―温―
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#551 [向日葵]
足が、震える。

初めてだ。あんな悲しそうで、辛そうで、泣きそうな静流の声を聞いたのは……。

これでいい…。
これで…………。

「―――っゴ、ゴメン……っ!!ゴメンネ……っ静流……っ!!」

謝るしか出来ない。

ありがとう。
私なんかを好きになってくれて。
とても嬉しかった。
私も貴方が大好き。

でもね……どうしても自分が幸せになるのが許されない。

⏰:07/09/27 13:51 📱:SO903i 🆔:mIbFwEuo


#552 [向日葵]
静流はあんなにも温かい心をくれたのに……私は何も返せなくて。

ゴメンネ……ゴメンネ……。


ごめんなさい…………。

外では、雨が降り始めていた。

―――――……

朝起きると、薄手の布団がかけられてた。

当然、あの後だったから、静流の部屋にある自分の布団には行けず、ソファーで寝た。

目が重い……。いっぱい泣いたからかな。

⏰:07/09/27 13:55 📱:SO903i 🆔:mIbFwEuo


#553 [向日葵]
「あ゛ー……あ゛ー……。」

喉がかすれてる。
声が出しづらい。
体も……重い……。

喉を擦りながら、ゆっくりと体を起こした。

……これからどうしたらいいのかな……。

静流はまた微笑みかけてくれる?
また優しく頭を撫でてくれる?
また……名前を読んでくれる……?

膝を抱えて、その膝に、顔を押しつける。

どうして私は……あんな形で静流に出会ってしまったんだろう。

⏰:07/09/27 17:31 📱:SO903i 🆔:mIbFwEuo


#554 [向日葵]
普通に出会っていれば、静流の胸に迷わず飛び込んでいけるのに……。

【あんたなんか生まれてこなければ良かった。】

【約束だからね……。】

「……フフ…。ハハハハ……。」

どうやら、私は邪魔者になるのが運命らしい。


*******************

「どういう……こと?」

双葉は顔が真っ白になってた。
それもその筈だった。

⏰:07/09/27 17:34 📱:SO903i 🆔:mIbFwEuo


#555 [向日葵]
「言った通りだ。……ゴメン双葉。別れよう。」

しばらくしてから双葉の目からは大粒の涙がこぼれ始めた。

「やだ……やだやだやだ!どうして?!私…っ何かしたの……っ?」

「してないよ。全部俺が悪い……。俺、紅葉が好きなんだ。」

双葉は涙を流しながら固まった。
白い肌が余計に白くなって行く……。

「……分かった。」

そう言うと双葉は自分の教室へ帰ってしまった。

⏰:07/09/28 00:45 📱:SO903i 🆔:IaBHbH2A


#556 [向日葵]
足取りがフラフラしている。
大丈夫だろうか……。

ゴメン双葉。
双葉はすっげぇいい奴だし、傷つけたくなんてなかった……。
それでも、自分の気持ちに嘘はつけなくて……。限界なんだ。

俺も教室へ帰った。
すると香月が入口付近に腕を組んで立っていた。

「へぇ……。やっと本気出すんだ。」

大して面白いことなんて無いのに香月は笑っている。

「香月……俺、紅葉に言ったから。好きだって……。」

⏰:07/09/28 00:49 📱:SO903i 🆔:IaBHbH2A


#557 [向日葵]
「へー。」

香月との今日の会話はこれで終わりだった。

香月との仲が、日に日に悪くなっていってる事が痛いほど分かる。

それも全部、俺のせいだって……分かってるけど……。

家に帰ると紅葉の姿がなかった。
ベランダに出る戸にカーテンがかかってる。
多分外にいるんだろう。

テーブルを見ると小さな字で書かれたメモがあった。

<一人でご飯食べて。私はいらない。>

⏰:07/09/28 15:01 📱:SO903i 🆔:IaBHbH2A


#558 [向日葵]
一度、ベランダの方を見た。

そして料理を作って、シンとする中で食べる。
結構辛いものだ……。

どうしてこうなったんだろう……。

*********************

そんな風にしながら日は過ぎていった。

足りない頭で私は考えた事がある。

静流が学校へ行ってる間、私は働いてる源さんへ電話をした。

プルルルルル

{もしもし。}

「源さん。紅葉です。」

⏰:07/09/28 15:06 📱:SO903i 🆔:IaBHbH2A


#559 [向日葵]
「……お願いがあります。」

―――――……

ガチャン

静流が帰ってきた音が聞こえた。

大丈夫。落ち着け。
いつも通りだ。

リビングに来るかと思いきや、静流は部屋へ行ってしまった。

「フ……フゥ―……。」

緊張しすぎだ。

ソファーに座っていた私はずるずると寝転んだ。

⏰:07/09/28 15:09 📱:SO903i 🆔:IaBHbH2A


#560 [向日葵]
今日は……絶対顔見せよう。
大丈夫。静流ならきっとまたいつも通りでいてくれる。

頭の中でずっと「大丈夫」と唱え続けた。

「あ、いたんだ。」

思わず飛び起きた。

着替えていたらしい静流は、いつの間にか部屋から出ていて上から覗いていた。

「ご飯……食べるか!」

気まずそうに笑い、静流はキッチンへと行った。

私は少しホッとする。
良かった。笑いかけてもらって。
冷たくされるんじゃないかと心配した。

⏰:07/09/28 15:14 📱:SO903i 🆔:IaBHbH2A


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