*THE GOD OF DEATH*
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#301 [ま-イ子]
- - - - - - - -
妻は愛する夫の
死に、泣き叫び
その後はヒトが
変わったように
娘に暴力を与え
続けました‥‥
失ったモノへの
憎しみを、誰に
向ければいいか
わからなかった
かのように――
- - - - - - - -
:07/11/18 11:08 :SH903i :6yw63oM.
#302 [ぼぼん]
がんばれー\(^O^)/
:07/11/19 19:33 :N700i :NID1N8Kw
#303 [ま-イ子]
‐‐‐‐‐‐‐‐
>>302ぼぼんさま
ありがとうございます!
更新頑張りますね(*''*)
出来れば今日にでも、
更新します(`・・)‐‐‐‐‐‐‐‐
:07/11/19 22:01 :SH903i :KzZNG752
#304 [ま-イ子]
(‥‥‥‥‥。)
あたしは
そんな"あの人"から
逃 げ る 術 を
知 ら な い
.
:07/11/19 22:14 :SH903i :KzZNG752
#305 [ま-イ子]
物心ついた頃に
酔ったあの人から聞いた
‥‥この事実
嗚呼、だから
この人はあたしを
殴るのだ。と、
だからあたしを
憎むのだ。と、
.
:07/11/20 10:57 :SH903i :coETQySo
#306 [ま-イ子]
気付いた時には
もう遅かった
壊れそうな彼女に
手を差し延べる事も
棄てる事も
あたしには
出来なかった――
.
:07/11/20 15:48 :SH903i :coETQySo
#307 [ま-イ子]
只‥彼女の、苦しみを
逃れる方法が
あたしへの
暴行だと云うのなら
受け止めるしかない、と
幼いながらも
それを感じ
今に至るというわけだ
.
:07/11/20 15:53 :SH903i :coETQySo
#308 [ま-イ子]
(‥それ‥なのに‥)
あの夢は、なんだ
あの人の憎しみを
痛みとして味わっていた
はずなのに
幼いあたしは
‥笑顔だった
.
:07/11/21 14:41 :SH903i :x2JYgMJU
#309 [ぼぼん]
がんばれ
:07/12/03 17:46 :N700i :RSdQ4Cuk
#310 [我輩は匿名である]
頑張って!この小説好きだから待ってるよ
:07/12/06 21:24 :P902i :FQAQklDU
#311 [まーイ子]
:07/12/06 22:55 :SH903i :RNudFEDM
#312 [まーイ子]
とっくの昔に
覚悟は決めたはずだ
しかし‥‥‥
あの笑顔が
あの時の想いが
ーーーーー頭を駆け巡る
.
:07/12/06 23:01 :SH903i :RNudFEDM
#313 [まーイ子]
あたしは
あの人を、
信じていたんだ
"きっと
目を醒ましてくれる"
"きっと
あたしを愛してくれる"
それだけを信じて
生きていたんだ
.
:07/12/06 23:08 :SH903i :RNudFEDM
#314 [まーイ子]
(‥‥‥そうだ‥‥)
あたしは、あの人に
愛 さ れ た か っ た
.
:07/12/06 23:10 :SH903i :RNudFEDM
#315 [まーイ子]
「―――ーーーッ!」
込み上げる 何かが
体の奥から 溢れ出す
それを抑えるように
冷たい珈琲を
口に運んだ
喉を潤しながら
器官を流れるソレで
落ち着きを取り戻す
.
:07/12/06 23:35 :SH903i :RNudFEDM
#316 [にや]
今日初めて読んだ
いっきに読んだよー
まぢおもしろい(^ω^)
主たそがむばれー
:07/12/06 23:37 :N902i :/kqcSmdQ
#317 [まーイ子]
:07/12/06 23:49 :SH903i :RNudFEDM
#318 [にや]
はいいっきに読んで
しまいますた(´Pωq`)
頑張ってなあー
応援してる
でわでわここにこれ以上書き込むと読みづらくなると思うンで私わ去ります
ここに感想かかなくても最後まで読むからネ
楽しみにしてるからさッ
/
主たそファイトッッッ
\
:07/12/07 00:04 :N902i :ubC5l9OQ
#319 [まーイ子]
:07/12/07 08:46 :SH903i :MU.2ksv.
#320 [みぃぷ]
:07/12/07 10:29 :F902iS :QTm0nPLo
#321 [まーイ子]
:07/12/08 23:15 :SH903i :9jcIHcGc
#322 [まーイ子]
本日何度目かの
溜め息をつき
掛け時計に目をやると
いつも家を出る時間を
とっくに過ぎていた
朝食の準備も終わり
制服に着替え
家を出ようとした
―――――――が。
.
:07/12/08 23:22 :SH903i :9jcIHcGc
#323 [まーイ子]
玄関に掛けてある
鏡に映っているのは
気持ち悪い程
頬の肌が変色した
あたしの顔
(‥‥これは、さすがに‥)
片足だけ履いてた
靴を脱ぎ捨て
リビングへと
身を翻した
.
:07/12/08 23:24 :SH903i :9jcIHcGc
#324 [まーイ子]
―――――――
―――‥‥
校門をくぐると
見馴れない光景があった
ーーー登校する生徒たち
普通の事だとは
思うのだが、
毎日誰もいない時間に
登校するあたしとっては
新鮮だった
.
:07/12/09 00:08 :SH903i :FinwMbOg
#325 [まーイ子]
何故、かというとーーー
家を出る時間が
遅くなってしまった
あたしは、
いつも時間潰しに寄る
公園には足を止めず
学校を目指したのだ
遅刻の根源とも言える
朝の寄り道をしなかった
そんな訳で、久しぶりに
"普通の登校"が出来た
.
:07/12/09 00:15 :SH903i :FinwMbOg
#326 [まーイ子]
一直線に
自分の教室を目指す
その、長い廊下には
朝からふざけあって
走り回る男子生徒や
友達同士他愛のない
話で盛り上がる
女子生徒がいた
その横を擦り抜けて歩く
あたしの顔を見ては
何事かと驚く
.
:07/12/09 10:46 :SH903i :FinwMbOg
#327 [まーイ子]
(‥驚くのも無理はない)
右側の口端と目尻に
貼られた絆創膏
左頬には、大きな湿布
何処からどう見ても
普通の状態では
ないのだから
‥‥喧嘩‥‥?‥‥‥‥‥‥‥‥なんだ、あれ‥‥‥‥うわっ!‥‥喧嘩だろ‥‥‥やだァ‥怖い‥‥‥
.
:07/12/09 10:54 :SH903i :FinwMbOg
#328 [まーイ子]
――どうしてコイツラは
こんなにも、
人に興味を示すのか
出来れば放っておいて
欲しいあたしとは裏腹に
いろんな"噂"が飛び交い
あたしの耳から滑り込む
溜め息を尽きながら
教室へと入る
.
:07/12/09 11:02 :SH903i :FinwMbOg
#329 [まーイ子]
何処にいたって
それは変わる事等ない
登校してきた生徒は
順番にあたしを見て
知ったかぶる奴から
在りもしない事実を聞く
(前もあったな、
こんな事が)
それは、まだ
中学生だった頃‥。
.
:07/12/09 11:09 :SH903i :FinwMbOg
#330 [まーイ子]
母の前でうっかり、
父の名を出してしまった
あたしが、"しまった"
と思った時には既に遅く
気絶するまで
殴られた事がある
(死んだと思ったな、
あの時は)
顔が変色し腫れた
しかし学校を休むと
家に一日中いる事になる
それが嫌で、渋々登校した
.
:07/12/09 11:17 :SH903i :FinwMbOg
#331 [まーイ子]
あの時と、全く同じだ
‥噂‥勝手な妄想‥
その日はずっと
あたしへの話題が
絶えなかった
(今日も、そうなるのか)
これから始まる1日に
再度溜め息をついた
.
:07/12/09 11:19 :SH903i :FinwMbOg
#332 [まーイ子]
ーーーそういえば誰かが。
"溜め息をつくと
幸せが逃げる"
なんて事を言っていた
この事に
あたしは酷く疑問を持つ
幸せならば
溜め息をつくはずがない
‥‥‥‥だろう?
.
:07/12/09 11:23 :SH903i :FinwMbOg
#333 [まーイ子]
少なくともあたしは、
幸せならば
溜め息等つかない
ー―――実際
優真といる時に
溜め息をついた事なんて
一度たりとも
在りはしなかった
.
:07/12/09 11:28 :SH903i :FinwMbOg
#334 [まーイ子]
"溜め息をついたら
幸せが逃げる"
のではなく、
"溜め息をつく程
幸せがない"
になるのだと思う
それを考えると
自分の幸せの無さに
呆れ返る
.
:07/12/09 11:30 :SH903i :FinwMbOg
#335 [まーイ子]
幸せになりたいなんて
思ってはいない
否、思ってはいけない
母から幸せを奪った
あたしは、
そんな事を
思う資格などないのだ
でも、只――ーーー
.
:07/12/09 11:36 :SH903i :FinwMbOg
#336 [まーイ子]
――――ーガラッ!
「‥なつ!?」
突然開いた扉から
あたしの名を呼ぶ
‥‥叫ぶと言った方が
正しいのだが‥
その人は、やはり
「‥優真‥‥」
.
:07/12/09 11:39 :SH903i :FinwMbOg
#337 [まーイ子]
「どう、したの?」
物凄い剣幕で
近付いて来る優真に驚き
少し言葉が詰まる
「それ、こっちの
台詞だから」
(――ー怒ってる‥)
いつも見せない様な
眉間に皺を寄せた顔で
いつもより低い声で
あたしと話す優真は
誰が見ても憤怒していた
.
:07/12/09 11:47 :SH903i :FinwMbOg
#338 [まーイ子]
「‥別に何でもない‥よ」
「嘘つくな
何だよその顔‥」
教室内では
あたしと優真の声が
静かに響く
生徒達は話す事が出来ず
あたし達を見ている
「‥とりあえず、
教室出よう」
.
:07/12/09 11:56 :SH903i :FinwMbOg
#339 [まーイ子]
――――――‥
「‥‥それで、
一体どうしたんだよ」
教室を出た後
あたし達は
屋上に足を運んだ
夏の陽射しと共に
温い風が汗を誘う
少し落ち着いた優真は
先程より優しい声で
あたしに聞いた
.
:07/12/09 12:03 :SH903i :FinwMbOg
#340 [まーイ子]
「‥優真‥‥‥‥
心配してくれて
嬉しいんだけど、
本当に何もないの」
「‥‥何もなくて
こんな傷出来ないだろ?」
そっ、と
あたしの頬に触れる優真
壊れ物を扱うかの様な
優しく綺麗な指先に
あたしは
自分の手を重ねた
.
:07/12/09 23:34 :SH903i :FinwMbOg
#341 [まーイ子]
安心、する――ー
優真に触れていると
それだけで。
「優真がいるから
もう大丈夫」
微笑みながら言う
あたしを見て
優真は困った顔をした
.
:07/12/09 23:47 :SH903i :FinwMbOg
#342 [まーイ子]
「‥‥なつは、さ」
「‥‥ん?」
顔を少し俯かせ優真は
ぽつりと言葉を紡ぐ
「俺が心配しないように
いつも、我慢する」
「‥‥‥‥‥。」
バレてたか。
分かってはいたけれど。
.
:07/12/11 16:55 :SH903i :WL4oBY1I
#343 [まーイ子]
「‥俺、頼りないか?」
「そんなことない」
即答するあたしを見て
優真は一瞬、
驚いた顔をした
そんな優真の手を
少し強く握る
.
:07/12/11 17:00 :SH903i :WL4oBY1I
#344 [まーイ子]
「そんなんじゃないの‥
‥あたし優真には
いつも助けて
もらってるから‥」
「俺何もしてないだろ」
再び眉間に皺を寄せる
優真に苦笑し
あたしは続ける
「‥してもらってるよ
今も‥‥傍に
いてくれてるでしょ?」
.
:07/12/11 17:05 :SH903i :WL4oBY1I
#345 [まーイ子]
「傍にいてくれるだけで
凄く安心するの。
それだけで、あたしは
何にでも堪えられる」
優真の存在を
確かめるかのように、
その手を握り締め
自然と目を閉じた
――風が流れる
ふわり、ふわりと
肌を撫でるように。
.
:07/12/11 17:11 :SH903i :WL4oBY1I
#346 [まーイ子]
するり、と優真の手が
あたしの手から
擦り抜けた
(‥嫌だったか)
残念に思いながら
ゆっくりと目を開けた
ふわり。
先程の風とは違う
甘い香りのものが
あたしを包み込んだ
.
:07/12/11 17:25 :SH903i :WL4oBY1I
#347 [まーイ子]
「‥‥ゆう、ま?」
突然の出来事に
さすがに驚き
少し焦るあたしを優真は
更に強く、抱きしめた
「‥‥もう聞かない。
なつが話したくないなら
それでいいよ。」
小さく‥でもしっかりと
した声で言葉を紡ぐ
.
:07/12/11 17:34 :SH903i :WL4oBY1I
#348 [まーイ子]
「でも‥‥少しでも
辛いって感じたら、
俺にも話して。
一人で抱え込まないで」
―――嗚呼‥‥
貴方はどうして
こんなにも優しくて
こんなにも愛しいの
「‥ん、‥ありがと‥」
瞳から溢れたモノが
一筋、頬を伝った
.
:07/12/11 19:04 :SH903i :WL4oBY1I
#349 [まーイ子]
あたしには
幸せを求める権利なんて
ないけれど、
でも、只‥‥
このヒトを
愛する資格だけ
求めてもいいですか―ーー
.
:07/12/11 19:30 :SH903i :WL4oBY1I
#350 [馨]
面白いx
しかも、最近ゎ感動までしてチョットうるAしちゃいますホ
:07/12/11 19:50 :W51S :4QQBPQxg
#351 [まーイ子]
:07/12/12 01:22 :SH903i :kWjbT7es
#352 [ma☆na]
ストーリーがめちゃこってておもしろーぃ
続きも楽しみにみてます
頑張って下さい。
死神ワールドにハマルッ
:07/12/12 18:41 :SH903i :t/rx3CpA
#353 [馨]
〒ま‐ィ子様
名前ゎカオルって言いますxどうぞ、夜露死苦お願いします
:07/12/12 19:51 :W51S :VDSm.f/k
#354 [まーイ子]
:07/12/14 01:05 :SH903i :pQJkC4yM
#355 [み]
:07/12/14 03:27 :SH904i :4tMNdMBA
#356 [ぼぼん]
がんばってねえ
応援してるお(・∀・)
:07/12/16 00:51 :N700i :0A79Xf9g
#357 [ぼぼん]
書かないんですかあ
?
:07/12/20 07:04 :N700i :XH39LTsQ
#358 [馨]
マィペースでィィので頑張ってくださいツ
:07/12/20 07:39 :W51S :6Ig8Q4Fc
#359 [まーイ子]
‐‐‐‐‐‐‐‐
見てくださっている皆様
放置すみません
バイトやらで忙しく
余裕がありませんでした‥
これからは合間を見て
更新していきたいと思います(゚3!)
こんな主と小説に
お付き合いしてくださる皆様に
感謝と謝罪を申し上げます。‐‐‐‐‐‐‐‐
:07/12/22 21:05 :SH903i :eLHisyTA
#360 [まーイ子]
:07/12/22 21:10 :SH903i :eLHisyTA
#361 [まーイ子]
‐‐‐‐‐‐‐‐
>>360
アンカーみす
改行みす‐‐‐‐‐‐‐‐
:07/12/22 21:12 :SH903i :eLHisyTA
#362 [まーイ子]
――――――‥
「じゃあ、また‥‥」
あの後、二人で一緒に
屋上で過ごし
下校時間を向かえ
今に至る
正面にいる優真は
少し弱々しく微笑み
言葉を濁らせた
「‥まだ気にしてるの?」
.
:07/12/22 21:27 :SH903i :eLHisyTA
#363 [まーイ子]
優真が気にしていること
それは――――‥
「怒鳴ったことなんて
気にしてないよ」
あたしに対して
怒りを感じ、怒鳴ったこと
(‥優し過ぎるのも
問題かな)
小さく笑みを零すと
うん、という声が
聞こえて来た
.
:07/12/22 21:31 :SH903i :eLHisyTA
#364 [我輩は匿名である]
「気をつけて、帰れよ」
それだけ告げると
優真は反対方向に
歩いて行った
響く足音が今日は
何だか心地良くて
耳を澄ませて聴いてみる
ふと、音が止み
不思議に思ったあたしは
その主に眼を向けた
.
:07/12/23 00:10 :SH903i :OEEpCAWE
#365 [馨]
頑張ってくださいx続きを楽しみに待ってます
:07/12/27 00:02 :W51S :9C6u1luQ
#366 [ま-イ子]
‐‐‐‐‐‐‐‐
>>365 馨さま_
ありがとうございます!
すみません、体調を
崩してしまいました
回復してきたので、
更新がんばっていきたいと
思います(∵)‐‐‐‐‐‐‐‐
:07/12/30 09:57 :SH903i :n3rkYYwc
#367 [ま-イ子]
「‥‥‥‥ぇ‥」
この眼に、映ったものは
曲がり角の前で足を止め
こっちを向いて
あたしに手を振る優真
いつも この場所で別れ
同じ言葉を言い合い
優真の背中を見送る
付き合い始めてから
ずっと そうだった
.
:07/12/30 11:06 :SH903i :n3rkYYwc
#368 [ま-イ子]
今まで、一度たりとも
優真がこの道を
振り返ったことなんて、
在りはしないのに
(‥ど‥して‥‥?)
見えなくなる最後まで
優真の手は、
あたしを向いていた
.
:07/12/30 17:30 :SH903i :n3rkYYwc
#369 [サキ]
更新されてる∩ー`)
最後まで応援してます
:07/12/30 18:44 :P902i :oNhrgZ6I
#370 [ま-イ子]
‐‐‐‐‐‐‐‐
>>369 サキさま_
お待たせして
申し訳ありません
こんな亀更新な小説に
お付き合いいだだいて
感謝します(・ ̄`)ノ‐‐‐‐‐‐‐‐
:07/12/30 21:54 :SH903i :n3rkYYwc
#371 [ま-イ子]
本当は、毎日
怖 か っ た
この道を優真が通るのが
酷く恐ろしくて。
押し込んだ言葉は
" い か な い で "
.
:08/01/02 00:04 :SH903i :dab.kL1k
#372 [ま-イ子]
背筋に走る悪寒
高鳴る鼓動
優真を狙う死神
瞳に残る彼の残像
すべてが、光と化してゆく
.
:08/01/02 00:15 :SH903i :dab.kL1k
#373 [ま-イ子]
もう、あたしは
死神(あいつ)なんかに
怯えたりしない
優真が全部
あたしの不安を
取り除いてくれたから
も う 恐 れ な い
.
:08/01/02 01:15 :SH903i :dab.kL1k
#374 [我輩は匿名である]
面白いです……面白いッテ言っていいのか分かりませんが…(人が沢山死ぬので
)
さっき全て読み終えました。これからも頑張ってください
:08/01/02 01:21 :P902iS :cbFiBnQ.
#375 [ま-イ子]
瞳から溢れそうになる
何かを堪え拳を握る
(そうだ、今日は
あいつから何かを
聞き出そう)
今までのあたしなら
有り得ない程
軽い足取りで、
家へと身を翻した
.
:08/01/02 01:22 :SH903i :dab.kL1k
#376 [ま-イ子]
:08/01/02 01:28 :SH903i :dab.kL1k
#377 [ま-イ子]
―――――――‥
……ドカァ!
「ぅぐ、っ‥‥!‥」
腹部への衝撃に
堪えられず声が洩れた
痛みが押し寄せるそこを
両腕で抱えながら
床で悶え苦しむ
.
:08/01/02 01:37 :SH903i :dab.kL1k
#378 [ま-イ子]
そんなあたしを
冷ややかな目で
見下ろしているのは、
「ふふ‥‥滑稽ね‥」
"あ の 人" だ
.
:08/01/02 01:41 :SH903i :dab.kL1k
#379 [ま-イ子]
今現在、あたし達が
いるのは家の居間
日が沈みかけ
この空間を
真っ赤に染めている
照らされるあの人は
不本意ながら
綺麗に見えた
(だって、赤は‥‥)
.
:08/01/02 01:48 :SH903i :dab.kL1k
#380 [ま-イ子]
そんなあの人とは相対し
部屋の中は荒れていた
物は散らばり
椅子は倒れ
壁や床には大きい傷
それが
真っ赤なものだから
大量虐殺でも
行われたのではないかと
錯覚してしまう
.
:08/01/02 01:57 :SH903i :dab.kL1k
#381 [我輩は匿名である]
主サンの思うように書かれたらいいですよぉ
ハッピーエンドでも、悲しい終わりになっても…(笑)
私は読ませていただいているだけなので……
これからも読ませて頂くつもりなので…頑張って完結してくださいね
カゲながら応援してます
:08/01/02 02:09 :P902iS :cbFiBnQ.
#382 [ま-イ子]
:08/01/02 09:32 :SH903i :dab.kL1k
#383 [ま-イ子]
(‥‥なんで‥‥
こんな、ことに‥‥)
朦朧とする意識の中で
これまでの
経緯を思い出す
―――そうだ、あの後
優真と別れ家へと
向かう途中に、
あたしは異変に気付いた
.
:08/01/02 09:47 :SH903i :dab.kL1k
#384 [ま-イ子]
(‥見られて、る‥?)
―――視線を感じた
獲物を狙うような
そんな視線を感じる
しかし、あたしは
(気のせいだろう)
浮かれすぎていて
そんなこと気にも止めず
足を進めた
.
:08/01/02 09:53 :SH903i :dab.kL1k
#385 [ま-イ子]
目標地点にたどり着き
あたしは扉を開いた
「――――――ッ!!」
一瞬にして息を呑む
大きく開かれた
瞳の先には
"あの人"が立っていた
.
:08/01/02 10:02 :SH903i :dab.kL1k
#386 [ま-イ子]
突然の出来事に
心臓は速度を増し
あたしは固まる
今まで軽かった足は
地に縫い付けた様に
全く動かなくなった
瞳孔が開かれた瞳に
映るあの人の唇が
動き始める
「‥随分と、
楽しそうね? なつ 」
.
:08/01/02 10:08 :SH903i :dab.kL1k
#387 [ま-イ子]
―――――ゾクッ!
有り得ない、
この人があたしの名を
呼ぶなんて
有り得ない
(何を‥‥‥‥)
全身から吹き出る汗
小刻みに奮え出す身体
全てがこの人を拒絶する
.
:08/01/02 10:13 :SH903i :dab.kL1k
#388 [ま-イ子]
焦るあたしとは裏腹に
彼女はくすくす、と
顎に手を添え笑う
「‥なつ‥‥
あなたは、今、」
区切られた言葉
緊張感が増し
肺が圧迫され苦しい
「‥あなたは今、
幸 せ ?
」
.
:08/01/02 16:27 :SH903i :dab.kL1k
#389 [ま-イ子]
:08/01/02 16:29 :SH903i :dab.kL1k
#390 [ま-イ子]
(――――――ッ!!)
そういうこと、か
" 見 ら れ て い た "
優真といるあたしの姿を
―――嗚呼、今日も
ツイてない日だ
.
:08/01/02 16:34 :SH903i :dab.kL1k
#391 [ま-イ子]
―――-----
その後は
今現在の状況を見れば
理解できるだろう
"あの人"をちらり、と
見上げると
その顔は鬼の様で
彼女が怒り狂っているのが
見て取れた
.
:08/01/06 22:01 :SH903i :aJxCIWoE
#392 [ま-イ子]
多少楽になった肺に
少しずつ酸素を送り込む
呼吸する度に
痛む身体を反転させ
仰向けになった
腹部に手を沿え
思い切り空気を吸う
――ドスン!
.
:08/01/06 22:08 :SH903i :aJxCIWoE
#393 [ま-イ子]
「―---ッ、がはっ!」
手の上から踏み付けられ
重なる痛みに
意識が飛びそうになった
「‥苦しいの?なつ‥
大丈夫よね?
あなたには‥‥‥‥
心の支えがあるんだもの」
先程までの形相からは
想像も出来ないくらい
優しい声で
あたしの上から囁く
.
:08/01/06 22:14 :SH903i :aJxCIWoE
#394 [ま-イ子]
----"心の支え"とは
つまり、優真のこと
退く気配のない足は
更に重みを増していく
力強く押さえ付けられ
まともな声が出ない
声が続く
「‥あたしからは
全てを奪っておいて‥
あなたは、
幸せになるの‥?」
.
:08/01/06 22:20 :SH903i :aJxCIWoE
#395 [ま-イ子]
悲しげな、寂しげな
そんな声で
彼女はあたしに問う
(----そんなんじゃ、)
ない、とは
言い切れない
だって"この人"の
言っていることは
間違っていないのだから
.
:08/01/06 22:23 :SH903i :aJxCIWoE
#396 [ま-イ子]
見られたのだ
この人の瞳には
"幸せ"なあたしが映った
(何も、言い返せない)
もうこの行為が
早く終わる事を
静かに願った
.
:08/01/07 13:50 :SH903i :5Usbk9Mo
#397 [ま-イ子]
そんなあたしの
心とは裏腹に
止まない声が
耳を刺激する
「貴女のせいで、
あの人は死んだのよ‥
貴女が‥貴女が‥‥ 」
ぶつぶつ、と呟き声で
話す"あの人"の眼は
恐ろしい程濁っていた
.
:08/01/07 14:15 :SH903i :5Usbk9Mo
#398 [ま-イ子]
「貴女が
産まれたから!
あの人は死んだ!」
突然大きくなった声に
びくり、と身体が
反応する
それと同時に
心に何かが突き刺さった
ぐさり。
.
:08/01/07 14:19 :SH903i :5Usbk9Mo
#399 [ま-イ子]
それは、じわじわと
あたしの中を蝕む
―――ごめんなさい‥
.
:08/01/07 14:21 :SH903i :5Usbk9Mo
#400 [ま-イ子]
「それなのに、
貴女は幸せに‥?」
口元を引き攣らせ
拳を握り奮わせている
「そんなの
絶対許さない!」
―――ごめんなさい‥
.
:08/01/07 14:28 :SH903i :5Usbk9Mo
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