俺とコウの物語
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#174 []
「どした?話聞くで、二人になるか?」

俺は幸子ももちろん心配だが、コウから離れたくて仕方なかった。

「そうしましょう、あちらで話を聞きましょうか」

お前も来るんかい!!

⏰:07/10/06 02:55 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#175 []
「…うん…じゃあ…」

幸子は俺の裾を掴んだまま俺の後についてきた。

表情が暗い。
一体どうした…?

しばらく歩き、学校の近くにある公園のベンチに腰を降ろした。

「さて、聞きましょう」

余計なコイツも一緒に。

⏰:07/10/06 02:57 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#176 []
ベンチに座り、しばらく幸子は俯いたまま何も話さなかったが、しびれを切らしたコウが煙草に火をつけると同時に重い口を開いた。

「実は昨日、電話かかってきてん…」

「誰から?」

「…わからんねやけど…内容が…」

⏰:07/10/06 03:14 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#177 []
「うん、内容が?」

「………あんたは嫌われてるって…」

「…は?」

あんたは嫌われてる?

あんたはって…幸子が?

俺の愛しいマイハニー幸子が嫌われてるやて?

そんな馬鹿な。

「…昨日何回も……」

⏰:07/10/06 03:17 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#178 []
何回も…?

「同じ番号から?番号でてたんやろ?」

「…非通知やってん…でも、声は同じやった…」

「その声に聞き覚えはありますか?」

煙草の煙を吐きながら、コウは眉間にしわを寄せた。

「…わからへん…」

⏰:07/10/06 03:19 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#179 []
「非通知で何回も…?」

俺は幸子を悲しませるのが大嫌いだ。

全く手掛かりもないが、その非通知の犯人に殺意が芽生えた。

「…くそっ……」

幸子は今にも泣きそうになっている。

「それは何時頃ですか」

冷静にコウは問う。

⏰:07/10/06 03:23 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#180 []
「夜の…8時頃から10分おきくらいにずっと…。途中で電源切ったから、それからはわからへんねやけど…」

10分置きにずっと…?

俺は得体の知らない非通知魔にイライラがつのった。

「…ほぅ。許せませんね。僕の幸子さんにこんな事をするなんて」

⏰:07/10/06 03:26 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#181 []
「…今なんて」

「僕のアイドル幸子さんにこんなひどい事をするなんて許せません」

「さっきアイドルて付けてなかったやん」

「忘れてました。志乃くん、あまり怒らないで下さいよ」

怒るわい!
あたかも幸子が自分のものみたい言い方しやがって。

⏰:07/10/06 03:28 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#182 []
「幸子は俺のやから」

「知ってますよ」

クスクス笑うコウの隣で、幸子は俯きながらも顔を赤らめた。

…なるほど。
コウのたくらみか。

幸子を暗い表情から少しでも救うために言ったようだ。

それでも許さないけど。

⏰:07/10/06 03:31 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


#183 []
コウの頭を一発ぶん殴り、幸子に詳しく話を聞くことにした。

「…痛いです」

頭を押さえながらコウは俺に向かいぶつぶつと文句を言っている。

「やかましい」

コウを気にせずに幸子の話を聞く。

⏰:07/10/06 03:35 📱:SH901iS 🆔:☆☆☆


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