きらきら
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#760 [向日葵]
そう言って、深夜さんは帰って行った。
私は珊瑚君が待っているので、しばらく後ろ姿を見た後戻っていった。
珊瑚「なんの話?」
友姫「え……?」
『私だけ呼び出したから言っちゃダメかなぁ……。』
友姫「…しゃ、謝罪……?」
珊瑚君は首を傾げて?を浮かべている。
でもそれだけしか言えない。
:07/04/12 23:10
:SO903i
:bgdcDEeQ
#761 [向日葵]
『言わなくていいのかなぁ……。』
―――……
ガチャ
友姫「ただいまぁー。」
母「おかえりなさぁい。ケーキあるんだけど食べる〜?」
友姫「ウン。とりあえず着替えてくるよー。」
部屋に行って制服を脱ぎながら思いついた。
『母さんに相談してみたらダメかなぁ?』
:07/04/12 23:13
:SO903i
:bgdcDEeQ
#762 [向日葵]
いつでも相談にのってくれると言った母さん。
なら今聞いてみよう!!
トントントン
友姫「ねぇ母さん?」
母「なぁに?」
母さんは台所で紅茶を作ってるようでいい香りが漂っていた。
友姫「私ともう1人の友達がAさんと知り合いなんだけどAさんは大事な話を私だけにしかしなかった場合、もう1人に言うべき?」
:07/04/12 23:20
:SO903i
:bgdcDEeQ
#763 [向日葵]
母さんは出来上がった紅茶をお盆に乗せてテーブルに運んできた。
母「う〜んそうねぇ〜……。」
買ってきたケーキをお皿に移しながら母さんは考えてくれた。
母「友姫ちゃんが話した方がいいと思うなら話してみたらどうかしら?」
:07/04/12 23:29
:SO903i
:bgdcDEeQ
#764 [向日葵]
コトッ
私の前にケーキと紅茶が置かれた。
その紅茶に映っている自分を見つめた。
母「もしその人に何かあれば友姫ちゃんが心残りになっちゃうじゃない?でも必要じゃないと思ったらその人もそれでいいと思うわ。」
友姫「必要か……否か……。」
母「さ♪食べましょか!!」
母さんは美味しそうにケーキを食べている。
:07/04/12 23:39
:SO903i
:bgdcDEeQ
#765 [向日葵]
:07/04/13 00:04
:SO903i
:PF/WkOIc
#766 [向日葵]
私は紅茶を口に運ぶ。
ゆらゆら揺れてる水面を見つめ、答えを探しあぐねていた。
『もし私が逆の立場なら……。』
私はどうしてほしいだろう……。
――――……
《4番線に○○行き快速が到着します》
一晩考えてみたが、結局迷いっぱなしでまとまらなかった。
:07/04/14 00:49
:SO903i
:vMCYy8i2
#767 [向日葵]
ホームに吹き抜ける風が少し冷たい。
そんな事を考えていると、後ろから声をかけられた。
珊瑚「よ。」
友姫「あ、おはよー。」
珊瑚「どうした?目赤いぞ。」
友姫「昨日なかなか寝れなくて…。あ、電車来た。」
プシュー
今日はいつもより出るのが遅めなので、電車の中は空いていた。
:07/04/14 00:53
:SO903i
:vMCYy8i2
#768 [向日葵]
ガタンガタン ガタンガタン
私は深夜さん自身が好きな珊瑚君に質問をしてみた。
友姫「もし……今日で好きな人と離れなきゃいけないって知ったら珊瑚君はどうする?」
珊瑚「何を急に…。…………。そぅだなぁ…。会いに行くよ。次いつ会えるかわからないのなら会いに行くな。」
それで答えをはっきりさせた。
:07/04/14 00:56
:SO903i
:vMCYy8i2
#769 [向日葵]
時計を見たら8時43分。
あっちの駅に着けば58分になってしまう。
友姫「珊瑚君、あのね?今日の9時に私達がいつも降りる駅のバスに乗って深夜さんが空港に行ってドイツに旅立っちゃうの!!」
珊瑚「…ぇ。」
友姫「私にだけ昨日話してくれたの!ごめんなさい!言うべきかどうか迷ってて…っ」
珊瑚君は車内にあるデジタル時計を見た。
珊瑚「ギリギリだな…。間に合うか……。」
:07/04/14 01:02
:SO903i
:vMCYy8i2
#770 [向日葵]
友姫「深夜さん……」
―――……
母「深夜。ホントに母さん達と一緒に車に乗って行かないの?」
深夜「次このバス乗れるのいつかわかんないし……。」
母「そう?じゃあ空港でね……?」
深夜以外の家族は自家用車で空港へ向かった。
深夜は1人バスに乗り込む。
適当な場所に行って携帯を開く。
:07/04/14 01:07
:SO903i
:vMCYy8i2
#771 [向日葵]
メールボックスを開くと、いくつかの珊瑚からのメールがあった。
ポチ
<メールしてくるの辞めろ。>
ポチ
<迷惑だから。>
最初はカッコイイからどうしても彼氏にしたくて、猛アピールしてた。
そのせいで珊瑚からのメールはいつもそっけなかった。
でも、それでも返してくれるところが嬉しかった。
しばらくすると、
ポチ
<ケガなら気にするな。>
ポチ
<大丈夫だから。>
:07/04/14 01:11
:SO903i
:vMCYy8i2
#772 [向日葵]
これは深夜がお見舞いに行かなくなってから来たメールだ。
ポツッと画面に滴が落ちる。
大好きだった。
自分のせいであんなことになったのに、許してくれた。好きでいる自分をいいと言ってくれた。
自分はホントに迷惑な存在だったのに……。
深夜「―――っありがとう…珊瑚……。」
名前を呟いたその時。
:07/04/14 01:15
:SO903i
:vMCYy8i2
#773 [向日葵]
窓の外から何か聞こえた。涙を拭いて、見てみるとそこには友姫と珊瑚がいた。間に合ったのだ。
―――……
深夜さんは私達に気づいて、急いでバスから降りてきた。
深夜「え?2人共…。どーして……。」
友姫「私、あっちにいますから。」
私は少し離れた場所に移動していった。
『少しの間、珊瑚君は貴方の者ですよ……。』
:07/04/14 01:18
:SO903i
:vMCYy8i2
#774 [向日葵]
深夜「……ゅ、友姫から聞いたの?」
珊瑚「あぁ……。」
深夜「そっ、そーゆーわけだから!ま、珊瑚も元気でね!!」
ニカッと笑って珊瑚の肩をポンッて叩いた。
そしてその笑顔が悲しみに歪み、涙を流した。
深夜「ありがとう……色々……っ」
珊瑚「元気でな。」
:07/04/14 02:06
:SO903i
:vMCYy8i2
#775 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・
遠くで珊瑚君と深夜さんが握手をしていた。
好きな人と次いつドコで会えるかわからないのは、すごく悲しいことだろう。
それは永遠に会わないに近いくらいの確率であって、結局は忘れることしか出来ないのだと思う。
『永遠って……なんだろうな……』
その儚く、だけど現実味がない2文字に私は疑問を抱きながら深夜さんが手を振って去って行くのを、それこそ儚い気分で見届けた。
:07/04/14 02:13
:SO903i
:vMCYy8i2
#776 [向日葵]
携帯で時間を確かめると9時30分だった。
そして秋帆からのメールが届いていた。
<ドコにいんのよ

早く来なさい

>
友姫「秋帆に怒られちゃった……。」
珊瑚「なぁ友姫。図書室に行かないか?」
友姫「え?でも卒業式…。」
珊瑚「まぁいいから。」
珊瑚君には珍しく、強引に引っ張られていった。
:07/04/14 02:17
:SO903i
:vMCYy8i2
#777 [向日葵]
カツ…カツ…
友姫「なんかここ来るの久々だねっ。…あ、座れる?」
珊瑚「あぁ。っとー。……。」
私は珊瑚君の松葉杖を横に置いて珊瑚君の隣に座った。
珊瑚「人生ってわかんねぇな……。」
友姫「だねぇ…。もぅ永遠に会わないかもしれないね……。」
自分で永遠と言って、悲しくなった。
永遠とは、とても残酷な言葉だと思った。
とても果てしなく、あてどない道が続くようで……少し恐くなった。
:07/04/14 02:24
:SO903i
:vMCYy8i2
#778 [向日葵]
それからは本をパラパラ見たり、くだらない話をしたりして時間を過ごした。
気がつくと既に卒業式が終ってる時間帯だった。
珊瑚「そろそろ帰るかぁー。」
友姫「うん。」
私達は玄関へと向かった。
:07/04/14 02:26
:SO903i
:vMCYy8i2
#779 [向日葵]
玄関や校門付近では、卒業生が友達や学校を惜しんで泣いていたり、写真を撮ったりしていた。
友姫「珊瑚君。私は永遠って言葉が恐い。」
珊瑚「…なんで?」
泣いてる卒業生達を見ながら私は話を続けた。
友姫「先が見えない様な気がして恐いの。一寸先は闇って言うように……。私は真っ暗で何も見えない気がする……。」
:07/04/14 02:31
:SO903i
:vMCYy8i2
#780 [向日葵]
珊瑚「恐くないよ。」
私は卒業生から珊瑚君に目線をやった。
珊瑚「1人だったら、果てしない道のりかもしれない。でも誰かと一緒ならきっと永遠なんて足りないくらいだと思うよ。」
友姫「じゃあ…私は珊瑚君がいるから、平気かな……。」
私は珊瑚君の手をギュッと握った。
律「あ、友姫に寛和ー!!」
:07/04/14 02:40
:SO903i
:vMCYy8i2
#781 [向日葵]
まだ蕾の桜の木の下に、皆がいた。
友姫「あ、行こうか!」
珊瑚「友姫。」
呼ばれたので後ろを向くと、珊瑚君が優しく笑っていた。
珊瑚「じゃあお前は永遠に俺から離れないんだな?」
友姫「え!!いやあの言葉のあやって言うかその……っ!ウン!!離れないよ!!」
恥ずかしかったが開き直って威張りながら言ってみた。
:07/04/14 02:44
:SO903i
:vMCYy8i2
#782 [向日葵]
珊瑚君は私の隣まで来て立ち止まった。
そして少し意地悪な笑顔を浮かべて言った。
珊瑚「ま、俺も離すつもりないけどな。」
そう言った瞬間。
珊瑚君の背後に未来の珊瑚君が見えた気がした。
それも輝かしく“きらきら”して。
私は目を擦ると、きらきらも未来の珊瑚君もいなくなっていた。
珊瑚「?どーした?」
友姫「え?いや何も?ホラ行こう!!」
:07/04/14 02:49
:SO903i
:vMCYy8i2
#783 [向日葵]
そして私達はみんなの元へ。
秋帆「まったく!!メールも返さないで!!」
友姫「ゴメンネ(汗」
暁「じゃあ皆で昼飯食いに行こうぜー!!」
佳苗「賛成ぃ☆」
私達は校門を出て、いつの間にか決まったお好み焼き屋に行った。
千歳「俺何枚食うかなぁ。」
律「何枚食べる気よ……。」
:07/04/14 02:53
:SO903i
:vMCYy8i2
#784 [向日葵]
暁「男子は育ち盛りだから。なっ!珊瑚!!」
珊瑚「あーまぁ……。」
私は珊瑚君をじーっと見つめた。
確かめたかったのだ。
珊瑚「ん?何?」
友姫「うぅん。ちょっとね!あ!!桜咲いてる!」
:07/04/14 02:55
:SO903i
:vMCYy8i2
#785 [向日葵]
指を指した先には、ほんの少しだけ咲いた桜の花があった。
皆がそちらに気を向けている隙に、私はまた珊瑚君の横顔を見つめた。
確かにはっきり見えたのだ。あの時、きらきらした光の中に、白いタキシードを着た珊瑚君が立って変わらない笑顔で笑いかけている姿を……
:07/04/14 02:58
:SO903i
:vMCYy8i2
#786 [向日葵]
きらきら 最終回
Fin
:07/04/14 02:59
:SO903i
:vMCYy8i2
#787 [向日葵]
:07/04/14 03:01
:SO903i
:vMCYy8i2
#788 [ミニ
]
:07/04/22 09:18
:N901iS
:7HFzSEy2
#789 [向日葵]
ミニさん

アンカーありがとうございます

:07/04/22 10:56
:SO903i
:FqjmvV.I
#790 [美紀]
:07/05/11 22:55
:W51SH
:☆☆☆
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