黒蝶・蜜乙女
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#612 [向日葵]
チーターさん

ありがとうございます

――――

――――
ターヤ「君はホントに面白いね。じっとしてるお姫様じゃないんだ?」
蜜「私はお姫様じゃないんで……。」
一定の距離を保ったまま私達は話を続ける。
蜜「今回もルキが一枚噛んでるんですか?」
ターヤ「察しがいいね。その通りさ。アイツはセツナの恋情が故に動く人形だ。」
:07/07/29 02:21
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:trtYM1s2
#613 [向日葵]
私は眉を寄せた。
蜜「……実の妹…ですよね?」
ターヤ「それが何?」
蜜「何故、そんな物言いなんですか?」
ターヤさんは憂鬱そうに笑うと話を続けた。
ターヤ「実の妹だろうがアイツは黒蝶族だろ?兄である俺より恵まれて育った奴に、どうやって親しめと言うんだ?」
――――っ!!
ターヤ「僕達蜘蛛族はとんだ迷惑だ。まぁ黒蝶族に何かしても咎められにくいのは嬉しいがね。それもこれも、自然界のほぼ頂点にいる黒蝶族。アイツらのせいだ。」
:07/07/29 02:29
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:trtYM1s2
#614 [向日葵]
蜜「だからって……セツナを…ましてや私を巻き込むのは可笑しい!!」
ターヤ「直接憎い奴に復讐をかけるより、その関係する物を傷つける方がダメージは大きいものだよ。」
冷笑を浮かべながらターヤさんは続ける。
ターヤ「掟を作ったのは奴らだ。それによって何百年もの間僕達は悪者扱い。意味が分からない。たかが祖先の裏切りで、僕達は関係無い戒めに縛りつけられた。」
ターヤさんの視線が私をしっかりと捕らえる。
私は足に根が生えたみたいにそこから動けずにいた。
:07/07/29 02:34
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#615 [向日葵]
ターヤ「ただ、君を拐ったのはただ単に君を気に入ったからさ。別に他意は無い。セツナの歪んだ顔を見るのは愉快だけどね。」
そこで私はキッと睨んだ。ターヤさんは余裕で受け流す。
ターヤ「部屋の外に食事を置いてるよ。食べておきなよ。」
そしてターヤさんは部屋を出ていった。
『どうして……。』
歪み合うしかしないんだろう……。
誰も、仲を戻すなんて考えなかったのかな……。
:07/07/29 02:40
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#616 [向日葵]
風さん達は指をドアの方に指して食事しろと言ってる。
蜜「ありがとう。でもお腹減ってませんから。」
にこっと笑う事が出来た。ホントに風さん達には助けられる。
セツナ……。なんとか貴方の元に帰るからね。
―――――……
―黒蝶族―
シオイ「セツナ様。お久しぶりです。ルキ様も…。」
セツナ「挨拶はいい。事情は分かっているな。」
シオイは黙ってルキを見る。ルキは気まずそうにうつ向き視線を泳がす。
:07/07/29 02:53
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#617 [向日葵]
シオイ「こちらです。」
向かったのは一軒家が入りそうな広間。
真ん中には長い机が置かれている。
「セツナじゃぁん♪最近とんと見なくなったから家出かと思ったぜ!」
セツナ「オウマ。今は急いでいる。無駄口は後だ。」
オウマと呼ばれるオレンジのツンツンした髪の青年は口を尖らして机に置いてある足を下ろした。
シオイ「長もお見えです。」
机の遥か遠くに髭を蓄えた男性が座っていた。
セツナは羽を出し、直ぐにその人物の近くに来た。
:07/07/29 02:59
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#618 [向日葵]
セツナ「戻りました。父上。」
長「うむご苦労。ルキよ。罰は後で受ける覚悟をなさい。今はせがれの蜜乙女を助けるぞ。」
ルキ「仰せの……ままに……。」
ルキは膝を付いて長に一例する。
長はルキに視線を投じてまたセツナに戻す。
長「如何にあ奴らが力を付けたと言えど、私達を甘く見てもらったら困る。援軍は10人で足りるな?」
セツナはニヤリと口の端を上げる。
セツナ「その半分。5人で上等ですよ。」
:07/07/29 03:04
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#619 [向日葵]
長は一度頷くと上を少し向けて声を上げた。
長「シオイ。ルキ。オウマ。ラフィーユ。」
広間にバラバラにいた4人は一気に長の元へ整列した。
ラフィーユと名乗る女の子はストレートの髪が腰まであり、白に近い青の色をしていた。
長「最近の蜘蛛族はやりたい放題にしすぎた。罰を与えるのに手伝ってくれるな?」
オウマ「もちろんさ長!!ガッツンやってやらぁ!!」
オウマは拳を掲げそこらを飛び回る。
ラフィーユ「オウマ。みっともない。降りろ。」
:07/07/29 03:10
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#620 [向日葵]
冷たい目でオウマを睨み、オウマは縮こまってすぐに戻ってきた。
セツナ「では、行って参ります。」
長「あぁ。助けた暁には蜜乙女を連れて来なさい。」
セツナはクスッと笑うと超スピードで広間を出て行った。
――――――……
カチャ……キィ……
蜜「よし、よし。」
右左を確認し、部屋からソロリと出る。
無駄でも私は抜け出してみせる!
私はやれば出来る子!
:07/07/29 03:14
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#621 [向日葵]
ミュールを履くのも忘れて私は裸足で行動していた。
フカフカ絨毯が足をくすぐる。
『階段…降りて……ドア…。』
こんなお城みたいなとこなんだからさぞかしドアもデカイんだろうなぁ。
そう思いながら周りをキョロキョロする。
蜜「……ここじゃない?」
なんかよくわからないホールみたいなトコをぐるぐる回ってらしきのを探す。
ターヤ「おてんばだね。」
ハッとして後ろを向く。
だけど誰もいない。
……分かった。
ソロソロと視線を上げると……。
:07/07/29 03:20
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