俺とコウの物語
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#401 []
足早に別荘へ戻る道を歩いた。

「………!?」

俺…何してるん!?

コウと仲良い男を見て、勝手に怒って…あげくにコウの話も聞かずに一人で切れて…なんか俺…

なんか俺コウの彼女みたいやん!!!!

「ぎゃー!!キモいキモいキモい!俺キモい!!」

⏰:08/04/24 03:43 📱:P904i 🆔:☆☆☆


#402 []
「…一人で何悶えているんですか。」

俺が頭を抑えながら悶えていると、背後から愛しい声が聞こえた。

「…コウ…」

コウは俺の顔を見て、怪訝そうに眉間にしわを寄せた。

「気持ち悪い顔で見ないでください」

⏰:08/04/25 03:53 📱:P904i 🆔:☆☆☆


#403 []
嫌悪感をむきだしながら俺を見るコウだが

俺のあとを追ってきた

あの男よりも俺を選んでくれたコウが

俺はすごく嬉しかった。

「志乃くん、泣きそうな顔してますが大丈夫ですか?」

俺はコウに抱きついた。

⏰:08/04/25 03:55 📱:P904i 🆔:☆☆☆


#404 []
「…ちょっ…何ですか。僕、男性に抱きつかれる趣味はありませんが。」

コウは俺から離れようとしたが、

俺はなぜだろう。
涙が出ていた。

それに気付いたのかコウは俺の肩をポンポンと叩き、しばらくの間何も言わなかった。

⏰:08/04/25 04:10 📱:P904i 🆔:☆☆☆


#405 []
何分ほどたったのだろう。

ようやく泣き止んだ俺はコウから離れ、遠慮がちにコウを見上げた。

まるで彼氏と彼女みたいな雰囲気だ。

きもっっっ。

「落ち着きましたか?」

見上げたコウは、心配そうな表情で俺を見ていた。

⏰:08/04/25 04:12 📱:P904i 🆔:☆☆☆


#406 []
「…悪い………。」

コウから離れ、近くにあったベンチに腰をおろした。

コウも黙ってベンチに座り、たばこに火をつけた。

「…僕は……」

俺の言わんことを悟ったかのようにコウが言った。

「心配しなくとも僕の親友は志乃くんだけですよ。」

⏰:08/04/25 04:15 📱:P904i 🆔:☆☆☆


#407 []
「…なっ…なんやねんな急に!」

焦る俺を横目に
コウはたばこを吸い言った

「いえ、志乃くんが正志くんにやきもちをやいているように見えたので」

ばれとる!!!

「そんなわけないやん!」

⏰:08/04/26 03:15 📱:P904i 🆔:☆☆☆


#408 []
「そうですか、それならいいですけど」

意地悪気に笑いながらコウが続ける。

「で、志乃くん説明いりますか?」

「…はい」

「おや?先程はいらないと言っていたんじゃないですか?」

「説明しろ!」

コウはクスクスと笑い、

「いいでしょう」

と続けた。

⏰:08/04/26 03:20 📱:P904i 🆔:☆☆☆


#409 []
「正志くんと僕は幼なじみです。と言っても、僕たちは小学生までの付き合いでしたが。僕と正志くんは、いわば今の僕と志乃くんのような関係でした。親友でした。」

「……親友…」

はっきりと言われると
やっぱりいい気がしない。

俺は心が狭いのか?

⏰:08/04/26 03:22 📱:P904i 🆔:☆☆☆


#410 []
「正志くんは僕らと同様、異体質の持ち主です」

「異体質って?」

そもそも異体質なんて単語あるのか?

「僕たちは霊が見えるという異体質の持ち主。ですが…彼は少し違います」

「…違うって?」

「彼は…」

コウは眉間にしわを寄せた。

「彼は生きている人間を操れます」

⏰:08/04/26 03:26 📱:P904i 🆔:☆☆☆


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