きみを送るA
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#216 [
ミルキー
]
:07/05/08 21:01
:N701i
:WSokkI.s
#217 [
]
「僕達二人は、義父母から少し離れた場所で遊んでいました。義父母は、僕がついているから安心だ、と僕達を置いて家の中に入っていきました」
その時、僕は弟の本心を聞いてしまいました。と、コウは言った。
「彼は何て言ったと思いますか」
:07/05/09 01:52
:SH901iS
:☆☆☆
#218 [
]
「…なんて言ったん?」
コウは目線を下に向け、
フッと笑った。
「お兄ちゃんは馬鹿だね、と言ったんです」
「……………え?」
「この言葉の意味、わかりますか」
「…………いや……」
「弟は、僕や…義父母が考えている以上に頭が良かったんです。おそらく僕以上に」
:07/05/09 01:54
:SH901iS
:☆☆☆
#219 [
]
「…………知的障害ちゃうん…?」
俺の言葉に、
コウは顔をあげニッコリ微笑んだ。
「そのフリをしていたんです。知的障害のフリを」
「……………」
「なぜだか、もうわかりますよね」
「………まさか…」
「ええ、志乃くんの思っている通りです」
:07/05/09 01:57
:SH901iS
:☆☆☆
#220 [
]
コウの義弟は
ずっと知的障害のフリをしていた。
理由は
「頭が良いとわかれば、自分も僕と同じ目に合うと、彼はわかっていたんです」
「でも…コウが養子にくる前から、知的障害やったんちゃうん?」
「ええ…僕の来る前から、彼はそのフリをしていました。彼は義父の血を引いている。おかしくはないでしょう?あんな体質になっても」
:07/05/09 02:04
:SH901iS
:☆☆☆
#221 [
]
「あんな体質…って?」
「志乃くん、子供は母胎にいる頃から外の音が聞こえるという話、聞いた事ありませんか?」
「………さぁ…ある…かな……いや、ないかな…」
「弟は母胎にいる頃から、外の音を聞いていた。つまり義母のお腹にいた時から、義父の性格を知っていたという事になります」
:07/05/09 02:06
:SH901iS
:☆☆☆
#222 [
]
「……………」
「まぁ、頭の悪い志乃くんには縁のない話ですが」
やかましい
「特殊能力、ですね。弟は特殊能力を持っていました。だから知的障害のフリをしていた。義父の暴行、異常なまでの完璧主義ぶりを…弟はわからないフリをしながらも影では笑っていた。頭良いですよね」
:07/05/09 02:10
:SH901iS
:☆☆☆
#223 [
]
「しかし…」
コウはそれまでニッコリしていた顔を止めた。
眉間にしわを寄せている。
「……………」
俺のゴクリと緊張を飲み込む音だけが鳴り響く。
「その頭の良さ…完璧なほどの演技力が、弟を残酷な道に踏み込ませたんです」
:07/05/09 02:13
:SH901iS
:☆☆☆
#224 [
]
コウと旬が話していた時
義父が一人、プールに近づいてきた。
旬はすぐさまいつも通りの障害あるフリをし、プールではしゃいでいた。
《コウ、少し外してくれないか》
義父がコウに向かい、
ニッコリと微笑み言った。
:07/05/09 03:30
:SH901iS
:☆☆☆
#225 [
]
コウは義父には逆らわず、プールを出た。
《ああ、旬ものどが渇いただろう。コウ、ジュースをとってきてくれ》
義父の言う通り、
コウはジュースを取りに家の中に入ろうと、ドアに手を伸ばした。その時
:07/05/09 03:32
:SH901iS
:☆☆☆
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