黒蝶・蜜乙女
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#291 [向日葵]
セツナは食べては入れ食べては入れを繰り返してくる。

と、何個目かの時に

蜜「パクッ。……。……っ!すっぱ!!すっぱいすっぱいぃ!!」

セツナ「あー。まだ熟してなかったか。大丈夫か?」

蜜「うー…。」

すっぱくて少し涙が出てきた。

蜜「もっと確かめて口に入れて下さいよ!!ふいー……。」

セツナ「悪かったって。水でも飲みに行くか?」

⏰:07/07/16 18:06 📱:SO903i 🆔:9Zw9K4o2


#292 [向日葵]
蜜「もーいいです。さっさといつもの場所行きましょう。」

行こうとする私の腕をセツナが止めた。

セツナ「今はあまり軽率に動くな。」

蜜「それってさっきの“アイツ”と関係あるんですか?」

セツナはこくっと頷く。
そしてその“アイツ”は教えてもらえないまま……か。

蜜「大丈夫じゃないんですか?私なんて只の人間ですし。」

そこでセツナの目が怒りに変わった。

⏰:07/07/16 18:17 📱:SO903i 🆔:9Zw9K4o2


#293 [向日葵]
セツナ「お前緑の話を聞いてなかったのか?」

責める様に言ってくるので私はたじたじだった。
ダメな事を言ったらしい。

蜜「……聞いてましたよ。それが何か?」

セツナ「風達が噂してるって事はアイツらの耳にも届いていると言う事だ。忘れるな蜜。お前は人間であって蜜乙女なんだ。」

ムカ。
さっきから私を蜜乙女蜜乙女って……。
私が蜜乙女でしか価値が無いみたいに。

蜜「私は“アイツら”がどんなのか知りませんから。どれだけ危険かも分かりませんっ。」

⏰:07/07/16 18:27 📱:SO903i 🆔:9Zw9K4o2


#294 [向日葵]
セツナは更に目に怒りを宿す。

セツナ「お前分かってるのか!蜜乙女って言うだけで危ないって言ってるんだ!!」

カッチーン……。
なんですって……。

蜜「好きで蜜乙女になんかなってませんよ!!すいませんね!蜜乙女が側にいるせいでセツナは危険にさらされるんですから!!」

ここまで来てなんで口喧嘩をしなきゃなんないんだ。だけどムカつく。
蜜乙女をこれだけ連呼されるとはっ。

蜜「なんなら私だけで山を探索しましょうかぁ?」

⏰:07/07/16 18:32 📱:SO903i 🆔:9Zw9K4o2


#295 [向日葵]
と、いきなり背中に激痛。

蜜「いったー……。」

セツナは私の両肩を掴んで大木に押し付けた。

セツナ「お前は何も分かってない。俺の身なんてどうでもいいんだ!」

セツナがここまで取り乱すなんて……。
呆然とセツナを見つめた。

セツナ「蜜に何かあったら怖いだけだ……。」

セツナの頭が私の肩に乗る。
あぁなんだ……そーゆー意味か……。
蜜乙女で噂が広がってるから私の身が危険って言いたい訳ね。

⏰:07/07/16 18:40 📱:SO903i 🆔:9Zw9K4o2


#296 [向日葵]
蜜「貴方の言い方は時々分かりにくいです……。」

ため息混じりに言うとセツナはクククと笑った。
機嫌が直ったらしい。

セツナ「蜜は馬鹿だからな。」

ハイカッチーン…。
人が喧嘩売った事を謝ろうと思ったのに。

蜜「謝る気が失せました…。」

セツナ「謝る?……。まぁ謝らなくていいさ。かわりに、蜜で償ってもらう。」

なんか何処かでこれを予感していた。

⏰:07/07/16 18:45 📱:SO903i 🆔:9Zw9K4o2


#297 [向日葵]
蜜「ハァァ……。」

なんか呆れる。

蜜「どうぞご勝手に……。」

セツナ「ほぅ。なら蜜。お前からやってもらおう。」

え。

セツナ「むろん、誠心誠意を込めて……舌付きでな。」

え。

セツナは大木に手を付く。

蜜「すいません。やっぱり取り消してもいいでしょうか。」

セツナ「謝るのがお前なら言った事に二言はないよな?」

⏰:07/07/16 18:50 📱:SO903i 🆔:9Zw9K4o2


#298 [向日葵]
いやだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!!!

蜜「無理です!普通にするならまだしも!し、し、……っ!!」

舌とかっっ!!

セツナは明らかに面白がっている。

セツナ「目は瞑ってやるさ。」

んな問題かこの野郎。

セツナ「ホラ。」

セツナは目を瞑ってキスを促す。

私はセツナの顔をやんわり包む。
もう知らない。舌ありなんて出来るか!普通で済ます!!

⏰:07/07/16 18:56 📱:SO903i 🆔:9Zw9K4o2


#299 [向日葵]
唇に長めに触れる。
そして離れようと数ミリ離したとこでセツナが目を開けたからそこで止まってしまった。

セツナにこんな間近で見られたら固まるしかないだろう。

セツナ「蜜……。」

まるで「分かってるよな?」と言う様に私の名を呼ぶ。喋ったら時折唇が触れた。

セツナは再び目を瞑る。

ダメだ…逃げれないんだ……。

蜜「く…口を……開けて…くだっ……さい。」

⏰:07/07/16 19:01 📱:SO903i 🆔:9Zw9K4o2


#300 [向日葵]
セツナが口を少し開ける。その時微かな吐息が口の中に入ってクラクラする。

『し、……舌…。……舌…。』

私は戸惑いながらなんとかセツナの口内へ入れる。
するとセツナの舌が私を絡めとる。

思わず目を見開いてまたギュッと瞑った。

背中がゾクゾクしてどうにかなりそうだった。頭がおかしくなりそう。

するとセツナが口を離した。

セツナ「まぁ物足りんが今日は合格だな。流石俺の花嫁殿。」

⏰:07/07/16 19:11 📱:SO903i 🆔:9Zw9K4o2


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