きらきら
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#180 [向日葵]
思わず奇声を発しそうになったのを必死で堪えて、私はソローッと頭から脱出した。

『し…心臓……ドキドキッ!っつつつ!!!座りっぱなしだったからお尻痛い〜っ。』

振り返ると珊瑚君はまだ目を覚ましてなかなった。
私は屈んで珊瑚君の顔を観察することにした。

⏰:07/03/05 00:33 📱:SO903i 🆔:sYqfAjP6


#181 [向日葵]
ジ――…

『まつ毛なっがいなぁー…。髪の毛もさらさら……。鼻筋も通ってるし……』

ここまで思ってたら、珊瑚君が目を覚ました。

友姫「あ、起きた?今起こそうと思ってたトコで……」

珊瑚「顔……近い。」

友姫「え?……っ!!!あぁぁ!!!ゴメンナサイ!!!!」

顔を観察している内に段々寄ってしまったらしい。顔までの距離はあと10センチくらいだった。

⏰:07/03/05 00:40 📱:SO903i 🆔:sYqfAjP6


#182 [向日葵]
―――……一方コチラ珊瑚目線。

『あの距離はマズイだろ!ホントに……』

冷静なフリしてるがこれでも色々と抑えてるのだ。
あまりにも相手が無防備すぎる……。

<約2時間前―引き続き珊瑚ビジョン―>

友姫「これ面白そう!ねぇねぇ座って一緒に読もうよ!」

珊瑚「あぁ。」

⏰:07/03/05 00:45 📱:SO903i 🆔:sYqfAjP6


#183 [向日葵]
珊瑚が壁にもたれて座ると、本を持った友姫が隣に座った。結構な密着度だ。

友姫「世界の変人写真集だって!どんなだろう。」

楽しそうに笑う友姫を珊瑚は黙って見つめ、本を友姫が開くとそちらに目を落とした。

⏰:07/03/05 00:48 📱:SO903i 🆔:sYqfAjP6


#184 [向日葵]
―――数分後

友姫「ふ、あぁぁぁぁ……」

珊瑚「眠いのか?」

友姫「うん…きのー本頑張って読んでた…らおそくなっ……て」

コクコクと船を漕ぎながら、眠いせいが子供のように喋る友姫。

⏰:07/03/05 00:51 📱:SO903i 🆔:sYqfAjP6


#185 [向日葵]
友姫「だいじょーぶ、だ……じょー……」

ポテッ

そのまま限界だったのか、珊瑚の肩に頭を乗せて寝てしまった。

珊瑚「っ!!お、おい!!」

友姫「スー…スー…」

その寝顔を珊瑚はまた見つめた。カワイイと評判の彼女は確かにカワイイかもしれない。でも珊瑚は友姫の脆さを知っているし、何より他人を大切にする友姫に惹かれていた。

⏰:07/03/05 00:55 📱:SO903i 🆔:sYqfAjP6


#186 [向日葵]
珊瑚「…好きだ……。」

とっさに呟いた。珊瑚の言葉は、小さすぎて開いていた窓からの風と共に溶けてしまった。
珊瑚は友姫が好きだった。本人は自覚がないため、今気づいたことだ。本当はそれこそ出会った頃。
友姫が暁の笑顔に見とれていた横顔を珊瑚は単純にキレイだと思っていた。
どんな形でも近づきたくて、彼女を知りたかった。

⏰:07/03/05 01:00 📱:SO903i 🆔:sYqfAjP6


#187 [向日葵]
そして知っていくうちに

『守ってやりたい。』

そう思った。が、彼女は暁が好きなのだ。

珊瑚はずっと友姫を見つめる。

珊瑚「無防備に眠ってるお前が悪い。」

そう言って、肩を少し動かして友姫のおでこにキスをした。

⏰:07/03/05 01:04 📱:SO903i 🆔:sYqfAjP6


#188 [向日葵]
友姫は少し身じろぎしたが、起きはしなかった。

珊瑚はそんな友姫をまたじっと見つめ、しばらくして、友姫の頭に自分の頭を乗せて瞼を閉じた。

『好きだ……』

心の中で囁いた後、珊瑚も眠りについた。
そして数時間後、友姫がパニックを起こすのであった。

⏰:07/03/05 01:08 📱:SO903i 🆔:sYqfAjP6


#189 [向日葵]
***********
キリまぁす(〇^ひ^〇)

感想、アドバイス、お待ちしております
感想板もありますんで、よかったらそちらにもいらしてください

⏰:07/03/05 01:09 📱:SO903i 🆔:sYqfAjP6


#190 [向日葵]
【第6章 鼓動・・・触れる温もり】

友姫「あ。」

急に思い出したことがあった。いきなり言葉を発したため、先に階段を1、2段降りていた珊瑚君が振り向いた。

珊瑚「?どうした。」

『さっきそういえばファンの子達が言ってたよね?』

⏰:07/03/09 02:13 📱:SO903i 🆔:s1sBUtC6


#191 [向日葵]
ファン[校門で待って……]

『まずい……』

珊瑚「友姫?」

友姫「珊瑚君大変!実は……かくかくしかじかで……。」

珊瑚「……そうか…なら―――――。」


――――一方外では。

ファン1「全然出てこないよ〜?」

ファン2「違うとこから帰っちゃったのかなぁ……。」

⏰:07/03/09 02:18 📱:SO903i 🆔:s1sBUtC6


#192 [向日葵]
ファン3「あと10分しても出て来なかったら帰ろっかぁ。」

ファン1・2「ウンそうしよー。」


カシャン

裏門に2つの影。
私と珊瑚君は裏門を越えている最中だった。

⏰:07/03/09 02:21 📱:SO903i 🆔:s1sBUtC6


#193 [向日葵]
友姫「ひゃあー…まっだ居たよー。」

柵にまたがって校門の方を見るとやはり思ったとおり。ファンがいた。

珊瑚「友姫が思い出してくなきゃ、また大変だったな。ん。」

先に降りた珊瑚君は両手を差し出した。
つまり抱き止めると……。

⏰:07/03/09 02:25 📱:SO903i 🆔:s1sBUtC6


#194 [向日葵]
友姫「大丈夫!ちゃんと飛び降りれるから。だからちょっとどいて?」

珊瑚「着地の時に足くじいたらどうするんだ。それに早くしないとアイツらが気づくだろ!ホラ。ん!」

『いや、くじくのはそりゃ困るけど……だからと言って……。

珊瑚君の腕の中に収まるのは色んな意味で嫌だ。

友姫「ホント大丈夫だからそこどい……て――――!!!」

早く降りない私にしびれをきらしたらしい。

⏰:07/03/09 02:33 📱:SO903i 🆔:s1sBUtC6


#195 [向日葵]
友姫「ひあぁぁぁぁ。」

ボスッと音がしたかと思うと友姫は珊瑚の手の中にいた。
珊瑚君は私を受けとめたら反動で座り込んでしまっていた。

友姫「ゴメン!重いよね?!すぐ退くから!!」

⏰:07/03/09 02:40 📱:SO903i 🆔:s1sBUtC6


#196 [向日葵]
とさっと立ち退いた。
そして今度は私が両手を差し出して珊瑚君を立たせようとした。
珊瑚君は手を掴んで

珊瑚「相変わらず軽いな。ちゃんと食えよ。」

と言って立った。駅の方へ向かうため私の横を通り過ぎる時、頭をポンと優しく叩いた。

⏰:07/03/09 11:50 📱:SO903i 🆔:s1sBUtC6


#197 [向日葵]
『このポンッてゆーの好きだなぁ。』

触れられたところに手を置いて、先に歩いて行った珊瑚君の背中を見つめる。
肩幅が自分より広くて、手や腕はしっかりしている。さっきその腕の中にいたと思うと、少しドキドキした。

珊瑚「どーした?」

私が動かないので珊瑚君は振り向いて尋ねた。

友姫「うぅん。なんでも……」

珊瑚君の隣まで私は足を進めた。

⏰:07/03/09 11:55 📱:SO903i 🆔:s1sBUtC6


#198 [向日葵]
珊瑚「家どこなの?」

友姫「実は電通でね、◎〇町に住んでるの。結構遠いんだ。」

珊瑚「え?!俺□○町。近いな。」

友姫「□〇町なら私の家からちょっと行ったところだよ!」

珊瑚「あーなら家も近いかもしれないなぁ。」

友姫「どーして今まであわなかったんだろ。」

⏰:07/03/09 11:59 📱:SO903i 🆔:s1sBUtC6


#199 [向日葵]
それから駅に着いたから改札をくぐって、ホームに出た。
私の学校は結構田舎にあるため、まわりはシーンとしていて、冷たい風が吹き抜けた。

友姫「うぅっ!寒いっ!!」

珊瑚「ホラ。やる。」

珊瑚君がくれたのは、手袋だった。

⏰:07/03/09 19:28 📱:SO903i 🆔:s1sBUtC6


#200 [向日葵]
友姫「い、いいよ!珊瑚君が寒くなっちゃう。」

珊瑚「寒くないから。」

友姫「駄目!」

珊瑚「じゃあ……ハイ。」

ブレザーのポケットからカイロを出して今度は私の手を掴んで手のひらに置いた。今度はありがたくもらうことにした。

友姫「ありがとう……。」

⏰:07/03/09 19:31 📱:SO903i 🆔:s1sBUtC6


#201 [向日葵]
ここでさっきの話の続きをした。

友姫「珊瑚君はずっとあそこに住んでたの?」

珊瑚「いや、引っ越してきたんだ。中学卒業してから。」

『あ、そーいえば前に……。』

珊瑚[母子家庭だから]

⏰:07/03/09 19:33 📱:SO903i 🆔:s1sBUtC6


#202 [向日葵]
『どーしよ……。』

またやってしまった。しかも今度はちゃんと身の上を知ってたのに。立ち入って聞いてしまった…。
悩んでる私を見て、気にしてるのがわかったらしく、珊瑚君は私のおでこを手の甲でコツンと叩いた。

珊瑚「聞きたい事あるなら言え。」

私はおでこを押さえながら『さすがエスパー』と思った。

⏰:07/03/09 19:46 📱:SO903i 🆔:s1sBUtC6


#203 [向日葵]
友姫「じゃあ前は違うとこに居たんだ。」

ここで風が吹いたせいで、髪の毛が顔にかかってしまった。
それを珊瑚君が無言でとってくれた。その時顔に少し触れた珊瑚君の手が冷たくて、少しビクッとした。
そしてその後向かいのホームの方に向き直った。

珊瑚「今住んでるとこから車で1時間のトコにいた。」

私はその横顔を見つめた。

⏰:07/03/09 19:53 📱:SO903i 🆔:s1sBUtC6


#204 [向日葵]
珊瑚「中学卒業してすぐに親が離婚して、ばぁさんがこっちに住んでたから弟とかも一緒に母さんとこっちに来たんだ。」

友姫「おばあさんはお一人?」

珊瑚「あぁ。俺が7歳くらいの頃にじいさん死んだから。こっちに来るって言ってもニコニコして大丈夫しか言わなかった。」

『淡々と喋ってるけど…』

友姫「寂しくなかった…?」

⏰:07/03/10 00:15 📱:SO903i 🆔:9xwwV1GY


#205 [向日葵]
珊瑚君は目線だけこっちに向けて、またすぐ前を見た。

珊瑚「さぁな…。その時の感情なんか忘れた。寂しかったかも知れないし、そぅでもなかったかも知れない。……ただ、母さんは泣いてた。普段泣かないような人が泣いたから、あん時は少し驚いた。」

その時珊瑚君が少し悲しそうな、儚い顔をした。
私はどうしたらいいのかわからなかったから、背伸びして、珊瑚君がいつもやってくれるポンッをやった。ただ、少し届かなくて後頭部だが。

⏰:07/03/10 00:23 📱:SO903i 🆔:9xwwV1GY


#206 [向日葵]
珊瑚君は叩かれた事に気付き、今度は顔ごとこっちを向いた。

友姫「私がいるよ。……寂しかったら私がいるから。」

少し悲しい顔で笑った。でもわざとじゃない、なんとなくこぅなってしまったのだ。
珊瑚君は手を掴んで、悲しそうな、でも穏やかな笑顔を私に見せた。

⏰:07/03/10 00:29 📱:SO903i 🆔:9xwwV1GY


#207 [向日葵]
ファン……

この駅には止まらない電車が通り過ぎた。
通り過ぎた後、辺りを静寂が包み、キーンと耳なりのような音が聞こえた。
珊瑚君と私は前を向いた。会話はもう終わった。
手は握られたまま……。
全身で自分の鼓動を聞いた。
珊瑚君の冷たい手はいつの間にか、私の温度が移ったのか温かくなっていた。

⏰:07/03/10 00:56 📱:SO903i 🆔:9xwwV1GY


#208 [向日葵]
ガタンガタン

電車が来た。
帰宅ラッシュらしく、中は満員で入ってすぐのトコしか場所はなかった。

プシュー…

ドアが閉まり、電車が進むと人が揺れに合わせてよっかかってくる。

友姫「わっ…ぷ!」

それに気付いた珊瑚君が、端に移動さして、前に立って人混みから私をかばってくれた。

⏰:07/03/10 01:02 📱:SO903i 🆔:9xwwV1GY


#209 [向日葵]
丁度今の体勢は少女漫画でベタな告白の仕方のようだ。珊瑚君は体勢を保とうとドアに手をついている。

珊瑚「大丈夫か?」

『心臓が限界です。』

パッと上を見てみるとすぐそこに顔があったのですぐ下を向いた。が下を向いたは珊瑚君の胸に頭が当たってしまった。

『ひえぇぇぇぇっ』

友姫「だ…大丈夫……っです。」

会話はそれで終わった。降りる駅まではあと15分はかかる。それまで多分この体勢……。

『シャンプーちゃんとしておけば良かった…。』

⏰:07/03/10 01:09 📱:SO903i 🆔:9xwwV1GY


#210 [向日葵]
やっと降りる駅に着いた。手はもぅ繋がなかった。
会話も相変わらず無い。でも気まずくはなかった。
しばらく歩いて分かれ道があった。

友姫「じゃあ私こっちだから……また明日。」

珊瑚「あぁ。じゃあ。」

そう言って、私は右に歩いて行った。

⏰:07/03/10 01:12 📱:SO903i 🆔:9xwwV1GY


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