黒蝶・蜜乙女
最新 最初 全
#201 [向日葵]
セツナ「俺は暇を持て余してるんだけどなぁ…?」
ハァ…。
カチ。 シュゥゥゥン。
掃除機のスイッチを切った。
ソファにダラァッと座ってるセツナの前に立って私はあることを言った。
蜜「ならば…。セツナも家事を手伝ってくれたらどうです?」
セツナ「は?」
蜜「2人でやれば2倍速で終りますから。」
なんてね。
王様暮らしをしているセツナに人間界の大変さを知らせてあげようではないか!!
:07/07/14 09:42 :SO903i :sQA2iImQ
#202 [向日葵]
セツナ「まぁいいだろう。」
ハハハ!(罠に)かかったぁ!!
蜜「では、私は洗濯機回してきますから、庭の手入れをしていただけますか?」
セツナ「あぁ。いいとも。」
ウキウキウォッチングの時間はまだですよー。
洗濯機に服を掘り込んで洗剤を入れる。
スイッチオン♪
ゴゥン ゴゥン
セツナ[俺はお前を求めている。]
セツナの言葉を急に思い出してヘナへナとその場に崩れ落ちた。
:07/07/14 09:48 :SO903i :sQA2iImQ
#203 [向日葵]
4日間と正直に言うべきではなかった。
朝から晩まで寝ても覚めても甘い言葉と愛のくちづこ(+食事)が続くと思うと体がもたない。
また早朝みたいなキスをされたら?
頭の理性が一気に飛ぶくらいセツナに夢中になりそうで怖くなる。
ピー
いつの間にか洗濯が全て終わってしまったらしい。
籠に入れて庭へ行こうとリビングを通る……と。
セツナがさっきと変わらずソファに座っていた。
:07/07/14 10:00 :SO903i :sQA2iImQ
#204 [向日葵]
蜜「セツナ?庭掃除は?」
セツナはソファの背もたれに首をもたげて逆さに私を見る。
セツナ「終ったが?」
嘘だ……。
ウチの庭って結構広くて、終るには2時間はいる。
籠を床に置いて庭への窓をガラガラと開ける。
蜜「えぇー?!」
芝生は一寸の狂いもなくピシッと揃ってるわ植木は綺麗に切り揃えてるわ……。
蜜「なんで……。」
庭を見つめたままアホッぽい声で私は呟いた。
:07/07/14 10:07 :SO903i :sQA2iImQ
#205 [向日葵]
セツナ「風に頼んだんだ。アイツらは従順な俺達の僕だからな。」
しまったぁ…。この人には魔法みたいなそんな力があることを忘れていた。
蜜「今度から庭掃除する時はセツナがいりますね…。」
セツナ「俺は芝刈り機扱いか。」
リビングに戻って籠を持ち、庭へ出る。
セツナ「干すのを手伝ってやろうか?」
今度は何をするんだろ……。好奇心を掻き立てられた。
:07/07/14 10:14 :SO903i :sQA2iImQ
#206 [向日葵]
蜜「お願い出来ますか?」
頼むとセツナはニヤッと笑って指をパチンと鳴らした。
フワァー……
柔らかい風邪が吹いてきて籠の中の洗濯物を宙に舞わせると、ハンガーに通したり洗濯バサミに挟んだりした。
蜜「あ!」
よく見ると小さな妖精みたいなのが何人(匹?)かいた。
全てが干し終えた。
蜜「あ…あの、ありがとう!」
:07/07/14 10:18 :SO903i :sQA2iImQ
#207 [向日葵]
すると妖精達が私の方を向いてニコッと笑うと風が頬を撫でた。
妖精達が私の頬にキスして帰っていったらしい。
蜜「……ミ、ミラクルファンタジー…。」
まさか妖精を見れるとは…私まだネバーランドに行けるのかもしれない。
セツナ「よし。これで出かける事が出来るな!」
蜜「えー…。また着替えるのー…。」
面倒くさい…。
大体セツナの隣に立つにはそれ相応な格好をしなきゃいけない……気がする。
:07/07/14 10:23 :SO903i :sQA2iImQ
#208 [向日葵]
蜜「もー今日は家にいましょうよ…。明日ありますし。」
あ、自分で明日とか言っちゃった。
セツナはそれに気づいてニコォッと笑った。
セツナ「それもそうだな。今日は家にいる。」
と言うとソファに寝そべって目を閉じた。
蜜「?眠たいんですか?」
セツナ「蜜の家の音を聞きたいだけだ。」
なんじゃそりゃ。
:07/07/14 10:29 :SO903i :sQA2iImQ
#209 [向日葵]
黄昏たいのかな。
蜜「じゃあ私は洗い物してきます…ねぇっ?!」
腕を引っ張られた。
危うくソファ前のテーブルに頭を打つトコだった。
蜜「あ、あぶ!あぶっ!セツナ!危ない」
セツナ「スー…。スー…。」
ね、寝てる…。
瞬間的に……。さっき寝ないって言ったくせに!!
寝ても尚、掴んだ手は離れない。
『側に……いて欲しいのかな……。』
:07/07/14 10:33 :SO903i :sQA2iImQ
#210 [向日葵]
もうっ!調子狂うなぁ!!
でも胸がキュウッと痛い……。
大きな手……。骨張ってる。
綺麗な黒髪……。やっぱり誰かに手入れされてるのかな。
隈無く私は寝てるセツナを観察した。
確かにこれだけ全て完璧なら人外なのも納得出来る。
そして私はある一点に目が行った。
見るんじゃなかった……。
それはセツナの唇。
:07/07/14 10:39 :SO903i :sQA2iImQ
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194