【CARTAIN CALL】美しい村の醜い男
最新 最初 🆕
#146 [オッズ]
僕はヒステリックにそう言った。

二度と家に帰れないなんてごめんだ。

ミロはわけがわからないと言う顔をしていた。

僕らがジャクリーンに無理矢理ここに連れてこられたのを知らないからだろう。

僕の話を聞いて、ジェラルドはミロを殺すのをやめるかと思ったが、そうではなかった。

彼の目は殺気でみなぎっている。

⏰:07/07/04 21:36 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#147 [オッズ]
「俺はかまわねぇ……」

ジェラルドは以前から人を殺したくてうずうずしていたんだろう。

いつも普通じゃない目をしていた。

そこら変にいる悪なんかとは違う。

もっと恐ろしい何かを隠し持っていた。

「ジェラルド……!」

どうしよう?

⏰:07/07/05 17:14 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#148 [オッズ]
どうすればジェラルドを止められるんだ?!

ミロの顔は汗でテカテカと光っている。

ジェラルド――…

……そうだ!

僕は、ジャクリーンがジェラルドにした約束を思い出した。

「やっぱりそいつを殺すべきじゃないと思うけど?」

僕の声は不安でうわずっていた。

果たして、ジェラルドは食い付いてくれるだろうか?

⏰:07/07/05 17:19 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#149 [オッズ]
「ジャクリーンから……銃をもらえなくなるぞ。
人なんていつでも殺せるけど、ここにいたら銃は手に入らないかもしれないし……」

祈るような目でジェラルドを見つめる。

「……しょーがねぇな」

ジェラルドは渋々ではあったが、ミロを離した。

その途端、ミロのおぞましい高笑いが響き渡った。

僕とジェラルドはぞっとした。

⏰:07/07/05 20:20 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#150 [オッズ]
次の瞬間、ミロは物凄い勢いでジェラルドに飛び掛かった。

あの体であんなに素早く動けるとは驚きだ。

さっきとは逆に、今度はジェラルドに包丁が突き付けられる。

「……クソッ」

ジェラルドは舌打ちをした。

「おい、ハンス。
こうなることは想定内だったんだろうなぁ?」

⏰:07/07/05 20:24 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#151 [オッズ]
僕は怖ず怖ずと首を振った。

少し考えればこうなることはわかったはずなのに。

このままじゃ二人とも殺される……。

「……ごめん」

僕はその場に座り込んだ。

ジェラルドは思いっきり悪態をつく。

「喧嘩はおよしなさい。
ジェラルド君……君の美しい体を切り裂けるなんて光栄だ……」

⏰:07/07/05 20:30 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#152 [オッズ]
巨大な包丁がギラギラと輝き、ジェラルドに迫る。

“やめろ!”

僕が叫ぼうとしたときだった。

「やめてっ!!」

甲高い叫び声がした。

もちろん僕の声ではない。

ミロの口元がほころんだ。

「おや……、ようこそいらっしゃい。
我が友キキよ……」

⏰:07/07/05 20:41 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#153 [オッズ]
キキは息を切らせ、肩を震わせながらドアのところに立っていた。

「私は……あなたの友達なんかじゃないわ」

キキは冷たく言い放った。

僕は複雑な表情でキキを眺める。

キキは僕の視線に気付くと申し訳なさそうにした。

「ハンス!
ごめんなさい。私、昼間は安全だと思ってたの……」

僕はポカーンとした。

キキは何を言ってるの?

ミロの仲間じゃないのか?

⏰:07/07/05 20:50 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#154 [オッズ]
キキはミロの方に向き直った。

「ジェラを離して」

厳しい口調だ。

キキの顔は不安と怒りが入り交じり、今にも泣きだしそうになっている。

「……ダメです」

ミロは細い目を限界までぱっちりと開いた。

キキは唇を噛み締めた。

僕は混乱のなか、美しい彼女がどうするつもりなのかをうかがった。

⏰:07/07/05 20:55 📱:N700i 🆔:☆☆☆


#155 [オッズ]
わずかな間、沈黙が続く。

そして、ついにキキが意を決したらしく、口を開いた。

「……だったら、
私がジェラの代わりになるわ―――…」

僕は固まった。

ジェラルドも呆然とキキを見つめている。

頭の整理がつかないうちにミロが話を進めた。

「……わかりました。
それでしたら、ジェラルド君を離しましょう」

満面の笑みだ。

⏰:07/07/05 20:59 📱:N700i 🆔:☆☆☆


★コメント★

←次 | 前→
↩ トピック
msgβ
💬
🔍 ↔ 📝
C-BoX E194.194