俺とコウの物語
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#164 []
煙をフーッとはき、
窓の外を眺めながら物思いにふける(ような表情)コウは、俺が女ならイチコロだろう、それはそれは綺麗な…

「志乃くんは朝っぱらから汚い話題を出しますね。まぁ排泄室の話題なので朝にはピッタリですけども」

…はい!?

⏰:07/10/05 02:59 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#165 []
「僕は朝っぱらから排泄室の話題などしたくないのですが」

今じゃなきゃいつすんねん!!てかだいたいさ〜

「お前が厄介なやつや言うたから早めに話し合わなアカンと思って気ーきかしたんやんけ!」

「余計なお世話です」

⏰:07/10/05 03:01 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#166 []
「…………」

いつ余計なお世話しましたか。

「厄介は…まぁ厄介ですが、今はその話したくありません。新鮮な朝なので」

「…ほな何の話題」

「必殺仕事人の」

それ新鮮な朝にピッタリの話題ですかね!?

⏰:07/10/05 03:03 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#167 []
「それも似たよーなもんやん!殺しの話題やん!」

「いいえ、彼らは人の恨みつらみを晴らしているだけです、世のためです」

「新鮮ちゃうやん。斬新やん」

「…志乃くん…」

コウは俺を見ながら呆れたようにため息をついた。

また嫌な予感…。

⏰:07/10/05 03:05 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#168 []
「いいですか、彼らは世のために仕事をしているんです。それが彼らの仕事なんです。麻生という霊とは全く違います比べものになりません。むしろ比べるのは失礼です、いいですか?彼らは…」

嫌な予感が的中した。

コウは俺に注意すると見せ掛け、仕事人の話を延々と語りだした。

⏰:07/10/05 03:08 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#169 []
15分経過したが、コウのトークはノンストップだ。
むしろ話に拍車がかかり、やや興奮気味。

あげくの果てには物真似をしだしてしまった。

「お前さんの恨み、晴らしてやったぜ」

「…………」

似てない。

俺は今日耳栓を買おう、と決心した。

⏰:07/10/05 03:11 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#170 []
学校へ行く間中も
ウザがる俺を全く気にせずにコウは延々と仕事人、中村さんの話題をしていた。

「…そこで藤田まことが敵の…」

はぁ…ウザイ。

俺は耳に手をあてながら学校への道を歩く。

「…志乃ぉ……」

⏰:07/10/05 03:27 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#171 []
耳に手をあてていた俺だがこの愛しい声は聞き逃さなかった。

「幸子!おはよう」

「…おはよ……」

俺の後ろから声をかけてきた幸子は、あからさまに暗い…いや、悲しい表情だった。

「どしてん?」

⏰:07/10/05 03:29 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#172 []
「…あのね……」

幸子は口を開こうとしない。

「幸子?どしたん?」

「………」

「幸子?」

「―で、ですね、その時藤田まことが…―志乃くん!聞いてますか?」

「やかましい!」

まだ仕事人の話しとんかいなコイツは。

⏰:07/10/06 02:52 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#173 []
「おや?幸子さんいたんですか」

お前がいたんですか、じゃ。

「…神谷くん…おはよ…」

「元気ないですね、どうしました?」

「う…ん……」

幸子は俯いたまま、俺の制服の裾を掴んだ。

⏰:07/10/06 02:54 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


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