ。

『終りだ……嫌われる……っ』

珊瑚「……前のアイツか。」

私はうつ向いたまま頷いた。

⏰:07/03/22 00:52 📱:SO903i 🆔:uhbxTNqQ


#457 [向日葵]
自分の足を見つめていた視界が歪んだ。

友姫「ゴメンナサイ!ゴメンナサイ!!……っせ、かく…珊瑚君が助けてっくれてた…の……に!!」

それを無駄にして、自分の不注意でこんなことされるだなんて……。
珊瑚君に申し訳がたたなかった。

友姫「ゴメンナサイ……っお願い!……だ、から嫌いにならないっ…でっ!」

私は、私が好きなのは、……貴方なの……。

友姫「…………好きです……。」

私は小さな声でそぅ呟いた。

⏰:07/03/22 00:57 📱:SO903i 🆔:uhbxTNqQ


#458 [向日葵]
珊瑚「友姫……?」

握られた手が揺るまった。

友姫「私は……珊瑚君が好きです……ずっと、側に居たい、で…す」

涙が次々と流れていく。
珊瑚君の表情はわからない。顔を見ていないから。

珊瑚君は床に膝まずき私と目線を合わした。そして、握っていた手を、私の頬に触れた。

珊瑚「……友姫」

優しく呼ばれて、私はそこで初めて珊瑚君をみた。
すると珊瑚君は…………



優しく触れるキスをした。

⏰:07/03/22 01:05 📱:SO903i 🆔:uhbxTNqQ


#459 [向日葵]
『……っ』

私は思わず目を瞑った。
これで2回目とか思いながら。

唇が離れて、私は目を開けた。そこには優しい笑顔の珊瑚君がいた。

珊瑚「嫌いになんかならない…。俺も……友姫の側にいていいか?」

友姫「……っ!――ハイッ……!」

夢だと思った。だってあまりにも幸せすぎて、こんなことあり得ないと思ったから。

涙が、また流れてきた。
そんな私を珊瑚君は抱き締めた。

⏰:07/03/22 01:10 📱:SO903i 🆔:uhbxTNqQ


#460 [向日葵]
私もキツク抱き締めた。
ようやく温かさを感じられると思った。
珊瑚君は私の体を放し、首へ目線をやった。

友姫「グスッ……これとれないよ……」

珊瑚「…………友姫。ちょっと我慢しろ。」

友姫「ズッ…え?何を……ヒャァッ!!!」

なんと珊瑚君があの痕の上にまたキスをしてきたのだ。

『きあぁぁぁぁぁぁ!!!』

涙をも吹っ飛ばす威力。流石珊瑚君。予想だにしないことをしてくれる。

⏰:07/03/22 01:17 📱:SO903i 🆔:uhbxTNqQ


#461 [向日葵]
唇を放された後、どこに痕があるか分からないくらい私は真っ赤になった。

友姫「さ……さんっご……く……」

珊瑚君は真っ赤で少々半泣きの私を見て、困ったように笑った。

珊瑚「ゴメン…俺、欲張りだから……」

そんな珊瑚君が、すごく可愛いような気がした。
そして私達は、おでこをコツンと合わして笑いあった。胸の中で、ジワーっと温かい何かが溢れてくるのを感じながら……。

⏰:07/03/22 01:24 📱:SO903i 🆔:uhbxTNqQ


#462 [向日葵]
部屋の中で幸せムードが漂う中、外では祝福モードの4人がいた。

秋帆「なぁんだか……」

律「作戦は無用みたいね……。」

佳苗「でもよかったぁ!私すっごい嬉しいよ!」

暁「なら明日の自由時間はみんなで回るか!」

と提案しながら、修学旅行1日目は過ぎていった。

⏰:07/03/22 01:31 📱:SO903i 🆔:uhbxTNqQ


#463 [向日葵]
11章終りです
今日はここでキリますね感想の方も是非お願いします
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/1859/

⏰:07/03/22 01:34 📱:SO903i 🆔:uhbxTNqQ


#464 [向日葵]
少し更新します
************

【第12章 友情・・・秋帆と友姫】

今からの話は、秋帆と友姫が出会った話です。
番外編みたいなものと取って、お読み下さい。


修学旅行2日目

秋帆「ねぇ!なんかお揃いの物買わない?!」

只今自由時間。
友姫、珊瑚、秋帆、律、暁、佳苗はお土産屋にて品物を物色中。

暁「いいねぇ。なんにする?」

⏰:07/03/22 23:10 📱:SO903i 🆔:uhbxTNqQ


#465 [向日葵]
佳苗「ストラップとかは?みんな携帯もってるし♪」

秋帆「いぃねぇ!どんなのにする?!」

友姫「みんな見て回って多数決って言うのは?」

律「いいわね。そうしましょ。」

秋帆「じゃあ、捜索開始ぃぃ☆」

みんなは散らばってストラップを探し始めた。

⏰:07/03/22 23:14 📱:SO903i 🆔:uhbxTNqQ


#466 [向日葵]
 

――――……

秋帆「やっぱり限定キティちゃんかなぁ……でもみんな持ってそうだよね〜」

悩んでいて、視線を滑らすと友姫と珊瑚が楽しそうに探していた。

秋帆『あの友姫がねぇー……。』

思い返せば、友姫と出会ったのは中学2年の時だった。

――――……

秋帆「2年3組…かぁ……。」

『やだなぁ…。クラスで仲良い子はみんな余所だし、男子もチャラチャラしたの多いし。』

⏰:07/03/22 23:20 📱:SO903i 🆔:uhbxTNqQ


#467 [向日葵]
私がドアの前で立ち尽くしていると、女の子が寄ってきた。

?「……。」

秋帆「?」

その子は私の名札をジーッと見て、何か考えているようだった。

?「まの?……しんの…?……もしくはしんや?!」

秋帆『あぁ。読み方わからないのか。』

秋帆「まのだよ。貴方は誰さん?」

?「私?私は東雲友姫!真野さんも2年3組?」

⏰:07/03/22 23:26 📱:SO903i 🆔:uhbxTNqQ


#468 [向日葵]
********
ちょっとキリますね

⏰:07/03/22 23:27 📱:SO903i 🆔:uhbxTNqQ


#469 [向日葵]
秋帆「ウンそうよ。東雲さんも?」

秋帆『ん?東雲さんってどっかで……』

友姫「このクラス、仲良い子いないんだぁ…。よかったら友達になってくれない?」

秋帆「あ!私もなの!なろなろ!!」

そこへ1人の男子が友姫を呼び出した。

男子「東雲さん。ちょっといい?」

友姫「?…はぁ」

⏰:07/03/23 00:39 📱:SO903i 🆔:X4faw6y2


#470 [向日葵]
友姫達は階段の所まで行って何か話している。
すると近くで話している女の子2人の声が聞こえた。

女子1「関井君だー。遂に関井君も東雲さんにいったかぁ。」

女子2「さすがの東雲さんでも、関井君は断らないでしょー!」

関井君と言えば、サッカー部で運動神経がよく、顔もかっこよくて人気の男子だ。

秋帆『東雲……あ!あの子!』

⏰:07/03/23 00:50 📱:SO903i 🆔:X4faw6y2


#471 [向日葵]
東雲さんは確か、1〜3年の男子に可愛いと狙われてることで有名で月5回のペースで告白されてる子だ。

秋帆『そんな子と友達になれちゃうなんて…』

考えてると東雲さんが帰ってきた。

秋帆「お、おかえり……。」

友姫「ん?あぁ、ただいま。」

秋帆「…………なんて返事したの?」

友姫「え?」

秋帆『しまったぁ!!これじゃぁ直球じゃんっ』

⏰:07/03/23 01:01 📱:SO903i 🆔:X4faw6y2


#472 [向日葵]
友姫「私は、そーゆーの興味ないから。」

私はその言葉に少しひっかかって尋ねた。

秋帆「ねぇ…。もしかして断る時、興味ないって断ってるの?」

友姫「そぅだけど何?」

秋帆「それって、失礼じゃないかなぁ…。相手だって勇気振り絞って言ってるんだから。」

東雲さんは何故か驚いた顔をしていた。
でもしばらくして

⏰:07/03/23 01:07 📱:SO903i 🆔:X4faw6y2


#473 [向日葵]
友姫「でも私は、こぅしか言えないから。」

と言って教室に入って行った。

秋帆『な、なにを――っ?!』

こうして、2年生の幕開けは最悪に終わった。


――――次の日

女子「秋帆ー!!おっはよー!!」

登校中に、前のクラスで仲良かった子が話しかけてきた。

女子「新しいクラスどぉっ?!」

秋帆「微妙…。特に東雲さん。」

⏰:07/03/23 01:13 📱:SO903i 🆔:X4faw6y2


#474 [向日葵]
すると思いがけない返事が返ってきた。

女子「うそぉ?!東雲さんいい子だよ!!」

秋帆「だって興味ないってフルんだよ?!相手の気持ち考えて断れっつーの!!」

女子「あぁ、興味ないのは本当らしいね。でもこの前すごかったんだよ?!」

聞くと、ついこの間。ナルシストな男子がみんなの前で友姫に告白したらしい。その男子は最低で有名だったそうだ。

⏰:07/03/23 01:19 📱:SO903i 🆔:X4faw6y2


#475 [向日葵]
東雲さんはその告白断固拒否したらしい。するとその男子がキレて

男子[お前何様だよ!!この俺が告ってやってんだぜ?頭おかしいんじゃねぇの?]

秋帆「確実にそいつが頭おかしいよね……。」

女子「だねぇ。そしたらね……」

友姫[自分を過大してる人に誰も魅力なんか感じないことを気づいてください。]

一刀両断とはこの事だろう。

女子「あの時はすっきりしたねー☆」

秋帆「そ、それでも!!他に言い方があるでしょ?!」

⏰:07/03/23 01:26 📱:SO903i 🆔:X4faw6y2


#476 [向日葵]
女子「あーアレね、人によって違うみたいよ?」

秋帆「……え?」

女子「うちの友達が同じクラスでね―――」

―――――……

ガラガラガラ

教室へ行くと、すでに友姫が来ていた。

秋帆「……ぁっ。」

友姫「…………。」

私はさっきのことを思い出した。

――――……

⏰:07/03/23 01:30 📱:SO903i 🆔:X4faw6y2


#477 [向日葵]
女子「聞いたんだって。断り方他にしたことないのかって。そしたらね……」

友姫[いい加減な気持ちの伝え方の人にはいい加減に。一生懸命伝えくれてる人にはちゃんと返してる。見下した言い方かもしれないけど、いい加減な気持ちの人は全然心に響いてこないから嫌なの。]

秋帆「……っ」

女子「だから、本当はいい子だよ……?」

―――……

秋帆「お、おはよー……。」

友姫「……っおはよう!!」

東雲さんは笑顔で挨拶を返してきた。

⏰:07/03/23 01:39 📱:SO903i 🆔:X4faw6y2


#478 [向日葵]
友姫「昨日、真野さんに嫌われちゃったかと思ったから!良かったぁ!!」

秋帆「……。」

私も、この子と友達になってみたいなぁ……。

秋帆「秋帆でいいよ。友姫……。」

それから私達は段々仲良しになっていって、親友と呼べるくらいになった。
とても楽しかった。
いいことが重なって好きな人も出来た。名前は雅君。毎日私に喋りかけてくれる。

⏰:07/03/23 01:46 📱:SO903i 🆔:X4faw6y2


#479 [向日葵]
……でもある日。
下校中の私達。

友姫「秋帆ホントに雅君だっけ?と仲良いねー。」

秋帆「やっと名前覚えたー!」

友姫「そりゃあれだけ毎日雅君の話しかしなかったらねぇ……。」

秋帆「もーいぃじゃあぁん!!!…………あ!!やばい!!プリント忘れた!!」

友姫「うそ。取りに戻ろっか?」

秋帆「ウンゴメーン(泣)」

⏰:07/03/23 01:53 📱:SO903i 🆔:X4faw6y2


#480 [向日葵]
*********
今日は終了しまぁす感想またあればお願いしますhttp://bbs1.ryne.jp/r.php/novel/1859/

⏰:07/03/23 01:55 📱:SO903i 🆔:X4faw6y2


#481 [向日葵]
もいっかい
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/1859/

⏰:07/03/23 01:55 📱:SO903i 🆔:X4faw6y2


#482 [向日葵]
こんにちわ
今日の夜中にまた更新しますね〜

⏰:07/03/24 17:10 📱:SO903i 🆔:sGmivVok


#483 [ako]
まってまぁす

⏰:07/03/24 19:50 📱:SH901iS 🆔:qiLsHelE


#484 [向日葵]
akoさん
お待たせしました
今からお風呂なんでちょっとしか更新できませんが、またあがったら続き更新しますね
**********

友姫「別にいいよ。ホラ行くよ。」

秋帆「ありがとっ!」

・・・・・・・・・・・

とりあえず戻ってきて、階段をあがり、2年3組へと向かった。

⏰:07/03/25 00:32 📱:SO903i 🆔:ZGAWB5FA


#485 [向日葵]
するとまだ教室の電気が着いていた。

秋帆「まだ誰かいるみたいよ?」

友姫「でも良かったじゃん。早く行こう。」

教室にあと1歩で入るとき。

雅「やっべ!!おもれぇぇ!!アッハハハハ!!」

秋帆「!!!友姫どーしよ!雅君だよ!」

友姫「なら尚更いいじゃない!行ってきなよ!」

⏰:07/03/25 00:36 📱:SO903i 🆔:ZGAWB5FA


#486 [向日葵]
秋帆「ぅ……うん……」

足を浮かせた所で、他の男子が喋りだした。

男子1「なぁ雅。お前最近真野さんと仲良いけど付き合ってんの?」

秋帆『えぇぇぇ!私ですかぁぁ?!』

入ろうとしていた足をやめて立ち聞き。この状況では入りにくい。

雅「真野さん?……あぁ。東雲さんにくっついてるやつね。」

秋帆『……ぇ……』

私は耳を疑った。いつも沢山話してるのに、なんで名前覚えてないの?

⏰:07/03/25 00:40 📱:SO903i 🆔:ZGAWB5FA


#487 [向日葵]
雅「あの子も可愛くなくないんだけどー。俺の狙い東雲さんだし。」

――――ドクン

男子2「でも真野さんはお前のこと好きなんじゃねぇの?」

雅「あぁー……。だとしたらゴメンネって感じ?」

――――ドクン

雅「まぁ、東雲さんがダメだった時の為の子だな。」

男子1・2「アハハハハ……ハハ……ハ」

ドア側に向いて座ってる男子の笑いが消えた。
それもその筈。雅君のすぐ後ろに私がいたのだから。

⏰:07/03/25 00:45 📱:SO903i 🆔:ZGAWB5FA


#488 [向日葵]
2人の様子に気付いた雅君は、後ろを振り返った。でも私を見ても振り向くどころか、喋りかけてきた。…いや馬鹿にしてきた。

雅「あっれ〜?もしかして聞いてた?んま、そーゆーことだからさ!ゴメンネ〜?」

最低……ナンデコンナ奴……

雅「ま、君は東雲さんに近づく為の道具ってわけよ?お分かり?」

ナンデコンナ奴……私ハ好キニ……

雅「ま、東雲さんがダメなら、付き合ってあげてもいいよ?」

私ハ……ッ!!!!!!

⏰:07/03/25 00:49 📱:SO903i 🆔:ZGAWB5FA


#489 [向日葵]
 









好キニ…ナッタノ……ッ!!!

雅「ま、これからも道具として、働いてよ。」

私の肩に、雅君の右手が乗った。


その時だった。

⏰:07/03/25 00:52 📱:SO903i 🆔:ZGAWB5FA


#490 [向日葵]
ボッッッコォォォ……ン!!!!!!

視界の隅で雅君の顔が醜く変形し、机へダイブ。

ガタァァン!!!!

いつの間にか泣いていた私の側に、手をグーにして前へ突き出している友姫がいた。

友姫「貴方は……何様ですか……。」

それは友姫からじゃ想像できない、怒りに満ちた声だった。
女の子のグーパンチに口が閉まらない男子一同。

⏰:07/03/25 00:57 📱:SO903i 🆔:ZGAWB5FA


#491 [向日葵]
友姫「ここまでして……貴方の得の為に……秋帆の心をズタズタにして…………貴方は何様ですか!!!!」

秋帆『友姫……っ』

友姫「それに私は貴方のような最低最悪人間がいっっっっちばん嫌いです!!!!さようなら!!……秋帆。行こ?」

秋帆「へ?あ、ウン!……!」

肩に添えられた友姫の綺麗な白い手が、赤く腫れてるのに気が付いた。

友姫「あと……」

ドアの所で一旦止まった友姫は男子達を肩越しに振り返った。

⏰:07/03/25 01:02 📱:SO903i 🆔:ZGAWB5FA


#492 [向日葵]
********
では休憩します

⏰:07/03/25 01:03 📱:SO903i 🆔:ZGAWB5FA


#493 [リナ]
続き楽しみにしてます@

⏰:07/03/25 01:05 📱:W41SH 🆔:OZazt6Bs


#494 [向日葵]
リナさん
ありがとうございます
では続き

⏰:07/03/25 01:33 📱:SO903i 🆔:ZGAWB5FA


#495 [向日葵]
視線を向けられた男子はビクッとして、せっかく座り込んでいた雅君を立たせようと掴んでいた手を放してしまった。

友姫「次こんなことしたらどぅなるか……覚えてなさい。」

雅「ハッ…ハイ……」

秋帆『弱いなぁ……』

そして私達は教室を出て行った。

⏰:07/03/25 01:37 📱:SO903i 🆔:ZGAWB5FA


#496 [向日葵]
・・・・・・・・ジャー…

靴箱を出た後、近くの水飲み場によっていた。

秋帆「……あー。私って見る目無いのかなぁ……。」

友姫「運命の人に出会ってないだけよ。ハイ。コレで目冷やして。」

受け取ろうとした手を私は止めた。濡れたハンカチを差し出している右手が腫れていたからだ。

秋帆「……ったく。冷やすのわ、アンタでしょ?」

友姫の手の甲に、ハンカチを置いた。

友姫「ぁっ痛っ!!わっ!こんなになってたんだ!」

⏰:07/03/25 01:44 📱:SO903i 🆔:ZGAWB5FA


#497 [向日葵]
秋帆「ねぇ友姫?」

友姫「ん〜?」

秋帆「……ありがと。」


お礼を言うと、友姫は今までに見たことがないくらい可愛く笑った。


――――……

友姫「秋帆決まったぁ??」

秋帆「わ!びっくりした!まだだよっ」

いきなり現在の友姫が出てきたので私はびっくりした。

友姫「あのね?これはどうかな!」

友姫が出してきたのは、小さい透明な四角いガラスっぽい中に可愛いい武士姿の人形が入っていた。

⏰:07/03/25 01:50 📱:SO903i 🆔:ZGAWB5FA


#498 [向日葵]
友姫「京都って確か新撰組が有名でしょ?だからと思って!で、同じようなバージョンで中に舞鼓さんが入ってるのもあるの!だから男の子は新撰組、女の子は舞鼓さんでどぅかな?!」

秋帆「いいね!それ、他の人達にも言って来てくれる?」

友姫「うん!いいよ!」

秋帆「……あ、友姫!」

他の人達のトコへ行こうとしてた友姫を秋帆は呼び止めた。

⏰:07/03/25 01:55 📱:SO903i 🆔:ZGAWB5FA


#499 [向日葵]
少し離れた所で友姫は振り向き、首を傾げている。


友姫と友達になれて良かった。あの時、すごくすごく嬉しかったの…。だから友姫。本当に…本当に…

秋帆「……ありがとう……。」

友姫「ん?うん。…?」

『ねぇ友姫。私自信あるよ…。』

⏰:07/03/25 01:59 📱:SO903i 🆔:ZGAWB5FA


#500 [向日葵]
みんなに私と同じような説明をしている様子の友姫の姿を見ながら秋帆は思った。

『私ね……寛和君に負けないくらい、友姫のこと……大好きだからね。』

今日も空は青くて綺麗。あの時2人で帰った空は、暗かったけど星やお月様が出ていたから、やっぱり綺麗だった。そしてお月様の光が、優しく2人を照らしていたのだった。

⏰:07/03/25 02:04 📱:SO903i 🆔:ZGAWB5FA


#501 [向日葵]
12章終了です〜(●´∀`●)
明日早いんで、あと少し更新したら寝させていただきます

⏰:07/03/25 02:05 📱:SO903i 🆔:ZGAWB5FA


#502 [向日葵]
500
***************
【第13章 守る・・・繋いだ手】

遂に明日は帰る日だ。
その前に今日は1日自由行動の日です!

律「生八ツ橋の種類って多いのねぇ。やっぱり京都だから抹茶かしら…。」

秋帆「私アンコが普通で好き。」

友姫「でもスイートポテトも捨てがたいよ!」

只今生八ツ橋の試食中。
どれもとてもおいしい。

ヴーヴーヴー

『あ。』

友姫「ねぇ、周り先生いないよね?!」

⏰:07/03/25 02:13 📱:SO903i 🆔:ZGAWB5FA


#503 [向日葵]
律「いないけど何?」

友姫「携帯鳴ってる。悪いけど見張っててくれる?」

秋帆「おっけー!モグモグ」

出来るだけお店の端っこに行ってコソコソ携帯を開くと、珊瑚君からの電話だった。

友姫「ハイ?もしもし?」
珊瑚{友姫か?今ドコ?}

私は辺りをキョロキョロ見回した。目印がないか探しているのだ。

⏰:07/03/25 02:17 📱:SO903i 🆔:ZGAWB5FA


#504 [向日葵]
友姫「えぇ……っと…………」

『あ、確か隣昨日行ったお店がある。』

友姫「あのね…」

場所を告げようとした瞬間……

コツン…

頭を叩かれた。
一気に全身の体温が下がる。

『……ヤバイ…見つかった。』

――しかしそれは勘違いだった。

珊瑚「{発見}」

受話器からと普通に近くで同じ声が聞こえる。

友姫「へ?」

横を向くと珊瑚君が立っていた。

友姫「び、っびびびびっくりしたよぉぉ!どーしたの?」

⏰:07/03/25 02:23 📱:SO903i 🆔:ZGAWB5FA


#505 [向日葵]
暁「また皆で回りたいと思って!」

佳苗「縁結びの神社とか行こうよ!」

珊瑚君の陰から2人がピョコンと出てきた。

友姫「うん行こう!…じゃあ秋帆達にも聞いてく」

秋帆「なんでアンタも一緒なのぉぉ?!?!」

いきなり大声で秋帆が叫びだした。

⏰:07/03/25 02:26 📱:SO903i 🆔:ZGAWB5FA


#506 [ちい]
一気に読みました
ハマっちゃいました
更新頑張って

⏰:07/03/25 02:27 📱:SH703i 🆔:WmyAxbCM


#507 [向日葵]
『?どぅしたんだろ……』

珊瑚君をよけて見てみると……

千歳「いいじゃん。暁がいいって言ってくれたんだから。」

『なんてこと…千歳君まで……』

暁「他の奴ら全員彼女とどっか行っちまってさ。1人だから誘ったんだ。ダメだった?」

『ダメっすよ本気で。……でも……』

珊瑚君を見た。

『珊瑚君がいるから平気……。』

⏰:07/03/25 02:30 📱:SO903i 🆔:ZGAWB5FA


#508 [向日葵]
ちぃさんありがとうございます残念ながら今日はここまでとさして頂きますよろしければ感想など頂けると嬉しいです
感想板↓↓
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⏰:07/03/25 02:32 📱:SO903i 🆔:ZGAWB5FA


#509 [向日葵]
そんな私の視線に気付いたのか、珊瑚君はこちらを向いて微笑んだ。

珊瑚「友姫さえいいなら、俺はいいから。」

私も笑顔で返した。

――――……

秋帆[じゃあ私、彼氏のトコ行ってくるよ!]

と言って秋帆脱退。(笑)
私、珊瑚君、律、佳苗ちゃん、白月君、千歳君で行動することにした。

⏰:07/03/25 23:24 📱:SO903i 🆔:ZGAWB5FA


#510 [向日葵]
今日は日曜ってこともあり、結構な人混みで、避けるのもやっとだ。

友姫「…っとと。ほっ!っと!」

珊瑚「さっきから何言ってんの?」

聞かれていたことが恥ずかしくてどもった。

友姫「や、あの……避けるための…掛け声を少々……。」

とか言いながら人に流されそうになる。

友姫「んぷっ!」

⏰:07/03/25 23:28 📱:SO903i 🆔:ZGAWB5FA


#511 [向日葵]
珊瑚「ったく……それならちゃんと言え。」

友姫「?何を?」

珊瑚は立ち止まって、ゆっくりと手を差し出した。
その手の動きを追っていた私は珊瑚君の顔を見て「何?」と目で訴えた。

珊瑚「手繋いでくれって言ってくれれば、はぐれないように繋ぐから。」

『そんな恥ずかしい……』

私はゆっくり手を出して珊瑚君の手に乗せた。
珊瑚君は私の手を優しく包む。

⏰:07/03/25 23:32 📱:SO903i 🆔:ZGAWB5FA


#512 [向日葵]
珊瑚「……友姫の手冷たいんだけど。」

友姫「あぁ……心が冷たいのかなぁ……」

……間……

珊瑚「………………それって暖かいの間違いじゃないのか?」

……再び間……

友姫「…………ぁ…だね……。」

微妙なニアミスをしてしまった……。

珊瑚「友姫って時々抜けてるな。」

⏰:07/03/25 23:37 📱:SO903i 🆔:ZGAWB5FA


#513 [向日葵]
可笑しそうに笑う珊瑚君を見て、本当に自分がこの人の彼女なんだと思うと、胸がキューっとして握った手に力を入れた。

珊瑚「?……どーした?」

友姫「え?…あ、いや。私って結構力あるってこと知らせようと思って。」

珊瑚「何を急に…。ってかさ。男に敵うと思ってんの?」

とニヤッと笑って珊瑚君は手に力を入れた。

友姫「ぃ痛い痛い痛い!!!!!!ゴメンナサイゴメンナサイ!!!!」

⏰:07/03/25 23:44 📱:SO903i 🆔:ZGAWB5FA


#514 [向日葵]
何故か謝る私。
それを聞いて力を緩め、そっぽを向いて肩を震わす珊瑚君。

友姫「笑いすぎだから(怒)!!」

――――一方……

2・2になったせいで、仕方なく一緒に歩いている律と千歳。

千歳「あーぁ。せっかくなら友姫ちゃんの隣が良かったよ。」

律「なら行けば?」

⏰:07/03/25 23:48 📱:SO903i 🆔:ZGAWB5FA


#515 [向日葵]
千歳「行こうとしたらどうせ止めるんでしょ?」

律「当たり前でしょ。」

千歳の問掛けに即答で返す律。律は頭の回転が早いため、口喧嘩では負けたことが無い。小さい背でも目力があるため、睨まれたら怯む人も多い。
だが、千歳はなんなく喋る。

律『それだけ恨み買ってんのかしらね…。』

半ば感心の律だ。

千歳「ねぇ。アンタは彼氏いないの?」

律「いないけどそれが何か?」

⏰:07/03/25 23:52 📱:SO903i 🆔:ZGAWB5FA


#516 [向日葵]
千歳「わぁ可愛そうだね!さっびし〜!」

律「アンタがどう思おうが勝手だけど寂しくはないんで。ご心配なく。」

千歳「アンタの心配なんかしないよ。」

律「まぁ心配していらんけどね。」

他の2人とは違ってピンクのオーラではなくピリピリとした空気が流れている。周りは何故か道を開けずにはいられなかった。

⏰:07/03/25 23:56 📱:SO903i 🆔:ZGAWB5FA


#517 [向日葵]
千歳「ねぇアンタさぁ。俺のことアンタって言うの辞めてくんない?俺にはアンタの性格とは正反対の真っ直ぐって字で直って言うんだから。」

律「あら偶然ね。私にもちゃんと名前があるの。アンタの性格ではあり得ない律義の律って言うのよ。お分かり?」

両者睨み合う。先に名前を呼ぶのを待っているのだ。先に呼んでしまっては負けるようで嫌なのだ。

⏰:07/03/26 00:01 📱:SO903i 🆔:.pHm2M5o


#518 [向日葵]
しばらく睨み合いが続くが、やがて

千歳「っ……ぷ、アハハハハ!!!アンタ!気強すぎ!ハハハハ!!すっげぇおもしれぇっ!!アハハハハ!!!!」
千歳はお腹を抱えて笑い出した。

律「……は?」

律はいきなり笑い転げる千歳に「なんだコイツ」と冷めた目を向ける
大分笑い収まった千歳は、ずいっ!と律に寄って来て顔をじーっと見た。

律「……何。」

千歳「友姫ちゃんはくっついちゃったし……律にしてみよっかなぁ。アンタ結構美人だし。」

⏰:07/03/26 00:09 📱:SO903i 🆔:.pHm2M5o


#519 [向日葵]
律「そんな軽い言葉いらない。」

そう言って律は足早に去って行った。

千歳「ま、キープくらいならねぇ……」

――――……

佳苗「暁ちゃん。ココ〜?」

暁「あ!そう!」

私達は白月君が見たと言うお店に来た。どうやら定食屋さんっぽい。

『あ、京セットがいいかも……』

友姫「京セットにしよっかな……」

佳苗「やっぱり友姫ちゃんも?!いいよねこれ!!」

京セットは、ご飯、ミニうどん、天ぷら、そして何と言っても……

友姫・佳苗「抹茶あんみつ☆!!」

⏰:07/03/26 00:17 📱:SO903i 🆔:.pHm2M5o


#520 [向日葵]
珊瑚「この寒い時期によく食べようと思うな。」

佳苗「珊瑚君分かってない!!女の子に甘いもの食べる季節なんて関係無いの!」

暁「そうよ!わかってないわよ!!」

珊瑚「お前が言うな。」

なんか漫才みたいと笑ってしまった。
すると珊瑚君が誰かに当たってしまった。

?「いったいなぁ!もー!」

珊瑚「あ、スイマセン。」

⏰:07/03/26 00:22 📱:SO903i 🆔:.pHm2M5o


#521 [向日葵]
珊瑚君が当たったのは女の子で、肩までの茶色い髪をキレイに巻き、メイクをばっちりしたケバイけどキレイな子だ。
そして私は見てしまった。その子の目がハートになるのを……

?「あ…いや、こっちもゴメンナサイ……」

『さっきと態度全然違うじゃない。早くどっか行ってよ。』

私はムッとしていた。

?「その制服って、観西(かんざい)学園(友姫達の学校の名前)だよね?」

⏰:07/03/26 00:28 📱:SO903i 🆔:.pHm2M5o


#522 [向日葵]
珊瑚「はぁ……」

?「やっぱり?あたし、その隣の澪(れい)高校なんだ!あ、それと、あたし植村深夜(うえむらみよ)」

珊瑚「ふーん……」

眉間に眉毛を寄せながらそれを見ている私に、佳苗ちゃんが耳許で言った。

佳苗「あれ、完全に逆ナンだよねー。」

『あー。あれが噂の(?)』

初めて見るナンパに私は少し珍しい物を見るように深夜(とか言う子)を見た。

⏰:07/03/26 00:34 📱:SO903i 🆔:.pHm2M5o


#523 [向日葵]
************
今日はここまでにしますよければ感想などお願いします
感想板↓↓
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⏰:07/03/26 00:35 📱:SO903i 🆔:.pHm2M5o


#524 [向日葵]
お風呂入る前にちょっと更新します

⏰:07/03/26 23:09 📱:SO903i 🆔:.pHm2M5o


#525 [向日葵]
深夜「ねぇねぇ!お友達になった印に、メアド教えてくんない?!」

珊瑚「中に入るぞー。」

珊瑚君無視。
ちょっといい気味って思ってしまった。…反省……。しかし反省なんかしなくても良かった。

深夜「あぁん!待ってよちょっと!」

厚かましく珊瑚君を追いかけてきたのだ。
しかも隣に座った。

『んなっ……!』

⏰:07/03/26 23:17 📱:SO903i 🆔:.pHm2M5o


#526 [向日葵]
律「ちょっとアンタねぇ!」

友姫「律!いいから。」

腹が立っていたことは確かだけど、珊瑚君がなびかないのは知ってる。だからここは私が冷静にいたらみんな平和に過ごせるんだ。私は必死に堪えていた。

仕方なく後のみんなは珊瑚君(と深夜とか言う子)が座っている後ろの6人席に座った。

聞こえてくるのは深夜って子の声だけ。
「名前は?」とか「血液型は?」とか。珊瑚君は質問攻めされていた。

⏰:07/03/26 23:21 📱:SO903i 🆔:.pHm2M5o


#527 [向日葵]
それに聞耳を立てながら私はスカートを握り絞めて我慢した。
心配そうに見てくる律や佳苗ちゃんには笑顔で大丈夫と答える。……大丈夫じゃないけど……。

深夜「えー!!珊瑚って言うの?!超カッコイイ!!じゃあ珊瑚って呼ぶね☆」

『はぁぁぁぁぁ?!私だってまだ君付けなのにぃっ!!』

そして次に彼女が目につけたのが、みんなお揃いのあのストラップ。

深夜「アハハハハ何コレ!似合わねー!」

『貴方にそんな判断求めてないもん!』

⏰:07/03/26 23:26 📱:SO903i 🆔:.pHm2M5o


#528 [向日葵]
深夜「コレ、もーっらい♪」

『―――っ!それはっ!』
珊瑚「おい返せよ。」

深夜「いいじゃん。また同じの買えばぁ。あ、そん時はお揃いじゃぁん☆」

限界。

お店の人「ハイ。お待たせし」

ガタンッ!

ここにいたら…何しでかすかわからない……。

⏰:07/03/26 23:29 📱:SO903i 🆔:.pHm2M5o


#529 [向日葵]
友姫「ちょっと秋帆から電話入ってる。外まで出てくるね!」

無理矢理の笑顔。ちゃんと笑えたかな……。

私はお店を後にした。

深夜「なぁんか冴えない子。」

佳苗「ちょっと……」

律「アンタいい加減に」

珊瑚「うっせぇ!!!!」

珊瑚の怒声に、一同+お客さんびっくり。

珊瑚「黙ってりゃ調子に乗りやがって……ふざけんな。」

⏰:07/03/26 23:33 📱:SO903i 🆔:.pHm2M5o


#530 [向日葵]
珊瑚は取られていたストラップを奪い返した。

深夜「それアタシのー!」

珊瑚「外に行って友姫戻してくる。」

一同「いってらっしゃ〜い。」

そして珊瑚も店を出た。

深夜「何アイツ……――――超カッコイイ!!!!」

なんとでも言えと思い、一同はうどんをすすった。

⏰:07/03/26 23:37 📱:SO903i 🆔:.pHm2M5o


#531 [向日葵]
**********
では休憩入ります

⏰:07/03/26 23:37 📱:SO903i 🆔:.pHm2M5o


#532 [たけぞー]
ヤバイ超おもろいで
頑張って更新してな
応援してるで♪( ̄▽ ̄)ノ″

⏰:07/03/26 23:46 📱:P902i 🆔:6A0lEAHE


#533 [向日葵]
たけぞーさん
ありがとうございます嬉しいです頑張りますもぅ少し待ってください

⏰:07/03/26 23:57 📱:SO903i 🆔:.pHm2M5o


#534 [向日葵]
更新しまぁす
************
友姫「はぁぁー……」

私はまたストラップを買ったお店に行っていた。

『ヤキモチなんて……嫌なのに……。』

心の中であの女の子を見下げるみたいに見る自分が堪らなく嫌だった。
なんか汚いって言うか…
醜いって言うか……。

友姫「なんかここに居ても気分があがらないよー…。」

私は他の店へ行くことにした。

⏰:07/03/27 00:24 📱:SO903i 🆔:lDYdnURQ


#535 [向日葵]
相変わらず人が多い道を避けて避けてしていた。

友姫「ふぅ…さすが古都……大人気。……ん?」

ふと視線を横にやると、何かが光っていた。

友姫「これ…なんて言うんだっけ……トンボ……玉……?だっけ。」

革生地で輪っかにされているストラップに様々な模様や色が混じっている小さい玉が付いていた。

⏰:07/03/27 00:29 📱:SO903i 🆔:lDYdnURQ


#536 [向日葵]
友姫「キレイ……。わぁ……欲しいなぁ……。」

『…………。!』

友姫「―――スイマセーン!」

・・・・・・・・・・・・・

私はさっきのお店で買った袋を持って来た道を戻って行った。

『あ、そういえば京セット食べ損ねた……。』

切ないぐらいにお腹がキュルルルと鳴った。

⏰:07/03/27 00:33 📱:SO903i 🆔:lDYdnURQ


#537 [向日葵]
『抹茶あんみつ……』

後にも先にも思いつくのはデザートのことばかり。
そして

『あの子……まだいるのかなぁ。そうだ。また最初に居たお店に戻って律にメールしてみよう!』

そう思って私は下に向けていた頭を前に向けた。
そして私は驚いたのだ。
数メートル前に、息を切らしてこちらを見ている珊瑚君がいたのだ。

⏰:07/03/27 00:36 📱:SO903i 🆔:lDYdnURQ


#538 [向日葵]
私は慌てて駆け寄った。珊瑚君もゆっくり走ってくる。

友姫「――!珊瑚君!」

珊瑚「ハァハァ……っどこに行ってたんだ!道に迷ったらどうする!」

友姫「ビクッ!そ、その時は携帯に…………ぁ、ゴメンナサイ……」

「携帯に連絡するよ。」と言いたかったけど、珊瑚君の目に制されて言えなくなった。

珊瑚君はその場にしゃがみこんで大きく息を吐いた。道の脇なので邪魔にはならないだろう。

⏰:07/03/27 00:44 📱:SO903i 🆔:lDYdnURQ


#539 [向日葵]
『そんなにいっぱい探して、いっぱい心配してくれたのかな……』

不謹慎だけど胸がトクンと音を鳴らした。

私はおずおずと同じようにしゃがみこんで珊瑚君の顔を覗きこんだ。

友姫「ゴメンネ?今から戻ろうと思ってたの…。」


珊瑚「俺も……嫌な思いさせてゴメン。ちゃんと避ければよかった。」

⏰:07/03/27 00:48 📱:SO903i 🆔:lDYdnURQ


#540 [向日葵]
友姫「あ、ちっ違うの!確かに嫌だったけどそれだけじゃなくて、自分にも嫌気がさしてたの!」

私は手を振って否定した。

珊瑚「自分に……?」

私は話すべきか悩んだ。でも珊瑚君は言葉を待ってるみたいなので話した。

友姫「……ゃ……ヤキモチを妬いたの。それが凄い醜くて嫌で、私最低だと思って…!」

珊瑚「なんで?ヤキモチ妬くなんか普通だろ?」

『……ぁ…。』

⏰:07/03/27 00:53 📱:SO903i 🆔:lDYdnURQ


#541 [向日葵]
珊瑚「大体ヤキモチなんてもんは汚いもんなんだよ。独占欲の塊みたいなもんなんだから。じゃなきゃ俺は千歳を殴ってなんざいない。」

と言いながら珊瑚君は立った。私もそれにならう。

珊瑚「帰るぞ。みんな待ってる。」

珊瑚君が微笑んで、私はホッとした。そして歩きだした。

友姫「わぷっ!…っと!」

珊瑚「友姫?大丈夫か?」

⏰:07/03/27 00:58 📱:SO903i 🆔:lDYdnURQ


#542 [向日葵]
友姫「うん平気!……―――ぁ、あの!珊瑚君。」

珊瑚「ん?」

私はニコッと笑って右手を出した。

友姫「手。繋いでください!」

珊瑚君はキョトンとしている。正直自分も恥ずかしくて寒気がしている。でも珊瑚君は笑って手を握った。
珊瑚「今度から嫌な思いさせないから…。」

⏰:07/03/27 01:02 📱:SO903i 🆔:lDYdnURQ


#543 [向日葵]
私は首をゆっくり横に振った。

友姫「嫌なことがあっても、2人で乗り越えようよ。珊瑚君が私を守ってくれるばっかりじゃ疲れるじゃない。……私にも守らせて?」

珊瑚「……ッハハ!友姫は勇者だな……。」

友姫「そんなの……」

『珊瑚君には負けちゃうよ……。』

⏰:07/03/27 01:06 📱:SO903i 🆔:lDYdnURQ


#544 [向日葵]
だって、私がピンチの時、いつも助けに来てくれたしゃない。

私達は手を繋ぐ。前みたいに手のひらを握るのではなく、指を絡ませて、離れないように。

⏰:07/03/27 01:08 📱:SO903i 🆔:lDYdnURQ


#545 [向日葵]
13章終りです(●´∀`●)感想あればお願いします

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/1859/

⏰:07/03/27 01:10 📱:SO903i 🆔:lDYdnURQ


#546 [向日葵]
今日はちょっと疲れてるんで、あんまり更新はできませんがご了承ください
************

【第14章 荒む・・・敵】

修学旅行最後の夕飯を終えた私達は、部屋へ戻っていた。

秋帆「はぁー。また厄介な奴が来たもんねぇ。しかも隣の高校。」

律「あの調子じゃまた来ちゃうわね。」

歩きながら今日の出来事を話していた。

⏰:07/03/27 23:36 📱:SO903i 🆔:lDYdnURQ


#547 [向日葵]
友姫「でも大丈夫だよ。珊瑚君が一緒なら!」

秋帆・律「……」

目が点になってる2人を見て首を傾げる。

秋帆「何かあったな。」

律「ウン完全に何かあったわねコレ。ノロけてるもん。」

友姫「いやあの別に深い意味ないんだけど……。」

部屋に着いたので鍵を開けて中に入ろうとすると、向こうから佳苗ちゃんがやってきた。

佳苗「あ!友姫ちゃん達!丁度良かった!」

『トレーナーとジャージなのに何でこんなに可愛いんだろ。』

⏰:07/03/27 23:44 📱:SO903i 🆔:lDYdnURQ


#548 [向日葵]
基本みんなの寝間着はそうなんだが佳苗ちゃんはどうしてもいつもバックに花を背負ってるような気がする。

佳苗「――って!友姫ちゃん達どうする?」

秋帆「いいね!友姫、律、行こうよ!」

佳苗ちゃんについてうだうだ考えていたため肝心な佳苗ちゃんの話を聞いていなかった。

友姫「え?何?」

佳苗「暁ちゃんがみんなでトランプしよって☆」

友姫「なら私、ちょっとカーディガン取ってくるよ。」

⏰:07/03/27 23:48 📱:SO903i 🆔:lDYdnURQ


#549 [向日葵]
ドアを開けると、ベッドの上に置いていたサブディスプレイが光っていた。

『?』

律「友姫?行かないの?」

友姫「行くよ。だけどちょっと待って。」

パカッ ポチポチ…

友姫「珊瑚君からだ。」

見ればメールが来た時刻は7時17分。現在18分。ついさっき来たらしい。

⏰:07/03/27 23:52 📱:SO903i 🆔:lDYdnURQ


#550 [向日葵]
律「寛和がどうかした?」
友姫「なんか……来てほしいところがあるみたい。ちょっと行って来る。先に佳苗ちゃんと行ってて!」

秋帆「あ、友姫!一応携帯持って行きな!」

ポイッ

友姫「…っと!ありがとう!」

私は急いで珊瑚君の言った場所へ向かった。

佳苗「よかった!ラブラブで☆」

⏰:07/03/27 23:56 📱:SO903i 🆔:lDYdnURQ


#551 [向日葵]
律「まぁ付き合う前から」
秋帆「ラブラブではあるけどね……それにしても…見た?律。」

律「ばっちし。あれは見たことないからね。」

秋帆と律は知っていた。
友姫の携帯に見たことがないものが付いてあるのを。
――――……

友姫「階段を上がって…右に曲がって……次は左……と――――ココ?」

私は珊瑚君が指定した場所に着いた。

⏰:07/03/28 00:00 📱:SO903i 🆔:iuTpDotM


#552 [向日葵]
友姫「コレ……。」

見れば大きな格子窓みたいなドアがある。どうやら外に出れるらしい。広い場所が窓の外にある。

カチャカチャ……キィ……

開けると同時に冷たい風が入ってきた。

友姫「うっ……さっっっむ……――――!!わぁぁ!!!!」

目の前に絶景の夜景が見える。感動そしと感動だった。

⏰:07/03/28 00:05 📱:SO903i 🆔:iuTpDotM


#553 [向日葵]
100万ドルの夜景とはこの事だ。
街がキラキラするように、私の目もキラキラした。

私は柵のトコへ駆け寄った。身を乗り出して夜景を目に吸収する。

友姫「わぁぁぁぁ……」

感想が思いつかない。ただただ「わぁぁぁ……」なのだ。

⏰:07/03/28 00:08 📱:SO903i 🆔:iuTpDotM


#554 [向日葵]
**********
スイマセン短いですが今日は終りにさせて頂きます感想またあればお願いします(>人<)
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/1859/

⏰:07/03/28 00:09 📱:SO903i 🆔:iuTpDotM


#555 [向日葵]
こんばんわ
まだ完璧じゃありませんが、今日更新したいと思うんでまた読んでください

⏰:07/03/29 20:23 📱:SO903i 🆔:twssefOQ


#556 [向日葵]
珊瑚「おい友姫!」

友姫「へ?――おぶっ!」
振り向いた途端何かが顔に被さってきた。
ペラっと捲ると珊瑚君がいた。

友姫「何?どうかした?」

珊瑚「そんな恰好で出たら風邪ひくだろ!」

『今日はよく怒られるなぁ……。』

⏰:07/03/30 01:04 📱:SO903i 🆔:Vb.QfID.


#557 [向日葵]
友姫「あ、ありがとう…………ってこれ被っちゃったら珊瑚君が寒いよ!」

珊瑚「服が分厚いから平気。それは予備で持ってきた。」

友姫「じ、じゃあお言葉に甘えて……」

上着に袖を通すと予想通り大きかった。でも珊瑚君の匂いがした。

友姫「明日…帰るんだねー……。」

珊瑚「だな……。」

そこで私はふと思い出した。

友姫「あ。」

⏰:07/03/30 01:08 📱:SO903i 🆔:Vb.QfID.


#558 [向日葵]
ズボンのポケットに手を突っ込んで、袋を取り出した。

友姫「珊瑚君。ハイコレ!」

珊瑚「何?」

友姫「ホントは、夕飯の時渡したかったんだけど渡しそびれて…。開けてみて?」

珊瑚君は袋に貼ってあるセロハンテープをキレイに剥がした。そして中身を出した。

コロン

珊瑚「…?これは……」

⏰:07/03/30 01:12 📱:SO903i 🆔:Vb.QfID.


#559 [向日葵]
友姫「トンボ玉って言うの。キレイでしょ?色々種類あって迷ったんだけど、やっぱり珊瑚君は海をイメージして青にしたんだ!!」

珊瑚「でもなんで…?」

友姫「2人でのお揃いが欲しかったの。だから私も買ったよ。」

さすがにやり過ぎかもしれないと思ったけど、やっぱり何か特別に欲しくなってついつい買ってしまった。それに珊瑚君は自分のこと欲張りって言ってたしいっか!と思った。

珊瑚「友姫は何色?」

⏰:07/03/30 01:17 📱:SO903i 🆔:Vb.QfID.


#560 [向日葵]
ポケットを探り、携帯を出す。

友姫「これ!私の誕生石って緑色なの。だからトンボ玉も緑色にしたの。」

珊瑚「それって、ペリドット?」

友姫「よく知ってるねぇ!私8月生まれだから。」

珊瑚「俺もなんだけど。」

・・・・・間・・・・

友姫「緑にしなくてスイマセン…。」

激しく落ち込む。

⏰:07/03/30 01:21 📱:SO903i 🆔:Vb.QfID.


#561 [向日葵]
珊瑚「いや、青一番好きだし、嬉しいけど?」

・・・・間・・・・
パアァァァ
一気に回復。

友姫「良かったぁ!!!一瞬どうしようかと思っちゃったよ!」

すると珊瑚君は微笑みながら、するりと私の頬に手を触れた。

―――ドキン

友姫「あ…の……?」

上目使いで珊瑚君をゆっくりと見る。

珊瑚「ありがとう……」

⏰:07/03/30 01:25 📱:SO903i 🆔:Vb.QfID.


#562 [向日葵]
―――ドキン

友姫「いやあの別にお礼を言わ……っ」

珊瑚は頬にあった手を後頭部にやり寄せて、私の額にキスをした。

友姫「……っ」

びっくりしたのと嬉しいので、耳まで真っ赤になった。そして珊瑚君はそのまま私を抱き寄せた。

ギュ……

嬉しくて、私も珊瑚君を包む。幸せだなぁとか考えてたたら、トランプの件を思い出した。

友姫「ぁ……白月君が……皆でトランプしよって……」

珊瑚「あぁ……なら行こっか?」

⏰:07/03/30 01:32 📱:SO903i 🆔:Vb.QfID.


#563 [向日葵]
*******
スイマセン寝ます

⏰:07/03/30 01:34 📱:SO903i 🆔:Vb.QfID.


#564 [向日葵]
今日は頑張っていっぱい更新したいと思うんでもうしばらくお待ちください

⏰:07/03/30 23:48 📱:SO903i 🆔:Vb.QfID.


#565 [るぅ]
がんばってください

⏰:07/03/30 23:57 📱:SH703i 🆔:6BFS6gLI


#566 [向日葵]
るぅさん
ありがとうございます***********
そしてどちらから言う訳でもなく手を繋いだ。
繋いだって言うより、指先を少し握った。
それだけで嬉しかった。

――――別棟203号室

友姫「ここ?」

珊瑚「そぅ。」

カチャ

暁「おー珊瑚ぉ。友姫ちゃんもー。」

⏰:07/03/31 00:17 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#567 [向日葵]
たった今1ゲーム終ったらしく、秋帆がトランプをくってた。

秋帆「友姫!こっちおいで。」

友姫「うん。」

私が秋帆の隣に座ったのとドアがノックされるのとは同時だった。

コンコン

珊瑚「はい。」

ガチャ

千歳「なんだナイト様かよー。まぁなんだ入れろ。」

⏰:07/03/31 00:20 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#568 [向日葵]
珊瑚「断固拒否する。」

ドアのトコでバチバチなってる。

『まぁ……お昼間なんもなかったし……』

友姫「いいじゃない珊瑚君。みんなでやった方が楽しいし!」

秋帆「友姫ぃっ!」

友姫「大丈夫よ。」

千歳「さっすが友姫ちゃぁぁん!」

⏰:07/03/31 00:23 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#569 [向日葵]
そう言って抱きつこうとする千歳君を、珊瑚君、秋帆、律3人がかりで阻止する。

『こんなのするから信用してくれないんだよ…。』

千歳「ぃよっこいしょっ!」

千歳君が座った場所にみんなびっくりした。
千歳君が座った場所は秋帆と律の間だった。
しかもわざわざ割り込んで。

律「……なんで……ココ……?」

⏰:07/03/31 00:26 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#570 [向日葵]
千歳「え?昼間言ったこと忘れたの?律にしよっかなって言ったの。」

びっくりそしてびっくり。みんなして「えぇっ?!?!」っと大合唱。

律「床にめり込ますよ?」

秋帆「ウン律なら出来るね。」

律「先に秋帆からかしらねぇ。」

秋帆「すいません。」

ひとコント終えたとかで本題。

佳苗「今日2人楽しそうに喋ってたもんね。」

⏰:07/03/31 00:31 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#571 [向日葵]
『なんと……。』

律「佳苗ちゃん大きな勘違い。」

珍しい。律が頭抱えてる。明日は雨だ。

律「大体アンタ友姫はどうしたのよ!」

いや律それってどうよ……。

千歳「だぁかぁらぁ!律にしたの!……はっ!友姫ちゃん!ゴメンネ!俺の事は諦めてくれ!!」

友姫「ミジンコの欠片ほどもそんな気持ちないんで心配しないでください。」

⏰:07/03/31 00:37 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#572 [向日葵]
「アンタコイツどぅにかしなさいよ」と言う目を向ける律。
どうにかって言われてもどうしましょうねぇ……
秋帆に目線を投じてみる。
これには秋帆もどうしたらいいかわからないらしい。

秋帆「千歳君、冗談はそのナンパ癖だけにして。」

その時千歳君の顔が一瞬曇った。

『……あれ?』

千歳「あぁあ。辛いねぇ。」

軽く言ってるけど、ホントに辛そうだった。

⏰:07/03/31 00:43 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#573 [向日葵]
そして再びトランプに入り、とりあえず楽しく時間を過ごした。

―――――……

佳苗「――…あ!もぅ8時40分!!帰んなきゃ!」

暁「え?何で?」

佳苗「もー暁ちゃんしおり読んだ?9時に点呼なのよ?!」

暁「なぁんだ。まだ20分あんじゃん!」

しかし佳苗ちゃんはトランプをまとめだした。

佳苗「帰る途中に先生に会っちゃったら大変じゃない!というわけで、女子帰宅ー☆」

⏰:07/03/31 00:48 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#574 [向日葵]
友姫「…律、秋帆。先に帰ってて。…………千歳君。ちょっと。」

珊瑚「……っ?!」

珊瑚が急いで私の腕を掴んだ。とても心配してる。
私はその手を外して、笑った。

友姫「…大丈夫だよ。」

・・・・・・・・・・・・

千歳「何?告白?」

壁にもたれていつもみたいな茶化した態度をする千歳君。
私は真剣な顔をして千歳君に話しかけた。

⏰:07/03/31 00:52 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#575 [向日葵]
友姫「お願い。ちゃんと答えて。これが貴方を信じる最後のチャンスだから。」

千歳「フッ。何それ。」

友姫「律のことは…本気なの?」

律と言うと千歳君がこっちを向いた。その顔は、いつもの様に爽やかな表面上の笑顔じゃなくて、笑みは消え、真剣な眼差しをしていた。

千歳「……それが何か?」

友姫「それは本気ってこと?」

⏰:07/03/31 00:58 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#576 [向日葵]
千歳君は頭をポリポリかきながら困った顔をした。

千歳「なんっか……あの強気なトコ見てると、弱いトコ出さないタイプなんだろうなって…。」

友姫「……。」

千歳「少し、俺とも似てるし。気になるってゆうかなんてゆうか……」

友姫「千歳君…。」

話を聞いてると、遡ること私がお店を出ていった後の話。

千歳「あ。なぁ律。」

律「え?」

⏰:07/03/31 01:04 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#577 [向日葵]
千歳「仲良くなる印にメアド交換しね?」

律「なんの冗談?」

千歳「いや冗談じゃねぇし。」

律はキッと目を向けて千歳君を拒否したらしい。

律「そんなのどこぞなワケわからん女みたいなこと言わないで。絶対教えないんだから。」

その時はすでに深夜はいなかったらしいけど、いたらいたでまた大変な事になってただろう。

⏰:07/03/31 01:10 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#578 [向日葵]
律「アンタの本気はどこまでかわからないから嫌。」

―――……

友姫「律は、中途半端一番嫌いだからねぇ……。」

律はいつでも冷静沈着。そして真面目。なんでも決めたことはやらないと気が済まない。有言実行するのだ。
ただ、いい加減が嫌いなのだ。

友姫「律にホントに本気なら、それなりの態度見せなきゃいけないよ。」

⏰:07/03/31 01:15 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#579 [向日葵]
千歳「ぅ……うん。」

今までの千歳君ではなく、これはきっとこれが千歳君なんだ。

友姫「これが嘘なら、私はもぅ知らないからね。」

スチャ

私は携帯を取り出した。

千歳「……何?」

友姫「律のアド。今なら教えてあげてもいいけど?」

千歳「マジ?!やった!」

⏰:07/03/31 01:18 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#580 [向日葵]
友姫「私からっていうのは秘密ね。」

千歳「ウンッ!!!!」

『ウンって……』

無邪気に笑う千歳君は子供みたいで、少しだけ珊瑚君を思い出す。
珊瑚君もそーゆートコあるから。

千歳君に律のメアドを教えてから、私は部屋に向かった。

⏰:07/03/31 01:23 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#581 [向日葵]
 

次の日。
今日はとぅとぅ帰る日だ。

律「ちょっと……だからアンタはなんなのよ!」

只今バスで新幹線乗り場に移動中。
前行くときは秋帆が1人だったので今回は律が1人だ。
その隣は、千歳君。

千歳「まぁまぁ。そう邪険にすんなって。少し話でもしようよ。」

律「嫌。絶対嫌。」

そんな後ろを気にしながら秋帆が私に話しかける。

⏰:07/03/31 01:28 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#582 [向日葵]
秋帆「ねぇ……大丈夫?」

友姫「まだ迷惑にはなってないから大丈夫。」

秋帆「いや……十分に迷惑っぽいよ……。」

『今…頑張ってるんだから。邪魔しちゃ駄目だよ。』

そうこうしてる間に新幹線乗り場に着いた。
帰りってあっという間だ。

⏰:07/03/31 01:32 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#583 [向日葵]
新幹線に乗って指定された席に座った。

秋帆「あーぁ……もぅ帰るのかぁ……。」

友姫「また来ようよ。」

律「次は卒業旅行かな……。」

友姫「……ちょっと、外出てくるね。」

私は車両と車両の通る道に出て、ドアの外にを眺めた。

『早いなぁ…。もぅあんなに泊まってたホテルが遠いや……。』

⏰:07/03/31 01:37 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#584 [向日葵]
友姫「――――まるで…、気持ちみたい。」

きっと、すれ違ってしまえばこんな早さでお互いが離ればなれになっちゃうんだろう。
もしくは、好きな人が出来れば駆け抜けるように相手に気持ちが走っちゃうんだろうなぁ。

『私は…前者にはなりたくないなぁ……。』

一瞬、深夜(既に呼び捨て)の顔が浮かんだ。

友姫「…っっ!」

珊瑚「友姫?」

⏰:07/03/31 01:41 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#585 [向日葵]
振り向くと珊瑚君がいた。

友姫「ぁ……」

珊瑚「どうした?冷えるぞ。」

珊瑚君はいつもみたいに頭をポンポンとした。
私はされるがままになってうつ向いた。
すると、珊瑚君のズボンのポケットに皆でお揃いにしたストラップと、私とお揃いのストラップが見えた。
私は深夜に取られたことを思い出す。

⏰:07/03/31 01:45 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#586 [向日葵]
『もしいつか……このストラップを本当に取られる日が来てしまったら――っ』

どうするだろう。
違う。こんなこと、なんで考えてるんだろ。
たまたま今さっき思っただけじゃないっ。

珊瑚「……友姫?」

友姫「ぁ……あのね?珊瑚君っ。あの……っ私っ!!」

⏰:07/03/31 01:49 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#587 [向日葵]
***********
今日はここまでです
感想いただければ嬉しいです
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/1859/

⏰:07/03/31 01:50 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#588 [向日葵]
「やぁっだぁ!!!!珊瑚ぉぉ☆♪」

誰かが珊瑚君の背後に飛び付いた。

珊瑚「…っ?!誰だっ!」

深夜「みーよでぇっす☆」
ウィンクをしながら目許でピースしている深夜がいた。

深夜「こんなトコで合うなんて運命じゃぁん!やっぱりウチらくっつくべきなんだよぉ!!」

抱きついて離れようとしない深夜に私は痺をきらした。

⏰:07/03/31 14:45 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#589 [向日葵]
友姫「ちょっと離れてください。」

深夜「あ、ぱっとしない子だ。」

珊瑚「オイ。口を慎めよ。」

そう言って深夜を引き剥がした。

深夜「あぁん!もぅちょーぉカッコイイ〜!!!!絶対手に彼氏にする!」

『なんか漫画みたい。』

若干他人事の私だ。

⏰:07/03/31 14:49 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#590 [向日葵]
深夜「ねぇそこの子?」

ビシィッと指を指された。
その指をよけて深夜を見る。

友姫「……何か。」

深夜「アンタ彼女よね?見たところ。」

友姫「はぁ。」

深夜「宣戦布告よ。珊瑚をアンタから奪うわ!!」

…………さてさて。千歳君の件が済んだと思いきや、今度はこの子…。
平和な日はいづこへ……。

⏰:07/03/31 14:54 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#591 [向日葵]
15章へいきます(●´∀`●)読んで頂いてるでしょうか
ではどうぞ

⏰:07/03/31 14:55 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#592 [向日葵]
【第15章 場所・・・届く距離でさえ…】

修学旅行が終わって代休2日目。
ベッドの上で寝そべっていた。

友姫「明後日からまた学校だ……。ダル……。」


それに、あの深夜って子……。絶対学校に来る。なんてったって隣の高校だし。

『なんで私の周りってこんなんばっかりなんだろう……。』

⏰:07/03/31 15:05 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#593 [向日葵]
なんだか私の周りの空気がモンモンとしてきた気がする。

ガバッとベッドから飛び起きた。

友姫「ダメだ。外行って来よう。」

トントントントン……

私は階段を降りて、リビングにいる母さんに声をかけた。

友姫「母さん。ちょっと庭に出てくるよ。」

⏰:07/03/31 15:14 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#594 [向日葵]
************
休憩します

⏰:07/03/31 15:15 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#595 [向日葵]
母「ハイハイ。あ、友姫ちゃん。お花にお水あげててくれる〜?」

友姫「わかった。」

キィ…パタン

私はジョウロを持って、庭にある水道で水をくんだ。
キュッキュッ ジャー…

ジョウロに入っていく水を見つめながら、私はボンヤリした。
最近どうもマイナス思考気味だ……。

⏰:07/03/31 21:15 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#596 [向日葵]
『考えたくないことまで考えちゃう。』

私が気にしているのはもちろん深夜のことだ。
あのお店での一件。
あの時私は珊瑚君はなびかないから大丈夫と思った。でも……やっぱり恐い。

友姫「佳苗ちゃんも、こんな気持ちだったのかもしれない。」

――ジョボジョボ…

友姫「……ん?…!ぅおう!!!」

水を入れすぎて洪水状態になっていた。

⏰:07/03/31 21:21 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#597 [向日葵]
友姫「あちゃちゃ!」

私は急いで蛇口をひねった。

『あぁあ…。いっそお花になって光合成してきたいよ……。』

友姫「お水だよー」

咲いているパンジーに水をかける。

『やっぱり千歳君以上にあの子は注意しなきゃなぁ……』

⏰:07/03/31 22:12 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#598 [向日葵]
ジャバジャバジャバジャバ

「――?」

『佳苗ちゃんに相談に乗ってもらおう。』

ジャバジャバジャバジャバ

「―――ぃ!」

『あ、でも秋帆達に先に話した方が…いっそのことみんなに集合してもらって……いやでもそんな迷惑をかけちゃ…』

「おいっ!」

⏰:07/03/31 22:37 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#599 [向日葵]
友姫「へ?」

現実に戻って手許を見ると、ジョウロの先に人の手。目をあげて見ると人がいた。

友姫「珊瑚君!どーしたの?こんな所ってー言っても通るか……。」

珊瑚「お前がいたから声かけたのになんの反応もしないから寄ってみたんだ。」

その時気付いた。そして下を見る。
見事に水を遣りすぎてビショビショになってるわ、気を抜いていたせいで水を適当にかけていたので、ズボンが濡れていた。

⏰:07/03/31 22:52 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#600 [向日葵]
友姫「……ぁ……あぁ……」

とりあえずジョウロを置いて、意味は無いが足の水を払う。
そして門の外に出る。
珊瑚君の手には袋が持たれていた。

友姫「どこかの帰り?」

珊瑚「2丁目の角の本屋さん。」

耳を疑った。本屋…さん?!さんを付けた!

『この人のこーゆー時々カワイイトコに弱い…。』

⏰:07/03/31 23:08 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#601 [向日葵]
*************
明日早いので寝ます
感想頂ければとても嬉しいです

⏰:07/03/31 23:15 📱:SO903i 🆔:dJp4Wn5Y


#602 [向日葵]
友姫「ホント本好きだね〜。」

珊瑚「小さい頃から玩具より本が好きだったしな。」

こーゆー時、どう対応したらいいんだろうと私は悩んだ。珊瑚君の家庭は複雑な事情があるから、入りこんで聞いていいかわからなくなる。

その時、珊瑚君はおでこをコツンとした。

友姫「!」

珊瑚「なんも思わないから聞きたいなら聞け。気使いすぎ。」

⏰:07/04/01 13:31 📱:SO903i 🆔:4dTDDOgo


#603 [向日葵]
友姫「いや別に聞きたいことはないんだけど…絵本とか読んでたのかな〜って……。」

自分で言って自分で小さい頃の珊瑚君が絵本読んでるトコ想像したら悶えた。

『かっ…!可愛いすぎるー!!!』

珊瑚「まぁ小さい頃に小説は読めないし。もっぱらディズニーとかの物語見てたなぁ……。」

『ディズニ―――――ッ!!!!!!』

⏰:07/04/01 18:49 📱:SO903i 🆔:4dTDDOgo


#604 [向日葵]
悶える自分を脳裏で浮かべながら、表では普通にしていた。

友姫「そぅなんだ。私はシャボン玉とかして遊んでたなぁ〜。」

珊瑚「シャボン玉か。なんか久々にしたいなぁ」

友姫「ゴメン珊瑚君それ以上可愛いこと言わないで…。」

珊瑚「え?」

そんなこんなで代休はあっという間に過ぎていった。

⏰:07/04/01 18:57 📱:SO903i 🆔:4dTDDOgo


#605 [向日葵]
――――…
<学校にて>

ピシャァァァァン!!!

律「ゆ――きぃ――!!!(怒)」

ドアを開けると共に怒鳴る律。

友姫「あ、律。おはよー。」

律「おはよー。…じゃぁない!!!アンタ……千歳にメアド教えたでしょ…。」

友姫「…………さぁ?」

律「間ぁ!!何その間ぁぁ!!!」

⏰:07/04/01 19:03 📱:SO903i 🆔:4dTDDOgo


#606 [向日葵]
秋帆「やっだぁ!律。朝からそんな大声!」

友姫「大体なんで私?」

律「修学旅行の時、私達先に帰らして千歳と話してたでしょ!」

友姫「だからって私が理由にならないよ?」

律「薄情なさい?」

これ以上は嘘はつけないなと思い、素直に薄情。

⏰:07/04/01 20:00 📱:SO903i 🆔:4dTDDOgo


#607 [向日葵]
律「はぁ…お願いだから勝手なことはしないでね……?」

友姫「ハァイ。ゴメンネ。」

律は決して頭ごなしには怒らない。そーゆーところが好き。(前の珊瑚君の件は別として……。)

秋帆「千歳君とのメールはどうなの?」

律「別に。メールなんてホントの気持ちわかんないものだし。」

『そっけなく返してそうだなぁ…。』

⏰:07/04/01 20:06 📱:SO903i 🆔:4dTDDOgo


#608 [向日葵]
暁「おいーっす!」

佳苗「おはよー♪」

秋帆・律「おっはよー!」

佳苗ちゃんが来たので、一昨日考えてたことを相談しようと思った。

友姫「あ、佳苗ちゃん。それと秋帆も。放課後時間貰える?」

佳苗「ん?ハイハイ?」

律「何があるの?」

千歳「そーりゃ恋関係っしょー!」

⏰:07/04/01 20:16 📱:SO903i 🆔:4dTDDOgo


#609 [向日葵]
窓からいきなり千歳君が顔を出した。

千歳「律おはよー♪」

律「アンタのせいで寝不足よ。」

千歳「メールぶちればよかったじゃぁん!」

律「ぶちってもアンタが何回も送ってくんでしょうがぁぁぁぁぁ!!」

一同『夫婦漫才…!』

言い合ってるんだけど訳を知らない周りからはラブラブに見えるだろう。

⏰:07/04/01 20:46 📱:SO903i 🆔:4dTDDOgo


#610 [向日葵]
珊瑚「なんの騒ぎ?」

友姫「あ、おはよー!……?眠そうだね。」

珊瑚「あのわけわからない女がメールしてきたんだ。いつの間にかアド見たらしい。」

―――ドクン…

『……え?』

珊瑚「ん?心配すんな。どこにも行かないから。」

友姫「え?……あ、……ウン……。」

⏰:07/04/01 20:51 📱:SO903i 🆔:4dTDDOgo


#611 [向日葵]
珊瑚君。どこにも行かない保証なんてないよ…。
信じてないわけじゃない。

ただ胸騒ぎがして。

例えば、忘れ物ないように荷物を準備したのに落ち着かない様な……。

わかんないの。
どう表現すればいいか。

ゴメンナサイ。珊瑚君。
信じてるよ?
珊瑚君。



…………恐いよ…。

⏰:07/04/01 20:56 📱:SO903i 🆔:4dTDDOgo


#612 [向日葵]
暁「友姫ちゃん?どしたの?顔青いよ?」

友姫「ハッ。ううん。…………なんでもない。」

学校始まりのチャイムが鳴り響く。
私は、私の中で何かが始まる合図にしか聞こえなかった。


―――……

<1時間目>

黒板には自習の文字。
先生が風邪をひいたらしい。

⏰:07/04/01 21:10 📱:SO903i 🆔:4dTDDOgo


#613 [向日葵]
配られたプリントをやる気にはなれず、裏に落書きをしていた。

友姫「はぁ……」

千歳「何書いてんの?」

千歳君がプリントを取った。

友姫「あ!っちょ!」

千歳「……なにこれ……猫?」

秋帆「え?ネズミでしょ?」

律「カバじゃ……。」

⏰:07/04/01 21:14 📱:SO903i 🆔:4dTDDOgo


#614 [向日葵]
この会話を聞いてわかったでしょう。
私は絵が最低最悪に苦手。

友姫「犬なんですけど……。」

一同「………………。」

静かに私を見る3人。

『最悪だ……』

勉強はまぁまぁ出来る方だが、美術の才能は無いに等しい私。
3人はプリントの絵と私を交互に見る。

⏰:07/04/01 21:18 📱:SO903i 🆔:4dTDDOgo


#615 [向日葵]
************
今日はここまでにします
感想頂ければ嬉しいです

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/1859/

⏰:07/04/01 21:22 📱:SO903i 🆔:4dTDDOgo


#616 [我輩は匿名である]
おもしろすぎです★私的に律が好き(≧艸≦*)

これからも頑張ってください!

⏰:07/04/02 14:05 📱:W43T 🆔:WKgh7Of2


#617 [向日葵]
我輩さん
ありがとうございます(´;ω;`)
でも今日更新できるかわかりませんでも更新してたら見て下さいね

⏰:07/04/02 19:44 📱:SO903i 🆔:72U4uVxk


#618 [向日葵]
ほんの少し更新
**********

秋帆「ねぇ……これ寛和君に」

友姫「見せたらどうなるか分かってる?」

千歳「あ、友姫ちゃん。携帯貸して?」

友姫「?いいけど」

これが間違いだった。
千歳君は携帯をいじり、カメラモードにして写した。
そして……

千歳「そーしーん☆」

⏰:07/04/02 20:41 📱:SO903i 🆔:72U4uVxk


#619 [向日葵]
友姫「え?!何?!?!」

千歳「ナイト様に送っちゃった。」

ウィンクしながら言う千歳君に、青くなる私。

『あ…っあんなの見られたらっ!!』

友姫「最低!」

私は携帯を奪い返して、珊瑚君にメールを打った。

⏰:07/04/02 20:44 📱:SO903i 🆔:72U4uVxk


#620 [向日葵]
<新規メール作成>
ゴメン!それ千歳君が勝手に送ったの絵は私だけど…

送信。

律「あんまり無神経な事しないであげてよ千歳。」

千歳「あー…ゴメンネ?友姫ちゃん。」

友姫「はぁぁ…。もぅいいから……。」

それより気になってたことがある。

秋帆「ねぇ。なんで律は律なのに千歳君は千歳なの?」

律・千歳「は?」

⏰:07/04/02 20:55 📱:SO903i 🆔:72U4uVxk


#621 [向日葵]
私が聞きたい事を秋帆が先に聞いてしまった。
つまり千歳君は律と呼ぶのに律は何故千歳と苗字で呼ぶのかと言いたいのだ。

律「アンタはダメと言われたから千歳なだけ。」

千歳「やっぱり彼女だから?」

律「ふざけんな。」

ヴーヴーヴー

友姫「あ、珊瑚君だ。」

<受信メール>
そうか。

『え?それだけ?』

⏰:07/04/02 21:07 📱:SO903i 🆔:72U4uVxk


#622 [向日葵]
珊瑚君……?

―――……

お昼休みになって、E組に行ってみた。

ドアの入口からヒョコッと顔を出して珊瑚君を探す。

佳苗「あれ?友姫ちゃん。」

お弁当を持って佳苗ちゃんが私に声をかけてきた。

友姫「佳苗ちゃん。珊瑚君知らない?」

佳苗「珊瑚君ならどっか行っちゃったよ?」

⏰:07/04/02 21:14 📱:SO903i 🆔:72U4uVxk


#623 [向日葵]
***********
スイマセン今日はこれで感想頂ければ嬉しいです

⏰:07/04/02 21:15 📱:SO903i 🆔:72U4uVxk


#624 [我輩は匿名である]
>>1-200
>>201-400
>>401-600
>>601-800
>>801-1000

⏰:07/04/02 22:50 📱:SH702iD 🆔:UzW2HnX.


#625 [我輩は匿名である]
続きかなーりっ
気になる!!

⏰:07/04/03 00:03 📱:SH702iD 🆔:MvFWKwCI


#626 [向日葵]
我輩さん
ありがとうございますですが、今日は残念ながら更新できません
スイマセン(ノд;)

⏰:07/04/03 23:05 📱:SO903i 🆔:IXrmHxLY


#627 [向日葵]
なかなか更新できませんが、少しずつ更新します
************

友姫「そっか……」

『食堂にでも行ったのかな……』

私はとりあえず食堂に行くことにした。


・・・・・・・・・・・・・

ペタペタペタ……

珊瑚君がどこかにいないか見渡しながら歩いて行った。

⏰:07/04/04 19:50 📱:SO903i 🆔:H2BXQggI


#628 [向日葵]
『……あれ?』

立ち止まって外を見る。
食堂は玄関を通り過ぎないと行けない。
そして玄関からは正門が見える。
外にある姿を見つけた。
珊瑚君だ。

『どうしたんだろ。』

―――!

⏰:07/04/04 19:59 📱:SO903i 🆔:H2BXQggI


#629 [向日葵]
正門にもたれるようにしている珊瑚君の傍らに、あの子の姿…………深夜の姿があった。


訳が分からず、何故か靴箱の陰に隠れた。

『なんであの子?そういえばメールが来るって……。』

色々なことが頭を回った。
私は自分に自信が持てない。この頃不安で……。だっていつか手が……










離れてしまうかもって……

⏰:07/04/04 20:05 📱:SO903i 🆔:H2BXQggI


#630 [向日葵]
友姫「―――――っや…だ……」

そんなの絶対に……

珊瑚「あれ?友姫?」

ハッとして横を向くと珊瑚君が私の顔を覗き込んでいた。

友姫「……ぁ…………。」

珊瑚「どうした?泣きそう顔して。」

『泣きそう……な顔。』

⏰:07/04/04 20:12 📱:SO903i 🆔:H2BXQggI


#631 [向日葵]
歯を食いしばって、今言いたいことを全て押し止めた。

今不安なこと。深夜のこと。さっきのこと。

友姫「泣きそうなんかじゃ…ないよ……。」

目を反らして歩き出した。

珊瑚「おい友姫」

友姫「珊瑚君探しに来たの。それで休憩してただけだから…っ」

⏰:07/04/04 20:19 📱:SO903i 🆔:H2BXQggI


#632 [向日葵]
珊瑚「友姫!」

腕を後ろに引っ張られた。
私は前を向いたまんま返事をする。

友姫「なに?」

珊瑚「言いたい事があるなら言えよ。」

友姫「…………何もないから。」

言ってしまえば止まらなくなりそうで恐い。
今は嘘をつくしかできない。

珊瑚「言えよ。何だよ。」

⏰:07/04/04 20:28 📱:SO903i 🆔:H2BXQggI


#633 [向日葵]
友姫「何もないって……。」

珊瑚「言えって。」

友姫「お願いだから離して!!!!」

ハッ!
強く言い過ぎたと思い、口に手を当てる。
一瞬強く握られた手は、ゆっくりと離されていった。

珊瑚「…………わかった。」

珊瑚君は反対方向に歩いて行って、どこかへ行ってしまった。

友姫「珊瑚君…………」

⏰:07/04/04 20:38 📱:SO903i 🆔:H2BXQggI


#634 [向日葵]
**********
今日はここまでにさせてください

感想頂ければ嬉しいです
感想板
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/1859/

⏰:07/04/04 20:41 📱:SO903i 🆔:H2BXQggI


#635 [我輩は匿名である]
続きが気になリすぎる

⏰:07/04/04 21:15 📱:SH702iD 🆔:xzq9jkrY


#636 [向日葵]
我輩さん
どうもです
今日は更新出来ませんが、明日また更新するんで、見てくださいね

⏰:07/04/05 20:56 📱:SO903i 🆔:/2jTWVYM


#637 [我輩は匿名である]
もちっ見るよ

⏰:07/04/06 12:01 📱:SH702iD 🆔:Gwin8xeE


#638 [向日葵]
我輩さん
ありがとうございます
スイマセンが、今日風邪ひいてしまったのでまた更新できませんホントにゴメンナサイ

⏰:07/04/06 23:28 📱:SO903i 🆔:s.4O6AVI


#639 [向日葵]
私は恋愛なんて
この17年間一度もしたことなくて


さっきの光景について、どうしたらいいかわからない。
この不安な気持ちもどうすればいいかわからない。

でも珊瑚君を失う。
それだけは嫌なの。
離れないで。行かないで。



嫌いにならないで……。

⏰:07/04/07 14:57 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#640 [向日葵]
佳苗「えー?あの女の子が?」

私は首を縦に振る。

只今放課後。
「友姫ちゃんお悩み相談室!」と黒板に書いた秋帆と、静かに話を聞いてくれている律がいる。

⏰:07/04/07 15:27 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#641 [向日葵]
友姫「私、それでどうしたらいいかわかんなくて…なんか責めちゃいそうで見なかったフリしたら、…………ちょっといざこざになっちゃって……」

律「言っちゃえばよかったのに。そんなので寛和は怒んないでしょ?」

友姫「それでも言っちゃう自分が嫌だったの。」

そんな自分が醜くて、嫌だった。
私は頭を抱えた。
どうしてた?前まで珊瑚君とどう接してた?

⏰:07/04/07 20:19 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#642 [向日葵]
友姫「せっかく集まってもらってなんだけど…。私今日は帰るよ。」

秋帆「え?友姫?!」

私は帰る支度をしてカバンを持った。

友姫「ホント、ゴメンナサイ……じゃぁ」

秋帆「ちょ、ちょっとゆ」
ピシャン

秋帆「友姫ぃ……」

⏰:07/04/07 20:28 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#643 [向日葵]
―――……

私は階段を降りて靴箱の前で立ち止まった。
今日のことを思い出した。
『珊瑚君…。』

私は相談してほしかったのかも知れない。
あの深夜について迷惑なこと、嫌なことがあったなら。

友姫「だって…言ったじゃない……」

私にも珊瑚君を守らせて……って……

⏰:07/04/07 20:35 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#644 [向日葵]
視界が歪む。
目に珊瑚君を思う滴が溜まる。

友姫「珊瑚君……私…………頼りない……?」

遠くで消防車か、救急車のサイレンが聞こえた。
よくあることだ。


でも


なんでだろう……

⏰:07/04/07 20:39 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#645 [向日葵]
 



胸騒ぎが止まらなかった。

――――……

秋帆「はぁ〜。あの子、意外に不器用に生きてるなぁ……。」

教室では秋帆達がまだ話をしていた。

佳苗「不安になるのは分かるけど、あそこまで深刻に考えてちゃねー……」

⏰:07/04/07 21:06 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#646 [向日葵]
その時、佳苗の携帯が鳴った。

佳苗「あ、暁ちゃんだ!もしもし?……ウン」

律「って言うか付き合い始めにそんなこと気にするなんて……」

秋帆「私なんてそこまで考えたことないけどねぇ。」
佳苗「えぇぇぇ?!?!」

叫びながらイスから立つ佳苗に2人はびっくりした。
受話器の所を抑えながら、青ざめながら2人の方に振り向く佳苗。

⏰:07/04/07 21:11 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#647 [向日葵]
そんな佳苗に涙が溜まる。

佳苗「……った…大変……。」

その内容を聞いて、秋帆と律も青ざめ、友姫に連絡した。


―――――……

私は電車待ちをしていた。

『とりあえず、落ち着こう。落ち込んでも仕方ない。』

⏰:07/04/07 21:14 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#648 [向日葵]
まだ空の上の方にある太陽が暖かい。

『そういえば……あの時。』

あのファンクラブのせいで帰りが遅くなった日。
空気はキンとするぐらい寒かったのに、握られた手はすごく暖かくて、胸が締め付けられた。

友姫「…………私…」

信じたいのに、珊瑚君を疑ってる……っ!!
深夜のこと。
自分から離れてしまうかもと。
あんなに暖かい人を。

友姫「私……最低じゃない……っ」

⏰:07/04/07 21:19 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#649 [向日葵]
ピルルルルル

ビクッ!
いきなり静かなホームに着信音が鳴り響く。

<着信・秋帆>

友姫「もしもし?どうかした?」

秋帆「……ゆ、ゆき……落ち着いて聞いて?」

その瞬間、頭の中で鳴り響いた音がある。

⏰:07/04/07 21:22 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#650 [向日葵]
 







秋帆「寛和君が事故にあった……。」


あのサイレンの音だ。

⏰:07/04/07 21:23 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#651 [向日葵]
*************
15章終りです(●´∀`●)暗いですが次の章も暗くなります
見て頂ければ幸いです
ではどうぞ

⏰:07/04/07 21:25 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#652 [我輩は匿名である]
はやーくみたいっ

⏰:07/04/07 21:28 📱:SH702iD 🆔:2xxVwSiE


#653 [向日葵]
【第16章 声・・・奇跡の瞬間】

私はホームに座りこんで動けなかった。
そこへ佳苗ちゃん達が来て、私を支えながら病院に連れて行ってくれた。

目の前が真っ暗で、佳苗ちゃんが珊瑚君の容態を詳しく言ってくれてるのに、耳に入って来るのは「重体」って言葉とサイレンの音だけだった。

バタバタバタ……

暁「佳苗…。友姫ちゃん……っ」

律「寛和は?」

⏰:07/04/07 21:29 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#654 [向日葵]
我輩さん
頑張りますありがとうございます
**************
暁「今、手術室に行ったらしい。俺も今来た所だから……。」

秋帆「え?じゃあ誰が……っ貴方!」

秋帆が叫んだ先を見てみた。

深夜が泣いていた。

深夜「わ、私のせいだ……っ」

⏰:07/04/07 21:32 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#655 [向日葵]
佳苗「暁ちゃん。なんで……。」

暁「……この子をかばったらしい……。」

『――――っ』

深夜「珊瑚が…私をフッたから……腹が立って帰ろうとしたら……道路…渡ってる時、車来てるの知らなくて…………」

―――……

<放課後>

深夜「あ!さーんご!♪」

⏰:07/04/07 21:36 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#656 [向日葵]
珊瑚「またお前か……昼休みにもうやめろって言っただろ。」

深夜「アタシも嫌だっていったじゃん☆ねぇ1回でいいからデートしてってばぁ!」

昼休みに珊瑚が深夜といた訳。それは深夜に付きまとうのをやめるようにと言う内容だった。

珊瑚「だから嫌だ。」

深夜「1回くらい浮気になんないって!いいじゃん!!そんなにあの子大事なの?」

珊瑚「当たり前だろ。」

⏰:07/04/07 21:40 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#657 [向日葵]
それまで楽しそうに笑ってた深夜の顔が意地悪そうに笑った。

深夜「じゃああの子に何かしてもいいんだ?」

帰ろうとしていた珊瑚の背中がピクリと動く。

深夜「駄目ならデートしてよ……」

珊瑚は振り向き、これ以上ないほどの不機嫌な顔をして深夜を睨む。

珊瑚「やってみろよ……。」

深夜「……!」

珊瑚「俺が守るまでだ……。」

⏰:07/04/07 21:44 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#658 [向日葵]
悔しそうに顔を歪ませた深夜は珊瑚を突き飛ばして歩いていった。

珊瑚「おい!ちょっと待てよ!」

深夜「何よ!あの子のどこがいいのよ!私の方がカワイイのに!!」

プァァァ…ン

深夜「……え?」

珊瑚「……っ!危ない!!」

キィィィィ!!!!!

⏰:07/04/07 21:47 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#659 [向日葵]
――――……

友姫「……さ……」

私は絶句して足がフラついた。

秋帆「ぁっ!友姫……」

そんな私を秋帆が支える。

友姫「な……で……なんで……こん…………な……」

涙がとめどなく流れる。

もうあの手に触れることも……
柔らかい声を聞くことも……
優しい笑顔も……

⏰:07/04/07 21:51 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#660 [向日葵]
見ることが出来ないかもしれないのに……。

深夜「ゴメンナサイ!!」

友姫「謝らないで…………!!!貴方の…せいじゃない……から……」

赤く点灯する「手術中」のランプ。

友姫「珊瑚君……どうか……」

生きて……
戻ってきて……

⏰:07/04/07 21:55 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#661 [向日葵]
バン!!!!

手術室の扉がいきなり開かれた。

看護師「家族の方ですか?」

暁「いえ……。珊瑚は……っ」

看護師「まだオペ中ですので。寛和さんの血液が足りません。この中でO型の方いらっしゃいますか?」


友姫「―――っ!私!私O型です!!」

看護師さんはニコッと笑って私を部屋へと案内した。

⏰:07/04/07 22:03 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#662 [向日葵]
看護師「ちょっとチクッとしますねー。」

針が、私の腕に食い込む。

友姫「……っつ」

『珊瑚君…。私の血を全部あげてもいい……。だから頑張って……。』

しばらくして終わり、血が早急に運ばれて行った。

血を抜かれたので私は少しめまいがした。

⏰:07/04/07 22:06 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#663 [向日葵]
――――……

珊瑚「真っ暗だ……」

珊瑚は暗闇にいた。
どこまでも果てしなく続く闇の中で1人立たずんでいた。

『なんか……体ダルいな……。』

ペタペタと歩きだす。
すると仄かに光が見えた。

『出口……?』

光に向かって歩き出す珊瑚。

その時

⏰:07/04/07 22:09 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#664 [向日葵]
「――…ん」

珊瑚「……?何だ?」

―――……

ピ――――

心臓停止を告げる音が手術室内に流れる。

執刀医「心臓マッサージ。」

看護師「ハイ。」

ドッドッドッドッド

ピ―――――

依然珊瑚の心臓は動かない。

⏰:07/04/07 22:13 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#665 [向日葵]
看護師「寛和さん!」

執刀医「輸血の流れる速度早くして!」

看護師「ハイ!」


―――――……

知ってるこの声。
どこかで聞いた。

「―――……ごくん!」

珊瑚「…佳苗?」

いや違う。
その声を聞けば嬉しくて、振り向かずにはいられない。

⏰:07/04/07 22:17 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#666 [向日葵]
大好きで……大好きで大好きで仕方ないくらい。

でも自分は泣かせてばかりで、守れてなくて……
でも、君は言ってくれた。

自分も俺を守ると。

だから……帰るよ。

珊瑚は声のする方に足を進めた。

嬉しかった。その言葉。
俺の愛しい人……。

「珊瑚君!」

珊瑚「…友姫……」

⏰:07/04/07 22:21 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#667 [向日葵]
その名を呟いた瞬間。
珊瑚は光に包まれた。

――――……

パッ

手術中の電気が消えたのに気付き、私達はその方に目をやった。

バンッ

看護師「……もぅ心配ありませんよ。」

友姫「……!!――っふっ…うわぁぁぁ!!」

私は支えてくれてた秋帆の胸に顔を埋めて泣いた。

よかった……
ホントによかった……

⏰:07/04/07 22:29 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#668 [向日葵]
みんなが喜ぶ中、深夜は涙を堪えている様子だった。

私はかまっていられず、ひたすら泣いていた。

?「!ハァハァッ!」

暁「あ、おばさん……。」

私は走ってきた様子の女性に目を向けた。

『珊瑚君の……お母さん……』

珊瑚母「さ……っ珊瑚……は?」

暁「大丈夫ですよ。途中血が足りなくて、こちらの友姫ちゃんが輸血してくれたんだ。」

⏰:07/04/07 22:33 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#669 [向日葵]
白月君が紹介してくれた私を見る珊瑚君のお母さん。
年はわからないくらい若く見える。
よく見れば珊瑚君に似てるのかもしれない。

珊瑚君のお母さんはゆっくり私に近づいてきた。

私は涙を急いで拭き、珊瑚君のお母さんに向き直った。

珊瑚母「…っありがとう……本当に……ありがとうねぇっ……」

⏰:07/04/07 22:38 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#670 [向日葵]
涙を流して震える手で私の手を握って珊瑚君のお母さんはお礼を言ってくれた。

その手の暖かみが、珊瑚君を思い出させて私もせっかき涙を拭いたけどまた沢山流れてきた。

友姫「ぃ……いえ…いえっ……!」

それだけしか言えなくて、ただただ喜びあった。

―――……

今日は面会は出来ないらしいので私達は帰ることにした。

⏰:07/04/07 22:42 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#671 [向日葵]
私は布団の中で今日のことを考えた。

先の不安をしても仕方ない。もし今日みたいなことがあって、2度と何も伝えることすら出来なくなったら……。

だから今、珊瑚君といる時間を大切に。

友姫「それにね……思ったの。」

珊瑚君は多分、私の側にいてくれるって。

そんな気がするの。
……だから約束するよ。

私も離さないから……

⏰:07/04/07 22:53 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#672 [向日葵]
―――……

秋帆「めっずらしー!友姫が数学のノートまとめてる!」

あれから数日。
珊瑚君のお見舞いにはまだ行ってない。

友姫「ウン。珊瑚君が休んでる間頑張ろうって。だからこれも応用クラスにいる友達のノート借りたの。」

私は珊瑚君のためにノートをまとめるので大忙しだった。
佳苗ちゃんがやると言ってくれたが私が無理矢理やらせてもらった。

⏰:07/04/07 22:57 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#673 [向日葵]
律「でもそろそろ行かなきゃ寛和も寂しがるわよ?今日あたり行ったら?」

友姫「ぅ……うん」

実は少し躊躇していた。
なぜならあのケンカ(?)以来だからなんだか緊張していた。

友姫「わかったよ……。」

・・・・・・・

602号室。
珊瑚君は個人部屋でこの中にいる。

友姫「……っぃよし!」

⏰:07/04/07 23:01 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#674 [向日葵]
まとめたノートを持っていざ出陣!……だけどドアはソローッと開けた。

中に入るとカーテンがかかっていた。

「……――……」

話声が聞こえる。
近くまで行って待つことにした。
声の主は

深夜「体……どぅ……?」

友姫「……!」

先に来ていたらしい。

⏰:07/04/07 23:07 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#675 [向日葵]
珊瑚「まぁ……普通だ。」

『あぁ……久しぶりの珊瑚君だ……』

切なくて胸がギュッとした。

深夜「ごめんなさい……。私のせいで……。」

珊瑚「気にするな。生きてるから。」

深夜「……っこんなになってもアレだけどっ……アタシ本当に珊瑚のこと……」
……!
『珊瑚君……』

しばらく沈黙があって、珊瑚君が喋りだした。

⏰:07/04/07 23:10 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#676 [向日葵]
珊瑚「……ありがとう。でも俺は、もう友姫なしじゃ生きれないから……。」


友姫「……っ」

そんなことを言ってくれるとは思ってなくて、私は両手を口許に当てた。

深夜「……それでも……諦めない……。好きでいちゃ、駄目?」

珊瑚「……いぃよ。でも言っておく。俺は、振り向かないから。」

深夜「わかった……。」

シャッ!!

いきなりカーテンを開けられてびっくりした。
目の前に深夜。そしてその先に、ベッドに体を起こして、頭に包帯を巻いてる珊瑚君がいた。

⏰:07/04/07 23:15 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#677 [向日葵]
珊瑚「……ゆ」

友姫「あ……」

深夜「……。じゃあ。」

ガラ パタン……。

見つめあったまま。私達は何も言わない。
でもさすがに限界なので、手に神経をやって、ノートの存在を気付かせた。

友姫「…ぁ。あのコレ!ノート!」

珊瑚「……そんなのいいから……もっと…こっち来い。」

⏰:07/04/07 23:21 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#678 [向日葵]
少し躊躇って徐々に距離を縮める。

珊瑚君の側に立つ。

友姫「あ…でね!数学とかノートまとめたの。で、これが日本史」

珊瑚「いいから!」

珊瑚君は私の手を引っ張って抱き締めた。

友姫「っ……」

珊瑚「……会いたかった。」

そういいながらより強く抱き締める珊瑚君。

⏰:07/04/07 23:24 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#679 [向日葵]
珊瑚「真っ暗闇にいて、友姫の声が聞こえたんだ。……友姫が呼んでくれたから俺は、ここにいる……っ」
その切なそうな声。
力強い腕。
感じる体温。

全てが、生きていると言うことを示している。

涙が流れた。
嬉しい。珊瑚君。私も良かった。また貴方に触れることが出来た。

友姫「帰ってきてくれて……っありがとぅ……」

私も珊瑚君の背中に腕を回し、力一杯抱き締めた。

その奇跡に感謝をして……。

⏰:07/04/07 23:30 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#680 [向日葵]
16章終わりです(●´∀`●)

17章書きたいんですが、少し休憩します

⏰:07/04/07 23:32 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#681 [我輩は匿名である]
さんごくんかっけー

⏰:07/04/07 23:34 📱:SH702iD 🆔:2xxVwSiE


#682 [向日葵]
我輩さん
ありがとうございます読んで頂けて嬉しいです(´;ω;`)

みなさんもよければ感想ください

感想板
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/1859/

⏰:07/04/07 23:37 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#683 [&◆ps46nG7SA6]
ハヤム「ス

⏰:07/04/07 23:38 📱:PC 🆔:odXgku26


#684 [&◆ps46nG7SA6]
ハヤム「ス

⏰:07/04/07 23:38 📱:PC 🆔:odXgku26


#685 [向日葵]
↑?なんですか?

⏰:07/04/07 23:40 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#686 [我輩は匿名である]
アハヤム「ス

⏰:07/04/07 23:44 📱:PC 🆔:odXgku26


#687 [我輩は匿名である]
荒らしか・・・
シカトが一番☆

感動した♡

⏰:07/04/07 23:48 📱:PC 🆔:odXgku26


#688 [向日葵]
スイマセン我輩さん荒らしはやめてください傷つくんで……

⏰:07/04/07 23:53 📱:SO903i 🆔:fVOPQGbk


#689 [向日葵]
今から書きます(●´∀`●)
************
【第17章 真剣・・・嘘か誠か】


今日も病室にて談笑中。
今日は皆でお見舞いに来た。

暁「珊瑚〜。お前いつ退院よ〜。」

珊瑚「再来週らしいけどな。まだはっきりとは知らない。」

千歳「ナイト様の威厳まるで無しだな〜。」

今日は千歳君も一緒だ。

⏰:07/04/08 00:49 📱:SO903i 🆔:RD7.YeWk


#690 [向日葵]
珊瑚「うるせぇ。」

千歳「やっぱり俺が友姫ちゃん守らなきゃ駄目かねぇ……」

泣き真似をしながら演技がかって言う千歳君に、律が黙って見つめる。

友姫「……律?」

律「え?何?」

千歳「ん?何だよ律ー!!俺はお前一筋だって!」

律「あっそ。お手洗い行くわ。」

友姫「あ、私も!」

秋帆「私も〜!」

⏰:07/04/08 00:52 📱:SO903i 🆔:RD7.YeWk


#691 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・

鏡を見ながら髪の毛を整える。

律「友姫〜…。アイツどう思う?」

友姫「え?……あぁ千歳君?どぅって?」

律は目を泳がせて言葉を選んでる。

律「私を好きっ…と言うのは……ホントかしら……。」

私は目をパチパチさせた。

『つまりそれって……』

友姫「千歳君が気になるの?」

⏰:07/04/08 00:56 📱:SO903i 🆔:RD7.YeWk


#692 [向日葵]
律は息を吐いて目線を鏡から私に向けた。

律「……いい加減な奴だと思ったら…………なんか……」

友姫「良かったと。」

律「だってこの前…っ!」
――――……

千歳[友姫ちゃんはびっくりするぐらい真っ直ぐだな……。うらやましい。俺も真っ直ぐに思われてみたいなぁ…。]

⏰:07/04/08 01:14 📱:SO903i 🆔:RD7.YeWk


#693 [ミニ]
昨日今日で読みました
ホント感動しました(∀)文才ありすぎです(^ω^)ずッと応援してますァハがんばッてくださィ

⏰:07/04/08 01:21 📱:N901iS 🆔:QVEYydaE


#694 [向日葵]
律「とかって寂しそうに言うんだもん…。かと思えば、さっきみたいにあんな風に……」

話てる最中に秋帆も出てきて一緒に聞いていた。

秋帆「混乱してるの…?」

律は無言で秋帆を見る。
そして床に目線をやる。

律「そうかも……だから今の気持ちも分からないのかも……」

⏰:07/04/08 01:23 📱:SO903i 🆔:RD7.YeWk


#695 [向日葵]
ミニさん
ありがとうございます
文才なんてそんな(//△///)ノシ

*************
寂しそうな顔、冗談の顔。
どっちが本当?

それともどっちも……
………………嘘なの?



病室に戻ると、千歳君しか残っていなかった。

⏰:07/04/08 01:39 📱:SO903i 🆔:RD7.YeWk


#696 [向日葵]
千歳「おっ!律帰ってきた!帰ろうぜ!!」

律「え?」

千歳「じゃあな〜ナイト様〜」

律「ちょっ!」

強引に律の手を引っ張って病室を出て行った。
私達はそれを止める暇もなく、ただ見ていただけだった。

秋帆「大丈夫かねぇ…。」

友姫「まぁ千歳次第ねぇ……。」

⏰:07/04/08 01:48 📱:SO903i 🆔:RD7.YeWk


#697 [向日葵]
**********
今日はここまでです
感想頂ければ嬉しいです

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/1859/

⏰:07/04/08 01:49 📱:SO903i 🆔:RD7.YeWk


#698 [向日葵]
・・・・・・・・・・・
病院を出て、律と千歳は帰っていた。

律「なんでアンタと帰らなきゃ……」

千歳「なんでそんなに嫌がるんだよー。」

律「アンタの本気がわからないから嫌なのよ!」

するとピタッと千歳が足を止めた。
それに気づいた律は言い過ぎたかと考えた。

千歳「……本気だよ。全部。」

律「……ぇ……」

いきなり真剣な顔をする千歳に律は戸惑った。

⏰:07/04/08 09:55 📱:SO903i 🆔:RD7.YeWk


#699 [向日葵]
少し強めの風が吹く。
先に数歩行ってる律に1歩、2歩と近づく千歳。

なんだか恐くて、後退りする律。

その手を千歳は掴む。

⏰:07/04/08 09:58 📱:SO903i 🆔:RD7.YeWk


#700 [我輩は匿名である]
>>270-650

⏰:07/04/08 10:50 📱:SH902iS 🆔:SrBi5TpI


#701 [我輩は匿名である]
>>270-370
>>371-470
>>471-570
>>571-670
>>671-700

⏰:07/04/08 10:52 📱:SH902iS 🆔:SrBi5TpI


#702 [向日葵]
我輩さん
アンカーありがとうございました

*************

律「な…っ何っ……?」

千歳「本気で言ってやるよ。俺は律が好きだ。」

律「なんで私よ…アンタは友姫が好きなくせに……。」

千歳「好きになるのに理由がいちいちいるの?ただ律が好きだと思ったから好きって言ってるのに。」

律「そんなのわかんない。本気じゃないくせに」

⏰:07/04/08 15:32 📱:SO903i 🆔:RD7.YeWk


#703 [向日葵]
千歳「じゃあお前の本気ってどうしたら本気ってとってくれるんだよ!」

千歳は語調を荒げ、握ってる手の力を強めた。

律「ぃた…っアンタが悪いんでしょ?!友姫にあんなことしたから敵を作ったんじゃない!!」

千歳「俺は修学旅行以来友姫ちゃんには何もしてないよ。」

千歳の目は真剣で真っ直ぐだった。
そのせいで律は千歳を見れずうつ向く。
気持ちがわからない内はこの目を見てしまったら気持ちが流されそうで嫌だった。

⏰:07/04/08 15:39 📱:SO903i 🆔:RD7.YeWk


#704 [向日葵]
律「離してっ…お願い……」

千歳「律がこっち見るまで離さない。」

律「今は無理なの!」

千歳「……なんだよそれ……」

千歳は律の手を離した。

千歳「そんなに俺が嫌いかよ……」

その悲しそうな声に、少し顔をあげて千歳を見る律。
千歳は傷付いて痛そうな顔をしていた。

⏰:07/04/08 15:45 📱:SO903i 🆔:RD7.YeWk


#705 [向日葵]
律「ちと…」

千歳「律がどぅ思ってても、俺はお前がいいから…。」

そぅ言って足早に千歳はその場を去った。

律『な、なによ……今のっ』

律は高鳴る胸をおさえた、あんな目が出来るんだ……っ

⏰:07/04/08 16:21 📱:SO903i 🆔:RD7.YeWk


#706 [向日葵]
―――……

友姫「じゃあそろそろ帰るね。」

秋帆も帰り、私だけが病室に残った。

珊瑚「あぁ。いつもありがとな。」

友姫「うぅん。……あ、ねぇ珊瑚君。1つ聞きたいんだけど。」

珊瑚「ん?」

気になってたこと。それはあのそっけないメール。

友姫「あの時どうかしたの?」

珊瑚「……。はぁ…。」

⏰:07/04/08 20:32 📱:SO903i 🆔:RD7.YeWk


#707 [向日葵]
ぐぃっ

珊瑚君が腕を引っ張って後ろから抱き締めた。

友姫「へぁっ。どーしたの?」

珊瑚「カッコ悪いよなぁ……。」

耳元で珊瑚君の声がする。
脳に直接響くみたいでゾクゾクした。

珊瑚「携帯…千歳が打ったんだろ?それが嫌で……。」

友姫「……。それーはぁー…やきもち?」

珊瑚「うるさい。」

そう言うときつく抱き締めた。

『…照れてるんだ。』

胸が暖かくなった。

⏰:07/04/08 20:38 📱:SO903i 🆔:RD7.YeWk


#708 [向日葵]
―――……

帰り道で携帯を見ると、律からメールが来ていた。

<新規メール>
ウチに来たら?どう?

送信。
律が相談なんて珍しい。
まぁ察しはつく。

『千歳君だろうなぁ…。』

帰る時に2人の間に何かあったのかもしれない。

⏰:07/04/08 20:45 📱:SO903i 🆔:RD7.YeWk


#709 [向日葵]
友姫「…ぁ。」

門の前に律が立っていた。

友姫「律。」

すると律がこっちを向き、泣きそうな顔で笑った。

・・・・・・・・・・・・

カチャ

友姫「どうぞ。」

律「お邪魔します。」

⏰:07/04/08 20:54 📱:SO903i 🆔:RD7.YeWk


#710 [向日葵]
律はチョコンと座ると何から話すか迷っているようだった。

友姫「千歳…君?」

律の体がピクッと動いた。それからゆっくり頷いた。

律「真剣な顔して、告白された……。」

友姫「そっかぁ…。で、どうしたいの?」

眉間にシワを寄せて、目を伏せた。

律「気持ち…自分の気持ちがわかんないの……。でも言われた途端ドキドキして……。でもそれは気持ちが流されてる気がして……。」

⏰:07/04/08 21:01 📱:SO903i 🆔:RD7.YeWk


#711 [向日葵]
************
今日はここまでにします感想よろしければください

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/1859/

⏰:07/04/08 21:04 📱:SO903i 🆔:RD7.YeWk


#712 [向日葵]
「でも」と律は続けた。
髪の毛をくしゃっと掴んで顔を真っ赤にした。

律「嬉しかった…。でもどこかで好きになっちゃダメって思ってる!」

友姫「それは私が千歳君から色んな目にあったから?」

律「……正直そぅなんだ…。友姫が悪いんじゃない。千歳だってマシになったと思う。だけど「それでも」って思う自分がいるのもホント……。」

⏰:07/04/09 20:44 📱:SO903i 🆔:aYI2Zjy.


#713 [向日葵]
友姫「じゃあ素直に自分の嬉しい気持ちに従ってみたら?そこまで悩むなら答えは決まってるじゃない。」
律「友姫……。」

律は顔を背けて溜め息をついた。

律「まさかあの恋愛若葉マークの友姫にこんなこと言われるなんてね…。」

友姫「私もそんな相談乗るとはねー。」

2人で笑って、用意してた紅茶とクッキーを食べた。

⏰:07/04/09 20:49 📱:SO903i 🆔:aYI2Zjy.


#714 [向日葵]
律が帰ると言うので門まで見送りに行った。

友姫「気を付けてね。」

律「ありがとう。…じゃ、また明日ね。」

友姫「ウン。」

後ろを振り向きながら手を振る律の顔は、どこかすっきりした顔をしていて私はホッとした。

『答えはもぅ決まってるよね?律…。』

律の背中を見ながら私は微笑んだ。

⏰:07/04/09 20:52 📱:SO903i 🆔:aYI2Zjy.


#715 [向日葵]
部屋に帰ると丁度携帯が鳴っていた。

<着信・珊瑚君>

『え?!』

パカ ポチッ

友姫「もしもし?!どうしたの?!」

珊瑚{そっちがどうしたよ。そんなに急いで。}

友姫「何かあったのかと思って…。」

もしかしたら容態が悪化したとか、退院の日にちが延びたとか。

でも両方違った。

⏰:07/04/09 20:57 📱:SO903i 🆔:aYI2Zjy.


#716 [向日葵]
珊瑚{ちょっと声が聞きたかったんだ。病院は暇すぎてな…。}

友姫「あれ?珊瑚君どこで電話してるの?」

病院では携帯で電話はいけないハズなのに。

珊瑚{屋上。密かに廊下徘徊してて見つけたから登ってみたら開いてた(笑)}

友姫「笑い事じゃないよ!!ちゃんと寝てなきゃ退院早くできないじゃない!!」

少し怒鳴ると珊瑚君は黙ってしまった。

『あ……。自分が早く会いたいからって……。』

⏰:07/04/09 21:02 📱:SO903i 🆔:aYI2Zjy.


#717 [向日葵]
珊瑚{俺だって早く退院して友姫と図書室行きてぇよ…。だからこうして電話したんだ。}

―――トクン…

友姫「……ウン…。早く良くなってね…。」

珊瑚{あぁ。じゃあ、おやすみ…。}

友姫「ウン……。」

初めて口で「おやすみ」と言われた。
少し照れくさい…。でも胸がほっこりする。

『あぁ…。好きだなぁ……。珊瑚君。』

⏰:07/04/09 21:07 📱:SO903i 🆔:aYI2Zjy.


#718 [向日葵]
ニヤけながら階段を降り、お風呂に入って予習もしなくていいので今日は寝た。


<次の日>

『そうだ。図書室の本借りて珊瑚君に持って行ってみようかなぁ!』

秋帆・律「「おっはよー!」」

廊下を歩いてると後ろから秋帆と律が声をかけてきた。

友姫「おはよー。律早いねー。」

律「机にプリント忘れたから。ホラ、あの国語の。」

いつも通りの律に何故か笑えた。
早い理由はてっきり千歳君かと思ったのに。

⏰:07/04/09 21:13 📱:SO903i 🆔:aYI2Zjy.


#719 [向日葵]
律「ん?何?」

友姫「ぅうん。別に!」

3人で喋りながら教室の前に行くと、千歳君が窓の前にいた。
喋って笑顔だった律の顔がこわばる。

秋帆「りーつ!いつも通り!!」

律「ゎ…わかってるけど……。」

友姫「返事、今日するの?」

律「い、ぃ一応……。」

秋帆「じゃあドーン!!と頑張ってきなさぁぁい♪」

⏰:07/04/09 21:18 📱:SO903i 🆔:aYI2Zjy.


#720 [向日葵]
そう言って秋帆は律の背中を押した。

押された律は少し秋帆を睨んで進みだした。

が、そこで事件勃発。

女子「すっすむー♪」

律『……え。』

見たことない女子が千歳君の腕に抱きついた。

女子「今日こそデートしてよ♪」

千歳「しゃあねーなぁ〜」

そういって目線を動かすと律が立っていたことに気づいた。

⏰:07/04/09 21:26 📱:SO903i 🆔:aYI2Zjy.


#721 [向日葵]
千歳君は顔色変えず律に近づく。

千歳「りっつー!うぃっすー!今日もカワイイなぁぁ!!」

バシンッ!

千歳君の眼鏡が飛ぶ。
律が千歳君の横っ面をひっぱたたいた。

律「……だから…。だからアンタなんて大っ嫌いなのよ!!」

律は私達の横をすり抜けてどこかへ走っていってしまった。

秋帆「律!!」

友姫「千歳君!どーゆー…………?千歳君?」

⏰:07/04/09 21:31 📱:SO903i 🆔:aYI2Zjy.


#722 [向日葵]
千歳君は叩かれた頬に手を添えて放心していた。
ショックだったらしい。

『それは違うよね?だって千歳君が悪いんだから…。』

女子「ちょっと直!!ダメじゃない!演技台無し!!」

友姫「え…?演技?」

頭に数個の?出現。
それに千歳君がショックの淵からなんとか浮上してノロノロと説明してくれた。

千歳「りつの…気持ちさりたくてー……試したら……余計に嫌わ…れたー……。」

千歳君はドコを見てるのかわからない。
びっくりした+嫌われたと勘違い。

⏰:07/04/09 21:36 📱:SO903i 🆔:aYI2Zjy.


#723 [向日葵]
************
今日はここまでです
感想など頂ければ嬉しいです

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/1859/

⏰:07/04/09 21:46 📱:SO903i 🆔:aYI2Zjy.


#724 [向日葵]
今日は明日早いので更新は控えさせて頂きます
また明日、出来れば書きたいと思うのでよろしくお願いします

⏰:07/04/10 21:04 📱:SO903i 🆔:X3.HzOPQ


#725 [向日葵]
友姫「早く追いかけて!」

千歳「もぅ無理だ…。」

私は千歳君の胸ぐらをぐぃっと引っ張って無理矢理立たせた。

友姫「嫌われたんじゃない!律は千歳君のフラフラした態度が嫌いなの!」

千歳「ホラ嫌われたじゃん。」

友姫「そーじゃない!だから本気になってくれた千歳君は好きってことよ!!」

⏰:07/04/11 21:04 📱:SO903i 🆔:u6/nwjq.


#726 [向日葵]
そこでようやく千歳君は覚醒した。

『なんでこの人自分には疎いんだろう…。』

友姫「ほら早く行って!!」

千歳君は全力で律が行った方に走って行った。

秋帆「大丈夫かねぇ…。」

友姫「大丈夫よきっと……。」

千歳君。律はもう貴方が好きよ。

⏰:07/04/11 21:08 📱:SO903i 🆔:u6/nwjq.


#727 [向日葵]
ハァハァ…ハァ……ハァ

律は屋上に続く階段を昇っている最中だった。

律『やっぱり……アイツを信用した私がバカだったんだ……。』

本気で…あの目で、私を見つめてくれるのなら、私は千歳に心を開こうと思ったのに。

律「それなのにアイツ……!」

あ゛――――!!!!!!!段々腹立ってきたぁぁ!!
泣けねぇ!!悲しいのに泣けねぇ!!

律「絶対もう数十発殴るっ!!むろんグーで!!!!」

⏰:07/04/11 21:16 📱:SO903i 🆔:u6/nwjq.


#728 [向日葵]
千歳「そんなことしたら顔が腫れちゃうでしょぉ……」

ハッとして振り向くと何段か下に千歳がいた。
息を切らして手すりに寄りかかっている。
熱いのかネクタイを緩めてボタンを1、2個外している。

律「モテなくなるから残念かしら?!」

いきり立つ律。

千歳「いいや?律になら別にいいや。」

律「ふざけんなっ!」

⏰:07/04/11 21:20 📱:SO903i 🆔:u6/nwjq.


#729 [向日葵]
律は更に上に上がって行った。

千歳「……ふざけてねぇよ…。」

呟いて、千歳は律を追った。

・・・・・・・・・

トタタタタ……

律「ハァ…行き……止まり……。」

目の前は屋上に出るドア。が、鍵がかかっている。

律「もー!開きなさいよー!!」

いくらガチャガチャとノブを回しても当たり前のごとく鍵は開かない。

⏰:07/04/11 21:25 📱:SO903i 🆔:u6/nwjq.


#730 [向日葵]
そこへ足音が近づく。

千歳「はぁ…。もぅ鬼役はゴメンなんだけど…?」

律「追われる者は逃げることに意義があるのよ。」

と、律は下の階段に飛び降りようと手すりにに足をかける。

千歳「ばっ!よせっ!!」

千歳は後ろから律を抱き抱えた。まるで子供をだっこするように。

律「離しなさいよ!!この万年浮気男!!!!」

⏰:07/04/11 21:32 📱:SO903i 🆔:u6/nwjq.


#731 [向日葵]
千歳「さっきのは違うって!!」

律「アンタの言うことなんか2度と信じるものですか!!」

抱き抱えられたままなのでバタバタ足をバタつかせる律。

千歳「頼むから話聞いてくれよ。嘘ついてないから!信じてよ。」

律「絶っっっ対嫌っ!!!!!!」

千歳「信じろよ!!」

叫ばれて律はビクッとして、バタバタ暴れるのを辞めた。
千歳は律が大人しくなったので階段に下ろした。

⏰:07/04/11 21:37 📱:SO903i 🆔:u6/nwjq.


#732 [向日葵]
下ろされたが律は千歳に背中を向けたまんまだ。

律「話してみなさいよ。内容によっちゃぁぶっとばすわよ。」

律は腕組みをして背中で話を聞くらしい。
千歳はそのままさっきのは演技だと言うことを話す。

律「………………。」

千歳「ゴメン…。試して……。」

律「ほんっとうにくだらない!」

⏰:07/04/11 21:42 📱:SO903i 🆔:u6/nwjq.


#733 [向日葵]
そこで初めて律は千歳の方を向いた。

律「アンタはそんな事しなきゃ人の気持ちがわからないわけ?」

千歳「それは悪かったけど…真剣に行っても脈なさそうだったし。」

律「ほんっとバカ!!」

律は階段を降りて行った。

千歳「律っ!!」

律は足を止めて振り向いた。

律「私は真剣に告白されたから嬉しかったのよ!これが答え。」

⏰:07/04/11 21:46 📱:SO903i 🆔:u6/nwjq.


#734 [向日葵]
そぅして律は階段を降りて行った。

一方の千歳は意味を理解しようとしていた。

千歳『え…。それってつまりは……。』

千歳「!!律っ!!!!」

ダンッ!!

千歳は律の前に飛び降りてきた。

律「わっ!ちょっと!!危ないわねぇっ!!」

⏰:07/04/11 21:50 📱:SO903i 🆔:u6/nwjq.


#735 [向日葵]
千歳「律は……俺のこと好きなのか?」

目を輝かして言うもんだから、律は目を細めて笑った。

律「さぁねっ!」

その笑顔に千歳はドキッとした。

―――……

秋帆「遅いねー。2人。」
友姫「もぅすぐ帰って…あ!」

向こうから言い合いながら2人が帰ってきた。

⏰:07/04/11 21:55 📱:SO903i 🆔:u6/nwjq.


#736 [向日葵]
千歳「りーつー(泣)あ!友姫ちゃん!!律がぁぁ」

律「友姫。直甘やかしちゃダメよ。」

律は平然と教室に入って行った。

千歳「ちょ、律!」

千歳君も教室に入る。

それを見る私と秋帆。
そして顔を見合わす。

秋帆「……聞いた?今の…。」

友姫「ばっちり……。」

⏰:07/04/11 21:58 📱:SO903i 🆔:u6/nwjq.


#737 [向日葵]
それは律がさりげなく言葉にした単語。

律[直。]

教室で律に何か言っている千歳君。それを無視して頬杖をついている律。

2人がラブラブな雰囲気になるのは、もぅ少し先のお話のようで、案外もうすぐなのかもしれない……。

⏰:07/04/11 22:01 📱:SO903i 🆔:u6/nwjq.


#738 [向日葵]
***********
17章終了です(◎・ω・◎)
実はみなさんにお知らせが……
恋愛小説きらきら……。

次で最終回でございます
今日はここまでです
感想頂ければ嬉しいです
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/1859/

⏰:07/04/11 22:04 📱:SO903i 🆔:u6/nwjq.


#739 [向日葵]
友姫「きらきらを読んでくださったみなさん。本当にありがとうございました。」

珊瑚「みなさんのおかげで頑張って書けました。」

友姫・珊瑚「それでは最終章どうぞご覧ください。」

⏰:07/04/12 21:00 📱:SO903i 🆔:bgdcDEeQ


#740 [向日葵]
というわけで最終章です今日中に書くのはむずかしいですが、書き上げた時、また読み返していただければ嬉しいです。
ではご覧ください……

**************

桜が咲く頃。

それは別れの季節。

そして、新たな一歩を踏み出す季節。

【最終章 羽・・・そして永遠に】

⏰:07/04/12 21:03 📱:SO903i 🆔:bgdcDEeQ


#741 [向日葵]
秋帆「あー……もぅすぐ学年末テストだって言うのに、卒業式の練習だなんて……」

今日は卒業式の予行。
私達2年生は在校生として卒業式に出なくてはならない。

律「しかももぅすぐ春だっつーのに寒いし……。」

友姫「2人も静かにしよーよ……。」

さっきから証書の練習やら立ったり座ったりする練習のせいで送り出す私達は少々ダレ気味……。

⏰:07/04/12 21:09 📱:SO903i 🆔:bgdcDEeQ


#742 [向日葵]
やっと解放されたのはお昼だった。

ザワザワ……

佳苗「あ、友姫ちゃぁーん!」

友姫「あ、佳苗ちゃん。」

その後ろには

友姫「あれ?!珊瑚君!いつ来てたの」

珊瑚「さっき。検査長引いたから。」

⏰:07/04/12 21:13 📱:SO903i 🆔:bgdcDEeQ


#743 [向日葵]
珊瑚君はついこの間退院したんだけど、まだ検査やらがあるらしく、学校にはいつも遅れてくる。

友姫「異常はなかった?」

珊瑚「あぁ。まだちょっと痛むとこがあるから薬は貰った。」

松葉杖をついているので歩くのが大変そうだ。
でも頭の包帯は取れたのでホッとした。

⏰:07/04/12 21:20 📱:SO903i 🆔:bgdcDEeQ


#744 [向日葵]
暁「お!珊瑚じゃん!!」

千歳「おっすナイト様ー。あ、律会いたかったよー!」

律「近寄るな。」

千歳君が駆け寄るのをひらりとかわす。

佳苗「じゃぁ、いいお天気だしっ!外でお昼にしよー☆」

みんな各教室に向かい、カバンを取りに行った。
珊瑚君は今来たとこなのでカバンはあるので先に場所に向かっているそうだ。

⏰:07/04/12 21:24 📱:SO903i 🆔:bgdcDEeQ


#745 [向日葵]
秋帆「ねぇ友姫。」

友姫「ん?」

秋帆「あの深夜はどうなったの?」

カバンを取る手を止めて私は考えた。

友姫「……うん。」

―――……

それはまだ珊瑚君が入院している時だった。

友姫「今日も深夜さん来たの?」

毎日違うお花が飾られているのに気がつく。

⏰:07/04/12 21:31 📱:SO903i 🆔:bgdcDEeQ


#746 [向日葵]
珊瑚「いや?今日は来てない。」

友姫「へ?」

珊瑚「毎日来てた労りのメールも来なくなったんだ。」

何かあったのかな…。



それからも深夜さんは(さんづけにすることにした。)来なくって、逆にこっちが心配するぐらいだった。

⏰:07/04/12 21:34 📱:SO903i 🆔:bgdcDEeQ


#747 [向日葵]
―――……

律「へー…。あのやかましいのが……。」

中庭のベンチに向かいながら話を続ける。

友姫「珊瑚君もメールしてみたんだって。でも一向に返って来ないの。」

秋帆「でも…それでいいんじゃない?また寛和君があんな事になったら嫌じゃない。」

友姫「うん……。」

暁「あ。こっちこっちー!!」

向こうの方で手をブンブン振ってる白月君がいた。

⏰:07/04/12 21:39 📱:SO903i 🆔:bgdcDEeQ


#748 [向日葵]
『そうかもしれないなぁ……。』

私達は白月君達がいる場所へと小走りで行った。


―――……
帰り。

コッ……コッ……

松葉杖の珊瑚君に合わせて一緒に歩く。

友姫「しんどい?」

珊瑚「まぁな…。」

⏰:07/04/12 21:42 📱:SO903i 🆔:bgdcDEeQ


#749 [向日葵]
友姫「私松葉杖ついたことないから憧れー…ってそんなかと言っちゃダメだよねー……。」

珊瑚「まぁ怪我人前にして言う言葉じゃないわな(笑)」

珊瑚君が笑ってくれたので良かった。
何分かかけて、やっと校門をくぐる時。

「あっ……」

友姫「?……っ!」

そこに、私服の深夜さんがいた。

⏰:07/04/12 21:45 📱:SO903i 🆔:bgdcDEeQ


#750 [向日葵]
深夜「……ひさし……ぶり。」

友姫「ぁ…どうも……。」

深夜「……ちょっといい?」

そう言われたので珊瑚君の方を見たら

深夜「アンタの方…。」

私は自分を指差して口パクで「私?」と言った。

――――……

⏰:07/04/12 21:52 📱:SO903i 🆔:bgdcDEeQ


#751 [チンコッコ。チンコヲサワルトタッテクル!!!オレ、チンコッコ]
サワッテ?




モウ、イキソウダヨ?




デル!!!





ドピュッドピッ


アア〜〜〜イク〜〜〜〜〜〜〜♪

⏰:07/04/12 21:54 📱:N903i 🆔:oA72rOag


#752 [向日葵]
珊瑚君を校門で待たし、私達は少し離れた所に行って話をした。

深夜「アタシ、ドイツに行くんだ!」

友姫「…え?」

いきなりの海外行きます宣言に驚く私。
深夜は笑っていた。

深夜「アタシってぇこれでも社長令嬢なのっ。前までは単身赴任だったんだけど、そうもいかなくなっちゃって……。あっちに行くことになったの!」

⏰:07/04/12 21:57 📱:SO903i 🆔:bgdcDEeQ


#753 [向日葵]
荒らしなら他でやってください。
続き
*********

ここで普通ならガッツポーズをするのかもしれない。
でも私はあえて聞いてみたのだ。

⏰:07/04/12 21:58 📱:SO903i 🆔:bgdcDEeQ


#754 [チンコッコ。チンコヲサワルトタッテクル!!!オレ、チンコッコ]
行ってらっしゃい?


ダメダヨ、ヒニンシナキャ

⏰:07/04/12 21:59 📱:N903i 🆔:oA72rOag


#755 [チンコッコ。チンコヲサワルトタッテクル!!!オレ、チンコッコ]
ここがイイノ

⏰:07/04/12 22:00 📱:N903i 🆔:oA72rOag


#756 [向日葵]
友姫「でも…っさ、珊瑚君のことは?」

深夜の顔が少し悲しそうになる。

深夜「大好きだよ。まだ日なんて浅いし、嫌がられて、怒られてばっかだったけど……最後にお礼を言ってくれた。」

それはきっと珊瑚君のお見舞いに初めて行った日のことだろう。

深夜「アタシをかばってあんな風になっちゃったのに、アタシの気持ちをありがとうって言ってくれた……。」

⏰:07/04/12 22:03 📱:SO903i 🆔:bgdcDEeQ


#757 [向日葵]
幸せそうに語ってる深夜さんが可愛いかった。

深夜「だからいいの。それだけで。あっちに行っても忘れない。とりあげる宣言したくせに、ダメな奴だよねー!」

私は黙って見ることしか出来なかった。
恋を成就出来ない悲しみ。私は知っている。
その痛みを珊瑚君が直してくれた……。

⏰:07/04/12 22:09 📱:SO903i 🆔:bgdcDEeQ


#758 [向日葵]
友姫「いつ……行くの?」

深夜「明日。9時くらいにそこの駅から出てるバスに乗って。」

友姫「明日っ?!」

深夜はニコニコ笑っている。あの悲しそうな笑顔は何処かに消えた。

深夜「まだ、自己紹介すらしてなかったね。名前は?」

友姫「東雲…友姫。」

深夜「私は深夜ね!!ありがとう友姫。また会おうね!!」

⏰:07/04/12 22:13 📱:SO903i 🆔:bgdcDEeQ


#759 [向日葵]
**********
ちょっと休憩しますね

⏰:07/04/12 22:14 📱:SO903i 🆔:bgdcDEeQ


#760 [向日葵]
そう言って、深夜さんは帰って行った。
私は珊瑚君が待っているので、しばらく後ろ姿を見た後戻っていった。

珊瑚「なんの話?」

友姫「え……?」

『私だけ呼び出したから言っちゃダメかなぁ……。』

友姫「…しゃ、謝罪……?」

珊瑚君は首を傾げて?を浮かべている。
でもそれだけしか言えない。

⏰:07/04/12 23:10 📱:SO903i 🆔:bgdcDEeQ


#761 [向日葵]
『言わなくていいのかなぁ……。』

―――……

ガチャ

友姫「ただいまぁー。」

母「おかえりなさぁい。ケーキあるんだけど食べる〜?」

友姫「ウン。とりあえず着替えてくるよー。」

部屋に行って制服を脱ぎながら思いついた。

『母さんに相談してみたらダメかなぁ?』

⏰:07/04/12 23:13 📱:SO903i 🆔:bgdcDEeQ


#762 [向日葵]
いつでも相談にのってくれると言った母さん。
なら今聞いてみよう!!

トントントン

友姫「ねぇ母さん?」

母「なぁに?」

母さんは台所で紅茶を作ってるようでいい香りが漂っていた。

友姫「私ともう1人の友達がAさんと知り合いなんだけどAさんは大事な話を私だけにしかしなかった場合、もう1人に言うべき?」

⏰:07/04/12 23:20 📱:SO903i 🆔:bgdcDEeQ


#763 [向日葵]
母さんは出来上がった紅茶をお盆に乗せてテーブルに運んできた。

母「う〜んそうねぇ〜……。」

買ってきたケーキをお皿に移しながら母さんは考えてくれた。

母「友姫ちゃんが話した方がいいと思うなら話してみたらどうかしら?」

⏰:07/04/12 23:29 📱:SO903i 🆔:bgdcDEeQ


#764 [向日葵]
コトッ

私の前にケーキと紅茶が置かれた。
その紅茶に映っている自分を見つめた。

母「もしその人に何かあれば友姫ちゃんが心残りになっちゃうじゃない?でも必要じゃないと思ったらその人もそれでいいと思うわ。」

友姫「必要か……否か……。」

母「さ♪食べましょか!!」

母さんは美味しそうにケーキを食べている。

⏰:07/04/12 23:39 📱:SO903i 🆔:bgdcDEeQ


#765 [向日葵]
**********
すいませんやっぱり今日中は無理でした
今日は終了します

感想あればください
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/1859/

⏰:07/04/13 00:04 📱:SO903i 🆔:PF/WkOIc


#766 [向日葵]
私は紅茶を口に運ぶ。
ゆらゆら揺れてる水面を見つめ、答えを探しあぐねていた。

『もし私が逆の立場なら……。』

私はどうしてほしいだろう……。

――――……

《4番線に○○行き快速が到着します》

一晩考えてみたが、結局迷いっぱなしでまとまらなかった。

⏰:07/04/14 00:49 📱:SO903i 🆔:vMCYy8i2


#767 [向日葵]
ホームに吹き抜ける風が少し冷たい。
そんな事を考えていると、後ろから声をかけられた。

珊瑚「よ。」

友姫「あ、おはよー。」

珊瑚「どうした?目赤いぞ。」

友姫「昨日なかなか寝れなくて…。あ、電車来た。」
プシュー

今日はいつもより出るのが遅めなので、電車の中は空いていた。

⏰:07/04/14 00:53 📱:SO903i 🆔:vMCYy8i2


#768 [向日葵]
ガタンガタン ガタンガタン

私は深夜さん自身が好きな珊瑚君に質問をしてみた。

友姫「もし……今日で好きな人と離れなきゃいけないって知ったら珊瑚君はどうする?」

珊瑚「何を急に…。…………。そぅだなぁ…。会いに行くよ。次いつ会えるかわからないのなら会いに行くな。」

それで答えをはっきりさせた。

⏰:07/04/14 00:56 📱:SO903i 🆔:vMCYy8i2


#769 [向日葵]
時計を見たら8時43分。
あっちの駅に着けば58分になってしまう。

友姫「珊瑚君、あのね?今日の9時に私達がいつも降りる駅のバスに乗って深夜さんが空港に行ってドイツに旅立っちゃうの!!」

珊瑚「…ぇ。」

友姫「私にだけ昨日話してくれたの!ごめんなさい!言うべきかどうか迷ってて…っ」

珊瑚君は車内にあるデジタル時計を見た。

珊瑚「ギリギリだな…。間に合うか……。」

⏰:07/04/14 01:02 📱:SO903i 🆔:vMCYy8i2


#770 [向日葵]
友姫「深夜さん……」

―――……

母「深夜。ホントに母さん達と一緒に車に乗って行かないの?」

深夜「次このバス乗れるのいつかわかんないし……。」

母「そう?じゃあ空港でね……?」

深夜以外の家族は自家用車で空港へ向かった。
深夜は1人バスに乗り込む。

適当な場所に行って携帯を開く。

⏰:07/04/14 01:07 📱:SO903i 🆔:vMCYy8i2


#771 [向日葵]
メールボックスを開くと、いくつかの珊瑚からのメールがあった。

ポチ
<メールしてくるの辞めろ。>

ポチ
<迷惑だから。>

最初はカッコイイからどうしても彼氏にしたくて、猛アピールしてた。
そのせいで珊瑚からのメールはいつもそっけなかった。
でも、それでも返してくれるところが嬉しかった。

しばらくすると、

ポチ
<ケガなら気にするな。>

ポチ
<大丈夫だから。>

⏰:07/04/14 01:11 📱:SO903i 🆔:vMCYy8i2


#772 [向日葵]
これは深夜がお見舞いに行かなくなってから来たメールだ。

ポツッと画面に滴が落ちる。

大好きだった。
自分のせいであんなことになったのに、許してくれた。好きでいる自分をいいと言ってくれた。
自分はホントに迷惑な存在だったのに……。

深夜「―――っありがとう…珊瑚……。」

名前を呟いたその時。

⏰:07/04/14 01:15 📱:SO903i 🆔:vMCYy8i2


#773 [向日葵]
窓の外から何か聞こえた。涙を拭いて、見てみるとそこには友姫と珊瑚がいた。間に合ったのだ。

―――……

深夜さんは私達に気づいて、急いでバスから降りてきた。

深夜「え?2人共…。どーして……。」

友姫「私、あっちにいますから。」

私は少し離れた場所に移動していった。

『少しの間、珊瑚君は貴方の者ですよ……。』

⏰:07/04/14 01:18 📱:SO903i 🆔:vMCYy8i2


#774 [向日葵]
深夜「……ゅ、友姫から聞いたの?」

珊瑚「あぁ……。」

深夜「そっ、そーゆーわけだから!ま、珊瑚も元気でね!!」

ニカッと笑って珊瑚の肩をポンッて叩いた。
そしてその笑顔が悲しみに歪み、涙を流した。

深夜「ありがとう……色々……っ」

珊瑚「元気でな。」

⏰:07/04/14 02:06 📱:SO903i 🆔:vMCYy8i2


#775 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・

遠くで珊瑚君と深夜さんが握手をしていた。

好きな人と次いつドコで会えるかわからないのは、すごく悲しいことだろう。

それは永遠に会わないに近いくらいの確率であって、結局は忘れることしか出来ないのだと思う。

『永遠って……なんだろうな……』

その儚く、だけど現実味がない2文字に私は疑問を抱きながら深夜さんが手を振って去って行くのを、それこそ儚い気分で見届けた。

⏰:07/04/14 02:13 📱:SO903i 🆔:vMCYy8i2


#776 [向日葵]
携帯で時間を確かめると9時30分だった。
そして秋帆からのメールが届いていた。

<ドコにいんのよ早く来なさい>

友姫「秋帆に怒られちゃった……。」

珊瑚「なぁ友姫。図書室に行かないか?」

友姫「え?でも卒業式…。」

珊瑚「まぁいいから。」

珊瑚君には珍しく、強引に引っ張られていった。

⏰:07/04/14 02:17 📱:SO903i 🆔:vMCYy8i2


#777 [向日葵]
カツ…カツ…

友姫「なんかここ来るの久々だねっ。…あ、座れる?」

珊瑚「あぁ。っとー。……。」

私は珊瑚君の松葉杖を横に置いて珊瑚君の隣に座った。

珊瑚「人生ってわかんねぇな……。」

友姫「だねぇ…。もぅ永遠に会わないかもしれないね……。」

自分で永遠と言って、悲しくなった。
永遠とは、とても残酷な言葉だと思った。
とても果てしなく、あてどない道が続くようで……少し恐くなった。

⏰:07/04/14 02:24 📱:SO903i 🆔:vMCYy8i2


#778 [向日葵]
それからは本をパラパラ見たり、くだらない話をしたりして時間を過ごした。

気がつくと既に卒業式が終ってる時間帯だった。

珊瑚「そろそろ帰るかぁー。」

友姫「うん。」

私達は玄関へと向かった。

⏰:07/04/14 02:26 📱:SO903i 🆔:vMCYy8i2


#779 [向日葵]
玄関や校門付近では、卒業生が友達や学校を惜しんで泣いていたり、写真を撮ったりしていた。

友姫「珊瑚君。私は永遠って言葉が恐い。」

珊瑚「…なんで?」

泣いてる卒業生達を見ながら私は話を続けた。

友姫「先が見えない様な気がして恐いの。一寸先は闇って言うように……。私は真っ暗で何も見えない気がする……。」

⏰:07/04/14 02:31 📱:SO903i 🆔:vMCYy8i2


#780 [向日葵]
珊瑚「恐くないよ。」

私は卒業生から珊瑚君に目線をやった。

珊瑚「1人だったら、果てしない道のりかもしれない。でも誰かと一緒ならきっと永遠なんて足りないくらいだと思うよ。」

友姫「じゃあ…私は珊瑚君がいるから、平気かな……。」

私は珊瑚君の手をギュッと握った。

律「あ、友姫に寛和ー!!」

⏰:07/04/14 02:40 📱:SO903i 🆔:vMCYy8i2


#781 [向日葵]
まだ蕾の桜の木の下に、皆がいた。

友姫「あ、行こうか!」

珊瑚「友姫。」

呼ばれたので後ろを向くと、珊瑚君が優しく笑っていた。

珊瑚「じゃあお前は永遠に俺から離れないんだな?」

友姫「え!!いやあの言葉のあやって言うかその……っ!ウン!!離れないよ!!」

恥ずかしかったが開き直って威張りながら言ってみた。

⏰:07/04/14 02:44 📱:SO903i 🆔:vMCYy8i2


#782 [向日葵]
珊瑚君は私の隣まで来て立ち止まった。
そして少し意地悪な笑顔を浮かべて言った。

珊瑚「ま、俺も離すつもりないけどな。」

そう言った瞬間。
珊瑚君の背後に未来の珊瑚君が見えた気がした。
それも輝かしく“きらきら”して。

私は目を擦ると、きらきらも未来の珊瑚君もいなくなっていた。

珊瑚「?どーした?」

友姫「え?いや何も?ホラ行こう!!」

⏰:07/04/14 02:49 📱:SO903i 🆔:vMCYy8i2


#783 [向日葵]
そして私達はみんなの元へ。

秋帆「まったく!!メールも返さないで!!」

友姫「ゴメンネ(汗」

暁「じゃあ皆で昼飯食いに行こうぜー!!」

佳苗「賛成ぃ☆」

私達は校門を出て、いつの間にか決まったお好み焼き屋に行った。

千歳「俺何枚食うかなぁ。」

律「何枚食べる気よ……。」

⏰:07/04/14 02:53 📱:SO903i 🆔:vMCYy8i2


#784 [向日葵]
暁「男子は育ち盛りだから。なっ!珊瑚!!」

珊瑚「あーまぁ……。」

私は珊瑚君をじーっと見つめた。
確かめたかったのだ。

珊瑚「ん?何?」

友姫「うぅん。ちょっとね!あ!!桜咲いてる!」

⏰:07/04/14 02:55 📱:SO903i 🆔:vMCYy8i2


#785 [向日葵]
指を指した先には、ほんの少しだけ咲いた桜の花があった。
皆がそちらに気を向けている隙に、私はまた珊瑚君の横顔を見つめた。

確かにはっきり見えたのだ。あの時、きらきらした光の中に、白いタキシードを着た珊瑚君が立って変わらない笑顔で笑いかけている姿を……

⏰:07/04/14 02:58 📱:SO903i 🆔:vMCYy8i2


#786 [向日葵]
きらきら 最終回

Fin

⏰:07/04/14 02:59 📱:SO903i 🆔:vMCYy8i2


#787 [向日葵]
【あとがき】
いかがでしたでしょうか。「きらきら」
皆さんに支えられて私は頑張れました。次回作も予定してますんで、また作った時、そちらも読んで頂ければ大変嬉しいです。
本当にありがとうございました。

感想あればください
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/1859/

⏰:07/04/14 03:01 📱:SO903i 🆔:vMCYy8i2


#788 [ミニ]
>>725-800

⏰:07/04/22 09:18 📱:N901iS 🆔:7HFzSEy2


#789 [向日葵]
ミニさん
アンカーありがとうございます

⏰:07/04/22 10:56 📱:SO903i 🆔:FqjmvV.I


#790 [美紀]
>>1-50
>>51-100
>>101-150
>>151-200
>>201-250
>>251-300
>>301-350
>>351-400
>>401-450
>>451-500
>>501-550
>>551-600
>>601-650
>>651-700
>>701-750
>>751-800

⏰:07/05/11 22:55 📱:W51SH 🆔:☆☆☆


#791 [美紀]
>>293-300

⏰:07/05/11 23:49 📱:W51SH 🆔:☆☆☆


#792 [美紀]
>>345-400

何回もごめンなさいソm

⏰:07/05/11 23:58 📱:W51SH 🆔:☆☆☆


#793 [美紀]
>>355-400

⏰:07/05/11 23:59 📱:W51SH 🆔:☆☆☆


#794 [向日葵]
美紀さん

アンカーありがとうございます

⏰:07/05/12 00:03 📱:SO903i 🆔:eR9ub5EA


#795 [我輩は匿名である]
>>301-500

⏰:07/07/01 00:39 📱:N903i 🆔:v1yEPx2g


#796 [我輩は匿名である]
>>501-729

⏰:07/07/01 01:23 📱:N903i 🆔:v1yEPx2g


#797 [向日葵]
我輩さん

安価ありがとうございます

⏰:07/07/01 01:31 📱:SO903i 🆔:vEcfZdV6


#798 [我輩は匿名である]
>>001-200
>>201ー400
>>500-600

⏰:07/07/04 17:37 📱:SH903iTV 🆔:☆☆☆


#799 [我輩は匿名である]
>>001-200
>>201-400
>>401-600
>>601-800
>>801-1000

⏰:07/07/04 17:40 📱:SH903iTV 🆔:☆☆☆


#800 [我輩は匿名である]
>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600
>>601-700
>>701-800
>>801-900
>>901-1000

⏰:07/07/05 10:35 📱:810SH 🆔:dWOagN.2


#801 [向日葵]
我輩さん

安価ありがとうございました

⏰:07/07/05 10:40 📱:SO903i 🆔:UpYnC7f.


#802 [我輩は匿名である]
>>001-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600
>>601-700
>>701-800
>>801-900
>>901-1000

⏰:07/07/10 19:59 📱:N703imyu 🆔:27lNFWy6


#803 [まる]
これは面白いよ☆

⏰:07/10/04 14:07 📱:V803T 🆔:32kJRbuo


#804 [向日葵]
まるさん

ありがとうございます

⏰:07/10/04 14:41 📱:SO903i 🆔:InOsgAz6


#805 [あ:>]
>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600
>>601-700
>>701-800
>>801-900
>>901-1000

⏰:07/12/02 00:33 📱:SH703i 🆔:Pc4tpFek


#806 [我輩は匿名である]
>>1-200
>>201-400
>>401-600
>>601-800
>>801-1000

⏰:07/12/18 12:06 📱:N902i 🆔:AXHyRaD.


#807 [向日葵]
我輩さん

アンカーありがとうございました

⏰:07/12/18 17:40 📱:SO903i 🆔:1VOUxxEQ


#808 [ちろ]
面白いからあげときます

⏰:08/02/10 08:53 📱:SO903i 🆔:BxrI25YI


#809 [向日葵]
ちろさん
ありがとうございます

⏰:08/02/10 11:41 📱:SO903i 🆔:hME2fPsY


#810 [ミキ]
珊瑚君かっこいいですはまりました
主さん才能ありますね

⏰:08/02/18 20:37 📱:P904i 🆔:pJi6c./w


#811 [向日葵]
ミキさん

読んで下さってありがとうございます
才能はまだです

⏰:08/02/19 02:34 📱:SO903i 🆔:vLy5TAA2


#812 [まぃ]
今一気に読みました
すごく読みやすかったし、面白かったです
珊瑚・・・惚れました

⏰:08/02/19 10:27 📱:SH903i 🆔:383LsHhU


#813 [向日葵]
まぃさん

ありがとうございます
珊瑚に惚れて頂き嬉しいです

⏰:08/02/19 11:25 📱:SO903i 🆔:vLy5TAA2


#814 [あ]
>>1-200
>>201-400
>>401-600
>>601-800
>>801-1000

⏰:08/03/23 15:07 📱:SH703i 🆔:q8x45Fg6


#815 [向日葵]
あさん

アンカーありがとうございます

⏰:08/03/23 15:12 📱:SO903i 🆔:Rh8iHoqs


#816 [我輩は匿名である]
>>1-300
>>301-600
>>601-900

⏰:08/04/13 09:49 📱:F705i 🆔:☆☆☆


#817 [虹]
久しぶりにあげ

⏰:08/07/13 21:41 📱:SH903iTV 🆔:ZDIoq/gM


#818 [我輩は匿名である]
>>30
あああげ!!

⏰:08/08/08 11:08 📱:W51P 🆔:Ntgb9mBc


#819 [みぃャ]
アンカーだしてもらえます??見れないんですけど

⏰:08/08/08 15:05 📱:821P 🆔:VlOxMZ5g


#820 [みぃ]
全部よみましたぁ
ちょー楽しかったぁ
ありがとぉねぇ

⏰:08/08/09 14:35 📱:821P 🆔:yuJSYQp6


#821 [稟リン]
あげ〜
>>1-200
>>201-400
>>401-600
>>601-800
>>801-1000

⏰:08/08/13 22:59 📱:SH703i 🆔:EjSIIwrE


#822 [向日葵]
いつのまにやら皆様あげて頂いたり、読んで頂いた、りアンカーして頂いたりありがとうございます

⏰:08/08/13 23:57 📱:SO906i 🆔:EhVvtx4g


#823 [我輩は匿名である]
>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600
>>601-700
>>701-800

⏰:08/09/01 22:00 📱:816SH 🆔:CyyHAHW6


#824 [あげ]
>>1-50
>>51-100
>>101-150
>>151-200
>>201-250
>>251-300

⏰:09/01/07 15:40 📱:DRAPE 🆔:☆☆☆


#825 [あげ]
>>301-350
>>351-400
>>401-450
>>451-500
>>501-550
>>551-600
>>601-750
>>751-800
>>801-850

⏰:09/01/07 15:45 📱:DRAPE 🆔:☆☆☆


#826 [あげ]
>>650-700
>>701-750

⏰:09/01/07 22:00 📱:DRAPE 🆔:☆☆☆


#827 [エ]
みんな読んでー

⏰:09/01/20 18:32 📱:W51CA 🆔:7OR8gPnk


#828 [りん]
>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400
>>401-500
>>501-600
>>601-700
>>701-800

⏰:09/02/13 23:39 📱:SH703i 🆔:vAfW2pKg


#829 [我輩は匿名である]
おもしろいイ

⏰:09/02/24 19:38 📱:W43S 🆔:Ri1WNmao


#830 [我輩は匿名である]
age

⏰:09/04/03 20:53 📱:822SH 🆔:/DAaVP0Q


#831 [ひな]
あげます♪

⏰:09/05/16 11:51 📱:N905i 🆔:☆☆☆


#832 [りい]
あげ

⏰:09/07/25 17:08 📱:SH904i 🆔:EZVLDD6U


#833 [ひな]
あげる^^

⏰:10/01/24 15:09 📱:N905i 🆔:ciB9QWT2


#834 [:/ぶーちゃん]
>>1-200
>>201-400
>>401-600
>>601-800

⏰:10/05/12 02:03 📱:N02A 🆔:mI9EBKFc


#835 [まゆ]
あげ

⏰:11/02/01 23:09 📱:P02B 🆔:eLjrmFD.


#836 [&◆JJNmA2e1As]
完〜👩‍✈️👨‍🚒👩‍🚒👨‍🎨👩‍💼👨‍💼

⏰:22/09/30 18:51 📱:Android 🆔:AHulHGHk


#837 [&◆JJNmA2e1As]
完〜👩‍✈️👨‍🚒👩‍🚒👨‍🎨👩‍💼

⏰:22/09/30 18:51 📱:Android 🆔:AHulHGHk


#838 [&◆JJNmA2e1As]
完〜👩‍✈️👨‍🚒👩‍🚒👨‍🎨👩‍💼👨‍💼

⏰:22/09/30 18:51 📱:Android 🆔:AHulHGHk


#839 [&◆JJNmA2e1As]
完〜👩‍✈️👨‍🚒👩‍🚒👨‍🎨👩‍💼👨‍💼👩‍🔧👨‍🔧👩‍🔬👨‍🔬👩‍🎨👨‍💻👩‍🌾👨‍🎤👩‍🏫👨‍🏫👩‍🏭👨‍🏭👩‍💻

⏰:22/09/30 18:51 📱:Android 🆔:AHulHGHk


#840 [&◆JJNmA2e1As]
〜👩‍✈️👨‍🚒👩‍🚒👨‍🎨👩‍💼👨‍💼👩‍🔧👨‍🔧👩‍🔬👨‍🔬👩‍🎨👨‍💻👩‍🌾👨‍🎤👩‍🏫👨‍🏫👩‍🏭👨‍🏭

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#841 [&◆JJNmA2e1As]
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#842 [&◆JJNmA2e1As]
〜👩‍✈️👨‍🚒👩‍🚒👨‍🎨👩‍💼👨‍💼👩‍🔧👨‍🔧👩‍🔬👨‍🔬👩‍🎨👨‍💻👩‍🌾👨‍🎤👩‍🏫👨‍🏫👩‍🏭

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#843 [&◆JJNmA2e1As]
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#844 [&◆JJNmA2e1As]
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#845 [&◆JJNmA2e1As]
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#846 [&◆JJNmA2e1As]
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#847 [&◆JJNmA2e1As]
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#848 [&◆JJNmA2e1As]
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#849 [&◆JJNmA2e1As]
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#850 [&◆JJNmA2e1As]
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#851 [&◆JJNmA2e1As]
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#852 [&◆JJNmA2e1As]
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#853 [&◆JJNmA2e1As]
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#854 [&◆JJNmA2e1As]
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#855 [&◆JJNmA2e1As]
〜👩‍✈️👨‍🚒👩‍🚒👨‍🎨👩‍💼👨‍💼👩‍🔧👨‍🔧👩‍🔬👨‍🔬👩‍🎨👨‍💻👩‍🌾👨‍🎤👩‍🏫👨‍🏫👩‍🏭👨‍🏭👩‍💻[完]

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#856 [&◆JJNmA2e1As]
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⏰:22/09/30 18:54 📱:Android 🆔:AHulHGHk


#857 [&◆JJNmA2e1As]
〜👩‍✈️👨‍🚒👩‍🚒👨‍🎨👩‍💼👨‍💼👩‍🔧👨‍🔧👩‍🔬👨‍🔬👩‍🎨👨‍💻👩‍🌾👨‍🎤👩‍🏫👨‍🏫👩‍🏭👨‍🏭👩‍💻[完]

⏰:22/09/30 18:54 📱:Android 🆔:AHulHGHk


#858 [&◆JJNmA2e1As]
〜👩‍✈️👨‍🚒👩‍🚒👨‍🎨👩‍💼👨‍💼👩‍🔧👨‍🔧👩‍🔬👨‍🔬👩‍🎨👨‍💻👩‍🌾👨‍🎤👩‍🏫👨‍🏫👩‍🏭👨‍🏭👩‍💻

⏰:22/09/30 18:54 📱:Android 🆔:AHulHGHk


#859 [&◆JJNmA2e1As]
〜👩‍✈️👨‍🚒👩‍🚒👨‍🎨👩‍💼👨‍💼👩‍🔧👨‍🔧👩‍🔬👨‍🔬👩‍🎨👨‍💻👩‍🌾👨‍🎤

⏰:22/09/30 18:55 📱:Android 🆔:AHulHGHk


#860 [&◆JJNmA2e1As]
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⏰:22/09/30 18:55 📱:Android 🆔:AHulHGHk


#861 [&◆JJNmA2e1As]
〜👩‍✈️👨‍🚒👩‍🚒👨‍🎨👩‍💼👨‍💼👩‍🔧👨‍🔧👩‍🔬👨‍🔬👩‍🎨👨‍💻👩‍🌾👨‍🎤

⏰:22/09/30 18:55 📱:Android 🆔:AHulHGHk


#862 [&◆JJNmA2e1As]
〜👩‍✈️👨‍🚒👩‍🚒👨‍🎨👩‍💼👨‍💼👩‍🔧👨‍🔧👩‍🔬👨‍🔬👩‍🎨👨‍💻👩‍🌾👨‍🎤👩‍🏫👨‍🏫👩‍🏭👨‍🏭👩‍💻[完]

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#863 [&◆JJNmA2e1As]
〜👩‍✈️👨‍🚒👩‍🚒👨‍🎨👩‍💼👨‍💼👩‍🔧👨‍🔧👩‍🔬👨‍🔬👩‍🎨👨‍💻👩‍🌾👨‍🎤👩‍🏫👨‍🏫

⏰:22/09/30 18:55 📱:Android 🆔:AHulHGHk


#864 [&◆JJNmA2e1As]
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#865 [&◆JJNmA2e1As]
〜👩‍✈️👨‍🚒👩‍🚒👨‍🎨👩‍💼👨‍💼👩‍🔧👨‍🔧👩‍🔬👨‍🔬👩‍🎨👨‍💻👩‍🌾👨‍🎤

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#866 [&◆JJNmA2e1As]
〜👩‍✈️👨‍🚒👩‍🚒👨‍🎨👩‍💼👨‍💼👩‍🔧👨‍🔧👩‍🔬👨‍🔬👩‍🎨👨‍💻👩‍🌾👨‍🎤👩‍🏫👨‍🏫👩‍🏭👨‍🏭👩‍💻[完]

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#867 [&◆JJNmA2e1As]
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#868 [&◆JJNmA2e1As]
〜👩‍✈️👨‍🚒👩‍🚒👨‍🎨👩‍💼👨‍💼👩‍🔧👨‍🔧👩‍🔬👨‍🔬👩‍🎨👨‍💻👩‍🌾👨‍🎤👩‍🏫👨‍🏫👩‍🏭👨‍🏭

⏰:22/09/30 18:56 📱:Android 🆔:AHulHGHk


#869 [&◆JJNmA2e1As]
〜👩‍✈️👨‍🚒👩‍🚒👨‍🎨👩‍💼👨‍💼👩‍🔧👨‍🔧👩‍🔬👨‍🔬👩‍🎨👨‍💻👩‍🌾👨‍🎤👩‍🏫

⏰:22/09/30 18:56 📱:Android 🆔:AHulHGHk


#870 [&◆JJNmA2e1As]
〜👩‍✈️👨‍🚒👩‍🚒👨‍🎨👩‍💼👨‍💼👩‍🔧👨‍🔧👩‍🔬👨‍🔬👩‍🎨👨‍💻👩‍🌾👨‍🎤👩‍🏫👨‍🏫👩‍🏭👨‍🏭👩‍💻[完]

⏰:22/09/30 18:56 📱:Android 🆔:AHulHGHk


#871 [&◆JJNmA2e1As]
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⏰:22/09/30 18:56 📱:Android 🆔:AHulHGHk


#872 [&◆JJNmA2e1As]
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⏰:22/09/30 18:57 📱:Android 🆔:AHulHGHk


#873 [&◆JJNmA2e1As]
〜👩‍✈️👨‍🚒👩‍🚒👨‍🎨👩‍💼👨‍💼👩‍🔧👨‍🔧👩‍🔬👨‍🔬👩‍🎨👨‍💻👩‍🌾👨‍🎤👩‍🏫👨‍🏫👩‍🏭👨‍🏭👩‍💻[完]

⏰:22/09/30 18:57 📱:Android 🆔:AHulHGHk


#874 [&◆JJNmA2e1As]
〜👩‍✈️👨‍🚒👩‍🚒👨‍🎨👩‍💼👨‍💼👩‍🔧👨‍🔧👩‍🔬👨‍🔬👩‍🎨👨‍💻👩‍🌾👨‍🎤👩‍🏫👨‍🏫👩‍🏭👨‍🏭

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#875 [&◆JJNmA2e1As]
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#876 [&◆JJNmA2e1As]
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#877 [&◆JJNmA2e1As]
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#878 [&◆JJNmA2e1As]
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#879 [&◆JJNmA2e1As]
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#880 [&◆JJNmA2e1As]
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#881 [&◆JJNmA2e1As]
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#882 [&◆JJNmA2e1As]
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#883 [&◆JJNmA2e1As]
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#884 [&◆JJNmA2e1As]
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#885 [&◆JJNmA2e1As]
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#886 [&◆JJNmA2e1As]
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#887 [&◆JJNmA2e1As]
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#888 [&◆JJNmA2e1As]
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#889 [&◆JJNmA2e1As]
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#890 [&◆JJNmA2e1As]
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#891 [&◆JJNmA2e1As]
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#892 [&◆JJNmA2e1As]
〜👩‍✈️👨‍🚒👩‍🚒👨‍🎨👩‍💼👨‍💼👩‍🔧👨‍🔧👩‍🔬👨‍🔬👩‍🎨👨‍💻👩‍🌾👨‍🎤👩‍🏫👨‍🏫

⏰:22/09/30 19:00 📱:Android 🆔:AHulHGHk


#893 [&◆JJNmA2e1As]
〜👩‍✈️👨‍🚒👩‍🚒👨‍🎨👩‍💼👨‍💼👩‍🔧👨‍🔧👩‍🔬👨‍🔬👩‍🎨👨‍💻👩‍🌾👨‍🎤👩‍🏫👨‍🏫👩‍🏭👨‍🏭👩‍💻[完]

⏰:22/09/30 19:00 📱:Android 🆔:AHulHGHk


#894 [&◆JJNmA2e1As]
〜👩‍✈️👨‍🚒👩‍🚒👨‍🎨👩‍💼👨‍💼👩‍🔧👨‍🔧👩‍🔬👨‍🔬👩‍🎨👨‍💻👩‍🌾👨‍🎤

⏰:22/09/30 19:00 📱:Android 🆔:AHulHGHk


#895 [&◆JJNmA2e1As]
〜👩‍✈️👨‍🚒👩‍🚒👨‍🎨👩‍💼👨‍💼👩‍🔧👨‍🔧👩‍🔬👨‍🔬👩‍🎨👨‍💻👩‍🌾👨‍🎤👩‍🏫👨‍🏫👩‍🏭👨‍🏭👩‍💻[完]

⏰:22/09/30 19:00 📱:Android 🆔:AHulHGHk


#896 [&◆JJNmA2e1As]
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#897 [&◆JJNmA2e1As]
〜👩‍✈️👨‍🚒👩‍🚒👨‍🎨👩‍💼👨‍💼👩‍🔧👨‍🔧👩‍🔬👨‍🔬👩‍🎨👨‍💻👩‍🌾👨‍🎤👩‍🏫👨‍🏫👩‍🏭

⏰:22/09/30 19:00 📱:Android 🆔:AHulHGHk


#898 [&◆JJNmA2e1As]
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⏰:22/09/30 19:00 📱:Android 🆔:AHulHGHk


#899 [&◆JJNmA2e1As]
〜👩‍✈️👨‍🚒👩‍🚒👨‍🎨👩‍💼👨‍💼👩‍🔧👨‍🔧👩‍🔬👨‍🔬👩‍🎨👨‍💻👩‍🌾👨‍🎤👩‍🏫👨‍🏫👩‍🏭👨‍🏭👩‍💻

⏰:22/09/30 19:01 📱:Android 🆔:AHulHGHk


#900 [&◆JJNmA2e1As]
〜👩‍✈️👨‍🚒👩‍🚒👨‍🎨👩‍💼👨‍💼👩‍🔧👨‍🔧👩‍🔬👨‍🔬👩‍🎨👨‍💻👩‍🌾👨‍🎤👩‍🏫👨‍🏫

⏰:22/09/30 19:01 📱:Android 🆔:AHulHGHk


#901 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>700-730

⏰:22/10/19 06:24 📱:Android 🆔:A4ZzuHng


#902 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>770-800

⏰:22/10/19 06:25 📱:Android 🆔:A4ZzuHng


#903 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>760-790

⏰:22/10/19 06:26 📱:Android 🆔:A4ZzuHng


#904 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>700-790

⏰:22/10/19 06:27 📱:Android 🆔:A4ZzuHng


#905 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>1-30

⏰:22/10/19 06:27 📱:Android 🆔:A4ZzuHng


#906 [○○&◆.x/9qDRof2]
照れ臭いのを隠すように、わざとおどけて話してみる。その勢いできみの頭に俺のこめかみがコツンとぶつかる。そのまま、顔を見合わせるとお互い耳まで真っ赤っか。俺ときみの笑い声が、甘い香りと共に準備室をいっぱいにする。俺が空だと笑う、きみ。どうせ翔けるなら青空がいい。空にたどり着いた蝶には、一体どんなご褒美が待ってるんだろう?

⏰:22/10/19 06:43 📱:Android 🆔:A4ZzuHng


#907 [○○&◆.x/9qDRof2]
「雛多、」

 きっと空だって蝶が可愛くて仕方ないから、優しく見守るだけじゃ済まないだろ。そんなこじつけを考えながら、きみのおでこにキスをする。顔を見合わせると、またも笑顔がこぼれてしまう。

「こんな.......俺でいいの?」

⏰:22/10/19 06:43 📱:Android 🆔:A4ZzuHng


#908 [○○&◆.x/9qDRof2]
おでこをくっつけて、きみにだけ聞こえるくらいの声で話す。まばゆい程の甘い笑顔で頷くきみは可愛過ぎて.......時が止まったんじゃないかと思えるくらい、長い長いキスを交わした。いつも見上げればそこにあるあの空ように、永遠にきみを見守り続ける。

⏰:22/10/19 06:44 📱:Android 🆔:A4ZzuHng


#909 [○○&◆.x/9qDRof2]
 甘ったるいこの感覚は、さしずめ、花の蜜ってとこかな?



  □■■■■■■■■   fin
  ■■■■■■■■□

青虫は空に恋をし蝶になる

⏰:22/10/19 06:44 📱:Android 🆔:A4ZzuHng


#910 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>880-910

⏰:22/10/19 06:44 📱:Android 🆔:A4ZzuHng


#911 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>890-920

⏰:22/10/19 06:45 📱:Android 🆔:A4ZzuHng


#912 [○○&◆.x/9qDRof2]
「2メートルでいい」

当たり前だが、店員は変な顔をした。

「2メートル…ですか?」

「ああ。2メートルで」

当然だろう。

2メートルは命を救うには短すぎるが、命を捨てたい奴にとっては悪くない長さだ。

⏰:22/10/20 06:42 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#913 [○○&◆.x/9qDRof2]
それに命綱で首を吊るなんてまさにブラックジョーク、気が利いているというもの。

ロープに加えて折り畳み椅子を持ち、そのままレジへ向かう。
さっきの店員が今度は不安そうな顔をしていたが、太郎は気にせず店を出た。

⏰:22/10/20 06:43 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#914 [○○&◆.x/9qDRof2]
向かった先は駅。
路線図の一番端に書いてある駅へ向かう切符を買って、改札を通る。

太郎はホームの黄色い線の内側に立ち、周りの人間を眺めながら考えた。

(例えば俺が今ここで「俺は今から死にに行くんだ!」って叫んだら、どうなるんだろうな…)

⏰:22/10/20 06:43 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#915 [○○&◆.x/9qDRof2]
まぁ目を合わせないようにするだけで、止めてくれるような親切な奴はいないだろう。

現代社会なんてそんなもんだ。
皆、自分が生きていくのに必死で、赤の他人に興味なんて持っていない。

まぁ、別に止めてほしくもない。むしろ迷惑だ

太郎自身、実に淡々とした気分だった。
まるで工場の中で次から次へと流れてくるパーツを組み立てる機械のように。

⏰:22/10/20 06:43 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#916 [○○&◆.x/9qDRof2]
(安いもんだな、人の命なんて)

恐らくこのホームにいる誰もが2メートルの命綱を買えるだけの金を持ってるだろうし、それを引っかける場所もいくつか思い付くだろう。

そんな金すら持ってない子供なんかも、マンションの階段を屋上まで上がる体力さえあれば死ねるのだ。

⏰:22/10/20 06:43 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#917 [○○&◆.x/9qDRof2]
普段の生活では『死』は何か遠いところにあるもののように感じるが、実際は常に手が届く距離にある。

人は、買い物に行くように、遊びに行くように、死ににいけるのだ。

電車に乗り込んだ太郎は座席に腰を下ろし、静かに瞼を閉じていた。

瞼の裏に浮かぶのは大木の姿。
大きくてがっしりした木だ。枝も手頃な高さにあり、太さも申し分ない。

⏰:22/10/20 06:43 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#918 [○○&◆.x/9qDRof2]
最近は、いついかなる時でもこの大木の光景が視界に割り込んでくる。

「あっ、そういや遺書を書いてなかったな」

作家らしく時世の句でも、と考えたが、すぐに面倒くさくなった。

別にどうでもいいことだ。

恋人も、友人すらもいないのに、誰に何を言い残すというのか。
遺書なんて書く意味もなかった。

⏰:22/10/20 06:44 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#919 [○○&◆.x/9qDRof2]
だがそれはつまり、自分が今日で消えてなくなっても、この世には何の影響もないことの証明でもあった。

 

失敗だな、本当に。

何もかも、本当に失敗だ。



移り行く電車の窓から人生最後の風景を味わったあと、太郎は電車を降りた。

⏰:22/10/20 06:44 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#920 [○○&◆.x/9qDRof2]
都心から遠く離れた、人気のない林の中にポツンとある無人駅だ。

しばらく林の中の道なき道を歩いていると、大木の前に出た。

「ここだな」

以前、取材していた時に偶然見つけた場所だ。

⏰:22/10/20 06:44 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#921 [○○&◆.x/9qDRof2]
人気はまったくないし、恐らく自分が腐って土に返るまで見つかる事はない。

誰かに見つかるなんてうんざりだ。

ましてや自分の葬式で老いた両親が泣く姿など、想像するだけで嫌になる。
自分のことで誰かが騒ぐところを見たくなかった。

⏰:22/10/20 06:44 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#922 [○○&◆.x/9qDRof2]
自分など最初から生まれてこなかったことにしたかった。

「ここらへんでいいか。この枝なら…」

折り畳み椅子を広げて上に乗り、枝にロープをくくりつける。
ほどけないようにしっかりと結び付け、もう一端に頭が通るサイズの輪を作った。

⏰:22/10/20 06:45 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#923 [○○&◆.x/9qDRof2]
ここまで終えると、さすがに緊張してくる。

「…もう何一つ惜しいものなんかないだろう。何を躊躇してるんだ、俺は?」

⏰:22/10/20 06:45 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#924 [○○&◆.x/9qDRof2]
生きていたい理由なんて1つもない。

思いきって輪に頭を突っ込んだ瞬間、視界の端をかすめる人影に初めて気が付いた。大木の反対側に、同じ格好でこちらを向く女がいた。頑丈なロープ、それを結び付けた枝、折り畳み式の椅子。驚嘆したような呆然としたような顔。そこに立っているのが自分ではないこと以外は、鏡を合わせたようにまったく同じだった。

⏰:22/10/20 06:45 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#925 [○○&◆.x/9qDRof2]
2人はしばらくの間、身を乗り出して互いを見つめていた。

「………」
「………」

しばらくして、同じように顔を引っ込める。

見なかったことにしよう。
見なかったことにして、自分がやろうとしていたことに意識を戻そう。
そんな感じに。

「………」

⏰:22/10/20 06:45 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#926 [○○&◆.x/9qDRof2]
「………」

だがしかし、この状況ではお互い相手が気にならないはずがなかった。

⏰:22/10/20 06:45 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#927 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>870-900

⏰:22/10/20 06:46 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#928 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>840-870

⏰:22/10/20 06:46 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#929 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>810-840

⏰:22/10/20 06:46 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#930 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>780-810

⏰:22/10/20 06:47 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#931 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>780-800

⏰:22/10/20 06:47 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#932 [○○&◆.x/9qDRof2]
 僕たちは、いつまでココにいるのかな。

 大丈夫、僕がついてる。

 きっと、大丈夫。

⏰:22/10/20 07:05 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#933 [○○&◆.x/9qDRof2]
2222年11月

 そこに、少年はうずくまっていた。冬も間近に迫る、この寒さの中、少年は、ただ、うずくまっていた。ボロボロの衣類から覗く腕は細く、青白く、時折ガチガチと震えた。

⏰:22/10/20 07:05 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#934 [○○&◆.x/9qDRof2]
寒くない?

平気だから、構わないで。

 檻越しに話しかけてくる彼に、すこし怒りが込み上げて、突き放してしまう。ほんとうは、嬉しくて仕方がないのに。

⏰:22/10/20 07:06 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#935 [○○&◆.x/9qDRof2]
だめだよ、見つかったらどうするの。

だって、君が嘘をつくから。

そういって君は後ろから僕を抱きしめる。

嘘なんかつくもんか。

嘘、嘘、こんなに冷たくなってる。

⏰:22/10/20 07:06 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#936 [○○&◆.x/9qDRof2]
 より一層強く抱きしめて、冷たい躰に熱を送る。伝わってくる熱なのか、自身から湧く熱なのか、体中が熱い。いつもなら今すぐ突き飛ばしてしまうけど、もうしばらくこのままでいたい。

⏰:22/10/20 07:06 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#937 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>900-930

⏰:22/10/20 07:06 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#938 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>910-940

⏰:22/10/20 07:07 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#939 [○○&◆.x/9qDRof2]
今日はとてもいい天気だよ。

ゆっくり抱きしめる腕を緩めながら彼は言う。

そんなの嘘っぱちだ。もしほんとうなら僕は凍えないはずだから。

 小さな窓一つさえないこの部屋は、僕に絶望しか与えない。希望も暖かさも小さな光も僕の手は届かない。伸ばした手はなにも掴むことは叶わず空を切るばかり。


僕が 君の光になるよ

君の光になりたいんだ

君のために

僕のできること

いつか

君をここから出してあげるから

太陽の光を浴びよう

共に生きていこう

⏰:22/10/20 07:09 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#940 [○○&◆.x/9qDRof2]
しんでからきづく、大切なひと


 僅かな音すらない静けさの中、ゆっくりと意識が戻ってくる。ふわふわと宙に浮いているような奇妙な感覚に包まれて、私は目を覚ました。

⏰:22/10/20 09:00 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#941 [○○&◆.x/9qDRof2]
たった今、生まれ落ちたばかりのように頭がうまく働かず、無心でぼーっと天井を見つめる。天井とはこんなに低かっただろうか。ちょっと手を伸ばせば触れてしまいそうなほどに近く感じる。

⏰:22/10/20 09:01 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#942 [○○&◆.x/9qDRof2]
いや、実際近いのではないか?と考えが頭を過ぎったりもしたが、正直どうでもよく感じ、あっさりと思考を停止させた。

⏰:22/10/20 09:01 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#943 [○○&◆.x/9qDRof2]
そんなことを考えながら天井を見つめていると、次第に世界に音が戻ってきた。何の音だろう。聞き覚えのある一定のリズムが耳に届く。ぽくぽくぽく。

⏰:22/10/20 09:01 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#944 [○○&◆.x/9qDRof2]
嗚呼、これは確か。木魚(もくぎょ)の音か。そういえば、さっきからお経のような声も聞こえるし、これは夢だろうか。そうでないとするなら、私は葬式中に寝ていることになる。頭が少しずつ機能してきた時、聞き覚えのある母の啜り泣く声が聞こえてきた。

⏰:22/10/20 09:01 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#945 [○○&◆.x/9qDRof2]
.......お母さん?

「うっ、うぅっ.......」
「良枝、」

 母の泣き声に次いで、父のなだめるような声が母の名前を呼んだ。お母さん?どうして泣いてるの?お父さん?何があったの?私の声は喉から出てくることはなく、心の中で虚しく響いて消えた。

⏰:22/10/20 09:01 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#946 [○○&◆.x/9qDRof2]
声が、出ない。身体も動かない。母と、その他のいくつかの泣き声とお経だけが耳に届く。

「千恵、」

母が私を呼んでいる。どうしたの?お母さん。

⏰:22/10/20 09:02 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#947 [○○&◆.x/9qDRof2]
答えは返ってこなかった。私の意識は一気に覚醒してきた。先程からずっと続いている奇妙な感覚。身体を取り巻く違和感に、生きた心地がしなかった。言うならば、呼吸しないで生きているような感覚。

⏰:22/10/20 09:02 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#948 [○○&◆.x/9qDRof2]
息苦しい。体は質量を失い、ふわふわとしながらも心臓だけがずっしりと重い。経験したことのない感覚。お母さん。これは夢だよね?現実味がありすぎて、頭が困惑してしまった。夢には思えない、でも夢だと信じたい。私は怖くなった。

⏰:22/10/20 09:02 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#949 [○○&◆.x/9qDRof2]
早く覚めろ早く覚めろ。声が出ない、何故?


早く、早く!
これは夢だ!
身体もっ!

動いて、動いてっ、

⏰:22/10/20 09:02 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#950 [○○&◆.x/9qDRof2]
動いて!!


「千恵…どうして死んでしまったの?」

 母の声と共に、私の体は下から弾かれたような強い衝撃を受けた。驚く間もなく、気付いたら動けるようになっていた。あの感覚は消えないものの、いつもと何ら変わりない目覚め。

⏰:22/10/20 09:02 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#951 [○○&◆.x/9qDRof2]
ただ違うのは、目の前に広がる光景だった。目に映ったのは、綺麗に正座しながら泣く、全身真っ黒の知り合いたち。友達から親戚まで、どうやら外にもまだいるようだ。壁には白と黒の幕が垂れ下がり、目の前にはお坊さんがお経を読んでいる。

⏰:22/10/20 09:03 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#952 [○○&◆.x/9qDRof2]
.......ほらね、やっぱり夢だった。現実的すぎるけど、これは夢だ。夢じゃないなら何なのか、教えて欲しいくらいだ。辺りを見渡せば、暗い雰囲気は葬式そのものだった。ちらりと振り向けば自分の遺影が目に入る。

⏰:22/10/20 09:03 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#953 [○○&◆.x/9qDRof2]
一ヶ月前に家族で遊園地に行った時のものだ。写真の中の私は恥ずかしそうにしながらも笑顔を作っている。あぁ、もう。せめて使うならこの写真じゃなくて生徒手帳とかの写真を使って欲しかった。

⏰:22/10/20 09:03 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#954 [○○&◆.x/9qDRof2]
カメラに向けて笑うのが苦手な私は、小さい頃から写真が嫌いだった。自分の照れ臭そうに笑う写真を葬式に使うとは、恐らく父の考えだろう。目が覚めたら「葬式には無表情の写真を使ってくれ」と頼もうと決めた。

⏰:22/10/20 09:03 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#955 [○○&◆.x/9qDRof2]
ふとそんな考えを巡らせていた時、何気なく目をやった私の友達の列の中で、一人の人物に目が止まった。友達の列の最後尾にいる男。見覚えのあるなんてものじゃない。

名前は、西山 孝。

⏰:22/10/20 09:03 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#956 [○○&◆.x/9qDRof2]
同じクラスで私の大嫌いな男で、私のことが大嫌いな男だ。保育園から一緒の幼なじみではあるし、周りからは悪友と言われることもあった。だけど孝の悪ふざけは私からしたら嫌なものでしかない。

⏰:22/10/20 09:04 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#957 [○○&◆.x/9qDRof2]
昔から何かしら頻繁に茶々を入れ、しつこくからかってくる行為の数々には悪意を感じずにはいられなかった。基本無視をする私を見て仲の悪さを悟ってか、最近では悪友呼ばわりも減ってきた。とにかく大嫌いなのだ。

⏰:22/10/20 09:04 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#958 [○○&◆.x/9qDRof2]
それは向こうも認めていた。それなのに、今の孝の表情は何なのか。流石に泣いてはいないものの、すっかり気の抜けた顔をしている。大して興味はないが、孝のそんな表情を見るのはなかなか面白かった。

⏰:22/10/20 09:04 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#959 [○○&◆.x/9qDRof2]
たまにはこんな夢も悪くはないな、と私は心の中で微笑んだ。しばらくして、私は焦りを覚えた。これは現実だ。突然そんなことを思い始めていた。こんな夢は有り得ない。場面は一向に変わる気配はないし、何よりリアルすぎる。

⏰:22/10/20 09:04 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#960 [○○&◆.x/9qDRof2]
では、私が座布団代わりにしているこの棺桶の中に眠る、私そっくりな人物は誰だ。そっくりというか、見る限りでは毎朝鏡で見る私自身だ。じゃあ、やはり夢だろう。私はここにいるし、誰も私に反応しない。

⏰:22/10/20 09:04 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#961 [○○&◆.x/9qDRof2]
これが現実であるはずがない。だが、ただ一つだけ、私の脳裏に現実的な答えが巡った。もしかして.......


「私…死んだ?」


私の言葉に誰も反応しなかった。私の前で、お坊さんの唱えるありがたいお経は終わりを告げた。

⏰:22/10/20 09:05 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#962 [○○&◆.x/9qDRof2]
家族がお礼をしている姿が映ったが、私はそれどころではなかった。受け入れがたい仮説に、どうしていいかわからなかった。その後、わかったことが二つあった。

⏰:22/10/20 09:05 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#963 [○○&◆.x/9qDRof2]
一つは、やはりこれは夢じゃないこと。もう一つは私は間違いなく死んでいること。最高に現実的な悪夢を見ている訳でないなら、私の姿や声に誰か反応するはずだし、体が浮くことも、人や物を体が突き抜けることもないはずだ。私は目の前で起きている事実を痛感せずにはいられなかった。ドアノブを握ろうとした私の手が、無抵抗に空を掴んだ。

⏰:22/10/20 09:05 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#964 [○○&◆.x/9qDRof2]
私は小さく溜め息を漏らした。確かにここに存在するのに、触れられない。すでに時計は午後十一時を指していた。ドアという一枚の壁をものともせず、身体は向こう側へと通り抜ける。リビングは、電気も付けていない薄暗さの中、母が静かに泣いていた。

⏰:22/10/20 09:05 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#965 [○○&◆.x/9qDRof2]
譫言のように私の名前を呼ぶ母の姿は痛々しく、胸が締め付けられた。涙が出ない。死人には涙は必要ない、ということか。涙が出ない自分への悔しさと母への申し訳なさが拳を強く握った。

「お母さん.......」

やはり返事はない。私は落胆するように肩を落とした。自分だけ隔離された世界にいるように感じた。

⏰:22/10/20 09:05 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#966 [○○&◆.x/9qDRof2]
「私はここにいるよ、」

母の横に立ってみたが反応は得られなかった。

「お母さん。ごめんね、ごめんねっ…!」

通り抜けないように母を抱きしめる形になるよう身体を合わせた。謝罪の言葉を漏らした途端、その僅かな心の亀裂から溢れ出してきた想いが、波のように押し寄せてきた。

⏰:22/10/20 09:06 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#967 [○○&◆.x/9qDRof2]
「今まで育ててくれたのに、先に死んでごめん。たくさん愛情を注いでくれたのに、返せなくてごめんっ。親孝行しなきゃいけないのに、最後に悲しませてごめん.......もう一緒の世界に居れなくてごめんっ!」

⏰:22/10/20 09:06 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#968 [○○&◆.x/9qDRof2]
唇を強く噛んで沸き上がる気持ちを抑える。痛みはないが、胸の奥はいつまでもキリキリと痛んだ。母は突然泣き止んで私の身体を突き抜けて立ち上がると、私の抜け殻がある部屋に入って行った。私には、後を追う勇気がなかった。あれ以上、大好きだった母の哀しむ姿を見るのは堪えられなかったのだ。私は、朝までソファに座っていた。

⏰:22/10/20 09:06 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#969 [○○&◆.x/9qDRof2]
私はようやく完全に現実を受け入れた。自分でも不思議なほど冷静だが、やはり動揺は隠せない。私はまだ十八歳の高校生だし、やり残したことの方が多い。大学受験も残っている。とにかく未練は数え切れない。時間の経過と共に気分は滅入っていく。

⏰:22/10/20 09:06 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#970 [○○&◆.x/9qDRof2]
現実から逃げ出したくなり、どれだけ夢ならいいと願ったか。それでも朝はやってきた。寒さも暑さも感じない朝は、叶わない願いを薄めていった。昨晩から母は私の肉体がある部屋から出て来なかった。

⏰:22/10/20 09:07 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#971 [○○&◆.x/9qDRof2]
家族の姿を見たくない私は、昨日の孝を思い出して興味本意で学校に行くことにした。朝の清々しさなど感じずに私は家を出た。いつもと違わぬ朝。違うのは私が死者だということ。私は学校までゆっくりと歩きだして行った。

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#972 [○○&◆.x/9qDRof2]
その道すがらで、自分の死について考えてみた。そこで初めて、死の瞬間をよく覚えてないことに気付いた。それどころか、今までの記憶が曖昧になっていることを自覚する。確かに覚えているはずなのに、小さい頃の記憶はおろか、嬉しかったことや悲しかったことなど、感情的な記憶しかない。

⏰:22/10/20 09:07 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#973 [○○&◆.x/9qDRof2]
最近のことすらわからない。今更ながらやはり夢じゃないかと疑いそうになった。制服を着ていることから、死んだ時も制服を着ていたのではないかと考えた。だとしたら、登下校か学校に滞在している間に事故か事件に巻き込まれたのだろうか。

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#974 [○○&◆.x/9qDRof2]
いくら推理しても答えは出なかった。結局思い出すこともなく、学校に到着してしまった。知っている人や知らない人、誰もが私に気付かなかった。中には私の身体を素通りする人もいた。人間の習性だろうか。

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#975 [○○&◆.x/9qDRof2]
擦れ違うときについ体を逸らして避けようとして、何度も避ける必要がないことを思い出して苦笑した。教室に着けば、丁度朝のHRが始まった所だった。私はとりあえず教室の一番後ろに置いてある自分の席の辺りに移動することにした。私の席は孝の隣だ。隣の孝を見れば、昨日と変わらず何を考えているかわからない表情で俯いていた。

⏰:22/10/20 09:08 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#976 [○○&◆.x/9qDRof2]
気まずそうな表情をした初老の担任が、教壇に立つと同時に口を開いた。私は孝が気になりながらも、正面に顔を戻した。


「皆さん。すでに知っていると思いますが、先日、桜井千恵さんが下校中に交通事故で亡くなりました」

⏰:22/10/20 09:08 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#977 [○○&◆.x/9qDRof2]
 私はそこで初めて自分の死因を知った。担任は教壇から動かずに続ける。


「信号無視の轢き逃げだと警察から聞かされました。犯人は捕まったようです」

それを聞いた私はつい自嘲気味に笑いを漏らしてしまった。信号無視の轢き逃げ、か。我ながら馬鹿らしい死に方をしたものだ。

⏰:22/10/20 09:08 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#978 [○○&◆.x/9qDRof2]
何だか自嘲することで怒りを抑えてる気がした。相手を探して呪ってやろうかとも考えたが、幽霊やら何やらは信じない主義だから断念した。現在の自分の状態はとにかく、考えだけは変える気はない。矛盾しているかもしれないが、それが私の考えだ。担任は長々と私の死について語った。

⏰:22/10/20 09:08 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#979 [○○&◆.x/9qDRof2]
「未来ある若い命が、」
「人生これからという若さで、」

始終、私は他人事のような気がしてならなかった。今一つ実感が沸かず、担任には申し訳ないがあまり感動はしなかった。しばらくして、ようやく話が終わりを迎えた。

⏰:22/10/20 09:08 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#980 [○○&◆.x/9qDRof2]
「では、千恵さんのご冥福をお祈りして黙祷しましょう」

担任の一声で皆が黙祷に入る。ただ、一人だけは違った。.......孝だった。黙祷が始まってしばらくすると、孝は一人だけ首を動かし左を見た。

⏰:22/10/20 09:09 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#981 [○○&◆.x/9qDRof2]
目を細めてただじーっと、私の席を見つめる孝の目は、何故か寂しげに見えた。孝に限ってそんなことはないだろうと思っていたが、実際こうして目の前にある孝の表情は、私の死を悲しんでくれてるのかと思ってしまうほど、言い知れぬ雰囲気があった。

⏰:22/10/20 09:09 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#982 [○○&◆.x/9qDRof2]
午前中の授業が終わり、昼休みを告げるチャイムが校内に響き渡った。HRの後、授業中の風景に見飽きた私は、欠伸を一つ落とすと教室を後にした。特にすることはなく、ふらふらと校内を散歩したり、よく通っていた図書館に足を運んだりした。そんな風に暇を持て余していて気付けば午前中は過ぎていた。

⏰:22/10/20 09:09 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#983 [○○&◆.x/9qDRof2]
「遅いようで早いなぁ。もう昼休みかぁ」

廊下を歩きながらそんなことを考える。死んでからは時間の進みがやけに遅く感じた。とりあえず教室に戻ろうと踵を返せば早くも廊下に生徒が溢れ出していた。

⏰:22/10/20 09:09 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#984 [○○&◆.x/9qDRof2]
「あれ?」

ちょうどその時、教室を出て来たらしい人物を見付けた。.......孝だ。昼休みなのに弁当も持たず、購買とは反対の方向に歩いていく。一瞬だけ見えた顔は、何だか上の空を通り越して沈んだ表情が伺える。

⏰:22/10/20 09:09 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#985 [○○&◆.x/9qDRof2]
「何してるんだろ、アイツ。非常階段の方に.......屋上に行くのかな」

そこまで呟いてハッと我に返る。

「馬鹿みたい。私、何を気にしてたんだろ。確かに面白いけど、アイツが元気ないと調子狂うんだよね、うん」

⏰:22/10/20 09:10 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#986 [○○&◆.x/9qDRof2]
誰にも聞こえないはずなのに言い訳じみた事を呟いてみた。とにかくこのままでは気に入らないので、私は孝の後についていくことに決めた。

⏰:22/10/20 09:10 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#987 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>950-980

⏰:22/10/20 09:10 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#988 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>940-980

⏰:22/10/20 09:10 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#989 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>940-970

⏰:22/10/20 09:10 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#990 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>970-990

⏰:22/10/20 09:11 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#991 [○○&◆.x/9qDRof2]
「嫌いだって、思ってた。いや、思い込んでた」

ほらね…
信じることが出来る。

「あの日の延長線…」

⏰:22/10/20 09:21 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#992 [○○&◆.x/9qDRof2]
孝は一つ一つ言葉を落としていく。
きっと私の高鳴りは最高潮に違いない。

「格好悪いって躊躇っていたら、後戻りが出来なくなっていた」

…まただ。
またあれが来た。
気恥ずかしさが心を埋めていく。
一刻も早くここから去りたい衝動に駆られる。
少しずつ体が熱を帯びる。

⏰:22/10/20 09:21 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#993 [○○&◆.x/9qDRof2]
「でも、今になって俺は…」

でもね、もう大丈夫。
逃げ出したりはしない。
何より大切なものを見付けたから。

「好きなんだって、気付けたんだ」

そう言い終えた孝は切なそうな視線を空に映した。

⏰:22/10/20 09:22 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#994 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>120-150

⏰:22/10/20 09:22 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#995 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>150-180

⏰:22/10/20 09:22 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#996 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>180-210

⏰:22/10/20 09:22 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#997 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>210-240

⏰:22/10/20 09:22 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#998 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>240-270

⏰:22/10/20 09:23 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#999 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>270-300

⏰:22/10/20 09:23 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#1000 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>300-330

⏰:22/10/20 09:23 📱:Android 🆔:nvDpRiyU


#1001 [我輩は匿名である]
このスレッドは 1000 を超えました。
もう書けないので新しいスレッドを建ててください。

⏰:22/10/20 09:23 📱: 🆔:Thread}


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