俺とコウの物語
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#184 []
「急に鳴ったん。携帯が。ただ、一言だけ“あんたは嫌われてる”って…ずっとその一言だけやった。」
一言だけ…ずっと…
何か変や。
「その声もね、なんか機械音みたかった。普通の電話口の声じゃないみたいな…なんか怖かってん…」
「嫌われる心当たりも、もちろんないですよね?」
:07/10/06 03:37 :SH901iS :☆☆☆
#185 []
「当たり前やん!幸子が嫌われるわけないやん!」
馬鹿じゃねーのか!?
「志乃くん興奮しないで下さいよ、聞いただけですから」
聞く必要もないわ!
幸子が嫌われる理由なんてない!
「まぁ…幸子さんが嫌われる原因があるならば…嫉妬ですかね」
:07/10/06 03:40 :SH901iS :☆☆☆
#186 []
「嫉妬…?」
「はい。女の嫉妬は醜いですから。幸子さんはかわいらしいですが、女子生徒からの嫉妬もすごそうです」
「…………」
考えたこともなかった。
幸子は容姿はもちろんかわいい!性格もかなりいい!全てパーフェクト!
それゆえに嫉妬する女が嫌がらせを…?
:07/10/06 03:46 :SH901iS :☆☆☆
#187 []
「あー!あーー!!」
「…なんですか志乃くんキモチ悪いですね」
急に叫びだす俺をコウは怪訝な顔で見ていた。
俺はまたもやコウを殴ろうとしたが、コウの呟くような小さな一言で俺の思考は停止してしまった。そう、恐怖で。
「その嫉妬から女子生徒の誰かが麻生さんに頼んで幸子さんを苦しめなければいいのですが…」
:07/10/06 03:50 :SH901iS :☆☆☆
#188 []
「え…?麻生さん…?」
コウの小さな呟きが聞こえたのか、幸子は不思議そうな表情で言った。
「麻生さんって…誰?」
幸子は多分知らないのだろう。
「あ?何それ?」
俺もとっさにとぼけてみせる。
:07/10/08 00:38 :SH901iS :☆☆☆
#189 []
コウもハッとし、俺に合わせてとぼけてみせた。
「すみません昨日読んだ小説を思い出してしまい独り言を言ってしまいました」
苦しすぎ!!
こいつはもっとうまいこととぼけられんのか。
:07/10/08 00:40 :SH901iS :☆☆☆
#190 []
「小説…そーなんやぁ…なんの小説読んでたん?」
幸子がアホでよかった!
「タイトルは忘れました。タイトル未定です(
の別の小説です
ちゃっかりアピール)」
また苦しい!
コウくん苦しい!
:07/10/08 02:28 :SH901iS :☆☆☆
#191 []
「幸子さん、電話は確かに気味が悪いですがただのイタズラです、あまり気にしない方がいいと思いますよ」
煙草を地面に押しつけ、コウが言った。
「そうそう!気にすんなって!何かあったら俺が幸子を守るし!」
:07/10/11 03:46 :SH901iS :☆☆☆
#192 []
「…志乃…ほんまに?」
「当たり前やん!幸子を守るのが俺の役目やし!」
彼氏ならトーゼン!
俺の言葉に、幸子は嬉しそうに顔を赤らめたが、コウは
「志乃くん台詞がクサイです」
などとブツブツ言っていた。
「やかましい」
:07/10/11 03:49 :SH901iS :☆☆☆
#193 []
学校へ向かう幸子を見送り、俺とコウはブランコに乗りながら思考を練った。
「…で、どうする?」
「どうしましょうか」
「…幸子のイタ電は」
「腹痛にしましょう」
…腹痛?
「なにが」
「遅刻の言い訳ですよ」
幸子の事考えとったんちゃうんかい!!
:07/10/12 02:30 :SH901iS :☆☆☆
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